2015/07/31 のログ
■ミウ > ここは神の玉座。
案内役のミーカイルは、玲刃君の隣で起立したままである。
『お連れしました、ミウ様』
「ご苦労様ね、ミーカイル」
そして、玲刃君に目を移す。
「そうよ、
わたしがこの天界の主である神。
友人として、歓迎するわ」
そう言って、品良く笑う。
玉座から立ち上がると、玲刃君の傍らまで歩み寄った。
「話は大方聞かせてもらったけれど、囲まれて、その上、天界にまで逃げてくるなんて、また無茶な事をしてしまったのね……」
呆れた様子で溜息を吐く。
「もし天界に辿りつかなかったら、あなたは大怪我をしていたところよ?
今回は一体、何をしたと言うのよ……」
玲刃君が無茶するのは、まあいつもの事であるが──。
■白崎玲刃 > ははは、まさかお前がここの神だったとはな
なかなか綺麗な所創るじゃないか
【ミウがここの主であった事の驚きは抜けきってはいないものの
素直にミウの凄さを認識し、笑みと共に言うのである】
ああ、歓迎感謝するよ。
【そうして、歓迎されれば、笑みを強めて頷くのであった。】
あー…なんというかな。
ほら、前に剣無くしたって言ってただろ?
それで、風紀委員会の本部にに問い合わせに行ったら案の定、取調されてな…
【傍らに近付いてきたミウの溜息を聞きつつ、
苦笑いをしながら事情を知っているミウに対しては、詳しい経緯を言うのであった。】
ああ…大怪我というか下手したら死んでたかもな…
まあ、なんというか。弓使って逃げようとしたら、力加減を間違えてな案外高くまで飛んでしまったってやつだ
【無茶というよりも、今回は単純な緊急事態におけるミスであった事であろう
それも、命取りに繋がるレベルの。
だというのに、玲刃は苦笑いを浮かべながら軽く語るのであった。】
■ミウ > 「お褒めの言葉感謝するわ。
かつては世界をひとつ創った事があるとは言え、
この天界を創るのにも苦労したのよね。
この規模となると神力も結構使うし、あと所々のデザインとかもじっくりとよく考えたものだわ。
あと、御使いの天使をどんな風にするとかね」
と、神の事情をあれこれ喋る。
「せっかく来たのだから、ゆっくりしていっていいわよ」
「なるほど……ね。
それで逃げだそうと思ったら、風紀に取り囲まれた……という事ね。
その様子だと、剣のありかも謎なままのようね」
50人も死人が出た事件だ。
いくら落第街の路地裏と言えど、取調ぐらいはされてしまう事も十分ありえる。
「正当防衛は認められなさそうな雰囲気だったのかしら」
きょとんと首を傾げる。
「そうね……お亡くなりになっていたわ……。
この天界に突き刺さったのも偶然よ……。
ミスは誰にでもある事だけれど、それが命に関わる事だったら笑えないわ」
こちらは心配そうな表情で玲刃君を見る。
玲刃君が死んでいたかもしれないのだ、苦笑なんてしてられない。
「そうは言っても、囲まれている状況でよく逃げてきてくれたわ。
翼もなしでこの天界に辿りつくなんて、わたしもびっくりよ。
でもそこは、さすが玲刃君と言ったところかしら」
剣の話題になって、ある事を思い出す。
「そういえば、玲刃君に渡したいものがあるのよ」
そう言ったあと、ミーカイルに指示をだす。
「ミーカイル、“あれ”を持ってきてほしいの」
『“あれ”……では、分かりかねますね』
首を捻るミーカイル。
「“あれ”よ、昨日わたしが地上から持ってきた剣があったじゃないの」
『ありましたね。
かしこまりました』
一礼した後、ミーカイルは玉座の間から姿を消す。
■白崎玲刃 > ああ、これほどのものを褒めない道理はないだろう?
なるほどな、神にもいろいろ苦労あるんだな。
とはいえ、そうなるとこれはもはや、一つのミウの芸術作品でもあるわけか。
【天界の光景を気に入ったように呟きながら
相当頑張ったのだろうなと感心してミウの話を聞きながらミウを見つめ
デザインなどに関してもじっくり考えたと聞き、感心しながら、センスあるなと頷く。】
ああ、折角だしゆっくりさせてもらうさ。
流石にあんな事があって俺も精神的に参ってた所だったしな。
【玲刃も、流石に取り調べと、逃亡の連続はきつかったらしい】
ああ、取り調べがずっと平行線を辿っててな…
そしたら、生活委員まで来てな、病院に連れ戻すとか言って来たもんだから
折角ミウに脱走手伝って貰ったのに連れ戻されるわけにもいかなかったのでな、逃げるしか無かったさ。
そしたら、あの件については詳しい事が解って無くて罪に問えないみたいだったが、建造物等損壊罪で手配されてしまってな…
ああ、剣については一つは、たぶん、推測だが風紀委員会本部にあるな、たぶん、あれに関しては嘘では無い筈だ。
【取り調べから逃げた経緯についてげっそりとした様子で語りながらがら深くため息を吐く】
あー、正当防衛に関しては認められる可能性もありそうだったが
取調官の奴が、しつこく俺の過去の事まで探って罪に問おうとしてきてたってのが不味かったな…
【基本的に、落第街で活動している玲刃であるが
依頼によっては、落第街以外での活動もあったため、そこをつつかれるのは不味かったと呟く
取調官に関しては不自然な程に玲刃を罪に問おうとしていた節はあったと玲刃は思い返すのであった。】
ああ、本当にここに着く事が出来た事には感謝だな
ある意味この天界を創ったミウにも本当に感謝しなくてはな
【心配そうな様子のミウを見て、困ったような苦笑いを浮かべる
そうして、ついつい、音音にやっているいつもの癖で、頭を撫でようとしてしまうのであった。】
ああ、あの時は俺も何か策は無いかと必死だったからな。
思いついた無茶苦茶な策で何とかってところだ。
こう、囲まれてて、上しか逃げ道が無いと思って思いついたのが、
弓で剣を撃って、それに引っ張られるようにすれば上空を通って逃げられると思ったわけでな…
まあ、力加減を間違えた結果この様だが
【さすがと評価されつつも、やった事が無茶苦茶な手段だっただけに、
その手段を説明しつつ、苦笑いを禁じえなかった玲刃であった。】
ふむ……?渡したいもの…?
