2016/06/28 のログ
ご案内:「異邦人街安アパートの一室」に五代 基一郎さんが現れました。
ご案内:「異邦人街安アパートの一室」に綾瀬音音さんが現れました。
五代 基一郎 > 先の買い物の折、買い物の後に何所で食事をしたのか……というのはさとえき。

あれから数日後。
それより先の話の続き……綾瀬に渡すものがあるから、と家に招いて。
招くにあたり迎えに行き、また歩いて異邦人街と歓楽街の境界に近いそこへ戻る。

まだどこか日本の本土に残っていそうな二階建てアパートの階段を先導しながら本日の要件を話すわけだが。

「そういえばここに来るのは初めてだっけ」

玄関ドアの前につけば、適当に鍵を開けて扉を開いて中に招き入れつつ
こちらでも先を歩くように中へ入っていく。
扉は適当にしめてくれ、とも呟きつつ。

綾瀬音音 > (渡すもの、ですか?

と、連絡の際に疑問符付きで尋ねたものの、まあ行けば解るだろうと特に深く尋ねるわけでもなく。
当日迎えに来てもらえばありがとうございます、と素直に礼を言ったものの、男性宅、である。
だからと言って何だというわけでもないが、多少の緊張はある。
何というか、予想がつかない。

用件には頷きつつ話しつつ、、見えてきたのは普通のアパートだ。
本土の地元でも見覚えがあるようなそれ)

「ん、そうですね。お邪魔したことはないです、はい」
(招き入れられればお邪魔します、と告げて続けて中に入ろうか。
靴を脱いできちんと揃えると、扉を閉めて一応鍵をかける。
招かれるまま後ろを追いかけつつ)

五代 基一郎 > 「適当に座ってて。今持ってくるから。」

そういって居間であろう場所までくれば……
応接用のテーブルや食卓テーブルが離れてあったり
何やら事務デスクが、はたまた布がかけられた黒板が置かれていたり
雑多なものや、書類棚があったりする本当に人が住んでいるのか怪しい部屋が出迎える。
綾瀬が構えるような男性宅、というより半仕事場のようなそこは別の雰囲気を出すものだろうか。

また綾瀬が本土でみたようなものと違うところがあるとすれば
広さだろうか。外からみて想像できる一室よりも広いというところだろうか。
大体二部屋以上はぶちぬいていると思われる。

尚、それら見渡しすだろう綾瀬の目線に入るのは
応接テーブルの上に置かれた長い……何かのケースというもので。
それが目的のものだろうか、とも思わせる。


「今ちょうどお茶とか切らしててね。」

そうして持ってきたのは瓶のコーラで。
常備しているのかそれはすぐ出てきた。
自分の分と綾瀬の分も栓抜きで蓋を開けて、綾瀬に手渡す。
炭酸苦手なら、とも呟きもしつつ。

「あぁ渡したいものはこっちね。」
そういえば自分の飲んでいる瓶で指し示すのは、応接テーブルに置かれているケースであり……
その意図は、開けるよう促されていた。

綾瀬音音 > はい、じゃあ遠慮無く。

(不躾なのは解りつつ、きょろきょろと物珍しさから部屋を見渡してしまう。
自宅、と言うよりは事務所的な雰囲気とその広さに数度瞬きをしながら。
居間なのか仕事場なのか、兼用なのか、どう考えても一部屋にしては広すぎる部屋ではあるが、もしくは生活スペースは別の場所なのか。

そんなことを思いながら、応接テーブルの前のソファに腰掛けたところで、見えた長い箱。
これが言っていたものだろうかと思いながらも、触ることはせずにじっと見つめ。
中身は解らないが、何となく武器を思わせるのは気のせいか)

あ、いいえ。
お気遣いなく……、や、ありがとうございます。
(そっちに気を取られていたために、差し出されたのに気づくのに一瞬遅れた。
炭酸は大丈夫ですから、と笑って答えると同じように口を付けつつ――)

ええと、はい。
じゃあ失礼して――。
(示された長いケース。
そう思えば以前スイーツバイキングで話した時刀剣がどうのこうの、と言う話があった、なんてことを思い出しながら。

慎重に、その箱を開ける。
手が震えたりはしないけれど、緊張はやはりある)

五代 基一郎 > 綾瀬がケースを開ければ出てくるのは一振りの刃物。

短い刀剣……刀剣の分類上でいえば脇差しと呼ばれるものに近いものであった。
形状はそれに極めて酷似しているが、刀というには鍔がなく
柄も近代的なナイフのような、グリップと呼べる形状をしていた。

「これが渡したかったもの。というかこの前話していたことから、これがいいんじゃないかって作らせたんだけどさ。
 ……まぁ、持ってみて」

持ってみればそれなりに重さはあることがわかるだろう。
最も相手を見て、なのか重すぎないように配慮がされていると見るべきか。
ただそれだけなら普通の刃物とは変わらないのだが……
持てばなんとなく、テストや訓練で使う類の金属とは違うことがわかるだろうか

