2016/09/24 のログ
ご案内:「新居。」に五代 基一郎さんが現れました。
ご案内:「新居。」に綾瀬音音さんが現れました。
■五代 基一郎 > 連休と休暇を使っての綾瀬音音の実家への帰省が終わり。
そこから二人で卒業まで住む新居を探し、世帯向けのマンションを探した。
一軒家こそ憧れるもののそれはまだ学生の身分というより一時の共同生活にはまだ早いだろうと
こうした場所選びの結果になったわけである。
そうして帰省や向こうの両親への挨拶してすぐに転居し、荷物の開封やら
何やらもそこそこに休憩をとなれば話は自然と帰省のことが思い出され……
ダイニングのテーブルでお茶を飲みつつそうしたことを思い出しながらの
雑談となったわけだが
「しかし、結構突然とはいえ乗ってくれて助かったよ。
そっちの都合にも合わせるために色々こっちも都合を用意したわけだからさ」
そういうのは綾瀬の実家へいく当日に話を持ちかけた自身の身分関係のこと。
身分といってもやれどこぞの生まれがというわけでもない。
現にこの島で風紀としてしていることをあけすけに言うわけにもいかず
よって自分の島外のツテを利用して…本業は保険会社の調査員であり
異能による公的設備や個人への被害査定を行う業務の人間として派遣されており
風紀委員では生活安全課にいることなど……そもそも名前もまた、別の名前を用意させていたりなど
綾瀬音音にとっては寝耳に水のようなことばかりだった。
名前が五藤だったり、それこそ先に名前を伝えていた綾瀬音色からしてなんともというものだったろうが……
「名前について言えばさ、いつも俺への呼び方決まってるしそう違和感なかったと思うけどね。
大体職業上本名なんて名乗らないよ俺たち。名前って結構大事なんだからさ。」
大体にして先輩として呼ばれているのだから、名前がどうとでもよかったんじゃないかなとも思うわけだし
魔術師やら呪術師kらすれば名前というのは存在そのものを意味するので
名前をさらすこと事態危険なんだから、という職業上の通例みたいなものだが
綾瀬音音からすればそんなものを想定している世界の外の話なのだろうか。
とかく五藤貴一と名乗ったその名前ですら本名でないことは確かであるわけで…
無論、その前に本名らしい本名は綾瀬にだけ伝えてはいるのだが
余計になにやら複雑のようで、また面倒な話になってはいないだろうか……?
■綾瀬音音 > (それこそ子供がこの島にいる間に生まれるわけでもないのだし――予定では、あるけれど――最初から一軒家でなくとも、と言うのが最初からの少女の主張でもあり。
とは言え満足の行く物件も見つかったことだし、自身の実家への帰省も含めて新生活のスタートとしてはまずまずではないだろうか。
向かい合ってお茶を飲みつつ、帰省の事を振り返る。
助かったとの言葉に小さく笑いつつ)
まあ島でしていることなんてお父さんたちは解りませんしね。
取り敢えずは信じたみたいですし大丈夫じゃないでしょうか。
本気で調べたりはしないと思うので、まあ、そこら辺も大丈夫だと思います。
(当然ながら、その取り敢えず用意した身分やら名前やらには此方としては酷く驚いたわけで、
と言うか、この恋人はどこからそんなものをでっち上げてきたのだろうかと思わなくもないのだが、
未だに知る部分が全てではないことは解っていたので、まあそんなものだろうと適当に話を合わせて両親と対面したわけであり。
勿論騙す形になることは気が引けたのは事実だが、本当のことを言うわけにも行かないのである。
正式な彼の風紀委員としての所属より、用意された身分のほうが解りやすく納得もしやすい)
家でも先輩でしたしね、呼び方。
……なんて言うか、やっぱり本名も名乗らないって言うのはなかなか大変なことだとは思います。
って事は結局戸籍的には本名では登録してない感じ……なんです?
それこそ“五藤貴一”とかで登録している……?
