2015/08/04 のログ
ミウ > 「そう言われると、自信がつくわね。
 作り甲斐があるというものよ」
優雅に、ティーカップに口をつけ、ケーキを食す。
カフェにも引けを取らないと言われるのは、とても喜ばしい。
微笑む玲刃君に微笑み返す。
「あたりまえよ。玲刃君においしいと言ってもらえたものね」

「さすがは玲刃君、用意周到ね。
 これで、安心して突入できるというものだわ」
相手は風紀委員なので、それ程安心はできないかもしれないが。
「そうよね。
 学園側にも学園側の事情があるわよね。
 全てが、理想通りにいくわけではないわ……」
むしろ今は、実行する策のために彼らの同情は捨て置かなければいけない状況でもある。
「申し訳ないかもしれないけれど、この際二級生徒の件を利用できるのなら、利用しましょう。
 あまり綺麗な事を言っていても、剣は取り返せないものね。
 この点も、時期がよかったと言えるわ。
 あなたの機転で、作戦の成功率もぐんっとあがるわけね。
 とても、ありがたいわ。
 身分を隠せそうな変装……ね」
少し考える仕草をする。
それは結構難しい。
なにせ、ローブを覆っても、翼がある。
ひとまず白いローブを創造して、羽織ってみる。
すると、翼の部分が不自然に出っ張ってしまう。
やはり、こういう時に翼があるのは不便だ……。
「ま、まずいわね……。
 一応、これで姿は隠しているけれど、明らかに不自然だわ……」
さて、どうしたものか……。

「地下や上の階にあれば、作戦も限られてくるものね……。
 正面突破は、確かに危険だわ。
 それでは、その策を聞くわね」
いくつも策を考えてくるとは、玲刃君は凄く頭が回って頼りになる。
蟲により酷い傷を負った玲刃君を思い出し、
「そうだったわね。
 あなたは物凄くタフだものね」
心配する表情は、優雅な笑みへと変化する。
心配ばかりするのではなくて、玲刃君の体も信じよう。
玲刃君がソファーに移動したので、ミウもケーキを食べ終え、紅茶を飲み終えた後、椅子をソファーの傍らへと持っていき座る。

白崎玲刃 > ああ、ミウのケーキは本当に美味しいからな。また機会があれば食べたいくらいだよ。
【微笑み返すミウの様子を見つつ、少しどぎまぎとしながら
笑みを浮かべて頷き返すのであった。】

ああ、何においても下準備は大事だろう?
【最初から突入する場所が決まってる作戦であれば
用意周到は当然だとでもいう様に強く頷き返した。】
そう言う事だ。
そこら辺は難しい問題だろうさ。
【当然、二級生徒への同情はあるものの
それとこれとは別で、作戦は成功させねばならないものであった。】
そうだな…それに、俺なんかは綺麗事とは程遠い人間な訳だしな
使える策は全て使ってゆくとしようか。でも、ミウは良いのか?こんな俺なんかとは違って創造神だろう?
【自照する様な苦笑いと共に、苦々しく言う。
そうしながら、思い立ったようにミウに、異世界の創造神であるミウがこんな事の手伝いをしても大丈夫なのか?と問うのであった。】
ふむ…そのローブに翼を出す為の穴を開けるのはどうだ?
翼が生えている異邦人くらい、きっとミウ以外にもいるだろうし、
別に翼くらいで個人を判別されたりはしないだろう?
【ミウの変装を見つつ、少し顎に手を当てて様子を見ていた玲刃は
むしろ、下手に隠して違和感を出すよりも、翼の部分に穴を開けて翼を露出するのはどうかと提案するのであった。】


では、言うか。
俺が思いついている策というのは、前に俺がここへ来た時の手段あるだろう?あれを使う
前のあれは言った通り、慌てて力を入れすぎた結果だ。故に、弦の引きと角度を調整して行えば安価な空中移動手段として使えそうなんだ
具体的には、ある程度風紀委員本部から離れたビルの屋上から、その移動手段で風紀委員本部の7階の辺りに直接突っ込むという方法だ。
【そうしてミウに思いついた策を話し始める。
以前、風紀委員から逃げる為に使った手段を改良して使うという玲刃は、
しかし、ミウが心配してその策を否定するという事についても懸念していはいた。

