2017/05/06 のログ
ご案内:「常世ディスティニーランド」に佐伯貴子さんが現れました。
佐伯貴子 > 【フォーラムからの続き】

(夏の終わり頃、遊園地に来ていた佐伯貴子とレイチェル・ラムレイ。
 中央のお城をバックに写真を取った後の話)

ご案内:「常世ディスティニーランド」にレイチェルさんが現れました。
佐伯貴子 > 「大気圏突破ローラーコースター」…
いわゆるジェットコースターか。
私はあまりこういうのには乗らないのだが、レイチェルは好きそうだな。

(言いながら列に並ぶ。
 ローラーコースターというのが気にかかる。
 安全性に問題はないとは思うが…)

レイチェル > お互いに可愛いだの何だの褒めあいながら写真を撮る様は、
まさにごく普通の女子高生のそれであった。
至福の一時を過ごした後――。


「……おい貴子、これ乗るのかよ?」

列に並ぶ貴子の後ろで、何やら少しばかり声色がおかしくなっているレイチェル。
少し高くなっている……ような気がしないでもない。
普段から接している友人でも無ければ気がつかないレベルの違和感ではあったが。

佐伯貴子 > (列はスムーズに進んでいく。
 何時間待ち、という他の遊園地とは無縁のようだ)

そりゃあ、乗るよ。
…レイチェル、もしかして怖いのか?
普段はビルの屋上を飛んだり跳ねたりしてるのに?

(純粋に不思議そうに尋ねる。
 飛んだり跳ねたりしているかは見たことはないが、
 一歩間違えれば命の危険もある仕事をしているのは確かだ。
 だから、そんなことはないと思いこんでいたのだ)

レイチェル > 「怖いって訳じゃ……ねぇ、けど……」

レイチェルは俯くと軽く数度呼吸をして、貴子の顔を見上げた。

「……普段は自分の足で跳んだり跳ねたりしてるから良いんだよ。
 ジェットコースターっつーのは拘束されるじゃねーか。
 その上であちこち振り回されるってのは、またちょっと違うんだよな」

どうやら拘束されるのはあまり得意では無いようだ。
問われればそう答えれば、迷いを吹っ切るように首をふるふると振ると、何やら
よし、と小声でガッツポーズ。

「……でも、もう大丈夫だぜ。行こうじゃねぇか」

一人なら絶対乗らないが、貴子と一緒なら話は別だ。

佐伯貴子 > なるほど、自由が奪われるのが得意じゃないというわけか…

(ウンウンと頷く。
 ジェットコースターは飛んだり跳ねたりというより、
 巨大な生物に捕まえられて振り回されるような感覚なのかもしれない。
 それなら、好き好んで乗りたがらない理由にもなる)

大丈夫なんだな?…よし、行こう。

(レイチェルが大丈夫と言ったのなら大丈夫なのだろう。
 無理強いをするつもりもないが、言っても遊園地のアトラクションである。
 ちょうど順番が回ってくる。
 オーソドックスに二列になった席に座り、安全のためのバーを下げる)

『スタンバーイ、カウントダウン、スタート。テーン、ナイーン…』

(何やら専門用語のような発射開始音がアナウンスされる。
 正直、佐伯貴子も緊張している)

レイチェル > 「な、何かすげぇな。カウントダウンまで凝ってんだな」

バーが下がる。やはりちょっときついが、仕方あるまい。
貴子の方を見れば、やはり緊張しているらしい。
そんな貴子を見て、レイチェルもまた緊張の度合いが高まってきて……

「何、ちょいと振り回されるだけだ……」

小声でそんなことを呟きながら、少し深呼吸。

佐伯貴子 > そりゃあ「大気圏突破」だからな…
ちょっと私も怖くなってきた…

(カウントダウンが『スリ、ツー、ワーン…ゼロ』となると同時に、
 ジェットコースターは爆発的な勢いで発進した。
 まさに大気圏突破するが如く真上に)

おおおおおっ!?うわうわうわ!

(佐伯貴子は絶叫する。
 おもったより、怖い。
 こういう時は声を上げたほうが恐怖が和らぐ…らしい)

うわあああー!?