【ミウと、ミーカイルの会話を聞き首を
果たして何だろうかと傾げる。】
!?見つかったのか?
【そうして、剣と聞けば、玲刃は察し
希望を抱きながら問うのであった。】
■ミウ > 「人も神も、苦労はするものよ。
苦労がなければ、成果も成長もないものね」
微笑みながら、ウインクしてみせる。
世界そのものの“成長”を見続けたからこそ、その苦労も理解している。
「なるほどね。
確かに、芸術作品……という考え方もできなくはないわね。
そう考えれば、世界自体も芸術作品になり得るのかしらね」
そういう観点で、自分の創造物を見るのもありかもしれない。
センスがあると玲刃君に頷かれて、嬉しい気持ちになった。
「なら、部屋を用意するわね。
ついでに、その間、従者もつけてさしあげるわ」
かなり待遇が良い提案。
「生活委員まで割りこんできたのね……。
病院を抜け出してきたのだから、そうなってくるわよね」
こくこく、と頷きながら聞く。
話を聞いている限り、ミウにも少しは責任があるという事だが──。
生活委員から逃げ出したいぐらいに、玲刃君は病院に連れ戻されるのが嫌だったという事だ。
「そんなに、入院するのが嫌なのね……」
ジト目をする。
嫌なら嫌で仕方がないだろう……。
そう考えてしまうのも、ミウのあまさ故かな。
「それで、せっかく罪に問われない取調をしていたのに、建造物破損してしまったわけなのね……。
風紀が剣を所持しているなら、余計に取り戻し辛くなるのではないかしら?」
成り行き的には、仕方がないところもあるだろう。
問題は、今後の事だと思う。
なるほど……玲刃君はなんでも屋であるが故に、過去の事を探られるのは少々やばいのだろう。
そこをつかれれば、やはり逃亡も一つの手に繋がるかもしれない。
「なんでも屋も苦労するわね……」
玲刃君に言った、何度目かのセリフ。
「つまり、建築物破損による逃亡は仕方がなかったという事ね」
そう頷きながら理解するが、やはり問題となるのは今後の事。
警戒されている風紀から、剣をどう取り戻すか……。
ミウは、玲刃君に頭を撫でられる。
殿方の手は、小さなミウにとってはとても大きなものだった。
撫でられて、ミウは嬉しそうに微笑む。まるで小動物のように。
「たまたまよ。
この天界は、移動や上昇下降が可能なの。
天界が偶然この辺を飛んでいて本当によかったわ。
少しでも天界の位置がズレていたら、大惨事になっていたもの」
玲刃君が放った弓がもし、天空島に刺さっていなかったら……。もし少しでも天空島がズレていたら……。その時は……想像するのは、やめておこう。
「土壇場で、よく思いついたわね。
思いついたとしても、リスクを考えれば躊躇う事もありそうだわ。
力加減を間違えてしまうぐらい、必死だったという事ね。
確かに、生きる事を諦めない気持ちは大事よ」
無茶苦茶な手段でも、諦めなかった事は立派だと思う。
希望を抱いて問う玲刃君に、首を縦に振ってみせる。
「見つかったわ。
ただし、一本だけね」
人差し指を立てて、そう返事をする。
■白崎玲刃 > ああ、結局、大局的に見ればそこまで変わらないかもな
【苦労する事に関しては人も神も変わらないものだなと
玲刃も納得しながら頷く】
確かに、世界というのも、ある意味その世界の神にとっての作品といえるかもな
そうなると、こんな綺麗な天界を創ったミウの世界には余計興味が湧くというものだな。
【頷きつつ、以前浜辺で聞いた、ミウの創った世界について、更に興味を抱くのだった。】
おいおい…流石にしてもらうのは悪い気もするんだが…良いのか?