「それの特徴は熱の伝導率と維持力を高めたもので、刃物としての切れ味はそこそこにあるけど
 その特質上最も効果を発揮するのは綾瀬、君の異能を使った時にある。
 ためしにそれを握って温度調節の異能を使ってみて。
 どんな感触かわかると思うからさ。」

綾瀬音音 > ―――――――――。

(慎重にゆっくりとケースを開ける。
中から出てきたのは、刀――と言うには些か変わった形状のモノに思えたが。
武器やらには詳しいわけではないが、それが普通の形状ではないことくらいは、解る。
刀よりも握りやすそうでいて、す、と通った光を反射する刀身――)

きれい、
(ふと、そんな言葉が漏れた。

作らせた、との言葉に驚いたように顔を上げてマジマジと男の顔を見やってから、ひとまずは頷いてその刀剣を手にとった。

グリップを握って持ち上げてから、両手で持つ。
ずっしりと――と言うには少し軽い気がする、程度の重さだ。
長時間振り回すのは無理だろうが、短時間ならなんとかなりそうな重さ。
輝くそれに誘われるように刀身――刃のある方ではないが――に触れた。
何となく、自分の知っている金属では無い気がする、が。

説明を始めた男に視線を向け直して、まずは説明を聞く。
それから、再び視線を刀剣へと向けてから)

――ええと、じゃあ異能を切っても簡単に温度は下がらないってことですね。
切れ味がそこそこ良くて、高温での使用が可能……って事は、簡単に言うと
“切りながら焼ける”って事、ですよね。

―――はい。
ええと、暑かったら言って下さいね?
(熱するのは刀剣だけでも、そこから空気に熱が伝播するのは止めようがない。
グリップを握ったまま、そこから異能を行使する。
それ自体は極々慣れた動作であり、力の使いたであったが――)

―――――――わ、

(驚いたように、声が上がる。
感触が、今まで熱してきたものと全然違う。
温度の上がり方が早い、と言うより随分素直というか楽な印象を受ける。
流石にここで1000度を超える温度には――と言うか、試しなのだから精々が200度程度――しないが、これなら少ない負荷で超高温まで持っていけそうな気がする)

なんて言うか、凄く、素直に温度が上げられます。
想像以上にするっと行けるんで、逆になれない内は少しコントロールが難しい気がしますけど、これならすぐに慣れるんじゃないかなって。
わ―――
(異能を行使したまま、子供の様に目を瞬かせて。
驚き半分、感激半分と言ったところか。
今のところ、体感的には200度位で特にブレもなく安定しての異能を行使できている)

五代 基一郎 > 「色々ね、色々」

作らせた、ことに対してこちらをみる綾瀬に対してはそれだけで応える。
そも誰に、どこに、どういった経緯で作らせたのかは今は必要ないだろうと。
もちろんこんなものを素材からして作れる場所等は限られているし
この男の立場やら何かを考えれば察することはできないが、触れてどうこうなる話でもないだろうと……

今の綾瀬なら、それが最低限扱える重量であり
それを持ち歩いても不自然ではない場所では……護身用にも丁度いいものであろうか。
異能と合わせた道具、として考えればそれなりに上と言えるものとできる。

「そう。確認事項にんもなるけど異能を切ってもすぐには温度は下らない。
 切りながら焼けるし、溶断するような方向でも使える。
 ちょうどいい方向性のものがあったから、試しにということもあって作らせたけど……」

丁度良かったな、と言う前に綾瀬から感嘆の声が上がる。
まさしく綾瀬のために誂えたとような、と思ったがそれ以上のものだろうか。
作ってよかった……というよりは、綾瀬の簡単の声や
綾瀬の反応を見れば思う。新しい玩具を与えられた子供……というより、これは
自分に合った……自分がズレていただろう何かであったが
ぴったりとはまるものを手に入れた瞬間に、目覚めたような喜び。
普通という生活の中で手に合うものが無かった先で見つけた……自分だけのもの、というような
その、それであったし適正としては良いとは思う。
それを使って何をするかということを想像していないだろうソレを除けば。

「冷房いれてるから室温については気にしないでいいよ。
 それよりその……そうだな、しばらくはそれを使う時ので異能を行使する訓練……
 慣らすことだな。慣らしを重点に置いて、あとはその武器を使う訓練になるかな。
 その訓練は一人で出来る素振りとか、体捌きがとなるけどやはり
 今後は誰か人と訓練して慣れてもらうと思う。
 相手はこちらで頼んでおくけど……いいかな」

かといって今それが、と言ってしまうのは何がしかくじくことでもあり
そも武器というそれを持つなという話にもなる。
それについては後々でも、折りを見つつ話さなければならないことでもあった。