2016/06/01 のログ
ご案内:「甘味処 冨喜庵 」に綾瀬音音さんが現れました。
ご案内:「甘味処 冨喜庵 」に五代 基一郎さんが現れました。
■綾瀬音音 > (学生街にある和風喫茶。
店員が可愛い和風メイド姿だったり、人目が余り気にならない半個室もあることからそこそこに混みあう店である。
少し前に見たタウン誌で「あ、行ってみたいなー」程度の認識覚えてたのと、半個室がある、と言う理由で選んだ店だったが、予約である旨を告げて半個室に通されてから、男性を誘って来るには些かどうなのだろうかと言うことに気がついた。
まあテーブル席でもないから店員から何かと思われることもあるまいとのんびりと思いつつ、メニューを広げて待ち人を待つ。
綾瀬で予約、とは待ち合わせの相手に伝えてあるし、店員にその旨を告げれば何事も無く通されるはずである。
半個室席は、テーブル席を抜けて店の奥の方だ。その中でも一番端の席になる)
■五代 基一郎 > あぁ、こういうところある。
というのが店内を見ての感想だった。
予約の名前を告げながら奥に案内される中で確か鍋物屋とか
教職員や研究生向けの居酒屋がこんな……だったような気がする。
気がするが、さてこの店がどういう客層が来るのかは不透明であり
察することもとくになく。女性の給仕姿目当てなのか……
となると半個室である必要もないだろうし。さて……
「お待たせ。元気そうだね。」
以前喫茶店でかけたような何か歯に物の詰まった言い方ではなく
その姿を見て安堵しているニュアンスがあった。
実際あの後特に何があったという報告もなく
外見上何も問題なくいた、というのは喜ばしいことである。
■綾瀬音音 > (客層に至っては店員の格好が目当てで来るものや、ひっそりと甘味を楽しみたい、あるいは両方、辺りだ。
人目を気にするが店員さんは見たい、と言う人は半個室にて何度も注文するとかなんとか。
とは言え少女的には和風メイドさんをある程度堪能すれば後は甘味とお話に集中したいので、半個室でメニューを眺めていたが、待ち人が案内されてきたのに顔を上げて、へらっといつもの様に笑った)
はい、特に問題はないみたいです。
数日はちょっと熱っぽかったですけれど、体調的にはそれ以外はなんとも。
エイジャックス君にもお礼、言っておいてください。
(言葉の通り、特に問題はない。
全身の神経が炎症を起こしたような熱っぽさは数日あったが、それも今ではすっかり収まっている。
尤も、問題はそこではなくて、新しく芽生えた力の方、なのだろうけれど。
あの黒猫には一方的にこっちがな懐いたりもしたがそれはさておき。
大丈夫ですよ、という風に笑って頷くと、座るだろう彼の方にメニューを向けよう。
大体が和風の甘味で、オススメ! と大きな文字と一緒に和風巨大パフェが目立つ所に載っている。
木製のブラインドが落とさえて、少しだけ店の喧騒が遠くなった)
■五代 基一郎 > 「それはよかった。一日中付き添ってはいたかっがた、そうもいかなくてね」
場所が場所とはいえ日がな男女が同室にいるわけにもいかないという
倫理的な問題や、そも自身の”活動”の面からしても色々難しかった。
それでもある程度は彼……自身を守る三つの護衛団の一つであるエイジャックスに任せていたのだ。
今異能の使えない自分よりはずっと役に立っていただろうが……
この待ち合わせの前に護衛の必要がないとエイジャックスは帰って来たものの
特に報告らしい報告もなく、つかれた様子で眠りについていた。
その辺り不鮮明であったのでこうして会ってからと思っていたが以前と変わりない……
といって差し支えがないほどだった。
最も知る余地はないがエイジャックスは綾瀬音音の護衛の際、大体は猫の姿のままだったので
ほぼ抵抗せずに綾瀬にされるがままだったが故の気疲れが重なってなのだろうが。
「そうだな、とりあえずこのぜんざいだな。君は決まった?」
綾瀬の対面の席に座りつつ、何はともあれ注文だろうと決める。
流石にオススメと言われて気にはなるが、この巨大パフェをまず胃に納める気はなかった。
それに今は何か食べるというより音音には色々聞かなければならないという意識の方が強い。
体調、新しく目覚めたことなど……それらの後でもよいだろうと思う。