(とりあえず両親はその説明を信じ――と言っても基本まだ平和な地域でもあるので、黄昏時に娘が足を突っ込みかけていた、等と思い至ることもなく。
ただ、唯一姉はそこら中に散りばめられたモノが嘘であった気配を感じ取っていた気がするが、突っ込んではこなかったし、こうして挨拶に彼氏とともに行ったことも、子供を宿したことも祝福してくれていた。
魔術師云々、と言うのは説明されれば一応は初級の座学もとっていたので理解は出来た。
とは言え、色々と面倒でややこしい状態なのは事実であり。
家族との話の中でチラチラ出てきた結婚の話のことを考えると、ちゃんと聞いて置かなければならないこともであり。
自分にもお腹の子供にも関わることであるし)
■五代 基一郎 > 個人的にはだが、あまり家に対して大望もない……というのもだが
大きすぎても広すぎてもだし今ある分には二人で使いやすいのが、と思っていたが
それでもここから先となると家族が増えていくわけだからそこを見越して感がないとなともつぶやいていた。
それがどうなるのかは、さておいて。
実際こういう危険と秘匿性の伴う仕事の場合は配偶者はさておいて
それ以外ともなると情報公開がされない場合が殆どである。
もっとも厳しいところでは配偶者も知らないときもある。
そういう場合でもだが大体他に用意された身分があるわけであるが、今回はそういった感じであり
大体にして本業と離れた場所にとなる。今回の生活安全課というのもそうだが。
調べられても一応在籍していることはわかる、程度には調整はされている。のだが……
最も、紹介する際に危険なものでないほうが相手の心象も悪くはないだおるというのはあった。
「保険の調査員というのが覚えもいいだろうしね。
島だとそういうの当たり前だけど、外じゃ必要な職業だし……
そうそう。卒業後はその仕事になるわけだから嘘ではないよ」
実際異能等での犯罪被害や災害等そういうことが起きるのが半日常になっているこの島はさておき
外ではそうでもないし、実例というのもそう起きるものでもない。
故に調査研修で派遣されている、という名義もあるし状況や情報の収集という面もある。
事情を知っている綾瀬音色氏については、それがすべて正しい理由でないことはわかっているが
相手方の家族への説明の際に”犯罪被害に会ったお宅の娘さんとその後のことを相談しているうちに”という
馴れ初めのカバーストーリーを用意できるのも大きかった。
最もそれは嘘ではなかったわけなのだが、そうして正しい情報をも入れることが嘘のリアリティを支えていく。
「なんていうか悪くないから特に変えてくれと言わないしね。これはこれで。
慣れたよ。さして大切なもんでもなかったしさ。
そうだよ?国籍や身分証明はそういった証明発行があればどうとでもなるしね。
島での登録は島で、行ってるからさ。前まで外国籍だから帰省前に帰化手続きして日本国籍に移行したけど
その際ので五藤貴一で登録してるし問題はないでしょ。」
そんなおいそれとやってはいけないことなのだが、節目でもあるし
卒業後のこと、ある種の寿退社でもあるから関係している公的機関の人間は
まぁ色々あったが認めてくれて協力もしてくれたことが大きい。
さておいて、特に問題ないことを伝えればそれこそ今後の話にもなる。
「一応、というか今聞くのもなんだけどさ。音色ちゃんは良くしてくれたけど。
いいんだよな……その籍を入れることについて、はさ。」
音色氏は祝福してくれた、というか歓迎はしてくれた。
さてしかし、他の家族はどうだったかと考えて思い出せばということになり
音音に伺いを立てるわけであるが…
■綾瀬音音 > (二人きりでいれるのもそこまで長い期間ではないし、ちょっと狭いくらいで慎ましく暮らすのも良いんじゃないですか。
そんな事も言ったりもしたが、不動産屋の勧めやら条件やらを考慮すれば結局のところは広くもなく狭くもなく、な場所に落ち着き。
自身も衣服以外はそんなに荷物は多くなかったし、多かった衣類も大分整理したので収まりが悪いことはなかったはずだ。
当然ながらそんな裏事情も帰省の時に知った事実であり、
そう説明されればそんなものなのだろうと納得するあたりは、
非日常に足を踏み入れようとした人間だからかそれとも単純に思考が追いついていないだけか。
どちらにしても両親に不信感と不安感は与えたく無かったし、
姉に関しては――ある種どんなに繕っても嘘が混じっているのがバレるのは仕方がない、程度には考えていた。
とは言え、家族的には色々と緊張した雰囲気で自分らを招き入れたのであるが、
最終的には和やかに、と形容して差し支えない雰囲気で顔合わせと言うか挨拶は終了したわけで)
だと思います。
――ここにいて感覚狂ってきてますけど、ここに比べると異能犯罪って少ないんですよね……。
先輩どれだけ仕事早いんですか……?
