2017/12/14 のログ
ご案内:「柊真白の私室」に柊 真白さんが現れました。
■柊 真白 >
(いつも静かなこの部屋は、今日は少し騒がしい。
騒がしいとは言っても、どたんばたんと音がするわけではない。
小さな生き物が部屋を走り回る音と、それを追いかける自身の服の音がわずかに聞こえるだけだ。)
――ツキカ。
入って。
(やや呆れたように同居人へ声をかける。
ツキカと呼ばれた小動物はチラリとこちらを見るも、すぐにトトト、とテーブルの下へと潜り込んでいってしまった。
先ほどまでは大人しくゴロゴロ寝ていたのに、猫用のキャリーを出した途端これだ。
困ったように立ち尽くし、ため息を一つ。)
ご案内:「柊真白の私室」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 委員会の仕事も無く、個人的な他の用事も無いそんなある日。私服姿で一人訪れるのは通い慣れたマンション。
とある一室へと訪れれれば、ゴソゴソと合鍵を取り出す。一度、インターホンを押して来た事を知らせようとしつつ、ガチャリと鍵を差し込んで中へと。
「真白さーん、来ましたよーー」
と、そう声も掛けながらもそもそと靴を脱いで奥へと向かおうとする少年。
勿論、奥で少女が子猫相手に四苦八苦していることを彼はまだ知る由も無く。
■柊 真白 >
(インターホンが鳴る。
そちらに気を取られた一瞬、足元を灰色の毛玉が駆け抜けていった。
慌てて振り返れば、猫が一目散へ空いたドアの隙間を駆け抜けようと玄関まで全力疾走しているのが見える。
しかしこちとら速度を武器とする暗殺者だ。
猫畜生如きに速度で負けては話にならない。
振り向きざま脚へ力を籠め、初速から最高速で猫へと飛びつく。
そのまま無事脱走兵をつかみ取り、ずさーと玄関先へヘッドスライディング。)
――いらっしゃい。
(そのまま床の高さから彼を見上げて出迎えの言葉を。)
■飛鷹与一 > 「……ど、どうも……何となくどうしてかは分かる気がしますが、何やってるんですか?」
いざ、彼女の部屋へと顔を出そうとした直後。丁度、声を掛けてから靴を脱いで一歩踏み出した所で少女のヘッドスライディング。
そのまま、床の高さから子猫をキャッチしつつ見上げて挨拶をしてくる少女に苦笑いで先の言葉を掛けるだろう。
(あーうん、まぁツキカが脱走しようとして真白さんに敢無く捕獲されたんだろうけど…)
これ以上ないくらいに分かり易い感じの構図でもある。ともあれ屈んで彼女の体を助け起こそうとする。
「…何というか、ツキカもそういう察知能力は高いみたいですね…野生の勘と言いますか」
■柊 真白 >
逃げようとしてたから。
(脱走兵は諦めが速いのか、こちらの腕の中で大人しくしている。
両手で掴んでいた猫を左手で抱え、彼の手を取って立ち上がった。)
やっぱり病院は嫌みたい。
行っちゃえば大人しくしてるんだけど。
(とりあえず無事捕獲できたので、キャリーの中へぶち込んでおく。
ぶち込むと言っても投げ込むような乱暴な真似はしないが。)
――どうする、ご飯先に食べる?
それとも病院いく?
