2016/09/15 のログ
ご案内:「夜の学園・グラウンド」に影打 鈍さんが現れました。
■羽切 東華 > 「……よし。」
器用に刀を左手に持ったまま、その手で包帯とギプス、そして三角巾を外してグラウンドの地面へと落とす。
軽く右手を握ったり開いたり。ついでに腕を軽く回してみる。
「…ん、完治ではないけどまぁ刀を振るくらいなら問題無いかな」
頷いてから、こちらに引き寄せられてくる黒い塊を眺める。
やたらと敵意と殺意を感じるが、そりゃ人外殺しの一族だから仕方ない。
神職の人とは別の意味で天敵になるだろうから。
「…朝までに終わるかなぁ、これ…」
■影打 鈍 >
(彼の背後から高速で迫る影。
カランコロンと言う独特の足音と共に彼の左脇をすり抜けつつ、彼の腰の刀を抜いて彼の前へ。)
馬鹿者!
怪我しとるのにフラフラ出歩いた上に、訳の分からんもんに目を付けられおって!!
(彼に背を向けたまま叱り飛ばす。
群れの一部はそれぞれはさほど強いものではないが、量が尋常でない。
全部叩き落すまでに魔力が足りるかどうか。
周囲に八本の魔力の刃を浮かべ、手の刀と共に構える。)
■羽切 東華 > 「…いやいや、何か知ってる人達の気配も感じるしさ?放っておけないでしょ」
と、カランコロンと背後から聞こえてくる音に苦笑を浮かべてみせる。
すれ違いざま、左腰に差していた彼女の本体をすっぽ抜かれるが気にしない。
左手に人外殺しの刀を携えながら、校内の一角と屋上辺りを一瞥する。
「あっちはあっちで何とかなるだろうし、分散したこっちは俺らで何とかしよう」
そして、本人は意識してないが最近何かを斬って無いのと、斬っても問題ない相手が沢山居る。
人外殺しの刀も唸りを上げて絶好調。完全に殺る気マンマンだった。本人自覚無いが。
■影打 鈍 >
その治りかけの右腕、余程いらんと見えるな。
(チラリと後ろに顔を向ける。
口は笑っているが目が笑っていない。
それどころか額に青筋すら浮かんでいるようにも見えるかもしれない。)
――とにかく、今はアレが先だ。
蹴散らすぞ。
(群れが間合いに入る。
即座に刀と魔力刀、都合九つの斬撃を次々と繰り出し、片っ端から斬り捨てていく。
彼の魔力の影響で刀はどうやら通じるらしい。
何より量が膨大過ぎて適当に振っても二、三匹纏めて斬り飛ばせる。)
■羽切 東華 > 「右腕千切れても左腕がある。それが無くても足でも口でも刀は振るえる」
”そっち”に切り替わりつつあるのか眼を細めて淡々と。相棒の目が笑ってない笑顔も気にしない。
「…裏方気分でこっそり援護するつもりだったんだけどなぁ…予想以上にこっちに来たというか。。むしろ分散してからまた増えてる」
ただ蹴散らしても意味が無い。根本から殺さないと意味が無いだろう。
人外殺しは浄化をしないし出来ない。ただ”殺す”だけだ。
こちらは、彼女が前で出張っているので、そちらが切り損ねた輩を無造作に刀の一閃で屠っていく。
と、いうより先程からこの群れの”核”を探しているので、その他の群れはロクに見てもいない。
「鈍、負の感情はあまり持たないように。あっちの餌になって増殖しかねないよ」
最近、やたらと感情豊かになってる気がする相棒。本質が刀であれ、”汚染”されて欲しくない。
こういう輩を相手にするのは久々だ。心躍るなんて不謹慎さは無いが、体中の血が騒ぐ気がする。
そも、こういう相手を斬り殺すのが自分の一族の本来の立ち位置なのだから。
(…悪いね、こっちは浄化は出来ないんだ。だから全部斬り殺す)
■影打 鈍 >
戯け。
その後の世話は誰がすると思ってるんだ。
(軽口を叩く余裕がある訳ではない。
軽口を叩かないと押しつぶされそうなのだ。