玲刃は基本的に力で押す戦い方よりも、相手や攻撃に合わせて策を弄して戦うという戦い方がメインな為
こういう時においても策が思いつくのであった。】
ただ、突っ込んだ先に風紀委員がいて被害を出してしまうというのも問題だから
前に頼んだ通りミウに陽動を任せるとして、
陽動に釣られて風紀委員が下の階層へ移動した辺りのタイミングで行おうと思うんだが、
この策はどうだ?
【そうして、先ほどの策においての補足も言いつつ
ミウに、この策についての是非を問うのであった】
だろう?なんだかんだあっても俺は今まで死んで無いんだ。大丈夫だ。
【微笑むミウの様子をソファーから見上げながら、そのまま明るい調子を維持するように冗談めいた調子で言う

だが、今までも何も、死んだら終わっているだろう。】

ミウ > 「いつでも、喜んで作ってさしあげるわ」
微笑みを崩さず、そう返した。

「もちろんね。
 下準備を怠ると、どんな危険があるか分からないわ」
と言いつつ、ミウは神であり、神故に少々傲慢、傲慢故に油断する事も多く、用意を怠る事も決してなくはない。
その点は、玲刃君を見習わなければいけない。
「今回は、その二級生徒を利用するわけだから、彼らの事をあまり深く考えるべきではないわね。
 作戦を成功させる事が優先ね」
少々非情な言い方かもしれないが、当然彼らを同情して目的を見失ってはいけない。
「気にしてくれるのは嬉しいわ。
 だけど、わたしは創造神であると同時にあなたの友人よ。
 それに、神も決して綺麗なところばかりではないのよ……」
少々、悲しげに顔を背ける。
例えば、ミウは元いた世界で人間に一切の罰を下してこなかったかと言えば、そうでもない。
時に信仰され、そして時に退けられる……。
常世島でも、綺麗な事ばかりしていたわけでもない。
「そう……かしら?
 あえて、翼まで隠そうとしたけれど、その必要はないのね。
 分かったわ。では、このローブの背中に穴を開けるわね」
玲刃君の提案に頷く。
翼をひっこめたりはできないのは難点だ。
では仕方がないので、翼は普通に露出する事にしよう。


玲刃君作戦を話し始める。
彼が天界に来た手段……というので、いきなり嫌な予感がした。
ただ、その作戦内容は、手段としては妥当だと思う。
「その策だと、奇襲性もあるわね。
 力加減を間違えなければ、正面突破よりも遥かに安全だわ。
 ただ、少々派手に侵入するだけに、もたもたしていると風紀委員がすぐに集まってくるのが問題になるかしらね」
ミウは、その作戦自体は否定しなかった。
心配するという以上に、玲刃君の丈夫さを信頼しているという事でもある。
それに、せっかく考えてくれた作戦を無碍に否定するものでもない。

策を弄する玲刃君とは間逆に、ミウは創造を司る力や神通力、神体能力を扱った力技に出るも決して少なくはない。
そんなミウにとって、作戦を立案してくれる玲刃君は頼もしいものだ。
上記でミウが述べた、もたもたしていたら風紀委員が集まってくる……というのも、ミウがうまく陽動すれば、かなり回避できる。
「陽動は任せてもらって構わないわ。
 それでは、派手に陽動してみせるわね」
そう言って、ウインクしてみせる。
「その策で問題ないと思うわ。
 むしろ、よく考えられた作戦ね」
笑顔で首を縦に振る。
「では、この作戦もあなたのその丈夫さを信じてみるわね」
ある程度の無茶は、見守る事にしよう。

