2017/10/14 のログ
ご案内:「常世島各地」に真淨在処さんが現れました。
真淨在処 > 学園街の一角、道路に程近い一角に大型の赤いカラーリングが中心のバイクを停めて佇む青年が一人。
赤毛に赤い瞳、同時にそのチャラ…もとい軽薄な空気が特徴的と言えるか。まぁある意味目立つといえば目立つ。
今回はバイカー…バイク乗りを意識したコーディネイト。友人のシスターに島のお勧めポイントを案内するのも兼ねてバイクに乗せる約束なのだ。

「んーー…そろそろ時間かねぇ?」

スマホを取り出して一度時刻を確認しつつ、煙草…正確には最近流行してる電子タバコを蒸かしつつ待機中。
ちなみに、ヘルメットはバイクの座席の上にちょこんと鎮座していたりする。

ご案内:「常世島各地」に時坂運命さんが現れました。
時坂運命 > バイクの傍ら、赤髪の青年の元へ、背後からこっそりと足音を消して忍び寄る影が一つ。
そろり、そろりと近づいて……

「やぁ、アリカ君!」

と大きく声をかけた。
驚かすのが目的だが、転ぶと大変そうなので掛けるのは声だけに留めよう。
本日の少女は、シスターらしくない格好である。

「お待たせしちゃったかな?」

電子タバコを一瞥して、パチパチと何度か瞬きを繰り返してから小首を傾ぐ。

真淨在処 > 完全にリラックスしているのか、背後から足音を消しつつ忍び寄る気配に全く気付く様子も無い赤毛青年。

「…うおぉっ!?…って、ウンメイさん驚かすなよ!危うくタバコ落とすトコだったぞ!」

彼女の目論見は見事に成功。思わずビクンッ!?としつつ振り向いて…やれやれ、と一息と共に苦笑。
幸い、タバコは落とさずに済んだようだ…否、そんな事より大事な事が一つ。そう…彼女の格好だ。

「……うむ、ウンメイさんはやっぱ私服姿もイケるな…!!」

じっくり数秒上から下まで彼女の格好を眺めた後、笑顔で親指を上げるサムズアップ。
ついでに、持ったままだったスマホのカメラ機能でちゃっかり全身をパシャリ、と画像保存しておくのも忘れない!

「…ふぅ、満足満足…ん?ああ、大丈夫そんな時間経ってねぇしさ?さて、じゃあボチボチ行きますかねぇ」

電子タバコの電源を切る。それを専用のケースに収めて胸ポケットに収めつつ。
自分用のヘルメットを片手に、バイクの座席部分をパカリ、と開ける。彼女用のヘルメット…それを手渡そうとしつつ。

「あ、このスペースにそっちの鞄は入れておいてくれていいぜ?もし走行中に鞄が落ちたらアレだし」

時坂運命 > 「ふっふっふー、してやったり。
 まぁまぁ、僕は神出鬼没なウンメイさんだからね、仕方がないよ」

悪戯が上手く行って得意げに笑みを浮かべ、これでもかと開き直っていた。
だが、その余裕もそう長続きはしない。
じっくりと視線を注がれると、徐々に笑みか崩れて呆れ顔になる。

「ア、アリカ君。
 褒めてもらえるのは嫌じゃないけど、前にも言ったとように、そうまじまじと婦女子を眺めるのは……
 ――って、さりげなく写真を撮らないくれるかな?! 僕の話聞いてる?」

良い笑顔向けて上げられたサムズアップに、手を掛けてグッと下げようとしつつ抗議する。
その抜かりなさに呆れ半分、感心半分だ。

「まったく、もう……。はいはい、行きますよー。
 ん、わかったよ。じゃあ、お願いするね」

ふてくされた様な口調で差し出されたヘルメットに手を伸ばし、
「なるほど」と納得して頷きながら、鞄を下ろしてヘルメットと交換した。

真淨在処 > 「神出鬼没なシスターさんって、何かご近所でも評判になりそうだなそれ…ってか、俺が油断してたのもあるけどさぁ」

むぅ、と唸りつつ。あとサムズアップは下げられてしまったがスマホはササッと仕舞い込んで画像消去は阻止してみた。
しかし、まじまじと眺めてしまうのはしょうがない。彼女が私服姿なのを見るのはこれが初だし…。
正確には二度目か。だが一度目は試着のそれだからカウント外という事でお願いしたい。