■飛鷹与一 > 「ええ。俺が見ても一目瞭然なくらいには事態が分かりましたよ…。」
一応、疑問にしてみたけれどやっぱりその光景を見れば何が起こったかは直ぐに分かる。
と、いうよりツキカがダッシュして逃げようとした瞬間、彼女が超スピードで追いついて捕獲したのも目撃はしていたのだ。
(…ツキカも、子猫の割には素早いけど真白さんの速度の方が遥かに上な訳で。うん)
ツキカは諦めたようで、彼女の腕の中で大人しくしているようだ。こちらが助け起こした後、キャリーの中に入れられる虜囚子猫。
「んーー、先にツキカの検診を済ませてからご飯でいいかと。今日の真白さんのご飯は後のお楽しみで」
少し考えた後、先に子猫の検診という当初の目的をまずは済ませてから、という感じで提案してみる。
ご案内:「柊真白の私室」に飛鷹与一さんが現れました。
■柊 真白 >
まさか本気で走ることになるとは思わなかったけど。
(子猫とはいえ獣は獣だ。
人を相手にするようにはいかない。)
わかった。
用意する、待ってて。
(いつかの小箱の中からリボンを取り出し、洗面所へ。
後ろ紙を纏めてリボンで縛り、鏡で確認。
部屋へ戻ってきて長刀とキャリーを持つ。)
――行こう。
(そのまま玄関へ。)
■飛鷹与一 > 「…あ、地味に本気の超反応してたんですね真白さん…。」
と、なると彼女の持ち前の速度でないと追い付けなかった可能性もあるのか。
そもそも、人間と獣では身のこなしも反応速度も、何よりまず体躯の大きさが違う。
ともあれ、彼女の言葉に頷いて脱いだばかりの靴を再び履き直して玄関にて待機中。
そうやって、少し待っていればキャリーと何時もの長刀、そしてあのリボンで髪を纏めた彼女が戻って来た。
「ん、行きましょうか。…真白さん、この前の祭でもそうでしたけど何だかんだそのリボンしてくれてますよね」
何時も、ではないが二人で何かしらノンビリと外出する時は付けてくれるイメージ。
ともあれ、彼女が靴を履く時にキャリーだけこちらが受け取って持っておこう。
後は外に出て近くの動物病院に向かうだけだ。もっとも、この島に来て動物病院に赴くのは初めてだが。
ご案内:「柊真白の私室」に飛鷹与一さんが現れました。
■柊 真白 >
流石に不意を突かれると厳しい。
(単純な速度だけではなく、小回りも聞く。
よーいどんで競争するならともかく、あの距離では全力で飛びつかないと逃げられるところだった。)
私に似合うと思ったからくれたんでしょ?
じゃあ、付けなきゃ。
(彼の顔を見上げて薄く微笑む。
いつもの赤い靴を履き、外へ。
動物病院はそれほど遠くはない。
十五分ほど歩けば着くだろう。)
■飛鷹与一 > 「しかも、単純に小さいし小回りも利くでしょうしねぇ…。」
自分だったら、魔術の補助が咄嗟に出ないと無理だったかもしれない。
そもそも、この彼女兼師匠の本気速度に追い付く…というのは今の少年ではどう足掻いても無理だが。
「そりゃあ、真白さんの髪の色とかに映えるなぁ、と思って選んだものですし…うん、まぁ嬉しいですけどえぇ」
薄く微笑んで見上げてくる彼女にドキッとする。本当にこの笑顔はズルいなぁ、と思うのだ。
ともあれ、動物病院はそんな遠くではないようで、彼女に案内される形で片道15分、テクテク歩いて到着だ。
「へぇ、こんな所に動物病院あったの知らなかったな…じゃあ、手早く済ませましょうか」
と、傍らの彼女に笑いかけて中へと。ツキカには悪いがメインは検診だが少年の最終目的は彼女のご飯なのだ!
■柊 真白 >
人って武器を持って小型の獣と対等だって聞いたことがある。
ほんとかどうかは知らないけど。
(ただ野犬なんかを見てるとあながち間違いでもないのかな、とも思う。
少なくとも素手で逃げる猫や犬を捕まえるのは無理だろう。)
――そういえば、与一くんの誕生日って祝ってないね。
覚えてないんだっけ。
(聞いたような聞いていないような。
もしそうなら、今日どこかでケーキでも買って帰ろうか、なんて考えているうちに目的地に到着。
平日なので人も少なく、一時間弱で検診は済むだろう。)
■飛鷹与一 > 「…あぁ、あながち間違いじゃないかも。人間が獣と対抗できる最大の武器は『知恵』でしょうし。
その知恵から武器とか罠とか、連携とか色々と対抗手段を講じてこそですしね」
