2017/01/26 のログ
■東雲七生 > ふらふら、水の赴くままに流され続けて5周目。
そろそろ何だか退屈になってくる。
「はー、誰か誘って来ればよかった。」
きょろきょろと辺りを見回して、見知った顔は無いかと探してみる。
自分以外にこの真冬にプールに入ろうなどと考える奇特な人間が居たら目一杯笑いあってやろう、などと考えつつ。
■東雲七生 > 案の定、誰も居ない様だ。
まあ、そりゃそうかと七生は小さく息を吐くと、再びぼーっと漂い始める。
流れるプールをただただ流される。
一見退屈そうに見えて、その実退屈だけれど、これはこれで七生は好きだった。
じっとしてるのがあまり性に合わないと自負する七生だが、ただただぼーっとしているのは意外と嫌いではない。
学校の屋上や、公園のベンチなどでぼーっとしている事はままある。
此処でこうして流されながらぼーっとするのも、その一環のようなものだった。
■東雲七生 > 「今度は誰か誘って来よう……」
温泉の時も呟いた様な独り言が、口から零れる。
ぷかぷかと流れるプールを漂う七生は、そのまま閉館時間までそうして漂っていた。
次来る時は誰かと連れ立ってなのか、
それともまた一人で気儘に流されるのか。それはわからない。
ご案内:「歓楽街・温水プール」から東雲七生さんが去りました。