2015/08/08 のログ
ご案内:「常世島上空1万m以上」に嶋野陽子さんが現れました。
■嶋野陽子 > 昨日に引き続き、常世島上空で飛行中の陽子。
昨日と違うのは、今日は明確に何かを探しながら飛んでいる
こと。現在の高度は15000m、昨日の1.5倍だ。
ソニックブームを起こさないように、亜音速で巡航しながら、
底面のKeyholeからもたらされる画像を拡大解析しつつ、
昨日見た天空の城を探し求める陽子。
■嶋野陽子 > 捜索範囲を常世島近海の上空まで拡大して、
ようやく入道雲の合間に浮かぶ城を発見する陽子。どうやら
昨日陽子が接近したことで、もっと見つかりにくい所に隠れ
たらしい。
高度差を維持したまま、城の真上に移動するが、流石に5km
も上だと、5m四方の陽子の重力波フィールドはほとんど見え
ないらしく、城からは何の反応も無い。
■嶋野陽子 > そこで、陽子は重力波、精神波、そしてステルス
のバリアを展開すると、重力波フィールドを切り、足底の
重力波を使い、時速120km程度の速度で落下を始める。
およそ2分が過ぎ、残り1000mを切ったあたりで減速を開
始し、城の中庭らしき場所にゆっくりと降り立つ。
着地して、木陰の少し目立たない場所に移動すると、精神
波バリアだけを残してバリアを解除し、戦闘装備から通常
装備に戻る陽子。 これで存在は露見するから、あとは城
の住人が反応するのを待つだけだ。近くのベンチに腰を下
ろすと、ひたすら反応を待つ陽子。
ご案内:「常世島上空1万m以上」から嶋野陽子さんが去りました。
ご案内:「天空の城」に嶋野陽子さんが現れました。
■嶋野陽子 > ベンチに腰を下ろして数分後、
背中に翼が生え、頭上に光輪がある天使にしか見えない男性
が陽子の前に歩み寄り。
『失礼ですが、どちらからここに?』と尋ねる。
これに対して、
「昨日、飛行ユニットの試験中に、こちらのお城を発見した
ので、本日改めて伺いました。下界の常世学園の保健課の
1年生で、嶋野陽子と申します」と丁寧に名乗る陽子。
一呼吸おいて、
「こちらに、ミウという神様がおわしませんでしょうか?」
と目の前の天使に尋ねる。
■嶋野陽子 > 一瞬の沈黙の後、天使は
『失礼ですが、ミウ様とはどのようなご関係で?』と尋ねる。
つまり、ここではミウさんは知られているという事だ。
「ミウさんには先日、海岸で命を助けられ、その後も何度か
お会いしております。今日はお話があって、ミウさんを探し
ているのです」と正直に答える陽子。
しばらく考えていた天使は、陽子に
『お話は判りました。ミウ様は現在人に会えない状態ですの
で、会えるようになるまで、城内でお待ちください』
と言って、建物の中の小部屋に陽子を案内する。
少なくとも、外敵として排除されたり、不審者として捕われ
たりはしなかったようだ。
再び、待ちの時間となる・・・
ご案内:「天空の城」から嶋野陽子さんが去りました。
ご案内:「天空の城の一室」に嶋野陽子さんが現れました。
■嶋野陽子 > 天使の案内で、この部屋に入ってから、
三時間は経ったか。ヨーロッパの高級ホテルの一室の
ような、趣味の良い内装の応接間には、陽子が全体重
を掛けても大丈夫そうな大きなソファーが向かい合わ
せに2つあり、その間にはこれまた趣味の良いローテ
ーブルがある。
窓からは、先程降り立った中庭が見える。随行が付く
が室外の散歩もできる。待遇は悪くない。
しかし、残された時間は恐らく今日一杯。陽子の考え
た出頭方法は、明日の朝10時で時間切れとなる。
■嶋野陽子 > そもそもこの城に二人が居る保証
すら無かったのだ。天使が嘘を吐くとは考えられない
し、少なくともミウさんは、この城に居るのであろう
と考える陽子。
焦っても良い事はないので、ソファーに身を沈めて
目を閉じる。
ご案内:「天空の城の一室」から嶋野陽子さんが去りました。
ご案内:「天空の城の一室」に嶋野陽子さんが現れました。
■嶋野陽子 > (遅い・・・もうそろそろ戻らなくては・・・)
待ち始めて6時間。そろそろ日が傾き始める時刻だ。
このまま待ちぼうけでは、他の方面の根回しが出来なくなる。
あと、本当に行き違いになった可能性も考えられる。
(どうやってメッセージを伝えれば・・・そうだ!)