【いや、流石に従者まで付くってのは、俺の柄じゃないぞ、と苦笑いしながら言う
玲刃は、豪華な生活というものは経験した事がない為戸惑うのであった。】
ああ、流石に病院脱走して翌日にというのは不味かったらしいな
いや…そう言う訳でも無いが。動けるのにもかかわらず、何もしないでじっとしているというもの中々にきついものでな…
それに結局、風紀委員の本部から直通なら結局私物も持ち込めずまた暇になるだろうしな
【病院の件に関しては
入院が嫌というよりも、それに起因する暇と、何も出来ない時間というのが嫌なようであった
それに、折角、友人に脱走の手助けしてもらったものを無碍にしてしまうという再入院はなおさら嫌であったのだ。
そういう考えを抱きながら、ミウのジト目に対しては、やはは、といった感じに、苦笑いを浮かべ返すのみであった。
玲刃もミウの甘さには助かっている様ではあった】
ああ、そう言う事だ…とはいえ、そうやって逃げるしか無かったしな。
いや、結局あの取り調べはずっと平行線を辿っていたしな、あのままだったら結局破綻していたさ。
【仕方なかった事だと呟きながら、
とはいえ、どうやって取り戻ろうか…とぼやきながら。】
苦労するさ…まあ、割と自由でもあるんだがな
【なんでも屋である自分の境遇、
大変ではあるものの柵に捉われにくい事もあり、それなりに気に入っている様ではあった。】
そう、仕方がなかった事だが、ある意味、後に躊躇する事が無くなって良かったとも言えるな
ちとな…剣を取り戻すにしと、取り戻さないにしろ、一旦、本部に突入する必要はあるかもしれなかった所だ…
【玲刃は、今後の事を考えながら、建造物等損壊罪はある意味、今後の躊躇をなくすという意味では良かったかもしれないと呟く
警戒されている分、難しいかもしれないが、しかし、玲刃は風紀委員本部へと入り込む必要性を見出していた
それは、玲刃を取調していた取調官、玲刃を執拗に罪に問おうとしていた彼に
未熟ながら玲刃は心眼で、その取調官が何か腹に一物抱えているのを感じとっていたのだ】
【小さいミウの頭を撫でやすそうに玲刃は撫で続ける
嬉しそうに微笑むミウの様子を、微笑ましく見ながら
玲刃は撫で心地が良いという様に撫でるのであった。】
ああ、本当にな。この偶然には感謝だよ。
それにたまたまだとしても、ミウがこの天界を創って無かったら、
そのたまたますら無かった訳だしな。本当に感謝の限りだ。
【もし、外れてたりしたら、もしズレていて防護の呪符の効果が切れていたりしたら
それは考えるだけでも恐ろしい程の結果が待っていただろう。
それでもともかく、助かった事実に感謝しようという様に玲刃は笑みを浮かべるのであった。】
まあ、俺も捕まって自由が制限されるというのは嫌なんでな
必死だったというわけだ
【流石に、建造物等損壊罪で捕まった程度で死ぬ事は無いだろうが
拘束されて自由が減るというのも、ミウ達友人達や音音に心配をかけるのも嫌であった為玲刃は必死であった
だが、こうして結局心配をかけているわけではあったが。】
おお!見つかったか。
いや、構わないさ。例え一つでも、それがあるか無いかで戦術の幅は違ってくるしな。
【頷くミウの様子に喜びの笑みを浮かべながら話す
一本だけだとしても、それがあるか無いかによる取りえる戦術の範囲は違ってくるだろう
ましてや、あれらの剣はどれも思い入れがあるものであり、一本見つかっただけでも嬉しいものであった。】
■ミウ > 大局的に見ればそこまで変わらない、という言葉にミウは深く頷く。
「でも、苦労せずになんでもかんでも出来てしまうような全知全能なる存在って、どこかに存在しているのかしら……」
神としては、そんな存在も気になるところ。
「世界が……作品ね」
少し、遠い目をする。
ミウにとって、自分が創造した世界とは“作品”というよりも、“子”のようなものだと考えていたからだ。
「“作品”と“子”は、どう違うのかしらね」
そんな哲学的な事を口ずさんでしまう。
「わたしの世界に興味を抱いてくれて、嬉しいわ。
早く玲刃君にも見せてあげたいところなのだけど、やはり帰り方が分からないのが厄介ね。
異世界に続く門についても、不明な点が多いわ……」
図書館で調べれば、もしかしたら何かわかるかな?
