2017/12/29 のログ
ご案内:「とある山村」に飛鷹与一さんが現れました。
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ご案内:「とある山村」に飛鷹与一さんが現れました。
ご案内:「とある山村」に柊真白さんが現れました。
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■飛鷹与一 > 「――や、やっと着いた…相変わらずここは遠いなぁ」
そんな呟きを思わず漏らす少年。服装は私服で特に変わった所は無いが、背負った大きいリュックやら手提げ袋やらで少々大荷物だ。
朝早くに常世島を船で出てから本州に。そこから電車やバスを乗り継いでやっと辿り着いたとある地方の山村。
年末年始の帰省、という事でまずは体術の師匠でもある老人に挨拶にやって来たのだ。そして今回は同行者も居る。
「取り敢えず、ここまで来ればあとはもう徒歩で直ぐの所ですよ真白さん。師匠、普段は山奥に小屋を建てて住んでるんですが、年の瀬は村に下りてきてるので」
と、彼女にそう説明して笑いかける。世捨て人、という訳でもない少年の体術の師匠でもある老人。
今の季節は普段暮らしている山小屋を下りてこの村の奥の民家で過ごしているのが通例だ。
そんな事を、傍らのもう一人の師匠で恋人でもある少女に軽く説明する。
流石に現代の村なので、電灯なども申し訳程度にはあるが矢張り暗い。
朝に常世島を出発したとはいえ、冬なのもあり日は既に落ちて夜の時間帯だった。
ともあれ、そうして歩いていればやがて村の奥、明りが点いた一軒の古民家が見えてくるだろう。
■柊真白 >
こんな山奥に一人で住んでるの?
(彼の後を、キャリーバッグを転がしながら付いていく。
朝からずっと移動移動で、流石の自分も結構疲れた。)
年の瀬にならないと下りてこないんだ。
(これからもっと雪が深くなるだろうに、一人で山奥にいて危なくないのだろうか。
――そういえば鬼を嫁にもらった人だった、冬の山奥で一人ぐらいどうってことはないのだろう。
多分。
暗さよりも足元の不安定さがつらい。
戦国の世から暮らしているとはいえ、雪国の生まれと言うわけではない。
ある程度の積雪はともかく、冬の山村の降雪量はちょっと辛い。
荷物もあるし、少し遅れながら歩く。)
ご案内:「とある山村」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 「ええ、別に人嫌いでも世捨て人でもないんですがね。亡くなった例の鬼の奥さんが山の中で暮らすのを好んだ人だったみたいで。師匠も鍛錬とかで山篭りも普通にしてたみたいで割りと問題なかったそうですよ?」
と、微苦笑を浮かべつつも幸いなのは今は村に下りてきているという事だ。
流石にこれから山登り、となると慣れてる少年は兎も角体力的に彼女はしんどいだろう。
ともあれ、今は降ってはいないとはいえ積雪の跡も残る田舎の道を歩いてその古民家へ。途中、遅れがちな少女に「トランク持ちましょうか?」と、気遣うのも忘れない。
体力や持久力などはこれでも結構あるし、単純に土地勘もあり慣れているのが矢張り大きい。
「…と、流石に起きてるみたいだなぁ師匠。寝てたら今晩どうしようか悩む所だったけど…あ。」
その古民家に二人が到着した所で、ガラガラと玄関の扉が開かれた。中から出てきたのは――…。
『……おぅ、来たか馬鹿弟子。で、そっちの嬢ちゃんが例のお前の嫁さんか…ったくヤる事ヤりやがって青二才が』
と、開口一番ぶっきらぼうながらもニヤリ、と笑って出迎えるのは一人の老人。
白髪に小柄な作務衣姿。この季節だと如何にも寒そうだが老人は平然としている。
特徴的なのは、右目に黒い布製の眼帯を巻いている事。しかし、その隻眼は何処か只者ではない鋭さを秘めている。
「お久しぶりです師匠。あ、これ島で買ってきた焼酎です。…って、いきなり下品トーク止めてくださいよ!…まぁ、えぇ。この人が俺のもう一人の師匠で…恋人の柊真白さんです」
と、老人に会釈をしてから手提げ袋を彼に渡してから老人に少女を紹介する。
■柊真白 >
そっか。
(亡くなってからも奥さんの好きな環境で暮らしていると言うことは、よほど好きだったのだろう。
彼の言葉から、何となくその先生の為人が見えた気がした。
慣れていないわけではないし、スタミナもそれなりにあるのだが、如何せん負荷が強い。
雪道にもそこまで慣れていないし、彼の申し出には素直に甘えておくことにした。