「あの・・・紙と鉛筆を拝借できますか?」と部屋に来た
天使に尋ねると、すぐに持ってきてくれたので、置き手紙
を認め始める陽子。
ご案内:「天空の城の一室」にミウさんが現れました。
■嶋野陽子 > 【ここからは陽子からミウへの手紙】
ミウさん、
先日、海岸では津波から助けて頂き、ありがとうございま
した。あの後、自分のパワーアップを決断して、今日はこの
お城まで飛んで来る事ができました。
本日お伺いしたのは、白崎玲刃先輩の、風紀委員会本部へ
の襲撃事件の件です。白崎先輩がこちらに匿われていたらば
直接お話したかったのですが、どうも入れ違いになってしま
ったみたいですね。
私は、貴方達(もう一人はミウさんですよ・・ね?)が何
を探しに(これも推測です)風紀委員会の本部に押し入った
のかはわかりませんが、それがどういう意味に解釈されてい
るかは、見えたり聞こえたりします。
ミウさんは、この世界に来る前はご自分の世界で創造神だ
ったと聞いています。その世界には、ミウさんを祀った神殿
とかもあったのではないでしょうか?その神殿に押し入った
人間に、ミウさん、あるいはその信者の皆さんは、どのよう
な罰を与えていましたか?それはなぜですか?聖なる物を傷
つける行為は、良くないのです。
異論はあると思いますが、風紀委員会は、この島の法を守
る番人です。その本部が無法者に壊されてしまえば、それは
番人と法の両方の重みを損ないます。この度の襲撃は、まさ
にそういう意図を持ったテロではないかという見方もありま
す。そうでないとしたら、どこかできちんと風紀委員会の方
と話し合う必要があるのではないでしょうか?
保険病院での、白崎先輩の入院期間は、明日の朝10時ま
でです。それまでは、以前白崎先輩が脱走した時に生活委員
会と風紀委員会で交わした約束は有効です。今病院に戻って
もらえれば、怪我の具合にもよりますが、入院延長も可能で
しょう。そして、病院であれば、風紀委員会とも少しは落ち
着いて話せるのではないでしょうか?
直接お話できれば、この相談をしたその足で生活委員会に
戻り、事務局長に今後の相談を持ち掛けるつもりでした。今
となってはそれは難しいでしょうが、病院に向かう前に私に
ご一報下されば、そこから事務局長に掛け合ってみます。
無論、ミウさんや白崎さんが、独自に風紀委員会との接触
ルートをお持ちで、こうした交渉を直接行えるのであれば、
私の心配は取り越し苦労なのですが・・・
長々と書いてしまいましたが、白崎先輩の指名手配が取り
消された事から考えると、風紀委員会にも、まず話を聞こう
と考えている人がいるようですので、後は公にならない方法
でどう連絡を取るかだと思います。
私の連絡先は○○○xxx@hoken.tokoyo.edu です。
連絡お待ちしています。
嶋野陽子
【手紙終わり】
■ミウ > 輝かしい天界の中央部には、創造神ミウが住む巨大な城がある。
その城は広大であり、どこか神殿のような神秘的な雰囲気を漂わせていた。
ここは、陽子ちゃんを待たせている部屋とはまた別の部屋である。
中央には円卓、そして窓際には椅子が置かれていた。
その椅子に、ミウは自身の足を抱き、俯きながら座っている。
白い翼は、まるで卵のようにミウを包み込んでいた。
風紀委員会本部で、ミウは破壊するだけ破壊して、襲撃により風紀委員など何人もの心を踏みにじっておいて、何の成果も上げられなかった。