■綾瀬音音 > いえ、先輩だってお仕事とかあると思いますし。
エイジャックス君もいましたしね。
ああ、遅くなりましたけど先日はありがとうございました
(きっちりと頭を下げて礼を言う。
彼の“活動”の内容は知らないが、風紀委員の仕事もあるだろうし、学生の身分である以上勉学もあるだろうと言う思考もあり、付き添いの件は全くと言っていいほど気にしていなかった。
勿論、そこには猫ちゃん可愛いねー可愛いねーと言われ続けていた黒猫の存在も大きかったのだろうけれど。
されるがままだったので迷惑がっているかと、流石に最後の方はじっとニコニコと見つめる程度になっていたが)
うーんそうですね、巨大パフェは気になりますけれど、取り敢えず普通の和風パフェで。
後抹茶ミルク……。
(そう言いながらメニューも決まったので、コールを押して店員を呼ぶ。
すぐに和風メイドが男の分のお冷とおしぼりを持ってきて、注文を訊いていくだろう)
――――で、ええと、“異能”の件、ですが。
(少し居住まいを正すとそう切り出した。
なんと説明したらいいのかと考える風に、少し視線が泳ぎ)
■五代 基一郎 > 「それについては今後君も参加してもらおうとは思ってるよ」
それが何か。仕事か、それとも別のことか。
まだ綾瀬には伝えてはいないが。綾瀬から見て黒猫であるエイジャックスが
寝ているような姿を見せていなかった……一種の動物的な行動を取っていないことからも
そもそも彼自身も何か”普通”とは違う雰囲気がある、世界の住人であることは感じ取れたかもしれない。
つまり、こちら側に来るというとことはそういうことが常であり普通であるとも……
そういった世界での課外活動に参加してもらう、と暗に伝えつつまたメニューをみやったが
「和風パフェとぜんざいを。」
店員が、和風メイドが来れば注文を伝え、確認が終われば引き上げていき
また他の席……店内の音は遠くなり。
「説明がしにくいなら、しやすいようにでいいよ。
こればっかりはものによっては難しいだろうし……まぁ、伝わればいいさ。」
■綾瀬音音 > ……風紀委員、って事……ではないですよね
(“悪いやつと戦っていた”と彼は言っていたが、そのことなのだろうか、と思考を巡らすが、今一要領を得ない。
自分が知っている男の肩書は風紀委員会警備部特殊警備一課第二小隊長、というものであり、他のものは知る由もない。
ただ、自分の経歴――と言うかいなくなってしまった恋人の経歴から考えると風紀委員は相応しくはないだろう、とは思う。
独特の雰囲気、というものは感じ取ってはいるが、それが何処に繋がっているのか――向こう側、の世界であることは解ってもどう言ったものかを想像するには些か、以上には経験が足りていない。
とは言え、“課外活動”に参加、との意図は汲みとったので頷いて。
それから異能の件に本格的に話すことになればまずは、唸った。
感覚で理解しているものを言葉にするのは、中々に難しい)
ううん……。
簡単に言えば精神干渉、なんです。
発動には視線――もしくは視界、が必要です。
ええと、こう、歪ませるというか何というか……。
“私が見た人の認識を歪ませる”と言うのが一番近い表現になると思います。
距離感とか時間感覚、そういったものから、
(そこで言葉を切った。
少しだけ俯いてから――その、俯いた視線のまま)
多分、相手の気持ちまで。
こっちは視線をあわせる、と言うのが条件ですかね。
(淡々と、と言うことは出来ない。
人の気持ちを歪めるとは、それは冒涜に他ならない、と思うからだ。
勿論条件に寄って効果は左右されるものである、と言うのは想像つくけれど)
勿論、まだ機会も無いですし、試したことはないです。
でも――そういうモノ、だと言うことは解ります。
なんて言うんだろう、少しコツの要る手足の使い方を最初っから知ってる感じ、って言ったらいいんですかね。
■五代 基一郎 > 異能、特にその力の面を感じるにはその力の中に踏み入れるしかない。
力の世界。それはこの島が棲む者達にヴェールのようにかぶせている雰囲気の中では知る事は難しい。
剥がされた生の世界。それは保障されている社会……風紀の外の世界……
この後に、おそらく彼女は知ることになる。
