2016/07/03 のログ
ご案内:「居住区の拠点」に久藤 嵯督さんが現れました。
■久藤 嵯督 > 相変わらずゴミ屋敷のような家の中で、鍋で温めたレトルトカレーを開封し、ライスにかける。
わりかしゴロゴロとした野菜が、ルーと一緒にこぼれ落ちていく。
今日は、何となく家で食べる気分だった。
自力でカレーを作れなくもないのだが、それはなんというかめんどくさい。
だからレトルトでいい。高い店も安い店も、自分で食べる分にはどちらも大して違わない。
ただ一つ、こだわるべき部分があるとすれば……
こん!
と、置かれたカレー用スパイス。
瓶の蓋を全開にして、中身を一気にカレールゥの上にぶちまける。
ルゥとスパイスをよーく混ぜれば、完成!
「いただきます」
両手を合わせ会釈して、スプーンを手に取る。
ライスにルゥをよく絡めて、まずは一口。
(ん~、ナイスなスコヴィル値だ)
お眼鏡に適っているようで何よりです。
■久藤 嵯督 > 夕食を終えて入浴して、着替えてしまえば後は眠るだけ。
そんな時にふと、棚の上に倒れている写真立てが目に入る。
誰かが入った痕跡は存在しないので、自分で倒したものなのだろう。
そっと、写真立てを起こす。
■久藤 嵯督 > 写っているのは、10年前の研究区中央公園。
そこに並んでいる、小さい頃の嵯督を含めた実験台仲間。
嵯督の隣には一人が入るくらいのスペースが、不自然に空いていた。
は、一体どこに消えてしまったのか。
真実を知るものは未だ存在せず。
ご案内:「居住区の拠点」から久藤 嵯督さんが去りました。
ご案内:「烏丸のマンション」に烏丸秀さんが現れました。
■烏丸秀 > モバイルを前に唸る男。
情報収集は芳しくなく、仕方なしにお茶にしようという所。
今日は何にしようか……たまには紅茶もいいかな?
「昨日焼きすぎたし……」
台所にはマドレーヌの山。
何故か昨日興が乗って焼きすぎた。反省。
仕方なしに紅茶の準備をはじめ
ご案内:「烏丸のマンション」に伊都波 凛霞さんが現れました。
■伊都波 凛霞 > <ピンポーン>
という音かどうかは兎も角、呼び鈴が鳴る
インターフォンのカメラがあるなら
私服姿でドアの前に立つ凛霞の姿が見えるかもしれません
■烏丸秀 > 「ん」
インターホンのカメラを覗き見る。
――凛霞だ。予想通り。
そう、今日来るという話だった。なんかお菓子作りに興が乗ったのもその為だ。
「どうぞ、開いてるよ」
マイク越しに凛霞に話かけながら、手早くお茶の準備を始める。
どうも、あまり良さそうな話では無さそうだが。
■伊都波 凛霞 > ゆっくりとドアを開けて
お邪魔します、と一声発してから行儀よく靴を脱ぎ、揃える
そのまま奥へと向かって
「…久しぶり」
久しぶりに顔を合わせたという意味か、それとも
久しぶりに、此処へ来たという意味か
どちらともとれる言葉であった
■烏丸秀 > 「ん、久しぶり、かな?」
あんまり久しぶりな気はしない。
この男の気が長すぎるせいかどうかは知らないが。
机の上にはハーブティーと、何故か陶器の皿に山盛りになったマドレーヌ。
風情も何もあったものではない。
ついでに皿もなかなか高いものなのだが、知った事ではなく菓子置きに使う。
「あんまり良い話じゃないだろうけど、まずはお茶でもどうぞ」
ここに来る時点でロクな話ではない事は悟っているようだ。
■伊都波 凛霞 > 「ありがとう」
良い話じゃない、と言われれば小さく苦笑して、
促されるままに机についた
「ごめんね、部屋に来るのに手土産もなしで…」
言いながら、いただきます、とハーブティーをいただく
■烏丸秀 > 「構わないよ。そうだねぇ、次来る時は、凛霞のお手製の何かをヨロシク♪」
注文をつけながら、こちらもハーブティーを手に取る。
心を落ち着ける作用があるとの事だが――不思議と、彼のお茶の選び方は当たる。
師曰く、客の「飲みたい物」が無意識に分かっているそうだ。
それでいておもてなしの心がなってないと叱られているのもこの男なのだが。
「こっちもどうぞ。ちょっと作りすぎちゃって」
マドレーヌをひとつ、手に取りながら
■伊都波 凛霞 > 「…じゃ、妹と何か作った時におすそ分けしてあげる」
そう言うと小さく笑った
ハーブティーの香りと暖かさが心を落ち着かせる
どう切り出そうか、という不安も、和らぐ
「烏丸くん、マメだよね。こういうのも作るんだ」
同じようにマドレーヌを1つ手にとって
■烏丸秀 > 「いいね、できればはるかちゃんの手作りもよろしく」
くすくすと笑い返す。
まぁ、少しは解れただろうか。
「あぁ、うん。元々お茶をやってたからね。和菓子とか揃えてるうちに、自分でも作ってみようかなって」