死傷者こそ出さないようにはしたが、襲撃による傷跡は確実に残っている。
そこまでしておいて、目的である玲刃君の剣にとどかなかったのだから、実質的に敗北だと言える。
それどころか、状況は以前より遥かに悪化していた。
玲刃君は今、この城にはいない。
彼は、音音ちゃんと再会するために自宅へと帰っているのだ。
先程から配下の天使達がドアを叩いている。
どうやらこの神の居城に陽子ちゃんが来ているようだが、とても会う気分にはなれずにいた。
だが、客人を待たせるなんてあまりにも無礼すぎる。
ミウは、陽子ちゃんの背後へとテレポートしてくる。
「長らく、お待たせしてしまったわね」
優雅な笑みを陽子ちゃんに向けた。
■嶋野陽子 > 置き手紙を書き終えたまさにそのタイミングで、
背後に気配を感じる陽子。
振り返る前に、
『長らく、お待たせしてしまったわね』
というミウさんの声がしたので、陽子は振り向くと
深く一礼し、
「こちらこそ、聖なる神域に土足で踏み込んでしまった身
ですので、待たされて当然です。あまりお邪魔しても悪い
と思い、置き手紙を書き終えた所です」とミウさんに非礼
を詫びる陽子。
「それにしても、素晴らしいお城ですね。外も中も、非常
に良い趣味でまとまっています」と、天界の印象を述べる。
■ミウ > 長らく待たせてしまった陽子ちゃんは、そろそろ帰ろうと思ったのだろう、今まさに置き手紙を書き終えていた。
「遥々来てもらったのに、お待たせして本当に悪かったわね。
ようこそ、神の領域へ。
歓迎するわ、陽子ちゃん」
そして、陽子ちゃんは、天界の印象を述べてくれる。
「そうでしょう。
デザインを考えるのにも苦労したのよ」
そして、手紙の方へと視線を移す。
「その手紙に書かれている事が用件ね?
読ませてもらってもいいかしら?」
きょとんと首を傾げた。
■嶋野陽子 > 『ようこそ、神の領域へ。
歓迎するわ、陽子ちゃん』
とミウさんに迎えられると、陽子は恐縮そうにその巨体をす
くめ、
「これまで私に応対して下さった天使の皆様には大変
良くして頂きましたので、本当に恐縮です」と答える。
デザインを考えるのに苦労したと聞くと、
「創造って、口でいう程簡単ではないという事が良く
判りました。細かい所まで本当に神経が行き届いてい
て、素晴らしいものです」と改めて賞賛を惜しまない。
『その手紙に書かれている事が用件ね?
読ませてもらってもいいかしら?』と尋ねられると、
「はい、拙い文章で恐縮ですが、そちらをお読み頂いて
から、話した方が良いかと思います」と言って、手紙を
手渡す陽子。
■ミウ > 「天使達にもそう伝えておくわね」
恐縮そうにする陽子ちゃんにそう述べる。
「創造神としては嬉しい褒め言葉ね。
感謝するわ」
品良く笑いながら、感謝の気持ちを言った。
手紙を受け取り、そして最後まで熟読する。
その手紙に思う気持ちは当然ある。
実際に、全てが終われば、自分だけでも出頭するのも一つの手だとは考えられなくもない。
だがその際にも、玲刃君だけは絶対に助けたい。
故に、今のところは出頭を考えていない。
所々頷きながら、手紙を読み進めていく。
元々、優しい陽子ちゃんがこちらが不利益になる事などしないと思っていたのだが、その手紙の内容からはミウ達を助けたいという気持ちが伝わる。
手紙を読み終えると、陽子ちゃんに微笑みかける。
「随分と思いきった内容ね。
自分の推測が外れているとは思わないのかしら?