”普通”とされた世界、一枚隔てた幕を取り払えばそこは……
「……そうだな。能力が順応している……後天的なものだからかな。
自分の出来る、可能性が拡張できた……というのかな。
しかし難しいものを引き当てたね。
一件特にとも思えるがやり方によっては強力な力になる。」
さてどう言えばいいのかとも考えるが、一番妥当とも言えるのはやはりこれしかない。
些か強引にも思えるが”使い方”を知っていると”出来る事”を知っているのとは違う。
どう使えばいいか、がわかっていてもどこまで使えるか。つまりどこまで何が出来るかを知らなければならないわけである。
「なら、試していけばいい。幸いそういう機会は作ろうと思えば作れる。
次回からは実地でそうしていこうか。護衛もいるからそう危険ではないよ。」
実地がどこか、何をすることを言っているのか。
場所が場所故にであろうが若干含ませたいい方で伝える。
つまりそういった能力を使っても問題ない場所で、試して行こうということであるが
そんなことをして咎められない場所などこの島で限られている。
■綾瀬音音 > 可能性の拡張、ですか。
――自分でもどうしたらいいのかさっぱり。
やり方に寄っては強力な力――。
(こんな力、と言う気も感情もないが、他者の思考に介入するのは、やはり許されないこと、なのではないだろうか。
その思いは強い。
だからこその言い淀みであったし、視線が落ちたまま、なのである。
とは言え、使い道は浮かんでも――余り愉快なものとはいえないのが現状だ)
――――――――。
はい、そうですね。使わないと解らないことも多いですし。
(“異能”と言う能力は少なくとも自分にとってはさして珍しい能力ではない。
元々血族も持っている力ではあるし、その恩恵を受けて育ってもきている。
自分だって元々から持っている異能に関しては便利なこともあって、普段から使うことに特に躊躇いはなかったし、この島に来てからは異能は溢れかえっている。
だが、それを力として――もっと言うならば暴力的に使う世界は、全くとまでは言わなくても縁の薄い世界である。
自分は知らずとも――秩序の中。
“守られる側”に居るのである。
だから、サラリと言われた――少なくとも自分にはそう聞こえた、試していけばいい、との言葉には視線を思わず上げて、幾らかの沈黙を挟んでから、
それでも頷いた。
若干の声の震えは、気づかれていないとは到底思えない。
問題ない場所、問題ない相手――護衛がいるから自身が安全、とは言えそれは本当に―――)
(考えるのを、やめた。
今考えてもしかたのないことだ。
ぬくぬくとした世界から出てくと決めたのは、紛れも無い自分なのだ。
それでも唇を噛みしめるのは止められない。
後悔というよりは、恐怖に近い。
自分の、価値観から外れていくのが解る恐怖感)
■五代 基一郎 > 「与えた側がいう言葉じゃないけどさ。与えられた世界というのは脆いものだよ」
それは普遍的な世界であるからか。
何がしかの意志に沿ったものであるためであるから、個々人から見れば
またズレが生まれるのは仕方のないことか。
だが綾瀬音音にはその言葉に含まれたものは最も理解に近いところにいるはずだ。
綾瀬音音が今まで経験してきたこと……それは全て、その世界の内側にいて
起きていた……巻き込まれていたことであるのだろうから。
「そんな怖がることじゃないよ。まぁ怖いのはそうだけど……
一人突き放したりはしないからさ。連れて行くときは必ず傍にいるよ」
これから違うこととなるのだろうは、綾瀬音音が選んでいく……
自分で外に出ていくことなのだから。もちろんそこには灯火になるように傍にいなければならない。
自らの灯火を、明かりを見つけられるまで。
「あと、そうだな。あまり言いたくはない……俺がいう事じゃないかもしれないけど。
新しい世界に足を進めるなら、それは棄てるべきだと思う。
そういう意識の切り替えっていうのかな。
流石に君自身の名前を変えろとまでは言わないけどさ。」
氷の細かく入ったお冷に手を付けながら、それが何かを具体的に言うことは避けたが
対面にいる綾瀬へ……向かって右側への視線で伝える。
その過去というものは何にも頼りになるものではないと。