まぁ、この常世島ではそこらの獣なんて相手にもならない猛者ばかりだが。環境が特殊すぎてまぁ一般参考にはならないけれども。
「あー…ですね。前にお話したかもですが、俺は過去の記憶が一部抜け落ちてるんで…。」
苦笑気味に。主に本当の自分の家族や元々暮らしていた場所。家族が死んだ原因などが記憶からすっぽり抜けている。
そのせいか、自分のちゃんとした誕生日や血液型なども実は知らない。
さすがに、血液型は検査して既に判明しているが誕生日はそもそも、証明する物が何にも無いのだ。
「いっそ、真白さんに俺の誕生日決めて貰うのもいいかなぁ、と思ったりしますけどね」
と、気楽に笑いつつ。さて、検診そのものは平日なのもっ手1時間ちょいで済むだろう。
流石、獣医さんは手馴れたものでツキカも脱走は敵わなかった模様。
現在、ちょっとぐったり?モードのツキカは再びキャリーの中。検診の結果は問題無し。
その他、受付であれこれ済ませてから今度は彼女のマンションへと戻る道すがら。
勿論、彼女がケーキを買って帰ろうかと検討している事を少年は気付いていない。
■柊 真白 >
(とはいえ自分も人型の獣のようなものだ。
力はないが、速度なら負ける気がしない。)
そう。
じゃあ今日にしようか。
(即断即決。
そう口にすれば、来た時と違う道へ。
商店街のケーキ屋の前に来て、彼にキャリーを渡す。)
ちょっと待ってて。
(そのままケーキ屋へ入っていく。
数分後、出てきたときには何やら箱を手にしている。)
さ、帰ってご飯食べよう。
ご案内:「柊真白の私室」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > そして、少年もある意味で人間止めつつあるので獣へと寧ろ近付いている現状。
とはいえ、彼女との契約や射撃能力、異能以外はまだまだ人間の範疇なのだが。
「…って、即決ですね?…まぁ、真白さんらしいと言いますか」
本日12月14日、それが自分の一先ずの誕生日という事で落ち着きそうだ。
と、帰り道が先ほど来た時と違う事に気付いたようで、商店街方面に来れば「あれ?」と首を傾げる。
そして、ケーキ屋の前に辿り着いた所で彼女からキャリーを渡されて。一先ずそれを受け取って持ちながら…
「…え?あ、ハイ分かりました。」
そのまま店内に入った彼女を見送りつつ待機。数分後、何やら箱を持って出てきた我が彼女兼師匠。瞬きしつつも、彼女の言葉に従い歩き出す。
「えーーと…その中身は普通にケーキですよね?…まさか、俺の誕生日祝いもするんですか?」
少し考えれば分かる事だが、一応念のために尋ねてみたりする。まぁ気になるのだから仕方ない。
ご案内:「柊真白の私室」に飛鷹与一さんが現れました。
■柊 真白 >
こういうのは早く決めた方がいい。
――ケーキ屋でお好み焼きは売ってない。
(箱を持って帰り路を歩く。
マンションに付き、階段を上がり、部屋の扉を開けて。
キャリーケースの蓋を開ければ、子猫は素早く出てきてソファの上に寝転がった。)
手伝って。
(そうして台所へ。
冷蔵庫からローストビーフを取り出し、お湯を沸かしてパスタを茹で、野菜を取り出してサラダに。
彼にはサラダをお願いしよう。
その間にフライパンでベーコンを焼く。
卵とチーズをボウルで混ぜてカルボナーラの準備。)
今日は与一くんの誕生日だから、豪華にする。
■飛鷹与一 > 「真白さんって、俺より全然即断即決ですよね…いや、まぁ俺の為にわざわざケーキを?」
勿論、ケーキ屋でお好み焼きなんて売ってたら逆にビックリだが。
ともあれ、マンションの彼女の部屋へと戻ってくれば、改めてお邪魔して中へ。
とはいえ、既に第二の我が家みたいなものなので家具の配置や部屋の配置も熟知済みだ。
「了解です…と、俺はサラダで作ればいいんですね」
キャリーから出た途端、ダッシュでソファーに寝転がっているツキカを横目に作業開始。
手洗い等は先ほど済ませてるので、包丁とか俎板はお借りして二人並んでの調理風景。
彼女の動きの邪魔にならないように、手早く野菜を軽く水洗いして切ってサラダに。
ドレッシングは…こだわり派な彼女の事だから、幾つかあるだろう。適当にチョイスしておく。
「ご馳走になるだけでなく、豪勢とはまた…でも、誕生日祝いなんて何時ぶりだろうなぁ」
記憶に無いから正確には測りようもないが。自然、少年の顔は嬉しそうになっている。