白崎玲刃 > ああ、ではまた今度食べさせてもらうとするかね。
【そう言って、楽しみであるという様な笑みを浮かべで頷き返すのであった。】

そう言う事だ。無駄な危険は避けておくに越した事は無いしな。
【とはいうものの、好奇心で事件に首を突っ込む事もある玲刃が言えた事でも無い
ただ、玲刃は自身よりも強い者が数多にいる事を知っており、
自身はさほど強い方では無いと自覚しているが故に、油断をするという事は無かった。】
……確かに二級学生を気にして作戦に支障をきたしてもいけないしな。
【そうい言うものの、例え二級学生に同情していたとしても作戦に支障をきたす事は無いであろう
玲刃は長年のなんでも屋としての生き方故に、例え同情していたとしても
もし、玲刃自身や大切な存在に刃を向けて来るようであれば、即座に切り捨てられる程の無慈悲さは兼ね備えてはいた。】
そうか……ありがとうな。
…ミウにもいろいろあるわけか……頑張って来たんだな。
じゃあ、そうだな。綺麗じゃないもの同士で頑張っていこうとしようじゃないか。
【創造神であると同時に友人であると言ってくれたミウに嬉しく思い笑みを浮かべるも
その次に発せられた言葉とその表情を見て察する。
ミウもミウで心苦しさや悲しみを背負っているのだと感じながら、玲刃は言った、綺麗でないもの同士頑張ってゆこうと。】
ああ、多分だが翼でばれる事も無いとは思うが
心配なら何か翼に飾りとして被せたりするのはどうだ?
【翼に関して気にしてそうなミウに
更に追加で提案を言うも、玲刃自身は翼を持ってはいないため
上手い提案が出来ているか心配でもあった。】


【ミウが作戦に賛成してくれた事に安堵し頷きながら
そのミウの様子から信頼を見て取り、それに関しても嬉しく思いながら言葉を返す】
その通りだ、奇策性はあれど壁一つぶち抜く訳だ、それなりに音も出るだろうさ。
故に、作戦は素早く、しかし、隠密に行う必要がある。まあ、こっちに関しては俺が気にするべき事だがな
【玲刃の行う作戦に関しては、玲刃自身が相手を傷つけずに戦うという事自体苦手な為
隠密性と見つかり難い進路を選ぶ策がとても重要となってくる事であろう。】

【玲刃とは逆に、ある程度、創造や神通力等による、力技で行けるミウは
能力面で心許無い玲刃にとって、頼もしい存在である。
なかなか戦闘面においてバランスが良い二人なのかもしれない。

この作戦においては、狭い区間で策を使える玲刃が奪還、ある程度豪快に力振るえるミウが陽動
という、なかなか作戦に役割分担が上手く嵌った二人であった。】
ああ、ちとそっちの方は数は多くてきついかもしれないが…頼むぞ。
【戦力的に大変な方をミウに任せる事を少し申し訳無く思いながら
しかし、ミウに対し玲刃も笑みでウインクを返した後強く頷くのであった。】
そう言ってくれるなら光栄だ。
【作戦を褒められ少し嬉しそうに笑うのであった。】
じゃあ、俺はミウの神としての強さを信じさせてもらうさ。
【ミウの陽動の方も中々無茶を押し付けてしまったかもしれないと思っている玲刃は、
しかし、信じてると言われた以上は、玲刃もミウを信じるのであった。】

ミウ > 笑みを浮かべて頷く玲刃君に微笑んでみせる。

「そうよね。
 無駄な危険は避けるべき……よね」
その言葉に違反していると思い当たる節がミウにはあった。
例えば、気紛れという理由のみで危ない落第街に足を踏み入れる事がそれにあたる。
お陰で、落第街にて命を狙われてしまう事もあったわけだ。
玲刃君と一緒に戦った自販機のドラゴンは、その最もたる例だろう。
「二級生徒の事は、ひとまず捨て置きね」
優雅な笑顔で、わりと酷い事を言い放つ。
「別に、お礼なんていいわよ。
 わたしは、神として……創造神としてするべき事、しなければいけない事をやってきたまでよ……。
 それは、神として当然の事なのよ。
 そうね、わたし達は共犯者。
 綺麗ではない者二人で、風紀委員会に勝つわよ」
そう言って、玲刃君につられるようにして微笑む。
勝つのではなく剣を取り戻すのが目的だが、意気込みとして風紀委員を出し抜くつもりでいかなければいけない。
「なるほど……翼に何かを被せるのね」
ミウはローブを脱ぐと、黒い布を両翼分創造し、それを翼に被せる。
どちらかと言えば小悪魔の羽みたいなイメージを漂わせる布であり、普段のミウのイメージは大分変わるだろう。
「では、こういうのはどうかしら?」
ちなみに、翼を使った飛行はし辛いだろうけど、普通に念力を使えば飛べるのであまり問題はない。