「別にいいわよ。
あなたは客人だもの。
お持て成しするのは、当然の義務よ」
従者は、もちろん天使である。
「生活委員も目を光らせていたのね。
じっとしているのが辛いのは分かるけれど、無茶して生活委員や風紀委員から逃げ出す程なのね」
入院だから、ある程度暇にもなるだろうけど……。
「病院の件は、わたしも共犯だものね。
仕方がないという事にしておくわ」
玲刃君も、脱走に加担したミウの事も考えてくれての事なのだろう。
もちろん、玲刃君の脱走に加担した事について、微塵の後悔もない。
「結局、いつかは隙をついて逃げなければいけなかった状況だったというわけね。
それでは今後、どう玲刃君の剣を風紀から取り戻すかが課題よ」
さすがに風紀の手に渡っているなら、真っ向からはとり返し辛い。
いや、結構無茶だとも言える……。
「自由なのは良き事ね。
気に入っている事を出来ているなら尚良しだわ。
わたしも見ての通り、自由は好きよ」
神があまり自由にしすぎても良くはないだろうけど。
ミウが創造した世界では、創造神としての役目に縛られる事も多かったが、常世島に来てからは空間転移であっちこっち自由に移動してたりする。
「なるほど……ね。
確かに、躊躇する事なく突入できるという考え方もできるわね。
必要とあらば、わたしも加担するわよ」
そう優雅な微笑みで提案する。
必要最低限の犠牲で剣を取り戻す事が第一だ。
気持ちが良い。
玲刃君の手の温もりがミウに伝わってくる。
玲刃君の手がとても温かい。
ずっとこうして、撫で撫でされていたいと思う。
で、でも、こちらにも神としての威厳が──。
今は、そんな事いいかな。
「本当に……ね。
そもそも、弓を天空に射る事で脱出の足場になる……なんて想定、一切していなかったわ。
ある意味、新たな使い道を見出したという事になるわね。
狙って出来る事ではないけれどね」
何にしても、例えたまたまでも、友人から感謝されるのは嬉しいものである。
「入院が嫌というぐらいだものね。
風紀に捕まったら、余計に自由がなくなるわね」
自由人にとっては、辛いものがあるだろう。
でも、今回はたまたま天界に刺さってよかったものの……。
こんな命を捨てかねない行為……二度としないでね……」
そう心配そうに告げる。
ミーカイルが戻ってくる。
『白崎玲刃さん……これを』
そしてミーカイルは膝に足をつけ、両手で丁寧に電気の魔剣を玲刃君に差し出す。
「落第街の違法組織が拾っていたわ。
今にも売りだされそうになっていたところを神の目で見つけたのよ。
そこでわたしが出向いて、交渉して、相手の方は優しかったから返してくれたわ。
ちょっと、可哀想な事をしてしまったけれどね……」
最後の方は小声で、さらに視線を逸らしながら言う。
■白崎玲刃 > 全知全能な。もしそんな奴が何処かにいたとしても、だ。
そいつは絶対性格悪いと思うぞ。
もし、全知全能の奴が良い奴なら、きっとこの世に不幸なんて無い筈だしな
【全知全能の存在に関しては、自分の過去や、不幸な人物を何人も見て来たという事もあり
ついつい、強い口調で、もし居たとしても良い奴な筈が無いと言いきってしまうのであった。】
"作品"と"子"の違いか…
ああ…確かに、ある意味、作品というのは、それを創りだした奴の子とも言えるのかもしれないな。
【とはいえ、玲刃は芸術に携わる人間ではない為
明確に定義するというの玲刃には難しいものであった】
そりゃあ、友人のミウが創った世界だからな興味を抱かない訳が無いさ
とはいえ、帰る方法な…そりゃあミウも自分の創った世界の事が心配だったりするだろうな?
そうだな、門について調べるなら俺も手伝うぞ
しかし、門か…そうだな、図書館…いや、禁書庫辺りにもあったりするかもな、そういう本なら
【ミウの言葉に頷きながらも、
いつもミウには助けられてばかりである為、何か手伝いたいと玲刃も思うのであった。】
あとは…今はもう無い組織だが、ロストサインとかな……
あの組織も門の制御に関しては知識を持ってそうだったがな…
【そうして、以前雇われていた事のある、組織についても思い出しつつ
その内部で聞いた噂について思い出そうとするのであった。】
良い、のか…?そこまで言うならお世話にならせてもらうが…
【もてなしに関しては、そこまで言われれば断るのも失礼かと思い
深く礼をしつつ、受け入れるのであった。】
ああ、流石にああも何度も脱走してれば、目をつけられるってものかもな。
いや…だって、考えて見ろよ。何も無い部屋で何も出来ずに、ただ黙ってるんだぞ…
ああ、脱走に協力してくれた事は本当に助かったさ、ありがとうな。
【何も物が無い状態での入院生活に関しては、暇すぎて拷問レベルだぞと、多少オーバーな調子で言うのであった。
そして、ミウの気持を知ってか知らずか、脱走の件については再び礼を言うのであった。】
ああ、そう言う事だ。
まあ、いろいろ取り返す策は考えてはいるさ。
【無茶ではあるものの策が無い訳では無いと告げるのであった。】
そうか、ミウも自由は好きか。
【こういう部分は気が合うなと笑みを浮かべながら言う
しかし、基本的に根無し草である玲刃は、元の世界でのミウの創造神としての役目に縛られる大変さを想像する事は出来なかった。】
ああ、憂いなく突入出来るってものだ
良いのか?確かに、味方は居た方が心強いが…
ただ、もし突入するとしても、今回は潜入という事を重視したいと思う
下手に、風紀委員に危害を加えて罪が増える事は避けたいしな
【剣を取り戻す際には確かに、ミウが協力してくれるなら心強いとは思うものの、ミウに下手に罪が飛び火しないかとも心配するのであった
最低限の犠牲については玲刃も同様に考えていた、下手に人的被害まで出してしまえば、
それこそ、向こうも引っ込みがつかなくなるであろうと玲刃も推測していた。】
【ミウが気持ちよさそうにしている様子にほほ笑みながら撫でる
撫でていて相手が嬉しそうな反応をするならばつい、続けてしまうのである
そうしながら、手から伝わってくるミウの温度を玲刃も心地よく思いながら撫で続けるのであった。】
まあ、普通はそんな事考える必要も無いだろうしな
【自分の逃亡手段については、奇天烈過ぎる為に苦笑いは続いたままであった】
ああ…わかったよ。
でも、そうだな。もし今度捕まる様な事があったら助けてくれよ?