「いや、だってウンメイさん部屋着とか除けば滅多に外で私服姿しないだろーしさ?
つまり、貴重って事で画像にも残したくなるってもんでしょ。…あと、ウンメイさんスタイル良いから似合ってるし」

悪びれもせずに言ってのけつつ楽しげにケラケラと。悪戯好きのシスターにやられっぱなしではない!

「あいよ、取り敢えず研究区と歓楽街をザッと通りがてら異邦人街行くルートで案内するぜ。
で、そこから常世神社と浜辺に案内する感じかなぁ」

流石に転移荒野とか実習地区は案内するには距離があるし、落第街は論外。農業区は別の島だから敢えて外しておいた。
ともあれ、彼女の鞄をパッカリと開けた座席の下の収納スペースに入れておく。
シートをまた元の状態に戻してからヘルメットを被りつつ…。

「あ、俺の後ろのここ、一段高い部分に跨る感じで。足はこのマフラーに乗せる感じでな?
で、ウンメイさんには悪いけど落ちないようにちゃんと俺の腰とかに手を回して掴まっておく事。よろし?」

と、簡潔にアドバイスをしてから彼女がヘルメットを被ってスタンバイするまで待とう。

時坂運命 > 「ご近所で評判になるくらい皆が僕に相談事を寄せてくれるなら、それはとっても楽し――幸せなことだと思うよ。
 ふむふむ、つまり僕がヒットマンだったらアリカ君はあっさりやられていたと……」

いろいろ口を滑らしているが気にせずに、なるほどなるほどと何度か頷きながら横目で見やる。

「……そ、そう言われると怒るに怒れないじゃないか。君はずるいなぁ」

絶滅危惧種ではないが、確かにそう何度もチャンスがあるかと言われると否定できないわけで。
さりげなく褒め言葉まで添えられては折れてしまうのも、まぁ仕方がないと言うもの。
撮影の邪魔まではできなかったが、無理やり取り上げて削除するまでではないと思った。
まぁ、楽しそうにケラケラ笑ってる顔を見ると、衝動的にその頬を抓ろうとしてしまうのも仕方がないのだが。

「うん、どこもほとんど行ったことが無いから楽しみだねぇ」

受け取ったヘルメットを少し不慣れながら付け終えて。

「マフラー? ――ああ、その筒みたいな鉄の所か。
 重心がずれると、走るのが難しいと聞くからね……。
 よろしいとも! 今日は君の指示に従おう」

胸を張って楽しげに笑って頷き、彼がバイクに跨ればその後に続こう。

真淨在処 > 「…ウンメイさん、今絶対に本音が漏れてただろ…ま、楽しんでもいいんじゃない?
相手のお悩み解決できて自分も楽しめれば、神様も悪くは思わないでしょーよ」

むしろ、とことん生真面目でお堅いシスター…なんて失礼かもしれないがウンメイさんの柄ではないと青年は思う。
あと、何かさりげなく自分がチョロい扱いされた気がする…ヒットマン的な意味で。

「ズルいも何も本音だしなぁ。俺はシスター服の何時ものウンメイさんも、今の私服姿もどっちも好きだけども。
と、いうかウンメイさんは自分が美人だというのをもうちょいと自覚しなさい。」

と、楽しげに笑ってウンウンと一人頷く。これを素で言っているのだから天然だ。
まぁ、それで打算的な部分もあるから天然の策士というか何と言うか。
あと、頬を抓られたとしても多分この赤毛青年は何時もの軽いノリのままだろう。
シスターのお説教にもめげない男。それが真淨アリカという青年なのだ。

「まぁ、今回の案内を切っ掛けに、ウンメイさんもあちこち散策してみるのもいいと思うぜ?
何だかんだこの島ってデカいし、危険地帯も多いからそこらもキチンと把握しておくべきだと思うし」

さて、彼女がヘルメットを慣れないながらも装着すれば、しっかり被れているか軽く手を伸ばして微調整…よし。
彼女が跨って姿勢を軽く整えたのを確認してからバイクのキーを差し込んでエンジン始動!