「それでは、首尾は任せるわね。
 かなり困難になるだろうけど、あなたなら出来ると信じているわ。
 あと必要なのは退路だけれど、そちらは大丈夫かしら?」
剣を取り戻したはいいが、退路が塞がれたとなっては全てが水の泡だ。
玲刃君なら、何か考えはあるだろう。

バランスが良い二人が揃っている。
相性が良い二人なら、きっと作戦も成功するだろう。

「そこは任せなさい。
 わたしなら、かなりの数が群がれても平気よ。
 では、精々派手にいくためにこれを使いましょう」
そう言って、暗黒染みたゴーレム型のフィギュアを創りだす。
「見ての通り、ゴーレムの一種よ。
 もちろん、これはイメージで作戦が始まれば本物を創るわ。
 全長20メートル。
 怪力はもちろんの事、ある程度魔術も行使できて、とても強力よ。
 ただ、あまり怪我人は出したくないから、巨体による威圧などが主な目的になるわね。
 暗黒染みているのが、翼に被せている布とマッチしているわね」
ミウの方が大きな戦力を引き受けるのは陽動としては当然であり、まさしく適材適所。
むしろ、どれだけ玲刃君の方に敵を向かわせないかが重要だ。
「あなたの作戦、必ず成功させるわね」
そう言って上品に笑う。
「そうね、あなたは神の強さを存分に信頼するがいいわ」
神として、堂々とした態度で言い放つ。
ミウが陽動を任されたからには、玲刃君に一切の不安を抱かせない。
「だからあなたは、安心して敵地に乗り込んでね」

白崎玲刃 > やっぱりミウも危険に足を踏み入れる事多いのか
【苦笑いしながら言う
玲刃は気紛れでは無いが、情報収集の為危険な落第街の危険な場所にも、もちろん行くため
ミウの事を強くいう事は出来なかった。】
ははは…捨て置いちゃうのか
【優雅な笑顔に対し、苦笑いで突っ込みを入れる】
そうか?でも、俺にとったは嬉しい事だったからな、礼を言うのは当然だ。
神として当然でも…それでも、辛い事とかはあっただろう…?
ああ、俺達は共犯者だ。まあ、風紀委員会が敵ってわけでも無いがな。
そうだな、俺達で勝とうか。
【それでも辛い事は辛かっただろうと、頑張ったなという様に、玲刃はミウの頭を撫でようとする
そうして、ミウの強気な言葉に軽く苦笑いして突っ込みつつも
意気込みには同意し強く頷くのであった。】
なかなか、イメージも変わるものだな。
これもこれで何というかカッコよさがあるな。
【ミウが翼に布を被せた姿を見て感心したように呟く
普段のイメージともそれなりに変わって、変装としても十分であろうと考えるのであった。】

ああ、任せてもらおう。
困難があろうが施設への突入に関しては何回か経験はあるからな、大丈夫だ、信じろ。
【ミウに対し信じろと言いながら、強く頷きかけるのであった。】
退路に関しては3パターンくらいは一応考えてはある。
まず、ミウが作戦完了時にテレポート出来るだけの力が残っていれば、ミウはテレポートで、俺は窓から他のビルを足掛かりに撤退する。
それに例え窓の方を塞がれててもいざとなれば壁を壊せばいいしな
もう一つは、ミウがテレポート出来るだけの力が残って無い場合だが、これに関しては包囲が薄い場合は、俺が抱えて強引に突破する
包囲が厚い場合に関しては……そうだな、すまないがミウの視線で退路が可能性も懸念してここでは言わないでおこう
【退路に関して問われれば、風紀委員会本部周辺の路地の様子を頭に思い浮かべながら答える
最後の撤退方法に関しては、最終手段として隠しておくことにするのであった。】