【ミウの心配そうな様子に、玲刃も申し訳無く思い、小さく呟く
そして、冗談めいた調子で告げるのであった、
無論、本気のつもりはない、負担を掛けないように、
これ以降は、捕まりそうな事態も避けるように行動するだろう。】
ははは、ありがとうなミウ。
【ミウの様子と、声の大きさから実際の事について理解しつつも
下手に謝るよりも、ここは感謝した方がミウにとっても良いだろうと思い
満面の笑みで礼を言う。】
おお、この剣か。
これは特に思い入れの深い剣だからな。ありがとうな。
【ミーカイルから差し出された電気の魔剣を受け取り、感慨深い様な表情で見つめる。
クロノスとの戦いで無くし、矛海の手でクロノスへの切り札として使われ、洲崎によって修理改造され、メアによって返され、そうして、ミウによって取り戻す事が出来たこの剣
玲刃が関わって来た様々な人物の手を渡り、
こうして再び戻って来たこの剣を持ち、神妙に一つ頷いた後に呟く】
そうだな、もうこれも元とは離れてる訳だしな
銘をつけるとするか。
ああ、この剣の銘は、そうだな。
電離剣『布都御玲』だな。
【そうして、玲刃は一度壊れ、そうして、修理改造されたこの剣は、
元の剣とは違うが故に銘をつけるのも良いだろうと考え
銘をつける、
その銘は、電離剣『布都御玲』
プラズマ分解によるその切れ味は布都を冠するに相応しく、
電気的性質を持つこの剣は、神武天皇に布都御魂を授けた雷神である建御雷神の性質ともマッチするが故に
かの、布都御魂にあやかりつつ、その一文字を自分の名の一文字に変えた、その銘をつけるのであった。】
■ミウ > 不意の強い口調に、思わず少しびっくりしてしまう。
「確かに、この世には不幸が満ち溢れていると考えれば、全知全能なる存在は性格が悪いとなってしまうわね」
なるほど、と言った感じで頷く。
玲刃君の言い分には、同意できる。
「なるほど……ね。
それは、とても芸術的だわ。
つまり、創造というのは“作品”であり、“子”なのね」
こくこくと首を縦に振る。
創造を司る神としては、中々に興味深く、参考にできる意見だ。
「もちろん、心配よ……。
神がいなくなった世界がどうなっているか、胸が張り裂けそうな程、気にしているわ……」
そう悲しげに発言する。
「一緒に調べてくれるの……?
でも、それは途方もなく難しい事よ?
下手をすれば、何百年、何千年経っても、何も分からずじまいかもしれない……」
玲刃君が手伝ってくれる……それはとても嬉しかった。
ミウ一人ではどうにでもならないから……協力者してほしい。
だけど……。
「下手をすれば、調べていく内に、あなたも門に巻き込まれてしまう危険もあるわ……」
危険があり、さらに答えが見つかるとは限らないのだ。
「ロスト……サイン?」
きょとんと首を傾げる。
「門の制御!? 凄いわね、ロストサイン。
ロストサインについて調べたら、門について何か辿りつくかしら」
資料とか、残っているのかな……?
「遠慮はいらないわよ。
風紀から無茶して逃げてきたのだから、ここで休んでいったらいいわ。
病院と違って、ここでは退屈させないわよ」
少なくとも、遊び道具ぐらいならいくらでもある。
「脱走できるだけの元気があるのはある意味、安心するわ。
気持ちは分かるけれどね……無理な脱走は体を壊しかねないわね。
あの時協力したのは特別よ。
あの時も言ったように、本当は安静にしているよう釘を刺しに来た、という事を忘れないでね。
あなたが病院で退屈してそうで、体も無事みたいだったから手を貸したの」
拷問とは……ちょっと、オーバーすぎない? と思う。
でも、それも玲刃君らしいと言える。
「策は考えているのね。
自分の体を傷つけるような無茶な策ではない事を祈っているわ」
玲刃君に限っては、そんな事祈っても無駄だろうか。
無茶な策な気がしてならない。
「縛られすぎるなんて、息苦しいものね」
気が合う、という事でこちらも優雅に微笑む。
「当然よ」
と、品良く笑って協力に承諾した後、潜入と言われて、
「潜入……ね。
あ、足手まといにならないように、気をつけるわ」
歯切れの悪い返事をしてしまう。
なにせ、体は小さいが、翼があるので残念ながら目立つ。
もしかしなくても、潜入に向かないかもしれない……。
だけど、風紀に危害を加えるというのはいけない。
まだ撫で続けられている。
気持ちいい……気持ちいいのだけど。
大天使ミーカイルの前で、神がこんな姿を見せていいのだろうか。
玲刃君の手は、とても優しい手だ。
まだまだ嬉しそうにしている。
捕まりそうになったら助けてほしい、という言葉に首を縦に振る。
相手は冗談のようだが、こちらは本気と思わせるような口調で言う。
「分かったわ。
では、あなたが捕まった時、わたしが救出してさしあげるわね」
そう言って、笑顔で軽くウインクしてみせた。
「でも、簡単にはそうならないようにする事が前提条件ね」
と、一言付け加えておく。
礼を言ってくれたので、さすがに今回のような無茶は二度としないだろうと願う。
さすがに、空にマッハ3で剣を放って逃げるなんて、二度はないよね。
剣を受け取った玲刃君が礼を言う。
「どういたしまして」
と笑顔で返した。
その剣には、玲刃君にとって思い入れがあるものなのだろう。
きっと、様々な想いが詰まっているに違いない。
「戻ってきて、よかったわね」
上品な微笑みで、そう告げる。
そして、玲刃君は電気の剣に銘をつける……。
「『布都御玲』……とても素敵な銘」
そう言って、柔らかい笑顔で剣を見つめる。
■白崎玲刃 > すまなかったな。驚かせてしまって。
ただ、な…
【頷きつつ、少し顔を俯ける。
自分で納得していたと思っていた過去であったが、しかし、やはりどこかあの突然失われた日常には納得しきれないのであろう。】
やっぱり、心配か…
まあ、きっと大丈夫だ。ミウが創った世界だろ?きっとそれなら上手く周ってるさ
"子"を信じてやれなくてどうするんだ?