(ある地点を越えると、次は自由落下。
 パラシュートが破れたような、変なねじれ方をしながら地表へと近づいていく。
 冷静になれば、レールは緩やかに曲がり、水平に戻っていくのが見えるが…
 そんな余裕はない。
 
 そうこうしているうちに、打ち上げと落下が終わり。
 ゴールへたどり着くのだった)

ううう…

(佐伯貴子はショックで体力を持っていかれている)

レイチェル > 「うおっ!?」

超速度で発進するジェットコースターに、思わず声をあげるレイチェル。
やはり、自分の意志に反して身体が高速で移動する感覚は、どうも苦手だ。
既にレイチェルは十分な衝撃を受けた。
だが、ジェットコースターにおいて上昇とはただの始まりに過ぎない。
大気圏突破の名は伊達ではないらしい。

「や、やだっ……」

思わず、らしくない言葉を発してしまうレイチェル。
自由落下。ただ落ちるだけならまだ良いのだが、そうでは無い。
何度も何度もえげつない回転が加わるのだから、結構負担がかかる。

その後は声を上げることなくゴールまで到着したのだが、
やはりジェットコースターから降りた後のレイチェルは、
貴子と同じくらいに、あるいはそれ以上に疲れている様子だった。

「いやー……やっぱ慣れねぇわ……でもまぁ、
 ジェットコースターは思ったより楽しかったよ」

佐伯貴子 > ううう…本当に楽しかったか…?
思い返せば楽しかった思い出になりそうだが…
ちょっと、今は結構きつい。

(ふらついてこそいないものの、足取りは重い。
 アイスクリームショップに併設されているベンチへ向かう)

(それにしても、レイチェルが可愛い声を出していたような気がするが…
 気のせいだったのだろうか?)

少し休んで、アイスを食べたら次に行こう。
観覧車かティーカップか…
ティーカップもあまり回すと怖そうだから、観覧車がいいかな。
レイチェルの好きな方でいいよ。
ちなみに、ホラー関係のもあるけど、私はあんまり興味が無いな。

(ベンチに座りながら予定を言う。
 ホラーエリアにはいわゆるお化け屋敷などがある。
 貴子は苦手でも得意でもないが、遊園地にまで来て血なまぐさいのは簡便である。
 仕事でも見れるのだから)

レイチェル > 「想像よりはずっと楽しかったぜ。
 ……きつかったけどな」

肩を竦めながら、そんなことを言うレイチェル。
深い息を吐いて、気を取り直し。

「ホラーは……オレも別にいいかな。
 観覧車かティーカップか、だったら……そうだな、やっぱり
 観覧車に乗りたいところだな。いい景色が楽しめそうだしさ」

と、観覧車のある方を指さすのであった。

佐伯貴子 > それはよかった。レイチェルにトラウマを植え付けたら謝罪してもしきれない。

(少し回復してきたのか、微笑みながらそう返す。
 アイスクリームのメニューを見ながら会話を続けるが…
 ストロベリーやチョコやバニラに混じって、
 パクチー味やトムヤムクン味なんて言うのもある。
 つくづく謎の遊園地である)

観覧車か。
速度を気にしなくていいし、ゆっくり出来るし、いいよな。
よし、きまりだ。
その前にアイスを買って食べながら行こう。
レイチェルは何味がいい?

(ダンピールはトマト味が好きだったりするのだろうか。
 …などと、テンプレートな妄想をしつつ、
 アイスクリームショップに向かい、チョコミントを一つ注文する)

レイチェル > 「流石にそこんとこは大丈夫だぜ、心配してくれてありがとな」

そう言って冗談っぽく笑うレイチェルであった。
貴子が見ているアイスクリームのメニューを同じように眺めつつ。
パクチー、トムヤムクン、わさび……一体何を考えてこれを売っているのだろうか。
ちょっと呆れるレイチェル。

「まぁ、あれだけ速いのを経験した後だからな。ちょっとゆっくりしたい所だぜ。
 味は……貴子と一緒のでいいや」

レイチェルはそう返答した。
せっかく同じ時間を過ごしているのだから、同じ経験を共有したい――
彼女の内にそういう気持ちがあってのことだったのかもしれない。
トマト味のアイスにもちょっと惹かれはしたが。