ほう、ゴーレムか…その見た目だと今回のミウの変装にもマッチして良いかもな
って本物は全長20メートルかよ…それはでかいな……
【ミウが創りだしたゴーレム型のフィギュアの見た目を見て感心したように呟くが
本物の大きさを聞けば、あまりのスケールに唖然とするのであった。】
魔術も使えるとは中々にハイスペックだな
まあ、その大きさだ威圧が目的なら十分な効果は期待できるかもな
【ミウの作戦を聞き、玲刃も安心して任せられると考えるのだった。】
ああ、ありがとう!ミウの助力があれば必ず成功するさ。
【力強く笑みを浮かべて頷き返した】
信頼するさ。
そしてミウも、安心して陽動をこなしてくれ
【玲刃も、同様にミウに一切の不安を抱かず
漂漂とした不敵な笑みを浮かべ返すのであった。】

ああ。そうだ。忘れる所だったが。
作戦中の意思疎通手段はどうする?俺は一応念話の魔術は使えるが…
【そうして、最後に思い出したように、
作戦中の意思疎通手段について話すのであった。】

ミウ > 「多いわね。
 落第街にも、気紛れでそこそこ行く事があるわ。
 減らせる危険だと言えば、そうなるのだけどね」
落第街などの危険が及ぶ場所においても、自分の命は自分で守れるという、神故の自信があるこそなせる事だろう。
「もちろん、二級学生にも同情の余地がある人は大勢いるだろうけど、その同情はこの作戦が終わるまで不用なものよ」
先程の優雅な笑みのままではあるが、それは自分に言い聞かせるようでもあった。
不幸な人を捨て置くのは、やはり辛い。
何か、手を差し伸べる方法はないかとも本気で考えようとするが、今はそんな事を考えてはだめだと、首を横に振る。
「わたしも、当然の事をしているまでだもの。
 辛い事は……あったわね
 でも神という立場である以上、それも乗り越えないといけないの……」
掠れそうな声で言う。
「厳密には、風紀委員会が敵ではないわね。
 でも、わたし達が勝利する事には変わりないわ」
また撫でてくれた。
玲刃君に頭を撫でられて、嬉しそうに笑う。
彼の手はとても温かく、そしてとても気持ちが良い。
「そうでしょう?
 普段は白い翼なので、小悪魔的に黒くしてみたのよ」
椅子から立ち上がり、少しポーズをとってみる。

「そちらは、安心できそうね。
 了解したわ、あなたを信頼するわよ」
玲刃君に、信じろ、と言われたならば当然信頼する。
彼は気配をある程度消す事も出来るし、きっとうまくやってくれる。
退路に関しての説明を聞く。
「分かったわ。
 テレポートできるだけの余力は、多分だけど……残せると思う」
もちろん、それは絶対とは言えない。
「もしテレポートするだけの神力がなかった時は、そうしてもらえると助かるわ。
 その時は、迷惑をかけてしまうわね」
三つ目の方法は、ここではあえて聞かない。
きっと、玲刃君なりに考えがあるのだ。
ここは頭脳派な玲刃君に任せる事にする。

「まさしく、このゴーレムは陽動には最適よ。
 あとは、風紀委員会本部の一階と二階あたりに陽動として別の生物を創造しようかしらね。
 風紀委員の戦力が分散するわ」
こちらはゴーレムよりかは小型で、凶悪そうな見た目の生物でいいかな。
もっとも、すぐやられるかもしれないけれど、同時多発という事に意味がある。
「ゴーレムの魔術は、攻撃ではなく相手を傷つけないものを中心に使っていけばいいわ」
ゴーレムに搭載されたロケットパンチなる機能はきっと、使う事もないだろう……。
危険すぎる。
「当然よ。
 と言いたいところだけど、この作戦を考えた玲刃君の功績もでかいわね」
こちらも優雅に微笑み返す。
「その信頼に見事応えてさしあげましょう。
 分かったわ。
 あなたが上手くやってくれる事を前提にして陽動に励むわ」
それは絶対なる信頼だった。
信頼から生まれるチームワークとは、大きな力になる。

「作戦中の通信手段は何も問題ないわね。
 あなたが念話を使えるなら、尚更ね」
そしてミウも神通力の一つ、テレパシーを試みる。
『わたしも念話を使えるから、問題ないわ』