ひたすらに刀と刃を振るうが、物量そのものであるような「それ」は一向に減る気配が無い。
次から次へと現れる刃が砕け、時にはあちらから叩き折られる。
それでも後ろの手負いの主に触れさせてなるものか、とひたすらに切り伏せ続ける。
魔力量は多い方だが、それでも魔力のゲージが目に見えて縮んでいくような速度で減っていく。)
はん、誰に言っとる。
そんなことより早くしろ。
(彼の狙いは察している。
だからこそ魔力が尽きる前に蹴りを付けろと催促。
この分では全て蹴散らす前に魔力が尽きる。)
■羽切 東華 > 「その時はよろしく。ついでに水月さんとダブルメイドでよろしく御願いします!」
この前の唐突なダブルメイド画像を送信されたのを俺は忘れてませんが、という顔。
その時だけ、鋭い雰囲気は消えて何時ものノリだったかもしれない…が、直ぐに切り替える。
あと、自分の無茶さ加減を全く反省してなかった。
「…分かってる。核は見つけた。浄化能力がある人が羨ましいね本当に」
と、無いモノ強請りの如く苦笑を零し、次の瞬間には鈍の前へと躍り出る。左手の刀を一閃してだけで、黒い塊を上下に両断し…一点、黒い塊の中に更に闇を固めたようなソレを見つけた。
そこに肉薄する。鈍へと念話を飛ばす。余波で彼女を巻き込みかねないからだ。
『鈍、もういいから一旦後方に距離を取って離脱!』
そう伝えながら、次の瞬間には両断された黒い塊が元に戻る…前に、そこに飛び込んでいく。
危険どころではないが、少年の動きに全く躊躇も何も無い。
そもそも、恐怖心を感じないので恐れなんて感情は最初から無いのだ。
■影打 鈍 >
――後半は却下だ。
(彼の口から出た名前を聞いて、少し考えた後に拒否する。
自分以外にやらせたくない。)
持っとらん物を強請る前に身体を動かせ。
我らにはそれしか出来ん――おい!
(ガラスの砕けるような音が連続する。
刃が砕かれる音だ。
物量に押され、じわじわと彼我の距離が縮まってきたところで、彼が自身の前に飛び出した。
まさかそんな無茶をすると思わず、声を張り上げたところに続く念話。
次の瞬間、迷わず前方へと地を蹴る。
彼の後ろへ続くように飛び出し、刀を振るう。
魔力の刃を四本ずつ彼の左右へ繰り出し、戻っていく黒い塊を押し留めるように振るった。)
■羽切 東華 > 「鈍、最近随分女の子してないかな…感情豊かなのはいい事だけど」
と、主視点というか保護者視点ぽく。何かほっこりするが、それはそれとして。
『…流石にこれだけの数を全部斬り殺すのも骨が折れるし、核を潰す』
短く念話でそう返しながら、己の左右に出現した魔力の刃を一瞥する。
そうしてから、左手の人外殺しの刀を振るい、斬って斬って斬りまくる。
更に彼女を置き去りにする勢いで飛び込み、目の前にある核を切る…前に。
「……!」
最後の抵抗か、核から伸びた闇の手が右手に触れて侵食してくる。
一瞬で指先から手首の辺りまでが闇色に染まるが、そんなのはどうでもいい。
「――お前等も”死にたくない”んだろうけど…悪いな。俺はお前等にとっての…」
死神だ、とそう告げながら人外殺しの刀を閃かせ、その核を完全に切り裂いた。
断末魔のような唸り声を聞きながら、ダメ押しで汚染された右手で核を”握り潰す”。
人外殺しに慈悲の祈りも神聖な浄化も無い。あるのはただ、無情な斬滅だけだ。
「……こんなもんかな」
周囲の黒い霧じみた群れが消えていくのを見届けつつ。
■影打 鈍 >
(その言葉は聞かないフリをした。
ただ一心に、彼に迫る黒いものを斬り飛ばしていく。
彼の刀が振るわれ核が両断される直前、彼の右手に触れた黒いモノ。)
――東華!!