軽く、ジェスチャーでこちらに捕まるように己の腰辺りをトントンと叩いて後ろの彼女に知らせつつ。
シスターが掴まってくれれば、そのまま唸るエンジン音と共に走り出そう…勿論最初はゆっくりで。一応安全運転は心得ている。

最初はここから北西方面の研究区。彼女も大まかに説明は受けているとは思うが…。
風を切って公道を走る。風の音とヘルメットのせいで会話はし辛いが…彼女には貴重な体験の始まりとなるだろうか。

時坂運命 > 「何をおっしゃるアリカ君、僕は神の敬虔なる信徒だぜ?
 楽しみ半分で人の相談に乗るわけないじゃないかー。
 ……まぁ、君の言うことにも一理あるから否定はしないけどさ」

白々しいとしか取りようのない棒読みで返して、クスクスとおかしそうに笑って一言付け足す。

冗談と挑発の混じる言葉に彼からの返事は無かった。
この平和な場所にいる限りは、彼の反応が普通なのだからおかしな話ではない。
それに、これ以上やぶをつついて蛇を出すのも怖いから止めておこう。 ――思考を切り替えて。

「君はもう少し……、あと少しで人誑しになれる素質があるのかもしれないね。
 好みは人それぞれと言うし、僕は見た目よりも中身が大事だと思っているから自覚なんてする必要はないよ」

軽く頬を抓っても青年の軽口は変わらない。
少女は大きくため息を吐いて、手を離して肩を竦めるしかなかった。
流石は策士、流石は道化師。

「そうだね、今日の散策で土地勘がついたらかな。
 うっかり危ない場所に迷い込んだら、僕みたいなか弱い女の子は悲惨な目にあいかねないしね。
 ふふっ、気に入った場所とかも見つかると良いなぁ……――ん、」

まだ見ぬ地に思いを馳せて空を仰ぎ、視界に手が入ると目を瞑っておとなしく調整してもらう。
低く空気を揺らすエンジン音が響き始めると視線は自然とそちらに向いた。

「えっと……じゃあ失礼するね。
 よっ、んー…」

叩いて示された彼の後ろに乗って、一度躊躇ったが遠慮なく彼の腰に手を回した。
ゆっくりと動き出した景色にこわばって、掴んだ手に力がこもったが、暫くするとそれも最低限の力に変わる。
次から次に移り変わる風景や、風を切る感覚を楽しむ余裕も出ていた。

北西の研究区、たしか、多くの学生が施設を利用していると言う話は教師から聞いた気がする。

真淨在処 > 「一理あって否定できないなら楽しんでる一面も確かにあるって事じゃねーかなぁ。
…あと、まぁウンメイさんにやられるなら案外それもアリかもなぁ。俺をやる時は優しくお願いするぜシスターさん」

と、苦笑気味にわざとタイミングをズラしてヒットマン云々の流れをポツリと口にする。
そう、彼女はもう既に藪を突いているのだ…が、出たのは蛇でも何でもなく、ただ青年のその言葉だけだが。
…少なくとも、彼女の言動に秘められた挑発的な部分を察してたのは確かで。

「人誑しぃ?いやいや、道化師ではあるけどそっちの素質はねぇと思うんだよなぁ。
おー、流石だな。確かに見た目より中身は大事だな――中身が腐ってたら処置無しって事か」

