2018/08/26 のログ
ご案内:「落第街の廃墟群」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 何の変哲もない、と言えば語弊があるかも知れないが、この落第街において廃墟の立ち並んだ通りなど珍しくは無い。
そして、そこの住民が生き物か死体か。人間か人間では無いか、ということも、余り大差無い場所でもある。

「此処は随分と優良物件だったらしいな。確認出来ただけでも、中規模の群れが3つはある。移動してきたのか、元から住んでいた連中なのかは知らんが―」

通りの中央に布陣し、立ち並ぶ廃墟から湧き出るアンデッドに銃弾と砲弾の雨を浴びせる。
既に召喚した異形は2桁を超える。そろそろ、制御が面倒になってきた。

「…そういえば、最近は異能を酷使しても頭痛がしないな。慣れたからなのか。魔術が関係しているのか…」

断続的に響く銃声をよそに、のんびりと缶コーヒーで喉を潤す。最近良く購入している砂糖5倍増しの缶コーヒーが、濃厚な糖分と共に喉と脳を潤した。

神代理央 > 鋼鉄の異形が円陣を組み、その中心から指示を思念で飛ばしアンデッドを殲滅する。
比較的高層――といっても、精々6~7階程度だが――の廃墟が立ち並ぶこの通りは落第街の中でも広めに造られており、射線を遮るもののない現在は、各々の異形が危なげなくアンデッドを処理していた。

「…さて、そうなると面倒なのは……」

端末を起動すると、複数の生体反応がそこかしこに現れている。
恐らく、逃げ遅れたか立てこもっている生存者が何処かの雑居ビルに紛れ込んでいるのだろう。
今の所、この生存者について本庁から特に指示は無い。アンデッド達がビルに向かっていく様子も無いので、取り敢えず放置しているがどうしたものかと少し思案する。

ご案内:「落第街の廃墟群」に閃白兎さんが現れました。
閃白兎 > 盛者必衰の理を表すが如く存在する廃墟群。
まともに生きていれば関わることも訪れることも無いであろう街の空に黒い影が舞う。
ここには白兎もあまり来ることはない。スラム等と比べて獲物は集まりにくく、掘り出し物などもそう無い。
それでも暫くすればある程度の獲物は集まるし見落としも見つけられるし、何よりもここでの狩は露見しにくい。
自分の正体が誰かに看破される様な事は考えにくいが注目は避けるにこしたことはない。

「さて…折角来たんだし。100年は捕れるといいな」

別に生命集めにそこまで必死になる必要はないが、任務の一貫である以上よりよい結果を持ち帰るに越したことはない。
廃ビルの屋上に音もなく着地して素早く安全を確認する。
銃声が聞こえているが少し距離があるようで安心して良いだろう。

「あ、獲物」

廃ビルの真下。安全確認か何かは知らないが一人の人間が顔を出しているのが見える。
見つかったが運のつき。素手でいけるかな、と思いつつビル内部へと侵入した。

即座に制圧されたビル内部の男たちは神代のいう生体反応と同一のようで、白兎が全員の寿命を奪った以上、彼が気づくのも時間の問題だろうが白兎はそんなことはまだ知らず…

神代理央 > 甲高い電子音と共に、端末が環境の変化を主に伝える。
はて、と首を傾げながら眺めてみれば、先程まで表示されていた生体反応の消失を端末は告げていた。
消失したビルを視界に捉えれば、暫し悩むような素振りを見せるが―

「…まあ、生体反応が減ったということは、アンデッドか何かに襲われたという事だろう。となれば、それを排除するのも致し方無い、ということだろう」

別に救助を怠った訳でも、見捨てた訳でも無い。
ならば、何の気兼ねもなく生体反応を消失した原因がある―と考えられる―ビルに異形が砲塔を向けるのは自然な事であった。
一瞬の静寂の後、主の命を受けた数体の異形は、背中から生やした不格好な砲塔から轟音を響かせる。ありとあらゆる口径の銃弾、砲弾が廃ビルに向かって硝煙と共に放たれた。

閃白兎 > 「さて、と。5人で200年弱。いややっぱり固まってくれてると成果も大きくて助かるよ」

男たち5人の生命を吸い付くし、もの言わぬ屍が転がるビル内で立ち上がる白兎。まだ探索を開始したばかりだというのに目標の約2倍の収穫を得られらたことに喜びを隠さずに。
次は銃声の方向へと向かおうと…
特に気にも止めない、一際大きな、大砲のような発射音の直後、ビルが揺れた。

「こいつらの仲間か!?」

ビルが攻撃されたことを即座に判断すると壁を蹴り破って脱出、及び砲撃音の方へと駆け出す。
元々劣化していたビルは重力に従い轟音と共に派手に崩壊するが気にも止めずに砲撃の元へと急ぐ。
崩落の範囲外、ギリギリ絶対安全な範囲まで砲撃の元へと近付けば廃ビルの屋上へと身を踊らせる。

「あいつかな?さっきの奴等の仲間にしては綺麗…あ、風紀か」

神代を視認すれば全身を一瞬で見とり、腕章から風紀と推測する。
ここから射ち殺すのもいいが、防がれる気がするため機関銃だけ構えて神代を見張る。どっかで見た気がする、とか思いつつ。

神代理央 > 「…カウンターは無し、か。アンデッドの類にでも侵入されていたか…?」

崩落するビルに視線を向けていたが、此方へ攻撃してくる者の気配は無い。運のない生存者が喰われて死んだ。それだけの事だったかと肩を竦めて視線を戻そうとするが―

「……どうやら、鼠の類が紛れ込んだ様だな。只の覗き見ならば、別に構わんが…」

己の異形が、周囲に存在する生体反応へ向けて砲塔を向ける。それは単に警戒しているだけの動作であり、そもそも異形には生体が敵なのか味方なのか、というものを判断する知性は無い。
【主が認識していない生体に警戒する】という単純な思考回路であった。

だがそれは、己に対して何者かが接近している事を示すモノとなる。姿は見えないが、異形が砲塔を向けるビルを見上げて―

「…ここいらのアンデッド共の仲間で無ければ、降りてきたらどうだ?別段、敵意を向けぬ者をミンチにしたりはせぬが」

銃声轟く戦場で、頑張って声を張り上げて叫んでみた。
聞こえたかどうかは、定かでは無いが―

閃白兎 > 「へぇ。あの異能だか魔術だか。生体反応でも検知するのかな?」

此方を向く砲頭と姿を見せろと言う声から相手の能力に関心を示す。
いきなり撃ってきてミンチにする気はない、とは何様、と感じるが相手はさっきのビルの中に白兎がいたとは思っていないのだろう。
正直あの異形ーおそらく砲台ー達にミンチにされる自分は想像できないしされたところで恐らく復活できる。
ここで、風紀委員会様から生命を奪うのとおとなしく出ていくか、どちらがいいか脳内で協議される。
警告から1分程経過したあたりで出ていくことにした。
風紀は強者が多い。勝っても戦闘で生命を消費する量が多そうなうえ。、万が一負けでもしたら大損だ。
一応警戒しつつビルの屋上から身を踊らせる。
神代の方へと数歩歩みより、20mぐらい距離を残して止まる。

「こんばんはー。こんな夜更けにゴミ処理お疲れ様です」

緩い口調で、仮面は外さずに話しかける。
余談だが白兎にとって生命を持たないアンデッドはゴミ、価値が無いものだ。