佐伯貴子 > (ゲテモノアイスクリームをテーマパークで売る。
 ある意味カップルお断りにも見えるが、
 スタンダードな味も売っているのが謎である)

ん、じゃあチョコミントを一つずつ。
…じゃあ観覧車まで歩こうか。
あ、これは普通のチョコミントだ。
美味しい。

(支払いは携帯デバイスのおサイフ機能で済ませ、
 一つをレイチェルに渡して食べながら歩く。
 ミントの軽い刺激に、甘いチョコの香り、
 今日のこの経験にピッタリの味ではないか。
 思わず佐伯貴子はフフッと笑ってしまうのであった。
 そして、観覧車にたどり着く。
 ジェットコースターとは違い、
 非常にオーソドックスなファンシーさである。
 デザイナーが日和ったとしか思えなかった)

レイチェル > 「いや~、やっぱり甘いものは最高だぜ」

さんきゅー、と一言。また今度お返しに何か奢るぜ、なんて言いながら。
チョコミントをぺろぺろ舐めながら歩き、観覧車へたどり着く。

「超高速回転する観覧車、とかじゃなくて良かったぜほんと。
 ジェットコースターからアイスから、結構刺激の強いのが多かったからな」

目の前の観覧車を改めて確認して胸をなでおろすレイチェル。

佐伯貴子 > 甘いものを食べれば多少のダメージは回復するな。

(ダメージとはもちろんジェットコースターのことである。
 ちなみに、奢る奢られるはそれほど気にしていない佐伯貴子である。
 自宅に招いて手料理を振る舞った相手に、アイス程度を気遣う意味もない)

コーヒーカップの方は超高速回転したかもしれないぞ。
こっちを選んで本当に良かった…

(ほっと一息つきながら、スタッフにパスを見せ、乗り込む。
 ゆっくり動く観覧車が登り始めると、
 未開拓地区から常世島の景色が見える)

おおっ、なんかすごいな…感動する…!

(外を眺めて、時々携帯デバイスで画像を撮る)

レイチェル > 「確かにこりゃすげぇな」

頷きながら、外を見下ろす。貴子のように写真を撮ったりはしないが、
目に焼き付けるように窓に手をぴったりとつけて眺めている。

「空から見ると……やっぱり、綺麗だな、この島」

小声で続ける。
少しばかり含みのある発言であったかもしれないが、それでも目の前に広がる
光景を見て、彼女がただただ純粋な感動を覚えたのも事実であった。

ややあって姿勢を戻し、貴子の方を見やる。
貴子と二人きり、穏やかな時間が流れていく。
仕事に忙殺されている普段の二人なら、あり得ないことだ。

こんな平和な時間がいつまでも続けば良いのにと、レイチェルは思った。
だから観覧車が地面に近づくにつれて名残惜しさを感じていた。

「……今日は、一緒に遊んでくれてありがとうな、貴子」

佐伯貴子 > ああ、綺麗だな…

(レイチェルに答えるようにつぶやく。
 夕日のように赤く低い太陽が島を照らす。
 日暮れも近い。
 今日は充実した一日だった。
 楽しく、そしてレイチェルと一緒に長時間を過ごした、久しぶりの一日だった)

何を言っている。
礼を言いたいのはこちらの方だ。
それに…

(観覧車が地面に近づく寸前、レイチェルの耳元に囁く)

…パークの近くのホテルを予約している。
好きなだけ吸って大丈夫だぞ。
まだ夜は長い。

(雰囲気をぶち壊す爆弾発言であった――)

レイチェル > 「……分かったぜ、ありがとうな。じゃあ、お言葉に甘えさせて貰うぜ。
 こうして密室に二人っきりで居ると、ちょっと疼いてきちまってな。
 助かる……」

これはまたこれで爆弾発言であった。
その晩は二人でホテルに泊まり、存分に二人で夜を楽しんだことであろう――。

ご案内:「常世ディスティニーランド」から佐伯貴子さんが去りました。
ご案内:「常世ディスティニーランド」からレイチェルさんが去りました。