ざくざくと雪を踏みしめて歩く。)
与一くんとお付き合いさせていただいている柊真白と申します。
こちら、つまらないものですが。
(思ったより豪快な老人だった。
彼らの会話を聞きながらキャリーケースを開けてお土産を取り出し、紹介を待ってから口を開く。
差し出したのは常世饅頭(十二個入り千二百円也)。
酒が好きと言うことしか聞いていなかったので、無難なものを選んできた。)
仕事は暗殺者と学生やってます。
その関係で与一くんに刃物の扱いも教えてます。
(老人の眼光を正面からさらりと受け流しつつ、自己紹介も。)
ご案内:「とある山村」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 『おぅおぅ、大した嬢ちゃんだ。流石”吸血種”って所か…まぁ、足音も気配も殆どねぇ感じからして暗殺者ってのは納得だわな。…しかし、俺の周りは人外を嫁にする因果でもあるんかねぇ』
と、楽しげに遠慮なく笑う老人。少女の印象は間違いでもない。実際豪快で割りと大雑把だ。
ただ、余計な緊張や駆け引きがいらない、という点では変に気負いする必要も無いという事でもある。
彼女が差し出した常世饅頭を受け取れば、焼酎と共に小脇に抱えてクイッと顎で中を示し。
『ま、積もる話は中でするとしような、入んな』と、二人を家の中で招くだろう。
中は古民家らしくスペースは広い。囲炉裏などもあるが同時に現代的にテレビや家電も型は古いがきちんとある。
その辺に荷物は適当に置いとけ、という彼の言葉に従って背負っていたリュック等を下ろす。
老人はといえば、受け取った焼酎と饅頭を早速ゴソゴソと開けて饅頭を一つ摘んでいた。客人の前でも遠慮なしである。
『モグ…そういや与一よぉ。お前、何か銃使いになったとか言ってたが本当かぁ?あと、そっちの真白嬢ちゃんから刃物の扱いを習ってるとか』
「あ、ハイなんか偶然判明したんですけど適性があったみたいで。ナイフ術はハイ、まだまだ初心者ですけどコツコツやってます。」
『そうかい。―――”人を殺す”事になる覚悟はあんのか?お前に』
「……”人を守る”覚悟と”生きる”覚悟なら十分に」
そのやり取りは何気ないが、言葉の意味合いはかなり大きい。人を殺さない。それが少年のルールだから。
■柊真白 >
お邪魔します。
(こういう裏表のない人物と言うのは好みだ。
余計なことを考える必要がない。
ぺこりと一礼し、彼のあとに続いて入っていこう。
コートを脱いで囲炉裏のそばに正座しよう。)
こうやってわざわざ難しい方へ行くのは、若いからなのか、ただの馬鹿なのか。
――両方かも。
(二人の会話を黙って聞いて、口を挟む。
人を殺す道具を使って殺さないと言うのは、相当に難しいのに。)
そっちの方は私が。
君は君の思う道を行くと良い。
■飛鷹与一 > 『真白嬢ちゃんの言う通りだ……ったく青二才が。自分から困難な人生を歩むとか…ただのカッコつけじゃねぇだろうな?』
「…違いますよ。俺が決めた事です。師匠にも真白さんにも誰にも。何と言われようが曲げません」
師匠、そして恋人を交互に見ながらハッキリと告げる。まだまだ青くて若い。だからこそだ。未熟者で理想論なのは己が一番自覚しているのだから。
だが、カッコつけ…男の子のプライドが無い、かといえばそうでもない。まぁ、恋人の手前だ。師匠に啖呵を切りたい見栄もそりゃあある。
『…成る程、馬鹿弟子は人を生かす道、嬢ちゃんは人を殺す道…か。ったく馬鹿弟子もだが嬢ちゃんも大概だわな。…だがまぁ』
呆れた溜息を吐いた後にニヤリ、とまた不敵な笑みを老人は浮かべてみせる。
何時の間にか、ちゃっかり焼酎も栓を開けてラッパ飲みを豪快にしてから。
『――嬢ちゃんは中々に男を見る目がある、とだけは一応そこの馬鹿の師匠として言わせて貰うぜ。…で、お前さんはこの馬鹿弟子の何処に惹かれたよ?』
「…って、当人の前で何をナチュラルに恥ずかしい事聞いてんですか!?あと、師匠一応客人なんでせめて真白さんの前ではもうちょっと控えめでお願いします!」
と、何やら言い合いを始めた師弟。とはいえ少年が抗議をしているだけで老人は笑って受け流しているが。
■柊真白 >
私はそれしか知らないから。
(それが自身の存在理由、とまでは言わないが。
それ以外に生きる術を学ばなかったから。
とにかく、殺すものと生かすもの、足して二で割ればちょうどいいのだからいいのではないだろうか。)
そこは年季が違うから。