【特に確証の無い言葉ではあるものの、
しかし、悲しげなミウの様子に黙って居られず言うのであった。】
ああ、一緒に調べてやるさ。俺はミウにいつも助けてもらってる訳だしな
まあ、寿命の許す限りしか手伝えないけどな…
門に巻き込まれる…か。まあ、その時はその時だな、音音と離れるわけにはいかないが…
異世界にはそれなりに行った事もあるしな、巻き込まれて異世界に行く程度なら大丈夫だ。
【それに友人を手伝うのは当然だ、と言いながら
ミウに手伝うと笑みと共に告げる。
門に巻き込まれる事に関しても、そうなったらそうだっただとしか、言いようが無かった】
ああ、ロストサイン……俺も詳しくは知らないが、どこかとの『門』を持ってたらしい
という事は、制御する方法も何か知ってたんじゃないかって言うのが…まあ、俺の推測も含まれるがな
【雇われていたとはいえ、下部に居た玲刃に、
そこまで内情の詳しい部分まではわからない
しかし、もし、かつてロストサインが『門』を保有してたならそれに関する知識もあるのではないかと推測していた】
ロストサインについては、資料があるかはわからないが…
幹部の残党は何人か生き残ってて、近頃出没していた話も聞く
だが、気をつけろ、あいつ等は危険な奴も多いからな…
【ロストサインの事について補足しつつも
ミウが無暗に、元ロストサインのマスターと関わり戦闘になる事を恐れ危険だとは告げるのであった】
ああ、そうだな。休ませてもらうとするさ。
おお、退屈はさせないと言ったな?
【期待させてもらうとするさ、と言いつつ滞在する事を決めるのであった。】
まあ、俺は再生の異能があるから、多少無茶な脱走した所でそれで後遺症が残る様な事は安心してくれ
特別…か。まあ、見舞いに来てくれただけでも嬉しかったがな。
ああやって、手を貸してくれたのには本当に感謝してるよ。
【そして、流石にそれは拷問は、言いすぎたかと悪戯めいて笑うのであった。】
安心しろ。今回のはそんな無茶は…いや、無茶かもしれないけど、自分の体を傷つけるような無茶はしないから安心しろ
【無茶な策じゃないかと心配するミウに対し、
笑みを浮かべ、途中で苦笑いに変わりながらも、安心しろというのであった。】
ああ、息苦しいのは勘弁だってな。
【まあ、実際に息が出来ない環境でも再生の異能があるから生きてはいられるけどな
と冗談めいた事を言いつつ笑みを返すのであった。】
ありがとうな、ミウが協力してくれるんら心強いさ
【ミウの快諾には笑顔で頷くも、】
ああ、いや、むしろ目立つなら目立つで…
いや、危険だから頼んで良いかわからないが、陽動って事をする事も出来るぞ。
【歯切れ悪く返事をするミウの様子と、その見た目から察し、
目立つからこそ出来るという役割もあると言おうとするものの、
陽動という役割も危険、故に、玲刃も歯切れ悪い様子で言うのであった。】
【ミウの髪に心地よさげにまだ撫で続けていた
嬉しそうな表情を見つつ微笑みながら優しい手つきで撫で続ける
たぶん、撫でるのが癖になっている玲刃は、本人が止めるまで撫で続けるであろう】
良い、のか?それは助かる。
ああ、そうだな。
それに、そんなにほいほいと捕まりそうになってたら示しがつかないしな
【ミウが、頷いてくれた事に驚きつつ、嬉しそうに笑みを浮かべて前提条件に同意する
今回の移動方に関しては、力の加減が良くなかったと思考している玲刃は
次は、同じような失敗はしないまでも、これの改善版の移動方をする事はあるだろう。】
ああ、良かったさ
本当にありがとうな、ミウ
【ミウに笑みを返し、再三礼を言う
布都御玲が戻ってきた事は本当に嬉しかった様だ。】
ははは、俺のつけた銘を褒めてもらえるだなんて光栄だ。
【そう言って、笑みを浮かべて、ミウと、布都御玲を交互に見るのであった。】
■ミウ > 「別に構わないわ」
気にしなくていい、と言った感じで両手を振る。
玲刃君には、玲刃君の事情があるのだ。
「大丈夫……よね。
そうよね、わたしがあの子達を信じるべきよね。
きっと、ちゃんとうまくやっているわ。
玲刃君、慰めてくれて、ありがとね」
優しい笑顔を玲刃君に向ける。
こんな時に慰めてくれる人がいるというのは、本当にとても心強い。
「本当に、一緒に……調べてくれるの?