白崎玲刃 > まあ、ミウが自分で身も守れるなら大丈夫か。
落第街には俺も良く行くしな。
【ミウの言葉を聞きつつ、別に自分で身を守れる程度であれば問題無いかと頷くのであった。】
………そうだな。
【ミウの言葉を聞き何か言おうとしたものの、その表情を見て同意するだけに留める
二級学生や落第街において虐げられるものに関して手を差し伸べる方法に関しては玲刃も考えてはいるが
それはまた別の話である。】
……ミウは、きっと自分が神だって事に縛られ過ぎてるんじゃないか?
神様だってきっと、辛かったら辛いって言って良いと思うぞ、
助けを求めて手を伸ばしても良いと思うぞ
【ミウの掠れそうな声を聞きながら目を閉じ
撫でる力を強める
ミウの頭も温かく撫で心地は良いが
今はそれよりも、この神様にも安らぎを与えたかった玲刃であった。
そうしながら、ミウに告げる言葉は、しかし、
玲刃も似たような事を音音に言われた事があり、軽くブーメランでもあった。】
ああそうだ。俺達が目的を達する事には変わりないさ。
【自分達の勝利を信じ強く頷く。】
それならきっと誰も創造神とは思わないだろうし大丈夫だろうさ
【小悪魔っぽい翼の色のミウも、それはそれでありだなと呟きつつ
ミウがポーズをとる様子を見るのであった】


【信頼すると言われれば、笑みを浮かべて頷く】
だが下手に余力を残そうとしてへまをする事は避けろよ。
一応、撤退の手助けもくらいは出来るからな。
全然迷惑ではないさ、むしろ手伝ってもらってるのはこっちだろう?
【そうして撤退時の事を言いつつ、
下手に余力を残そうとして力を出し惜しみして、ミウが危険に遭わない様に、一応注意しておくのであった】

だろうな。目立つが故に陽動には最適だな。
戦力が分散し、更に複数の場所に現れるなら混乱も起こるだろうしな。
中々良い策だ。
【ミウの陽動の策を聞き、玲刃も関心した様に頷く
この様子なら確実に信頼できるというものである】
傷つけない類の魔術も使えるか。なら問題は無いな。
【20メートルもの巨体から放たれるロケットパンチは流石に危険であろう。
ロマンな事には変わりはないのであろうが。決して傷つけないという目的には向かない。】
そうか?そう言ってもらえるなら何よりだが
そうだな、差し詰め、俺の策とミウの力によって成り立つ作戦ってわけだな
【そうして、ミウの頷きに答え。
作戦についての締めくくりを言う
互いに信頼し合って、行うこの作戦はきっと上手くいくであろう】

ミウも念話は使えるか。なら問題は無いな。
【これに関してはスムーズにいったと頷きつつ】
[おれのは すこし せいどが よくないが だいじょうぶか?]
【そうして玲刃も念話の魔術を使うが
玲刃の念話の魔術に関しては精度自体は良く無く、抑揚が薄く聞こえるだろう。】

ミウ > 「そういう事よ。
 あなたがくれた魔力補充符もある事だし、簡単にはやられないわ。
 玲刃君も、なんでも屋をやっているぐらいだから、落第街でも大丈夫そうね」
さすがに、また玲刃君が50人に襲われるような事は起きないよね。
玲刃君がミウの言葉を同意する事に対して、首を縦に振る。
「自分が神である事に縛られ過ぎている……」
それは図星だった。
だから、目を見開いて、息を呑んでしまう。
神故に傲慢、だがその裏返しはきっと神としての使命感だ。
「辛い……なんて、簡単には言えないわ。
 わたしに裁かれた人の方がもっと辛い思いをしていたかもしれないの。
 わたしが助けられなかった人々の方がもっと苦しい思いをしていたかもしれないの」
もちろん、元いた世界では信仰もされていた。
だが逆に、反感を買い、恨まれる事もあった。
撫でる力が強くなる。
なんて優しい手なのだろう。とても安心する。
心が安らぐ……。
玲刃君の、目的を達する事に変わりがない、という言葉に強く頷く。
「これで、カモフラージュは完璧ね」
ちょっと邪悪な気がしなくもないけど、今回は悪役的な陽動を事をするわけだし、丁度いいだろうか。