――一緒にいて安心するところ、優しいところ、お人好しでバカなところ。
鈍いのとヘタレなのはちょっと頂けないけど。
(彼の言葉は無視して、「師匠」の質問に淡々と答えていく。)
■飛鷹与一 > 『…おい、馬鹿弟子。お前、鈍くてヘタレな所は変わってねぇのな…。」
「うっさいですよ師匠!あと真白さんも普通に答えなくていいですからね!?」
と、ジト目で見てくる老人に言い返しつつ恋人にも抗議する…が、彼女の指摘した所は間違いではないのだ。
と、流石に何ももてなしは無いのは流石にアレだと思ったのか、一度老人が奥へと引っ込んで湯を沸かし始める。そしてお茶の葉の袋を取り出す。一先ずお茶の一杯でも、という事らしい。
『…それと馬鹿弟子。今夜は泊まりか?取り敢えず、お前の腕が多少マシになったか後で見てやるから覚悟しとけ。嬢ちゃんが見てるからって空回りはすんなよ?』
「…分かってますよそれくらい。あと、師匠。そろそろ真白さんに自己紹介くらいはしておいた方が…。」
と、弟子に指摘されて老人も気付いたらしい。お?と目を丸くしてからガハハと笑う。矢張り豪快だ。
『おぅ、悪ぃ悪ぃそういや名乗ってなかったな。俺は才賀朱雅(さいが・あけまさ)だ。馬鹿弟子から多少話は聞いてるとは思うが、一応は体術の師匠みてーなもんだ。』
と、豪快らしく大雑把な自己紹介だ。まぁ、このくらい剛毅でないと純潔の鬼を嫁になんてまず無理だろうというのもあるだろうか。
「あ、師匠。後で鈴鹿さんにご挨拶していいですか?真白さんの紹介とご報告もしておきたいので」
『あ?いちいち許可とる必要はねぇっての。女房も喜ぶだろうよ。ヘタレのお前が将来嫁を取れるかアイツも心配してたからなぁ』
と、ヘタレの部分を強調する師匠にゲンナリする少年。言い返せないのが悔しい。
ちなみに挨拶、というのは勿論死者なので墓前、そして仏壇にという事だ。
■柊真白 >
聞かれたことには答えないと。
(しれっとすっとぼけた答えを返す。
ちなみにすっとぼけているようで意図的な態度だ。)
私も最近見てなかったから、ちゃんとさぼってないかどうか見させてもらう。
場合によっては鍛えなおし。
――どうも、ご丁寧に。
(せっかく師が二人揃ったのだ。
この機会にたっぷり鍛えなおすことにしよう。
自己紹介には頭を下げておいた。)
――鈴鹿御前?
(鬼と、その名前。
まさか本物ではないだろうとは思いながら。)
■飛鷹与一 > 「…あかん、真白さんと師匠を会わせたのは失敗だったかも」
思わずそう呟いて頭を抱えて溜息。この二人は何か割と仲は良好になれそうだから尚更だ。
そして、師匠二人から太鼓判?を押される少年のヘタレ…将来的に改善しなければ、とは思うが直ぐには無理だろう。
『おぅ、そりゃあいい。じゃあ俺の後に真白嬢ちゃんにしごいて貰うといい。そんくらいの体力はあるよな?』
「…うっ…や、やりますよ!…ハァ」
師匠との手合わせは毎年の恒例行事みたいなものだが、その後に恋人兼師匠との連戦だ。集中力が続くかどうか。
まぁ、師匠とは素手で。彼女とはナイフで、という違いはあるが身のこなしそのものは矢張り見られるだろう。
ちなみに、この後と翌日に師匠二人から徹底的に鍛え直される事になるとはまだ気付いていない少年。
『あー違う違う。その血筋を引いてるから先祖にあやかって同じ名前ってだけだぜ真白嬢ちゃん。まぁ真偽は分からんが純血の鬼なのは間違いなかったからな』
と、旦那でもあった老人がそう補足する。まぁ、鈴鹿御前の子孫を嫁に、という時点でかなりアレだが。
「…と、いうかこの場にもし鈴鹿さんも居たら俺は3人から稽古を受けていたんですかね…。」
『あぁ、そりゃ間違いねぇな――で、真白嬢ちゃん。お前さん刃物に興味は?』
チラリ、と老人が彼女の荷物から長刀を目敏く見つけてそう唐突に質問する。
■柊真白 >
私は楽しいけど。
(楽しいから彼にとって問題なのだろう、と言うのはわかった上で言わないでおく。)
じゃあ、お言葉に甘えて。
(先にしごかせてもらおう。
それはもう、みっちりと。)
ふうん。
――それは見てみたかった。
(鈴鹿御前の血筋の鬼と、それを娶った達人。
なんともすさまじい夫婦である。
ますます生前の奥様を見てみたかった。)
――まぁ、それなりには。
(こちらもちら、と刀を見て。)
■飛鷹与一 > 「…えぇ、そうでしょうね…真白さん俺を弄るのが趣味の一つになってますもんね。」
もう料理の他に彼氏弄りを趣味にしてもおかしくないとは思う。…少年的には問題だが!