にしても、菓子作りを始めると何故か夢中になってしまう。
何もかも忘れて没頭できるのはいいのだが、ついつい凝ったものにしてしまったりする。
「――それで、話って?」
■伊都波 凛霞 > 「うん……」
向こうから切り出してくれた
正直、助かる
少し気落ちした表情
「………悠薇が…」
言葉に詰まった
でも、振り絞って、声を出す
「フードの男に…何かを、注射された───って」
言葉の最後は、声が震えていた
何か、が何であるかおおよその推察はついているのだ
■烏丸秀 > 「――ふぅ」
予想以上に悪い話だった。
まったく、悪い予感とは、更に悪くなるものなのだ。
「何か、っていうのは、例のウィルス?」
まぁ、それしかないだろうなぁ、とは思う。
あのマネキン野郎、ついにはるかちゃんに手を出したか。
これであいつと和解する案はポシャだ。
あいつは間違いなく『敵』に回った。
「なるほどね。それは万事休すだ」
ハーブティーを飲む。
心を落ち着ける必要があるようだ、この男でも。
■伊都波 凛霞 > 「わからない、けど…。思い当たるものなんて、それしかない……」
膝の上においた手をぎゅうっと握りしめる
「馬鹿だ私……。
元々、あいつが狙ってたのは悠薇だったのに、
司ちゃんがウィルスを注射されて、そのことばっかり考えて…」
俯いたままに後悔を語る
不思議とこの男の前だと弱音を吐けてしまう
「……もう、大きな組織に頼ったほうがいいのかも…。
公安とか…風紀とかっ……」
後がない、そんな余裕のない表情を見せる
■烏丸秀 > 「――まぁ、仕方が無いねぇ。
相手は落第街の深淵の住人。個人で組織を相手にするようなものだから」
こちらは後手に回るしかない。
何せ、相手の正確な目的すら把握しきれていないのだ。
どうしても対応は一手遅れる。
「その案は司ちゃんの時だったら別にボクも良かったんだけどね。
――今となってはダメかなぁ」
公安や風紀に頼るという案。
この前も蕎麦屋には言ったが。
「『未知のウィルスを注入されました』なんて言ったが最後。
はるかちゃんも、ついでに司ちゃんもだけど、研究機関に預けられて二度と帰って来ない可能性が高いよ」
何せ、化け物になるかもしれない未知のウィルスだ。
隔離は免れないだろう。しかも、それでいて100%助かるという保証も無い。
「――君がはるかちゃんのこれからの一生を、研究者に弄り回されるものにしたいならいいけど?」
無論、烏丸はそんな事を許すつもりはない。
■伊都波 凛霞 > 理解っている
未知のウィルス、というのはそれだけでも脅威の存在である
保菌者の扱いは想像に難くない
「でも!私達に出来ることなんてもう何も──」
思わず叫んでしまいそうになる、口を噤んで、心を落ち着かせた
「…何もできることがないよ…。
完璧超人だなんだって言われたって、まるで無力……。
妹や、親友の病気一つも直せない……」
だけど、此処には泣き言を言うために来たんじゃない
ゆっくりとその、泣きそうな顔をあげて
「……助けて、烏丸くん」
■烏丸秀 > 「やれやれ――」
ゆっくり立ち上がり、ごそごそと書類を探る。
あの雨宮から送られてきたデータ……
「最初からそう言えばいいのに、ねぇ?」
くすりと笑って肩を竦めると、その資料を凛霞の前に置いてみせる。
そんなに詳しい事はまだ分かっていないが、少なくとも貴重なデータである事には変わりない。
「やっと分かったかい。
キミは一学生に過ぎない。ボクだってそんな何でも解決できる力があるわけじゃない」
再びハーブティーを手に取る。
あまり紅茶は好きではないが、たまには良い。
「だからね、そういう時は、誰かに頼るんだよ。
人間はね、自分に出来る事しかできないんだから」
■伊都波 凛霞 > 「……これは──?」
提示されたデータ
専門外すぎて中身はよくわからないものの、
何について調べられたデータであるかは、わかる
「………」
誰かに頼る
その通りだ
何でも出来てしまったが故に、あまり誰かに頼るということをしてこなかった
その弊害とも言うべきか
追い詰められなければ、その選択肢が浮かばなかった
「…うん」
だから、それは素直に肯定する
■烏丸秀 > 「――さて、じゃあ反撃を始めようか」
無論、このまま終わるつもりはない。
彼の大事なモノに手を出した以上、相応の報いは受けてもらう。
己は人から奪うのが大好きなくせに、他人に奪われるのは絶対に許せないのだ。
「まず最初。孫子の謀攻篇より
『敵を知り、己を知れば百戦あやうからず』
――マネキンの検証からはじめようか」
彼の言っていた事、彼の目的など。
何かもらしていた事は無いかと聞き。
■伊都波 凛霞 > その言葉が今は何よりも頼りになってしまう、そう感じてしまう