「へまは……多分しないわよ」
いや、そこは分からない。
なにせ、ミウは奢り高ぶる事が多いので油断しがち。
それがへまに繋がる事は考えられる。
「その時は、撤退の手助けお願いね。
 そうね、それではあなたそのお言葉に甘えさせてもらおうかしらね」
そう言って、品良く笑う。
心配してくれているのは、ありがたい。

「それに、この巨体なのだから結構な人数を誘き寄せるはずだわ。
 その混乱の隙に、あなたは安全に行動できるというわけね。
 お褒めの言葉、感謝するわ」
創造は、こうした面で陽動に向く。
「傷つける魔術しか使えない者は、この作戦には不向きだものね」
ただ、相手を痛みつける攻撃がし辛い以上、本来の力は発揮し辛い事には変わりない。
とは言っても、ミウの役割は陽動なので、首尾を済ませるまで耐え続ければいい。
相手を倒す事が目的ではない。
「そうね、わたし達二人だからこそ出来る作戦ね」
どちらが欠けていたら、実現しない作戦だ。

玲刃君の念話に、念話で返す。
『大丈夫よ。
 少し聞こえづらいけど、ちゃんと聞こえているわ』

白崎玲刃 > まあ、落第街はもう大体慣れてるしな。
そうだな、よっぽどの事が起こらない限り大丈夫か。
【玲刃は笑いながら言葉を返す。
しかし、そのよっぽどの事が起こりえるのが落第街である、
自動販売機のドラゴン然り、報復に現れた50人然り】
ああ、図星だったか?
ミウはいつも自分が神である事に拘ってる節があったしな
【息を呑んだミウの様子に苦笑いと共に呟く
玲刃は縛られない生き方を選んだが為に、ミウの神としての生き方を完全には理解できないだろう、
しかし、それでも口を出さずにはいられなかった。】
それを言うならな…俺だって随分殺してきたさ……きっと恨まれてる事もあるだろうな
それに、俺だって助けられなかった、いや、助けられない事ばかりだったさ…助けようとして余計に苦しませてしまった事もあった
だから俺が言えた事ではないかもしれないがな、
それでも友人の前で位、辛いって言ってくれたって、弱音を吐いてくれたって良いんじゃないか?
ミウが裁いたり助けられなかったりした奴らの辛さの方が上だったとしてもな、ミウが辛さを感じてる事には変わりないだろう?
【なんでも屋として、個人で動いていた自分とは違い
ミウは世界を創造した創造神としての責任もあるのだろう
だけど、玲刃としては関係無く、友人としてミウの気持を慰めたかった
そうしながら、ゆっくりと優しく
しかし、確かな力を込めてミウの頭を撫でるのであった。】

そうだな、俺が纏うのも紫のローブだったりするし
悪の魔法使いと悪魔みたいな組み合わせで良いかもな。
【今回の陽動においての変装の組み合わせが何気にマッチした感じになり
玲刃は思わず笑みを浮かべるのであった。】

多分か。まあ、大丈夫だ。そうなってもさっき言った通り助けるつもりだからな。
【へまについては苦笑いしながら
まあ、そうなっても助けるから大丈夫だけどな、と笑いかけるのであった。】

注意が向きやすいだろうしな。随分行動しやすくなるだろうさ。
きっとかなり助かるな。ありがたい。
【作戦において、そのゴーレムがかなりの助けになる事を感じ
先んじて礼を言うのであった。】
ああ、こういう時、素手以外だと傷つける攻撃手段を持たないってのは不便だな
【ミウが言ったのは魔術についてであったが、基本的に相手を傷つける攻撃手段しか持たない玲刃も自照気味に苦笑いするのであった。】

[そうか きこえてるか なら よかった]
【玲刃も念話で返した後】
そうだな、作戦決行前として、今日はこちらで休んでいっても良いだろうか?
【作戦の決行前として、この居城に滞在しても問題無いかと問うのであった
現在、音音を巻き込むわけにはいかない以上、開拓村の自宅には帰っておらず寝床が無かった。】