『何でぇ、早速尻に敷かれてやがるのか馬鹿弟子。ちったぁ男らしいとこの一つでも見せてみな。』
と、豪快に笑って茶化す老人。「だからうっさいですよ師匠!」と抗議する師弟の仲は祖父と孫のようである。
そして、この後に地獄が待ち構えている事を彼はまだ知らないのである。鍛練的な意味で。
『そうかい、じゃあ馬鹿弟子の嫁って事で譲りたいモンがある。馬鹿弟子に譲ってもいいんだが刃物はまだ素人だからなぁ』
と、少年をチラリと見て肩を竦める老人。グゥの音も出ない弟子。ともあれ、一度老人が引っ込んだかと思えば、やがて一つの包みを持って出てくる。
布を解いて出てきたのは――いわゆる「剣鉈」というものだ。
『ウチの女房が生前に好んで使っていた剣鉈でな。特に特殊なモンはねぇが…中々の業物だ。俺も刃物はからっきしでな。どうせならお前さんに使ってほしいんだがどうだ?』
と、彼女の方に持ち手を差し出して反応を見る老人。いわゆる妻の遺品の一つだが、彼にはもう必要の無い物なのだろう。
「それ、確か鈴鹿さんが山の生活で愛用していた…。」
『おうよ、切れ味も頑強さも一級品だ。戦闘用じゃねぇが応用次第でどうとでもならぁな。
それに、重さも見た目ほどはねぇからバランスも問題はねぇだろうよ』
■柊真白 >
なんのことだか。
(すん、とすましてスルー。)
いざとなれば結構男らしい。
夜とか。
(まさかの逆セクハラである。)
――私が、もらってもいいの。
(それを手に取り、抜く。
重すぎも軽すぎもせず、才賀氏の言う通りなかなかの業物だ。
が、それを自身が貰うと言うのは、そういうことになる。
それを本当に自分が貰っていいのかと、目で訴える。)
■飛鷹与一 > 「何でそこで爆弾を投下するんですかねぇ!?」
え、師匠の前で夜のアレコレとかぶっちゃけられるってどんな羞恥プレイなの…。と、思わず唖然とする少年。一方師匠は…。
『ククッ…!だはははははっ!!そうかそうか!何だやっぱヤる事ヤってんのかヘタレの割に!
まぁ、夫婦の営みってヤツだな。体の相性も悪くねぇってのも長続きの秘訣だ』
爆笑をしてからそんな言葉を返す老人。何か夫婦認定もうされてるが、考えたら婚約の儀も済ませているから籍を入れてない以外はもう確定事項である。
『――嬢ちゃん、こういう時は遠慮なく受け取るのがイイ女ってモンだぜ?』
フッと鋭い目を細めて笑う老人。この老人の気質がこうだからこそ、この少年という弟子が居る証明とも言える物腰と言葉だ。
■柊真白 >
それはほら、ちゃんと伝えておかないと。
(別に伝える必要はないけど。
彼の反応が面白いので、つい口を(わざと)滑らせてしまった。)
――そう。
じゃあ、お預かりします。
(剣鉈を両手で掲げ、頭を下げる。
そのあと改めて右手で握り、軽く振って感覚を確かめる。
見た目の割に重さを感じず、しかし軽すぎることもなく。
手の中で回したり、跳ね上げてみたり、振り下ろしてみたり。
高速で振り回しても十分耐えられそうな手ごたえだ。)
――うん、いい子。
ご案内:「とある山村」に飛鷹与一さんが現れました。