自分のマネキンとの接触
青垣山の時と、司ちゃんを救出しにいった時
あとは妹から聞いた部分
そういえば…
「……妹には、西架…って名乗っていたみたい。
偽名にしては珍しい名字だよね」
■烏丸秀 > 「……西架?」
ふむ、と顎に手を当てる。
モバイルを机の上に出すと、軽く検索にかける。
――該当。
「研究所の職員――ふぅん、まぁ偽名だしこいつってわけじゃないけど、手がかりではあるね」
一応、後で詳しく調べてみよう。
何か手がかりがあるかもしれない。
「それと、残念なお知らせだけど――
司ちゃんは、例のウィルスに対する適合率が低いらしい。
このままだと、間違いなく化け物になっちゃうだろう、って」
残酷なようだが、仕方ない。
事実から目をそらすわけにはいかない。
「……そういえば、マネキンは適合率が云々、って言ってたんだっけ?」
■伊都波 凛霞 > 「………」
残念なお知らせはその言葉通り、聞きたくない報告だった
自分達が交戦したような、あんな化物に、司が───
俯きかけた気持ちに喝を入れる
顔を上げて、話を続けるのだ
「……詳しいことはわからない、けれど…。
妹が狙われた理由があるとしたら…それしかないような気も…あっ」
それで、思い出した
「異能……」
ぽつりと呟く
「妹は、学園入学時の異能の検査で、異能なしって結果が出てたの。
最近は妙な兆候が出てたからもう一度検査してもらおうって……。
まだ、研究区に連絡もしていない筈なのに…その西架っていう男の人は…まるで悠薇に異能が在るみたいな言い方をしたって…」
■烏丸秀 > 再び顎に手を当て考える。
思い出せ。あいつは確か、何かを言っていたはずだ。
そう……
「――ボクにも言ってたな。
『あの姉妹は異常だ。その異常性は、生来の異能によるものではないかと仮説を立てた』
ってね。――異能ねぇ」
別に烏丸は異常な人間などいくらでも見てきた。
確かに、異常性は能力や環境に左右される事もあるが……
「君達二人に何か異能がある。まぁ仮説っていうくらいだから、あの男も確信は無いのかもしれないけど……」
その異能を目的に近寄ってきた?
それとも……
■伊都波 凛霞 > 「私には、物質の残留思念を映像化して見る…。それなりにありきたりな力はあったのだけど……」
もしかして、それ以外にも…?
2つ以上の異能を持つ人間などほとんど耳にしない
「異常…異常かぁ……」
わからない
妹の持つ違和感には気づいたけれど…
「…何か異能があったとして…それが、彼の思うところの目標に影響する…のかな…。
じゃあ…もしそうだったとしたら…司ちゃんは」
完全に、とばっちりで
自分達のせいで、ウィルスに侵されたことになる──
■烏丸秀 > 「姉妹には、不思議なつながりがある、ってよく言うけど。
二人の異能ねぇ……」
皆目検討もつかない。
だが――つながり?
「何か、昔から、はるかちゃんの事がよく分かったりとか、妙なつながりがあったりとか、そういう事はあった?」
もし、もし、だ。
二人の姉妹には『繋がり』があるとする。
それは『他人とリンクする機能』であり。
それが『多人数と深層部分で繋がる』ディアブロ・ウィルスとよく似た性質と仮定すれば……
(いや、仮説に仮説を立てるのも、ねぇ)
「まぁ、とばっちりだろうけど、仕方ないだろうね。
ああいう性格だし、いつかこんな事になったんじゃない?」
司にはとことん冷淡な男である。
■伊都波 凛霞 > 「なんとなく嫌な予感が当たったり…みたいなことは合った気もするけど…」
それはとても漠然としたもので、当然予感など当たらないことのほうが多い
わかっているようでわかっていないことだって多かった
「…そんな言い方…っ」
続く冷淡な言葉には、流石に据えかねた様子を見せた
■烏丸秀 > 「――いずれにしろ、そっち方面からは厳しそうだねぇ。
優先順位はきちんと決めよう。まずは……」
凛霞の反応に関しては、言葉を返す。
「そもそも司ちゃんが意地を張らなければ、状況はもうちょっと良くなってたかもしれない。
そこは情状酌量の余地無しだよ」
と、司の事に関しては容赦なく。
「優先順位は、まずウィルスの事を突き止める。
これが最優先。マネキンを追っかけるのは無理があるからね」
落第街は相手のフィールド。そこに踏み込んでは、いくら時間があっても足りない。
今は何よりも時間が欲しい。
「できればこの――あー、研究者? に、司ちゃんを見せたいんだよね。ウィルスの正体を知るのに一番手っ取り早い方法だろうし」
■伊都波 凛霞 > 正論、反論の余地はない
でもむかつく
でも今は我慢だ、今度別の形でなんかしてやろう…
「司ちゃんを…?
その研究者さんは…信頼のおける人、なのかな……」