2017/03/30 のログ
東雲七生 > 「しかしまあ、この温泉はもうちょい知られても良い気がするよなあ。」

やっぱり立地が悪いのだろうか。
心なしか傷の快復も早まる気がするし、きっと神経系にも効果はある。気がする。
転移荒野の端、という一関係上どうしても普通の人は近づかないのだろうという事は理解できる。
出来るのだが、やっぱり勿体無い。

「ちゃんと整備して、俺がガイド役でも買って出れば……」

うーん、と肩までお湯の中に浸りながら、真剣に考え始める七生である。

東雲七生 > 「ふあー……いい湯だなぁ。
 手とか足とかふやふやになって来てるけど。」

そろそろ出ないとかなあ、と掌を眺めつつ呟く。
春先とはいえ日が沈めば気温はぐっと下がる。
なまじ昼間が暖かい分、体感として相当低く感じる。であれば、温かな温泉から出るのは少しばかり気が引ける七生だった。

「……もう少しだけ入ってようっと。まだ脇腹痛いし。」

今回一番傷が深かったのはその脇腹である。
それでも以前に比べれば軽傷と呼べる程度にはなって来ていた。
日頃の鍛錬の賜物だな、と空を眺めながら七生は小さく笑みを浮かべる。

東雲七生 > 「よっし、そろそろ帰ろう。心配かけちゃうし。」

脇腹の痛みも大分鈍ったところでお湯から上がる。
どうせ誰も居ないのだから、と特に隠しもせず堂々と掘っ建ての更衣室へと向かい、

「明日は一つ傷を減らすつもりでやろう。うん。」

見事に怪我と重なる箇所が切り裂かれた服を着込んで、意気込む七生だった。

ご案内:「露天温泉」から東雲七生さんが去りました。