そりゃ、自分の大事な人から腕を振るわれてケーキまで買って貰って。更に誕生日まで決めて貰った。
――嬉しくない訳が無い。
■柊 真白 >
兵は拙速を尊ぶ。
こういうことは早い方が良いの。
(自身のような仕事をしていれば、なおさら。
茹であがったパスタをフライパンにぶち込み、火を止めて卵液を流し込み、手早く混ぜて皿へ盛る。
前菜にメインと肉が出来た。
後は冷蔵庫のビシソワーズを出せば完璧だ。)
サラダ、出来たら持ってきて。
ドレッシングは好きなの使っていい。
(冷蔵庫のドアに一通りドレッシングはあるだろう。
出来た料理をテーブルに運び、並べる。
気の利いた花のような飾りつけはないが、そこは我慢してほしい。)
誕生日だから当然――しまった。
(ここまでやってプレゼントを忘れていた。)
■飛鷹与一 > 「…真白さんの場合、仕事柄そういうのも大事そうですしね…いや、俺の仕事もまぁそんな所はありますが」
ただ、彼女は主に単独だがこちらは連携とかも重視される。速度は大事だが彼女ほど”身軽”ではないのだ。
サラダを作る合間に、ちょくちょく彼女の調理の手際を見ていたが矢張り無駄が無い。
やっぱりこの人は料理(作るのも食べるのも)が趣味なんだなぁ、と確信する少年で。
さて、ドレッシングは冷蔵庫から好みの和風ドレッシングをチョイスしておく。少年はサラダのドレッシングはサッパリ目なのがお好みらしい。
完成したサラダは、食器入れから二つ小型の食器を取り出して同じくらい盛り付ける。
「あ、真白さんのサラダはドレッシングどうしますか?」と、聞きつつもそれぞれの分のサラダを一足先にテーブルへ。
その後、彼女が作った料理を運ぶのも手伝いながら席へと着こうか。
「…え?ああ、いや別に料理だけでもありがたいですし。それに、真白さんが恋人になってくれたのが既に十分プレゼントですし」
と、笑って述べるが、改めて恋人とか述べると気恥ずかしいものがある。
ご案内:「柊真白の私室」に飛鷹与一さんが現れました。
■柊 真白 >
焦ってもダメだけど。
でも、これは急いだほうがいいこと。
(何より自分が誕生日を祝いたいのだ。
だったら急いで損などするわけがない。)
与一くんのと同じでいい。
(個人的に同じ食卓を囲むのならば、同じものを食べたいタイプだ。
料理を並べ終え、戸棚からグラスを二つと「大人のぶどうジュース」を取り出し、席に着く。)
それは私も同じだから。
私だけ貰うのは良くない。
(この辺は頑固だ。
とにかくそれはおいおい考えよう。
キュ、とボトルのコルクを抜き、グラスに注いで片方を彼へ。)
誕生日、おめでとう。
(笑顔を見せてグラスを掲げよう。)
■飛鷹与一 > 「真白さんってそういう所が真っ直ぐで妥協しないといいますか…いや、凄い嬉しいですけど」
こうやって、二人で食卓を囲むだけでも少年にとっては至福の時間だというのに。
それに誕生日のお祝いも重なって、何だかんだ少年の顔は緩みっぱなしだ。
ちなみに、ドレッシングは彼女のご希望通り、自身と同じ和風ドレッシングをチョイスしておく。
と、彼女が戸棚からグラスを二つと…”大人の”ぶどうジュースを取り出す。まぁ、誕生日祝いから無礼講だろう、うん。
「そ、そうですか?…えーと、じゃあ何か実用的な物で一応お願いします」
と、希望というか大まかな目安を提案しておく。アクセサリーとか小物とかではなく。
何だかんだ、矢張り普段なり非常時なりに役に立つ、使える実用性重視なご希望。
あまり遠慮しすぎるのも彼女に逆に悪いので、プレゼントそのものは楽しみにしておくつもりで。
「…あ、ありがとうございます」
大人のぶどうジュースが注がれたグラスを片方受け取りつつ、やや照れながらも笑顔で。
乾杯!と軽く二人でグラスを打ち鳴らしてから一口。…うん、偶には大人のジュースも悪くない。
■柊 真白 >
変にややこしいの、嫌いだから。
――乾杯。
(軽くグラスを当てる。
ク、と赤い液体を少し喉に流し、グラスを置いた。)
実用的――わかった。
食べよう。
(手を合わせ、いただきますと呟いてからサラダに手を伸ばす。
シャキシャキとした触感が気持ちいい。
和風ドレッシングもいい出来だ。)
――。
(もぐもぐと口を動かしながら彼の様子を観察。
彼の口に合うといいのだけれど。)