(もう就職先も確保しているとは頭が下がるばかりであるが、
そう簡単に――短期間で――出来るのは凄いというか恐ろしいというか。
黄昏時が表にも影響していることを改めて知ることとなり。
実際家族には指名手配された時に連絡も行っており、その説明は何の不自然さもなく受け入れたようでもあり。
それ自体は姉も当然知るところであったし、どちらかと言えば疑問を塞ぐ/消す方向で話を進めてくれたので助かったのは事実である)
悪い名前でないとは思いますけどね。
……まあ先輩がそういうのなら良いのですけれど……。
ということは私は“五藤音音”になる訳ですね。
何というか、知らない所で色々な事してたんですね……
(自分が知らないうちに細かい手続きやら偽装工作? やらを済ませていた恋人をじぃ、と見つめつつ。
必要なこととは言え、急いでやらせてしまったことには多少の申し訳無さがある。
しかしながら、結婚して名字が変わる、というのに思ったよりも感動は少ない。
書類一枚、と言ってしまえばそれまでなのもわかっているからだけれども)
大丈夫じゃないですか?
いつ頃までとか具体的な時期が出てきたわけではないですけれど、
後から書類が必要なら手続きも郵送もしてくれるって連絡があったので。
まあ……不安なのは解らないでもないです。
実際微妙な雰囲気だった気もしますしね
(姉に関して言えば真っ先に家で出迎えてくれた家族であり、あれこれと此方の意を汲んでくれる方向で話をしてくれていた、のだが。
(ちなみに姉は“五代”で名前を覚えていたので、名前に関してかなり疑問だったらしいのだが、その場で突っ込むでもなく、お義兄さん、と言う風に呼んでいた)
両親は当然ながら一種の緊張があったし、友好的とも排他的ともつかない雰囲気だったのは事実だ。
主に話をしたのは父親で、事実の確認と、授かった命を産むのか、卒業後の予定などを聞いた程度で、事務的な話がメインだったし、
顔合わせもかねて食事でも、と言うわけでもなくただ一言、娘を幸せにしてやってくれ、と言ったくらいなものだ。
とは言え、面会が終わる頃には大分雰囲気も和らいでいたのも事実であるのだが)
反対するならもっと確り反対するはずです。
そこら辺は曖昧にする人じゃないですよ、お父さん。
だから大丈夫ですよ、少なくても書類にサインを渋ったりはしないので、安心して下さい。
■五代 基一郎 > 問題という問題というか、なのだが
衣類を整理したという言葉にえぇと不満げな言葉を漏らしたことは記憶に新しいはずだろう。
色々見てみたかった、という弁でありなら買い足そう、買いに行こうという話もしており。
男の荷物自体は少なかったので、正直に自分より音音のそういったものをと惜しく思いつつ話をしており。
さておいて姉、こと音色氏に関しては会えばであるが
挨拶をし、そういった紹介的な一連の流れが終われば隠すことはなく伝えていることとなった。
このような結果になってしまったことについてや、日常に戻すということが
こういう形をとったこと。取れる間柄になったことに甘えた事なども含めて。
しかし何にしてもまず双子というのはそういった感受性の共感というものもだが
容姿も声も似ているというのだからいざ会えば驚きしかなかった。
帰省中間違えでもすれば大変なことになるなと思いながら話等をしていたわけであり……
「単に密度の関係だと思うよ。この島にはそれこそぎっしりだからさ、異能者なんて。
外はそうでもないだろうけど、外は外で特異な犯罪や怪現象が多いでしょ。
本州なら巨大不明生物の出現とか、光の巨人が出てきたこととか……音音の実家のほうだと特異な伝承生物や現象があったと思うけど。
外で活動していたときの大本がそういったところでおきる現象に対しての損害調査や
保険の組織が資本関係を結んでいたからさ。そこのツテでそういった身分は持っていたんだよ。
