2015/07/06 のログ
ご案内:「男子寮392号室/エルピスの部屋」にエルピスさんが現れました。
エルピス > 「うぅー……眠れない……」

 華奢な見た目とは裏腹の重量故にベットを軋ませながらもその上でごろごろ転がる。
 顔は火照っていて、息もどことなく粗い。

 尚、他に特筆すべきこの部屋の様子として、大量の武器が立てかけてあったり、普段着や下着、水着がその辺に散らかっている事ぐらいだろうか。

ご案内:「男子寮392号室/エルピスの部屋」に相楽 満さんが現れました。
相楽 満 > こんこんっとドアのノック音。

「エルピス、今いいかな……
 もう寝てる?」

控えめな音と声で呼んでみる。
先日病院に連れて行った彼のもの。

エルピス > 「あっ、う、うん。今、鍵開けるね。」

 そのまま鍵を開けて、招き入れる。
 【女の子が男子寮に住んでいる】って噂でボクのことは噂になっているみたいで、部屋を知っていてもおかしくない。

 ……女の子を意識したら、またドキドキしてきた。
 小さく首を振り、平静を取り戻す。

相楽 満 > 「ウッス、ごめんなこんな時間に」

へら、と笑顔を浮かべた。
今のところは調子は悪くないようだ。

「……片付け中?」

服の散らかった様子を見て一言。

エルピス >  
「あっ、え、ええっと……そ、そうだよ……
 い、今片付けるね。お茶、飲む?」

 何故か顔を赤らめたりしつつも、手際よく服を洗濯カゴに放り込み、簡単なお茶を淹れる。

「えへへ、夜だけどお茶とせんべいぐらいなら大丈夫かな。
 あ、ぬいぐるみは好きにクッションにしてね。
 ……えっと、満、今は大丈夫なの? 」

相楽 満 > 「あ、いやいや。おかまいなく」

社交辞令的な言葉を吐くが、お茶をごちそうになるなら断るのは無礼だ。
ありがたくいただき、一口飲む。

「お、いいじゃんクッション。可愛いし。
 ……実は全然大丈夫じゃねーんだよな。
 病院抜け出してきてっから、看護師さんの見回りまでに戻らないとひでー目に会う」

たらりと一つ冷や汗。
なんかとんでもないことを言った気がする。

エルピス >  
「だ、だ、めだよそんなんじゃ!
 ……でも、治る見込みがないんじゃ、しょうがな……」

 そこまで言った時、何かが脳裏をよぎる。

「……ね、ねぇ。変なこと聞くけど……
 機械で代用、って出来ないの……?」

相楽 満 > 「や、まぁ全くなくても諦めてるわけじゃないんだけどさ」

にま、と笑顔。
それは偽りではないのだろう。

「ん、ん?
 ……いや、わかんない。
 でも全身弱ってるから、それこそ全身サイボーグみたいになるしかないかも」

真剣に考え込む。
だがそれは自分の求める解ではない。

エルピス > 「……そっか。」

 言外に、どことなく全身すらも替えなきゃいけない。
 そしてそれすらも乗り気でないような否定の意を感じ取る。

 ……少し、自分が否定された気持ちになって、落ち込む。
 そんなつもりはないだろうと、分かっていても。

相楽 満 > 「……ごめんな、エルピス。
 俺はエルピスのこと好きだし、エルピスの体はかっけーって思う。
 けど、俺の探してる『生きる』ってのはそういう意味じゃねーんだよ」

お茶を置き、静かに語る。
語気を上げることも、また下げることもなく。

「……最終的にさ、俺はこの病気を治せるものにしたいんだ。
 その方法が全身機械……じゃ、同じ病に苦しむ子たちも、その家族も納得してくれないと思うんだ」

エルピス >  
「大丈夫、気を使わなくても。」

 伏せたまま言う。
 ボクは生きていないのだろうか。そんな気持ちが脳裏をめぐる。
 後に彼がなにか言っていた気がしたけど、上の空、だった。

「うん、そうだね……」

 わかってる、わかってるけど。そんなつもりじゃないのは。
 でも、こんなことなら気付かなければ良かった。
 ……アイデアが回る事は、必ずしも良い事ではないらしい。そう思った。

相楽 満 > 「……うーん、なんかこう、ダメだな……」

がりがり頭をかく。
上手くニュアンスが伝わっていないようだ。

「なんか昔のアニメであったなぁ。
 死にかけてたけど、生きのびさせるために自分の意志と関係なくサイボーグにされたヤツの話。
 人間だとかそうじゃないとかで悩んでたやつ」

そんな話に、一つ二つ覚えがある。

「……なぁ、エルピス。
 お前なんでその体になったのか、教えてくれないかな」

エルピス > 「それは――」

 ちら、と時計を見る。夜もだいぶ更けている。

「――夜も遅いから、今度、話すよ。
 今は、ちょっとうまく話せそうにないし、時間も掛かるから……」

 まだ先程から持続する"衝動"が残っていて、そこに先程の満の言葉。
 ショックと衝動が混ざり合って、とても感情的になってしまいたいような、変な気分。

 それこそ、思わず――そこで小さく首を振る。気分を平静に戻せば、小さく頷き。

「……今日は帰ってほしいな。病院で、話すから。」

 やんわり、今日はダメと拒絶の意を示す、だろうか。

相楽 満 > 「うん、今度な。
 つーかそれを聞かせてくれるかなってお願いしに来たんだけど……
 ごめんな、変な話しちまって」

悲しげに目を伏せて謝り、その場に立ち上がる。
けれど再び顔を上げたら、もう笑顔だった。

「遅くにごめん。
 またな、エルピス」

手を振って、部屋から足早に出ていくだろう。

エルピス > 「……」

 目を伏せたまま、見送るか。
 何かを言おうとして、言わなかったかもしれない。

ご案内:「男子寮392号室/エルピスの部屋」から相楽 満さんが去りました。
ご案内:「男子寮392号室/エルピスの部屋」からエルピスさんが去りました。