2016/06/30 のログ
レイチェル > 「そうなんだろうけどな……戦いに慣れてなかった時も、いつも疲れてたしな……」
かつての自分を思い出す。あの頃は銃や剣の持ち方すら知らなかった為に、随分と苦労した
ものだが。そういった純粋な戦闘訓練の疲れと今回の疲労は、全く違っていた。
今回は精神的な疲労が大きいのだ。

「自分が自分でいられる、ね……そうだな。
 何があってもオレはオレでありたいな、これからも、ずっと」
何処か遠くを見つめながら、彼女はそう口にした。

「この程度の傷ならすぐ癒えるぜ。純粋な吸血鬼には劣るかもしれねーが、
まぁそれなりにはな。たまに摂取しなきゃいけねぇ血がこの身体の代償だ。
その血は最近貰ったばかりなんでな。結構治りは早い。服はどうしようもねーけどな。
予備が買ってあるからまぁ、平気だけどよ」
肩口や、少し破れたスカートから覗く太腿はただただ白く艷やかで、傷跡すらも残っていなかった。破れた制服と付着した血だけが、そこに傷があったことを示している。

「んー……そう、だな……そうするか。じゃあ悪ぃけど、シャワー借りるぜ。
 1秒でも早く浴びねーと、マジで気が滅入っちまいそうだ」
そう言って、レイチェルは先導するように、先に歩き出したのだった。

五代 基一郎 > 精神修行も修練のうち、心が成長することも成長である。
かつて言った成長すること、進歩することは生きている者ならではという……
それがレイチェルにとってどういう言葉になるかは今はわからないが。
その心の疲れが、ある限り……

「疲れているうちはそうだよ。それでいい。
 いつかそれが無くなったら、また思い出せばいいし。」
それが何か、来るべきものかそうでないかは……わからないが。

「へぇそれは。アテがあるならいいかな。まぁ正直吸血鬼の君には劇物かもしれないし……
 いや、そうだな。いやいや、それはいいけどさ。よくないけど。
 そのまま帰るのもだから帰りになにか適当に買って行かないとな……」

血を摂取できるアテがあるのは初耳だったが。
それでも今回の……とは言わないが何かがあった時に自身の血を別けることになるかもしれない。
それがそも来るかもしれないというのもあって、次あたりには説明しないといけないな……と思いつつ。
制服の代えの分もお金だそう、と思った。そのやはり人らしからぬ異様な跡を見て……
言われなければ特殊なファッションで通じそうだが、その確実に残る”血の臭い”との差に苦く思いながら。

「それじゃ来た時と同じく車で飛ばして行こう。環状線に入るまで出すだけ出せばすぐさ。」

そうして先導するレイチェルの後ろを歩いて行きながら思う。
レイチェルがうすぼんやりと、遠くを見ながら思う其れがそうであるかはわからないが
強弱はあれど血を吸い自らの力とする力と、己を闇に溶かすそれ。
後者が特に今回唐突であっても出来たそれは……その要因はやはり闇の住人の血を継ぐものだからだろうか。
だとしたらこの先こういったことを続けていけば、ただそこにある力や機能としてのものから外れ
存在としての本質を引きだすようにしていけば……と過るが

■サマエル>「半端ならそうはならんだろうさ」
「……まぁ、そうだな」

それもそうだ、と。何かを流すように呟いて……歩いて行った。

ご案内:「転移荒野」から五代 基一郎さんが去りました。
ご案内:「転移荒野」からレイチェルさんが去りました。