ありがとう……。
では、なんでも屋の玲刃君に依頼ね。
わたしの世界に帰る方法、そしてもし帰れた時に再びこの世界に訪れる方法を一緒に調べてほしいの。
ただし、自分の身を第一に考える事……と、勝手ながら条件を付け足してもらうわね」
いつしかした依頼の約束。
今ここで、お願いするのだった。
「ロストサインが門を持っていたのね……。
それだと、確かに制御する方法を知っているとも考えられるわ」
ロストサイン……一体、どんな組織だったのだろう。
「ロストサインの残党がこの島にいるのね?
それはちょうどよかったわ。
見つけたら、情報を聞き出そうじゃないの」
そして、玲刃君からの忠告に首を縦に振る。
「分かったわ……。
あなたがそこまで言うのだから、相当危険なのね。
こちらも、無茶はしないように気をつけるわね」
玲刃君のお陰で、元の世界に帰るための糸口を見つける事ができた。
「玲刃君、大切な情報ありがとう」
そう言って、笑顔を向ける。
「もちろんよ。
ここは病院とは違うわよ」
天界は、客人に退屈な思いをさせるようには出来てはいない。
「後遺症が残るような脱走をするのは、さすがに呆れ果てるというか……怒りたくなるわね。
むしろ、すぐに見舞いにこれなくてごめんなさいね。
陽子ちゃんから聞いて、初めてあなたが入院している事に気付いたのよ」
ミウは、風紀本部にて玲刃君を迎えに来た生活委員が陽子ちゃんとは知らずに、発言してしまう。
自分の体を傷つけるような無茶じゃない策だと聞いて安堵するミウ。
「それならよかったわ。
……?」
だが、無茶という言葉にやや首を傾げる。
「でも、無茶は無茶なのね」
どういう方面の無茶なのだろう。
「再生の異能というのも便利なところがあるものね。
それなら、よければいつかご一緒に宇宙にでも行く?
わたしも宇宙ぐらいなら平気よ」
そう提案してみる。
玲刃君と一緒に行く宇宙は、楽しそうだ。
そして、玲刃君の案はミウが陽動する事だった。
その言葉に、ミウは頷く。
「陽動なら、わたしに任せてくれて構わないわ。
潜入よりかはよっぽどやりやすいわね。
危険でも、あなたの剣を取り戻す必要があるもの。
わたし、陽動やるわ」
優雅に笑いつつ、陽動作戦に頷くのであった。
玲刃君に、撫で続けられる。
ずっとこの時間が続いている、とても幸せ。
うっとりしていた。
で、でも、そろそろ止めないと!
「れ、玲刃君……そろそろ……手を降ろしてほしいの……」
凄く言い辛そうに、そう頼んでみる。
このままだったら、撫でられるのが終わらない気がしたからだ。
「もちろんよ。
玲刃君が捕まっている事がわたしの耳に入れば、駆け付けてさしあげるわ。
ほいほい捕まりそうになってたら、今頃ここにはいないかもしれないわね」
最後は、悪戯なめいた感じで述べる。
「次は、その『布都御玲』を亡くしたらだめよ。
激しい戦闘になったら、さすがに仕方がないところはあるかもしれないけどね」
笑みを浮かべて礼を言う玲刃君を優しい眼差しで見つめる。
「『布都御玲』、玲刃君を守ってあげてね」
そして、布都御玲にも語りかける。
物質と語り合う能力は、ミウにないけどね。
■白崎玲刃 > ああ、きっと大丈夫だ。
それにもし何か起こってたとしても、きっとミウが戻れば立て直せるだろう?
【笑顔に戻ったミウの様子に
良かったと呟きながら頷く。】
では、その依頼、なんでも屋として、そして、ミウの友人として承らせてもらおう
ははは、条件として付けられちゃあ、守らざる負えないな。
【そうして、強く頷きながら依頼を承ると共に
苦笑いで条件についても飲むんのであった。】
ああ、何処の世界との門かは知らないが、持っているという話は聞いた事がある
ただ、制御に関しては推測でしか無いがな…
【完全な手掛かりとはならない可能性についてはきっちり示唆しておく】
ああ、中には神格に相当する者も居たしな…
俺は言うのもなんだが本当に無茶はするなよ。
【自分が言うのもなんだがと苦笑いをしつつも
ミウの事を本気で心配する様子の玲刃であった。】
ああ、それはよかった。
【楽しげに笑い返す】
まあ、流石にそういうのは弁えるさ
いや、むしろ来てくれただけでもありがたいさ。
嶋野陽子…か……
【見舞いに来てくれただけでもありがたいと言いつつ
陽子と聞けば、風紀委員会本部の取調室で対峙した事を思い出して、
ただ苦笑いを浮かべるのであった。】
いや…無茶というかな。そもそも、風紀委員会に突入する事自体無茶だろう?