仮にわたしがあの事件の片割れだとすれば、あなたをこの場で捕えるとも考えられるわね。
それを恐れはしないのね」
要するに今は惚けているという事だが、こちらが惚けているままだったら話は成り立たないし、進まないかな……。
「それに、あの玲刃君がこれだけの事をするのだから、
必ず何かしらの事情はあるでしょうね」
■嶋野陽子 > 『自分の推測が外れているとは思わないのかしら?』
との指摘には、自分の推測の根拠となる事実を述べる陽子。
あの現場に救急出動した陽子の主な仕事は、がれきを持ち上
げて、下に誰か埋まっていないか捜索する事だった。それこ
そ1t以上あるがれきを何十個も持ち上げて、その下に誰も
いなかった事を現実に見ているのだ。そんな芸当ができるの
は、それこそ神クラスの実力者のみであろう。
『仮にわたしがあの事件の片割れだとすれば、
あなたをこの場で捕えるとも考えられるわね。』
という言葉にも、
「襲撃現場でさえ、だれも重傷を負わせなかった犯人たち
ですから、私が何を恐れる必要があるのでしょうか?」と、
あの事件の片割れだからこそ、身の危険は感じなかったと
答える陽子。
『それに、あの玲刃君がこれだけの事をするのだから、
必ず何かしらの事情はあるでしょうね』とのミウさんの
言葉には、自分が見聞きしたその《事情》の一端をミウさ
んに説明する陽子。
・・・白崎先輩が病院から脱走した後、なぜか風紀委員会
本部に姿を現し、そこで何らかの情報を餌に取調室におびき
出された事。それを知った陽子が『病院からの脱走患者を引
き取りに』風紀委員会本部に行くと、なぜか引き渡しを拒ま
れた事。
引き渡しを拒絶された陽子がそれを保険課に報告すると、生
活委員会の事務局長が自ら出てきて、入院患者の勾留は違法
だと指摘して、白崎先輩を病院に移送してから、改めて事情
聴取を受けるという話となり、陽子がまさに引き渡しを受け
ようとしたところで白崎先輩が6階にあった取調室の外壁を
破って逃走したことを、ミウさんに説明する。
「恐らく、この話の半分以上は白崎先輩からお伺いになって
いると思いますが、私の話でその抜けてる部分が少しでも補足
されれば幸いです」と説明を終える陽子。
■ミウ > 陽子ちゃんがミウを襲撃犯の片割れである根拠を聞き、深く頷く。
「なるほど……ね。
あなたの述べる根拠は、分かったわ。
確かに、がれきの下に誰も埋まっていなかったのなら、不可解なものね」
もちろん、せめて負傷者を出さないように配慮したものだが、それが裏目に出ているという事だ。
最も、そんなリスクがあろうともあの計画を実行する上で、元々犠牲者を出すつもりがなかったのも事実。
ミウのあまさが命取りになる事など、よくある事。
「襲撃犯を随分と信頼しているのね」
ミウは襲撃犯の片割れだが、この場で陽子ちゃんを捕える気は微塵もない。
そもそも、せっかくの客人を捕えるなど失礼にあたるし、陽子ちゃんは敵意をもって天界に来たわけでもないだろう。
遥々天界にまで来てくれたのだ。むしろ感謝するべき相手かな。
陽子ちゃんの説明は、もちろん玲刃君からも聞かされていた。
だからこそ、風紀本部の襲撃に至ったわけでもある。
「あの時、玲刃君を迎えに来た生活委員とは、陽子ちゃんの事だったのね」
補足箇所はいくつも見つかる。
玲刃君が自身の大切な剣を探していて風紀委員会に問い合わせに行った事とか、彼が逃げた先はこの天界である事とか。
だが、ここで下手に補足して情報を提示するべきではないかな。
陽子ちゃんには申し訳ないけど、仕方がない……。
「わたしも玲刃君から、そう聞かされているわ。
特に補足する部分は見当たらないわね」
「それで、玲刃君には病院に戻ってほしいという事よね?
明日の朝10時以内……というのは、さすがに無理がある話だと思うわよ」
なにせ、今この場に玲刃君はいない。
■嶋野陽子 > 『明日の朝10時までに……と
いうのは、さすがに無理がある話』と
ミウさんに指摘されると、それはその通りだ。
でも、他に道が無い訳ではない。
「要は、白崎先輩が、病院に救急搬送されて、
その場の診断で要入院となれば、法的には身柄
は保健課の責任となります。私も立ち会えます
し、白崎先輩には退屈な思いをさせてしまいま
すが、危険は少いと思います。それに、一度直
接先輩と会えれば、先輩に私からも保険をかけ
る事ができます」と説明する陽子。