(叫んだ。
離れたところに立つ主へ向けて走る。
いつもの速度が出ない。
魔力が八割ほど削られたため、力が入らない。)
おい、東華!
右手、違和感、大丈夫か!!
(言葉が上手く出てこない。
あの類のモノは死して尚対象を苦しめる呪いのような力を持つ事が多い。
むしろ死ぬ事で厄介な後遺症を残す事すらある。
必死に近寄り本体を投げ捨て、すがりつくように右手を掴もうと。)
■羽切 東華 > 黒い霧の如く群がっていた有象無象も核が潰された事で消えていく。
まだ残滓は残っているかもしれないが、少なくともグラウンド周辺ではもう気配を感じない。
そこで、肩の力を抜きながら左手に握る人外殺しの刀を右腰に提げた鞘へと納めよう。
相棒の声にそちらへと振り返りつつ、苦笑気味に右手を上げてみせる。
「ごめん、違和感とかは平気だけど汚染されちゃった」
笑顔で言う事ではないのだが。実際、掲げた右手は手首まで真っ黒である。
ただ、それ以上侵食や汚染はされていない。あくまで右手だけだ。
とはいえ、核からの最後の攻撃なので何かしらのペナルティじみたものはありそうだが。
「ともあれ、裏方の出番はこのくらいかな。主役側の方も片が付いただろうし」
と、校舎の方を一瞥してから苦笑い。そして、右腕完治してないので、今更だがピキリッと痛みが。
■影打 鈍 >
(右腕を見て固まる。
明らかに正常ではない。
こうなる事は予測出来た。
出来たのに。)
――汝。
(消え入りそうな声。
右の拳を握り締め、彼の顔へ。
当たっても痛くはなく、むしろぺちりと言う音をさせる程度の威力だ。)
汝、馬鹿、この馬鹿、阿呆、唐変木、女たらし、馬鹿、バカ、ばか――。
(そのまま彼の胸を何度も殴る。
やはり当たっても痛くは無い。
魔力が少ないせいではない。
涙こそ流さないが、今にも泣きそうな顔で、思いつく限りの罵倒の言葉を浴びせながら。)
■羽切 東華 > 「まぁ、あの様子だと核を潰す時点で何かしらのペナルティはあっただろうねぇ。
こういう時は、浄化の類を使える人が本当に羨ましいというか」
所詮殺すことしか出来ない人外殺しだ。必要とあらば呪いや代償も覚悟はしている。
相棒にぺちり、ぺちりとと当たっても痛くない程度の力で頬を殴られつつ。
「いや、サラリと女たらしとか混じってない!?」
右手よりそっちの方が問題なんですが。ともあれ、何事も無い左手で相棒の頭を撫でつつ。
右手は…まぁ、包帯とか巻いておこう。流石に露出したままだと不審人物になりかねない。
むしろ、右腕全体ではなく、指先から手首辺りまで、なのはマシな方であろう。
「と、いうよりそっちこそ魔力消費大丈夫?結構減ってるだろうから補充しないといけない気が」
■影打 鈍 >
ばか。
(彼の身体に頭を押し付け、小さく呟く。
今のところ異常は感じていないらしいが、今後どうなるか分からない。
何とか除霊なり解呪なりする方法を探さねば、と決めて。)
――ふん、事実だろうに。
言われたくなければそう言う考えなしのところを――っ。
(とりあえず身体を離し背を向ける。
彼のツッコミに反論しかけたところで、体が傾いだ。
身体に力が入らないし、熱い。
魔力を使いすぎた反動だ。
自分の体を抱くようにして座り込む。)
■羽切 東華 > 「え、俺なりに考えてるつもりなんだけど…」
と、首を傾げるが多分説得力が無い。むしろ考えずに無茶する事が多い気がする。
と、いうより考えても先に体が動いてしまう感じでもあるか。
あと、右手に関しては割り切ってるので気にしてなかった。割り切りが早すぎるが。
「俺の事より君の方でしょ…っと。やっぱり魔力使いすぎてるじゃないか。
取りあえず家に戻ろう。補充は…えーと…」
