2015/09/14 のログ
ご案内:「オックスフォード」に嶋野陽子さんが現れました。
■嶋野陽子 > 日曜の夜、ポッター教授の計らいで、
カレッジのゲストルームに葬儀の日まで滞在すること
となった陽子は、日程しか連絡できなかった常世学園
の知人や友人達にフォローのメールを入れる。
葬儀が木曜日の午前中にロンドンで行われる事になり、
その日の16時発のBA007便で羽田に向かえば、翌朝
5時には羽田に到着し、金曜日の9時迄には常世島に
戻れる見込みだ。
迅鯨さんには直接、薬師寺さんとミウさんにはメール
で、突然の英国行きとその理由を知らせ、四十万先輩に
は寮の郵便受けにメモを入れ、葬儀の場所がロンドンと
なった事を伝えただけで、後は保健課掲示板に忌引きの
連絡を入れただけだ。
とりあえず、迅鯨さん、薬師寺さん、ミウさんの3人
には、金曜日の午前中に戻るとメールする。月曜日は大
学の事務局と、敬一君の死亡に伴う諸手続きを行い、火
曜にはロンドンに行って、ロンドン警視庁で各国の捜査
機関の人と面談し、日本大使館で死亡手続きを行ってか
らオックスフォードに戻り、水曜日にオックスフォード
での追悼式を行うと、ロンドンに移動し、再び捜査機関
の人達と面談。そして木曜朝の葬儀の後、遺灰を持って
空港に行き、そのまま帰国する予定だ。
ポッター教授との
■嶋野陽子 > ポッター教授との会談によって、
陽子は今まで敬一君が伏せていた、ヨーロッパで
の調査の内容を知る事になる。
ポッター教授は、何者かがヨーロッパにおいて
もロストサインのように自前の《門》を維持して
いる兆候に1年半前から気付いていたが、その後
の欧州でのテロ活動の内容やその日付から、我々
がもといた世界との共通点が多すぎる事に敬一君
が気が付き、《門》の接続先が我々の世界、また
はそれに近い平行世界ではないかという仮説をポ
ッター教授に提示し、門の位置を探すために敬一
君が欧州各地を調査していたのだった。
ところが、その調査の途中で、新たなるテロ計
画の兆候をポッター教授が察知し、その中で
《9.11》という日付が出て来た事から状況が
一変する。1世紀近く経っても健在なWTCなら
ぬ《世界異能センター》を標的とした航空機自爆
テロが計画されている事は間違いないのだ。
狙われている便がBA001便だと判明したの
が3日前の9月8日、そこから捜査機関を説得し
ていては間に合わないと判断した敬一君は、自ら
がBA001便に乗り込んでテロを阻止する事を
提案し、ポッター教授もそれを承認する。
その結果が9月11日のテロ未遂事件だ。卑劣
な事に、実行犯達はWTCに機体が激突する直前
に自分達だけ転移魔術で脱出する計画だったのだ。
■嶋野陽子 > コックピットの至近に、魔力絶対
無効化のアーティファクトを置いて、同時に操縦
系統をステラにハッキングさせる事で、機体の制
御能力をテロリストの手から奪う作戦は成功し、
犯人たちは転移による脱出もままならないままJ
FK空港に強制着陸させられるのを見守る羽目と
なったが、そこで人質を楯に脱出しようと試みた
際に、敬一君が初めて魔術による抵抗を行い、そ
のどさくさに紛れて宇宙船ボイジャー号のトラン
スポーターで犯人全員の転送を試みるが、その直
前に犯人の一人に撃たれて、それが致命傷となっ
たのだった。
逮捕された犯人がレコンキスタのイギリス、ド
イツ、フランス、イタリアの各支部から出ており、
しかもイギリス支部のメンバーは当該便のスカイ
マーシャル、つまり警備要員だった事で、治安機
関にまで《レコンキスタ》のメンバーが浸透して
いる事が判明してしまった。
このため《レコンキスタ》イギリス支部への襲
撃は、警察ではなく空軍特殊部隊であるSASが
実施する事となり、3か所の拠点への同時襲撃で
50人以上を殺害、100人以上の投降者を得た
ばかりだ。拠点の位置や防衛体制に関する情報は
ステラがハッキングで入手した物が大いに役に立
ったらしい。元々の構成員の数から見て、これは
壊滅的な打撃と言って良いだろう。
あと、そもそもの原因となった《門》について
は、消去法でフランス国内しか考えられる場所が
残っていない状態だとポッター教授は言っていた。
(ステラ。《ボイジャー号》をこちらの時間で午
後6時から10時までの4時間だけ、使えないか
しら?流石に午前2時~6時の間に襲撃するとか
は無いと思うのだけど)と提案する陽子。
[そうね。火曜日の深夜ならば、何とかなるか
も。フランス全土で時空の歪みを探すのでしょ?
でも、見つけてどうするの?]
と陽子の意図を問いただすステラ。
(《門》の場所を見つけたら、主砲で攻撃して、
《門》を破壊するわ。戻れなくなってもいい。
あれは《我々が元いた世界》に対する脅威なの
よ)と、《門》が文明どころか世界全体を脅か
す存在であると主張する陽子。
■嶋野陽子 > しばらく無言だったステラは、
[陽子。《門》が我々の世界に対する脅威か
どうかは、実際に測定してみないと判らない
わ。何らかのエネルギーの出入りがあれば、
《門》が元の世界への脅威であると認定し、
最終兵器の発射を許可するわ。発射を認める
のは、あくまでも調査で証拠が出た場合のみ
よ、いいわね?]と返答するステラ。
(いいわ。エネルギーの出入りが無いという
事は、物の出入りも無いという事だもの。門
が使われていないのであれば、処理を急ぐ事
は無いわ)と同意する陽子。
■嶋野陽子 > 学園へのメールを打ち終わり、
ステラとの議論にも決着が付いたので、今夜
の所は床に就く陽子。明日は敬一君の部屋に
入って、遺品を片付けないといけない。最後
のお別れの時が刻々と近づく。
ご案内:「オックスフォード」から嶋野陽子さんが去りました。