2016/09/03 のログ
ご案内:「演習施設・走破演習」に水月エニィさんが現れました。
水月エニィ >  
 演習施設演習場、走破演習。
 パルクールを基軸にした演習形式であり、レギュレーション自体は障害物を乗り越えてゴールまで辿り着くと至ってシンプル。

 但し道中に設置された障害の類は苛烈を極めており、それなりに危険を伴うものとなっている。
 

水月エニィ > (対戦形式の訓練だと相性が悪いのよね。)

 当該走破演習を行う旨を役員に伝え、演習場を借り受ける。
 途中、見知った姿が見えた気がしたものの一旦は気にせず。
 訓練や鍛錬に励む事はおかしい事ではない。そのまま演習室へ足を踏み入れる。

「さて。」

 演習室は平時と様相を替えている。
 建造物と自然的な山岳(風の障害物)ひしめいており、
 どのようなルートを通ってでも500m先の地点まで辿り着けばいい、と言った体だ。
 
 尚、障害物の破壊は許可されている。 
 

水月エニィ >  
 備えのボタンを押して計測を開始して駆ける。
 開始地点も同様に決まっており、スラムの路地裏を模した細い路を通り抜ける事となる。
 両サイドは壁に覆われており、真っ直ぐに進ませるような造りとなっている。

 速度を落とさぬまま設置された木箱を破壊せぬ様に飛び乗り、
 更に木箱を蹴ってその先のゲルで覆いつくされた地面を飛び越える。

「っ、ふっ……はッ!」

 飛び越えた先には着地を妨害するようなコンテナが雑多に積み上げられており、コンテナの山を蹴り崩しながら突き抜ける。
 コンテナの山を抜けると天井から槍を模した棒が発射される。血一息など付く余裕はなく、即座に走ってやり過ごす。
 
  

水月エニィ >  
 次いで迫るは剣山と剣山の中に紛れたボウガン型のタレット。
 鏃は潰されているものの、当たれば相応に痛い。

 今度は飛び越えるには難度が高く、溜めを造っている暇はない。
 推察するに近寄った時点でタレットが起動する。ならば、

「くぅ――!!」

 "壁を走る"。
 壁に足を掛け、そのまま斜め上へと昇る様に走る。
 背後では何かが射出される様な音はすれど振り返る必要はない。
 ある程度勢いに任せて壁を走った後、走るのではなく跳ぶ算段で壁を蹴る。
 剣山を超える様、斜め向かいの壁目掛けて跳んだ。
  
 

水月エニィ >  
「はっ!」

 再び壁を蹴って前方に跳ぶ。
 同じような悪路を飛び越えながら、向かいの壁にある窓を模した出っ張りに手を掛けてから身体を上げて其処に足を置く。

(背が低い。上、行けるわね。)

 壁に角が見える。
 あの上に登る事が出来ると思えば壁蹴りからのクライミングで登り切る。
 屋上は妙な事に森林のような造り。
 視界も悪く足場も悪いが、ランダムな造りである分引っ掛けられる場所は多そうだ。水月エニィはそう判断した。
  

水月エニィ >  
 視界も道も狭い。されど先に比べれば選択肢は多い。
 蹴り、飛び、跳ね、ビルの上のジャングルを突き進む。

「うわッ……とッ!」

 木の上の道をゴリラのような何かが塞いでいる。
 バイオめいた生々しさは伺えるものの、それっぽいだけで機械なのだろう。
 
 突き進むのは得策でないと判断すれば木の上は通らず。
 臆する事なく木の下――沼の様な水たまりで沈んだ道をスライディングで切り拓きながら進む。

 ゴリラがバナナの皮を投げてきたものの、それが障害となる前に潜り抜ける事は出来た。
 

水月エニィ >  
「らあッ!」

 左腕に巻いていた長布を解いてから振るい、先方の太い木の枝に巻き付ける。
 大きくしならせながらもロープアクション・ブランコの要領で一気に駆け抜けてから木上に戻り、跳びながら進む。
 
 ……そのまま突き進んでいれば急に視界が開けた。
 道は下方にある為、飛び降りる。

 遺跡のようなフィールドに躍り出たらしい。
 外周を囲むタレットとその内側に並ぶ石?柱。
 如何にもこの柱の内を通りなさい、と言わんばかりの造りだ。

(絶対何かあるわn)

 走りながら思案していれば"大きなもの"が堕ちた音。
 別のルートだったであろう箇所から、大岩を模した硬質のボールが転がりながらこちらに迫る。

(そう言う奴!)
 

 

水月エニィ >  最早悩むまでもない。
 後ろから迫るボールとボウガンから逃げながら走り抜く他ない。
 
 外へ避ければボウガンで滅多刺し、もとい滅多打ちにされる仕組みだったのだろう。
 
 出来る事は全力で走り抜

(意地が悪いッ!)

 前方の柱が路を塞ぐ様に倒れ込む。
 咄嗟に跳んで柱を足蹴にして突き進み、最後の大きな穴を飛び越えてて――

「――よしッ!!」

 走破を完了する。
 タイムは――

「……ん、前よりもちょっと縮まったわね。」

 細かな障害物によるタイムの差異はあれど、
 自己の記録を更新するものとなっている。

 満足そうに頷いた後、手元の長布で汗を拭き、演習場の端に凭れかかって小休止。
 ひとしきり休憩した後、その場を立ち去った。

 

ご案内:「演習施設・走破演習」から水月エニィさんが去りました。