考えたらまともに補充した覚えがない気がする。一瞬ピシリと固まる。
取りあえず、座り込んだ彼女の傍に佇みつつ右手では極力触れないようにする。
死念の塊からの置き土産だ。相棒に何か影響がある可能性も否定できない。
■影打 鈍 >
(どう見ても考えているように見えない。
そう返したいのに、それどころじゃない。
気を抜いたら主を押し倒してしまいそうで。
流石にグラウンドのド真ん中でおっぱじめる訳にも行かないし、そう言う形でそうなりたくはない。)
――良い。
平気だ。
そのうちなおる。
(立ち上がる脚に全力を込める。
しかし身体はふら付くし、何より体が酷く疼く。
しかめ面で思い切り歯を食いしばりながら、彼から離れるように数歩歩いてまた座り込んだ。)
■羽切 東華 > 「いや、絶対無理してるでしょ。あと、魔力パス繋がってるんだから、状態丸分かりだし」
ジト眼になりつつ。無茶をしてるのはどっちだか…と言いたげである。
むしろ、こんな所で青姦とか童貞にはハードルが最初から高すぎる。
取りあえず、包帯を拾い上げて右手首辺りまでグルグルとまいて応急処置はしておきつつ。
「取りあえず、そんな状態でまともに歩ける訳ないだろ。肩とか貸すから」
右手の包帯の巻き具合を一度確認してから、もう強制連行するかな、と思いつつ。
「いや、もう俺が抱えて行った方が早いかも、まず帰って休もう。話はそれからだ」
と、いう訳で強制お姫様抱っこの刑に処する。で、そのまま歩き出そうか。
■影打 鈍 >
――さわるな。
(余裕が無い。
突き放した言い方になるが、それを気に病む余裕すら。
もう一度立ち上がろうとしたが、そこを抱きかかえられた。
――いや、されそうになった瞬間。)
――!
(身体が勝手に動く。
襲い掛かるようにのしかかり、押し倒した形になり。
そのまま彼の唇を奪うように覆い被さり、)
っ、ぐ――!
(唇が触れる直前に止まる。
そのまま震えながら顔を離し、彼の上から退く。
その動きは酷く緩慢で、全身が震えている。)
――こう言うのは、いやだ。
頼むから、触らんでくれ。
(そのままもう一度立ち上がり、脚を引きずるように歩き出す。
途中で刀を拾い上げ、それで身体を支えながら。)
■羽切 東華 > 「…うわっ!?」
気が付いたら押し倒されていた。結果的に圧し掛かられる形になりつつ、唇が奪われ――る、直前で彼女が止まる。
そのまま上から退かれる形になれば身を起こしつつ。
「まぁ、こういうのは双方合意じゃないとね……って、いやそれよりも」
魔力欠乏を起こしてるのは間違いないが、補充するにしても…血液とかで一時的に代用して貰うしかないか?
あれこれと考えながらも、こちらも立ち上がり。
「分かった、けど倒れるようなら容赦なく連行するからな」
と、彼女の意志を尊重する。下手に手助けすればそれこそ往来のど真ん中で青姦という事になる。
まずは家まで、という訳で彼女の後に続いてゆっくりと歩き出そうか。
少なくとも、家に辿り着くまでは歯がゆい思いを抱えつつも辛抱強く見守っていた筈で。
■影打 鈍 >
――すまぬ。
(そうではない。
双方合意とか、外は嫌だとか、そう言うことではなく。
しかしそれらを説明する余裕が無い。
ただ一言に色々な意味――守れなかったとか、押し倒した事とか――を込めて。
家に帰る途中、何度も自分を慰めたい衝動に駆られつつも、その度に立ち止まって耐える。
結果的には最後まで倒れる事無く、彼の世話になる事無く家に辿りついただろう。)
ご案内:「夜の学園・グラウンド」から羽切 東華さんが去りました。
ご案内:「夜の学園・グラウンド」から影打 鈍さんが去りました。