2016/08/05 のログ
綾瀬音音 > サンダルは去年買ったのものがまだ履けるので大丈夫かな、って感じですね。
後もまあ、部屋にあるもので大体なんとかなるかなって感じです。
(はぐらかされた様な気がしないでもないが、会話の流れが自然であるならそこまで気に留めることもなく。
それが楽しい予定の話であるなら尚更だ。
非日常を避けている、なんて気づく由はない。
前にした、約束の話。
それだけのことなのだから。
少なくとも今は)

……やっぱりなりませんかね……
(自分でも思ってはいたらしい。
ので誤魔化すように笑った)

まあ、そうですよね。
少し前に風紀委員の知り合いにも釘刺されちゃって。
ちょっと体裁は悪いですよね
すぐに終わるっていうのもちょっと寂しいですよね
(納得できる内容であるのなら、疑うことは無い。
嘘を嘘と見抜けなかったのもあれば尚更だ。
良く言えば素直であったし、悪く言えば愚かなのだが、当然それにも気づかない。
色々なものが足りてはいなかった。
経験も、腹芸も、見定める目も)

結構色々なもの作ってるみたいですし、食べ物は本当に美味しかったです。
中学生だけで旅行って言うのは危険だし、って理由ですけれどね。
特別……何だとは思います。小さい頃は、自分たちでもどちらがどちらか解らなくなる時もあるくらいでしたから


浴衣は去年買って袖を通さなかったのがあるんですよね。
だからそれを着ようっかなって思ってます。
楽しみにしてて下さい。
特に夏場はイベントが多いですからね、遊ぶにはもってこいの時期ですし。
気持ちもお財布の紐も緩むんじゃないんですかね……
(友達と買いに行ったけど、結局いろいろあって、と苦笑するように付け足して。
沈む声でも暗い口調でもないけれど。

お披露目の機会がなかった浴衣を着るのも、また楽しみなことである)

五代 基一郎 > 「結構そういうのも毎年変えるイメージがあったんだけど、流石に財布が軽くなりすぎるか」

毎年そういう季節のものを買い替えているイメージがあるあたり
どんなに財布の中身があっても足らないのでは、という超経済存在としてとらえているのか。
そういったことに頓着がある女子なんて綾瀬ぐらいしか見たことはないが故か
妙なイメージがついてきているのかもしれない。
それが日常的な世界への慣れか、渇望故の結果なのかはっきりとは言えないが
そのイメージの主たる存在は間違いなくこの少女になりつつあるのではなく
なっている。
日常のこと、普通のこと、楽しいことの象徴として。

「あっと言うまだよ。海行って、お祭り言って、花火見たら今月終わりじゃない。
 そしたら残暑が来て、あと秋だよ秋。寂しいなんて思うのも一瞬さ。」

はっきり言えば綾瀬がモノを知らない、というのではなく
悪い意味でこの場で、出すべき相手ではない相手に出しているのが悪い。
普通のと思っている相手に普通ではない世界でのやり取りの術を使っているのだ。
それはこの男が悪い。故にそれらを教えることもなく、このまま何事もなく
普通の世界に彼女が帰れればと、思うしそうあるようにするしかないのだと……

「わかるよそれは。特別な感覚。自分と相手が本当は同一の存在で、じつはちょっと何かの間違いで別れているだけで
 本当は一つだったんじゃないかみたいなのさ。
 でも結局別だから考えることも違う。感じ方は同じなのに、やっぱり違うんだよなみたいなのがさ。」

考えて口に出した言葉じゃない言葉が出た。双子のことなどわからないと言っていたのに
そこだけ妙に、最も綾瀬と同じ感覚ではないかもしれないが
知ったような経験のあるような言葉で語っていた。

「あ、あぁうんそうだね。楽しみにしてる。でも一着だけでいいの?
 2回着るかもしれないのにさ。何ならもっとイベント増やしてもいいけど。」

自分の、自分が省みてもなぜそのような言葉がでたのかわからない語りを
忘れるために、というより切り上げるように話題を切り替える。
切り替えれば話題だけではなく、なんとか頭をも切り替えるように努めれば
綾瀬の言葉からもうすぐ一年経とうとしていることが思い出された。
綾瀬の表情を見ればなんとなくではあるが……既に過去のことになっているのだな、というのが感じ取れた。
このままいけばそれこそ来年の今頃なんてあっという間だろう。
だがその時に自分はそこにいるだろうか……