最後の一言は真顔で珍しく呟いて。だが、直ぐにヘラヘラとした何時もの笑みを繕う。
頬を抓られてもまぁ、予想通りの反応である。ただ、こういうやり取りも割りと好きだったりする。

「ウンメイさん、か弱くてもシスター的なスキルで切り抜けそうな気がするなぁ。
んー、ウンメイさんは静かな場所というか落ち着ける場所の方が好きそうな気はすっけども」

その言葉は冗談めかした笑みだけど、内心では『絶対ウンメイさんただ者じゃねぇよなぁ』と思ってたりする。
まぁ、そこはのらりくわり交わされるだけだから追求も何もしないが。

「よっし、じゃあ行くぞー」

腰に手を回して貰ったのを確認して発信。低い唸りとエンジン音と共に二人乗りの赤いバイクが走り出す。
島は一応公道もちゃんと整備されているが、勿論島全体にまで張り巡らされている訳ではない。
必然的に、そうなると行ける場所も多少は限られてくるのだ。さて、最初に到着したのは研究区。
異能、魔術、機械工学、生物学、歴史学。色々あるがそういう各種研究施設が集まった一角だ。
当然、それっぽい建築物…無機質であるが小奇麗な建物も多いだろう。
所々、人工的に緑も植えられているが矢張り如何にもそれっぽい区画、という感じではあるか。

「…っと、ここが研究区な?教師連中とかから説明受けたりしたとは思うけど。
まぁ、俺も異能関係でたまーに訪れたりするけど正直苦手な場所ではあるなぁ」

何か和めないしな、と笑って肩をすくめてみせる。ちなみに、今は一度路肩にバイクを停止してエンジンを切っている。
直ぐに発進するつもりなのでヘルメットは被ったままだが会話は出来るだろう。

時坂運命 > 「そこは言わぬが花だよアリカ君。曖昧にしておいた方が良いことってのは案外世の中に溢れているんだ。
 まさか。僕は平和主義者だからね、そんな時は一生来ないよ。
 ……精神的にノックアウトしてしまう可能性はあるかもしれないけれど」

ちっちっち、なんて探偵のように指を振って誤魔化したり、
時間差で返って来た苦笑を、わざと冗談嘯く笑い話に変えてしまったり。
「ハニートラップには気を付けなよ?」と、意地悪な笑みを浮かべたりもした。
少女はいつだって、どこまでも曖昧を貫いている。

「そうかな? 君だってビジュアルは良いんだ、下心さえちゃんと隠せればもう少しは周りの反応も変わるかもしれない。
 ふっふっふ、そんなに褒めても何も出ないんだぜ?
 中身が腐っていても関係ないさ。重要なのは心、意志、魂が宿っていることだ」

真顔の後に取り繕う笑みと顔を見合わせ、ニッと目を細めて笑った。

「シスター的なスキルって……。
 アリカ君、教えを説くなんてのはね、話を聞いてくれそうな相手にしか通じないんだぜ?
 いかに僕の口が回ったとしても、言葉を忘れたような人間には逃げの一手さ」

彼の真意を知ってか知らずか、「かいかぶりはよしてほしいね」と笑って言葉を締めくくり、旅路は続く。
過ぎ去る景色はあっという間に学生街を抜けて、研究区へと2人を乗せた赤いバイクが辿り着いた。
科学と不思議に溢れたこの街を代表する一角というだけのことはあり、様々な建物が立ち並ぶ。
近未来的なその景色を眺めながら、彼の声に耳を傾けよう。

「僕は……、うん。僕もあまり好きではないかな。
 異能や魔術の訓練をするにはうってつけの場所かもしれないけど、
 この“箱”はモルモットの檻みたいに見えるから」

バイクは止まったのに、ぴったりと背中にしがみ付いたまま、エンジンが掛かったままなら消えてしまう程度の声で同意を返す。
少女が今どんな表情を浮かべているのか分からないが、淡々とした冷めた印象は受けるだろう。