【苦笑いと共に言う、
しかし、詳しく描く作戦の自体に中にも無茶はある様であった。】
まあ、再生速度は遅いが便利な事には変わり無いな
いや、流石に宇宙となるとな…
空気以外にも温度とか圧力とかな
【ミウと宇宙に行くのも楽しそうではあるが
いくら再生の異能でも、生身で宇宙の低温と低圧には耐えられそうに無いと苦笑いするのであった。】
ああ、すまない頼めるか?
潜入に関しては、俺は一応気配遮断があるからな。
【無論、その気配遮断は未だ未熟であり、鋭い者相手には気づかれる危険性もあるが…】
【ミウの頭を半ば無意識的に撫でていた玲刃であったが
ミウに指摘され、咄嗟に撫でていた手を止める】
ああ、すまないな…撫で心地が良くて、つい…な。
【そうして、謝りながら少し名残惜しそうに、ミウの頭から手をどかすのであった】
ああ、助かるよ。
もしミウにもそう言う事があれば俺も駆けつけるからな。
【とはいえ、ミウにはテレポートがあるから余程の事が無い限り大丈夫だろうと玲刃は考えた。】
そうだな、そんなに簡単に捕まりそうになってたら、この学園にすらいないかもしれないしな
【ミウに応じるように、玲刃も悪戯めいた笑みと共に、冗談めいた口調で言うのであった。】
ああ、もう無くさないように気をつけるさ
【ミウに見つめられながら強く頷く。
そうして、『布都御玲』も語りかけるミウの様子を微笑ましく見るのであった。】
っと…流石に、ちと疲れが溜まってるみたいだな…
部屋まで案内頼めるか…?
【そうして、玲刃は少しの立ちくらみを感じ、少し額を抑えた後に
部屋への案内を頼むのであった。】
■ミウ > 「そうね。
何も起こらない事を願うけれど、万が一何か起こっていた場合はわたしがちゃんと立てなおしてみせるわ」
心配していても仕方がない。
今は、戻る方法を考えないとね。
「よろしくお願いするわね、玲刃君。
頼りにしているわ」
玲刃君がいればきっと、早く元の世界に戻る方法を見つけられる。
そんな気がした。
「門と行っても、色んな世界に通じるものがあるものね……。
都合良く、わたしの世界に通じているわけではないと思うけれど、何かしらの手掛かりにはなると思うわ」
完全な手掛かりなんて今見つけるのは無理だ。
だから、少しでも可能性のあるところから調べていくしかない。
「神格に相当する者まで……ね。
ロストサイン……一体どんな組織だったのかしらね。
分かったわ、玲刃君の忠告、無駄にはしないよう気をつけるわね」
こちらも、玲刃君に心配かけてられない。
気を引き締めて、ロストサインから情報を得る事にしよう。
陽子ちゃんの名前を出した時の苦笑いの意味が分からず、
思わずきょとんと首をひねってしまう。
そして、風紀委員に突入する事自体が無茶、と正論すぎる事を言われてしまう。
「まさしく、その通りだわ。
ある程度、リスクを背負うのは始めから仕方がないという事ね」
苦笑いする玲刃君に対して、こちらは普通に笑顔。
「その再生能力で、ある程度の無茶ができているものね。
でも宇宙はさすがに無理なのね、ごめんなさい」
宇宙はかなり厳しい環境にある。
玲刃君と宇宙に行くのは楽しそうだったけど、仕方がないだろう。
「適材適所ね。
あなたには気配遮断があり、
そしてわたしの創造を司る権能は、陽動に向くわ」
陽動があれば、鋭い者もある程度鈍くはできるだろうか。
指摘すると、玲刃君はミウの頭から手を離す。
だけどこちらも名残惜しそうに、玲刃君の手を見つめる。
「別に、構わないわ」
そして誰にも聞こえない声で「むしろ、撫でてくれて嬉しかったもの……」と呟く。
「分かったわ。
わたしがピンチになったその時は、お願いするわね」
テレポートが使えても、この学園の事だ……予期せぬ事態が起きてしまうかもしれない。
玲刃君の冗談めいた発言に、笑顔で返した。
もう無くさないと約束してくれた。
だから、布都御玲はきっと、主人の手から離れる事はないのだろう。
もし離れるとすれば、それは布都御玲が主を守りきった時だ。
それはそれで、布都御玲も誇らしいものだろう。
「分かったわ。
それでは、部屋まで案内するわね」
玲刃君が案内された部屋は、屋根つきの大きなベッドがあったり、シャンデリアがあったりと、一人で使うには大きすぎる部屋だった。
そして従者たる天使が二名程つく。
この二名は、玲刃君の命令に従う事だろう。
ご案内:「天界」からミウさんが去りました。
■白崎玲刃 > 【そうして、玲刃は案内された部屋にて
着くなり、ベットに倒れこむ様にして眠るのであった。
ちなみにその後、起きた後、部屋の大きさに改めて驚きながら戸惑い
その広い部屋を持て余し
そして、従者の天使二名に関しては、人に命令するのが慣れていない玲刃は
そのまま自由にしててくれ的な事を言って逆に困らせるという顛末であった】
ご案内:「天界」から白崎玲刃さんが去りました。