ミウ > 「そうね。
 もっとも落第街だから、慣れていてもどんな事件に巻き込まれるかは分からないから注意は必要なのだけれどね」
こちらも笑いながら言う。
落第街で実際に事件に巻き込まれた経験はわりとある。
「拘るもなにも、事実わたしは神だもの」
あたり前、といった感じで述べる。
「玲刃君は、強いね……。
 ありがとう……玲刃君。
 わたしは……自分が神である事に誇りをもっているわ。
 だけど……」
何かを言いかけるが、
ゆっくりと首を横に振り、そして笑顔になる。
「わたしは、自分が神である事に後悔なんてした事はないわ」
例え辛い事があったとしても、それだけは事実だった。
玲刃君に優しくされるのはとても嬉しい。
玲刃君に撫でられて、とても気持ちが良い。
玲刃君に慰めてもらいたい。
だけど、今弱音を吐いてしまったら、神としての何かが失うかもしれない……そんな危機感があった。
そう思うぐらいなのだから、やはりミウは創造神という立場に縛られているのだ。
自分が縛られているものだから、ミウは自由が好きなのだろう。

「そうなるわね。
 それでは、わたしは悪い魔法使い玲刃君に呼び出された悪魔ね」
冗談めかして言う。

「頼りにしているわね」
例えミウがへましても玲刃君が助けてくれる。
もちろんへまをしない事が第一だが、それだけでも随分と楽になるものだ。

「そういう事で、陽動はわたしに任せていいわ」
作戦会議は終わりつつあった。
「そんなつもりで言ったわけではないわ。
 あなたはむしろ、気配を消す魔術が生きるじゃないのよ」
この作戦、というのは陽動の話、とフォローする。

「もちろん、構わないわ。
 部屋はこの前と一緒でいいわね?」
一度使った事がある部屋だ。案内の必要はないだろう。
従者の天使は……この前は『自由にしていい』と通告されたようなので必要ないかな。

白崎玲刃 > ……まあ、そうだな。疑いようもなくミウは神だな。
【ミウが神であることには変わりはない
だがそれに関して疑問や不満を抱いた事は無いのかと言おうとしたものの、ミウの整然とした態度を見て止めるのであった。】
……強くなんて無いさ…俺だって前に前に音音に支えられた事もあったからこうして風に考えられてるだけさ
だけど………?
【強くなんか無いと苦笑いで返しながら
ミウが何かを言いかけた事に首を傾げる。】
そうだな…自分の身分を後悔無く誇らしく思える事は良い事だ
俺だってなんでも屋である事に後悔は無いしな
【ミウが自信が神である事を大事にしている事に関しては何も言わず
むしろ良い事だと玲刃は考える。
だけど、】
そうだな……今は良いか…
でも、もし、どうしても辛くて弱音を吐きたくなったら言えよ
【それでもどこかにミウの様子に
無理をしている様な様子も感じ俯く
そうして、ミウを撫で続けながら、
ミウの髪の柔らかさを感じながら】
別に友人の俺の前くらいでは、神なんて立場に縛られないでいてほしいんだがな…
【と、一言小さく呟くのであった。】

ははは…わかってるさ。ただすこしコンプレックスでな
ああ、いや、あれは魔術じゃなくて、ただの呼吸とか足運びとかもろもろで気配を薄くしてるだけだぞ
…だが、そうだな魔術でそういうのを作るのもいいかもな
【自身が殆ど戦闘手段において相手を傷つける手段しか無いのは少しコンプレックスであった。
気配遮断に関しては魔術では無く技能だと苦笑いで告げと共に、何か思いついたように呟くのであった。】

ありがとうな。
ああ、前の部屋で構わないぞ。居心地良かったしな。
…では、すまないが。作戦も立て終わったところで
昨日の探知の魔術の疲労もやっぱり少しは残ってるみたいでな…そろそろ休ませてもらうとするよ
【ミウに礼を言うと、
玲刃はソファーから立ち上がり、前に使った部屋へと向けて歩いて行くのであった。】

ご案内:「神の居城」から白崎玲刃さんが去りました。
ミウ > 玲刃君はミウの事を気にしてくれている。
それはとても嬉しい……。
頭を撫でてくれて、とても心地が良い。

玲刃君は、この前泊まった部屋へと向かっていった。
ミウもこの部屋から出て行くのであった。

ご案内:「神の居城」からミウさんが去りました。