「……海とかだけじゃなくどこか行く?山とかでもいいし。よくよく調べたらさ
 この島には美術館やら博物館もあるし。出先には困らないみたいなんだよね。」

だからかつい、何か急くような言葉が出てしまった。
何か空白を埋めてしまえればというようなものに突き動かされて。
綾瀬音音と同年代か、はたまたそれより下みたいな
どこでも遊びに行ければいいし、どこにでも遊びに行こうみたいな
子供に近い言葉が出る。

「いや、ほら四年間いて行かなかったところとかあっても勿体ないしさ。」

気が付けば話に夢中だったことを表すものなのか
アイスは半ば以上溶けていた。

綾瀬音音 > 去年買ったものでも使えるものは使いますよー。
そりゃあ物欲はありますけど、流石にそこまではお財布が持たないですし。
(前にも言った通り仕送りは多いし、洋服は趣味であったが、財布の中身は有限だし収納スペースも有限なのだ。
締める所は締めておかないと、位の考えはある。
もー、と拗ねるとは違うベクトルで笑いながら、これも去年のですしね、と襟のあたりを引っ張りつつ。
以前より、この先輩といて笑うことが随分と増えてきた。
緊張らしい緊張は、それこそ遠ざけられてきている非日常でも無い限り、見せることも少なくなった)

そうかもですけどー。
海もお祭りも花火も楽しみですけれどね。
――秋は秋で楽しいことありますしね。
(その男の心遣いのような、ずるさの様な、そういうものには、矢張り気づかない。
知らないし、気付きもしない。
術中に完全にハマっていることにも、当然ながら。
だから、笑顔は楽しいことを話している、それだけのものであった)

そうそう、そんな感じです。
何で分かれたのかよく分からないんですよね、いや、実際分かれてなかったら私はもしかしたらここにいないのかもしれないですけど。
いつの間にか、本当の意味での同一性っていうのはなくなってきちゃったんですけれど――?
(自分が感じているのに近い感覚を言い当てられて、解るわかると頷いていたが、
ふと、何故理解されたのか不思議に思って。
兄弟姉妹はいないと聞いていたし、そうとすれば何か、彼には別の同一性を抱えた人がいたのだろうか……?)

ぅ、そう言われると心が揺らぐんですけど、入学した時に実家から持ってきたのあるし……ううん……!
浴衣ばかり増えるのも……!!
勿論イベント増えるのも嬉しいですけどね……!!
(何やら真剣に唸りつつ。
着道楽なので、当然そう言われてしまえば悩むのだ。
浴衣だって可愛い物がたくさんあるし、一着くらい増えても、いやいやそれはどうなのと葛藤中。
そしてイベント増強の言葉には一瞬だけびっくりしたような顔をした。
当然嬉しいのだが何か、ほんの少しだけ、


違和感、が――)


山もいいですよね、結構いろんな施設もありますし、あちこち巡るのもいいかもしれないです。
知ってます? 青垣山の方にも温泉があったりとかするんですよ。


――――先輩。
ねえ、先輩。
何処にだって行きましょうよ。
夏だけじゃなくて、秋だって冬だって、春だって。
ねえ。そうしましょう?
(違和感、
何処か子供っぽい言葉にではなくて、もっと別の――何か、その言葉の裏にある“生き急ぐような”それに。
それが少しだけ不安で、何か不吉な予感がしてしまって。
だから――先の、と。
夏だけではなくて、もっと先の、四季が一周して、出来ればその先もと言うように。
そんな言葉がついて出た。
彼に触れようとしたかった手は宙をさまようことすらせずに、テーブルの上で小さく握られただけだった。

この感覚は知っている。
知っているからこそ、見過ごせなかった。
そして、それが当たってしまったものだったから、尚更。


――喪失への不安。


それは、アイスのように簡単には溶けてはくれなかった)

ご案内:「喫茶店」から五代 基一郎さんが去りました。
ご案内:「喫茶店」から綾瀬音音さんが去りました。