だからそう急いで何かしたわけじゃなくね。」
島の外にいたときの活動や、そもこの島に入るときの身分もまた然りであるからして。
ある程度そうして表の世界でどうとでもなるようには準備はされているだけの話である。
簡単に短期間にできることではなく、そう告げたタイミングがそう見せるだけで
実際はそういう世界にいた人間がというものなのであり、周到に準備されていたものが出てきたというものであるからして。
「平凡さというのは大事さよ。特異なものであれば特異なものであるだけ目立つしね。
悪くもなく、良くもなくみたいなさ。別に別姓でも構わないけど
こういうのはまぁ長いものに巻かれろみたいなのはあるよな……世間というやつのさ。
そりゃ知らないところで色々やる仕事だったわけだし、さ。
それに仕事を離れると決めれば早いもんだよ。いきなりすぐやめるってわけにもいかないし。
関係者には伝えて、つつがなく終わる準備をしていっただけの話さ。」
名前が変わることも、どうなることも実感はない……というより
あまり重要なと考慮しているわけでもない。だから別姓でもと言ったわけであるが
ふと考えればこれから生まれる子供は最初からその名前が本当の名前になるんだなと思えば
何か重要なのではないだろうかと思ってしまうのもまたおかしな話だった。
「そっか。籍は……どうする、今年中に入れるだけ入れておく?
こう……ほら、御腹が目立つ前にはさ。周りにもって思うしさ。」
あと音色氏からすれば妹の、にあるのに義理の兄というのもおかしな話だよなと
若干困るように笑いながら大丈夫であると保障されればそれならいいんだけどさと
その挨拶への話は切り上げた。
相手方からされた事実の確認はそれこそ事実を確認、というか認めるものであり
子供については産んでほしかったし卒業後は本州か音音の実家のある地域での保険調査業が出来るよう
本社等のほうに図ってもらうつもりでもあるとのことを話していた。
この調査関係のは地域性が強いものであるから、この地域に根付くにしろ
何にしろ査定用の評価基準作成研究が必要であるからして、等の話もしたが……
それらの挨拶は確かに緊張感のあるものだった。
自分から見ればいくらなれ初めがそういったものであっても未成年をどうこうしたわけであるから
それなりのお叱りは覚悟してたわけであるがふたを開ければ事務的なものであり
肩透かしを食らった……といえば、であるが
相手方のご家族に話していない”本業”の観点からすれば、薄ら寒いものを感じずにはいられなかった。
とてもその事務的な、事実のみを確認した、業務処理的な対応に対しての違和感に
その経験からくる異常性を察する感覚が働かないわけがなかった。
最後に言った娘を幸せにしてくれという言葉でさえ、体裁を整えるための張り付いた定型句”レンプレート”のようにさえ思える。
悪くはないが良くもないだろうそれらの対応。
かといってそれに不満をつつき、事を荒げる必要性もなかったが故に
特に何かというわけでもなく過ぎ去れば、それこそ必要以上に干渉することも
されることもなかったのが帰省中に、ご両親への挨拶に何があったかというのまとめであった。
反対するならする、と言ってはいるが必要以上に事を荒げず過ごすという方針が見えていただけに
つい、もれてしまったわけではあるが。
おそらく向こう側の家族と今後何か、という話になれば
音色氏のみか彼女を中心にしてとなるのだろうなという感想を抱くには十分だったし
それこそ……この音音をこの世界から、この世界で守れるのは自分しかいないのだなと
したくもない自覚をするには十分な時間だった。
聞かくこともできず、聞かないほうがいいだろうことは思考を広げてしまう人間独特の悪い愚かさを
認めながら、そう思うのならば君がどういう家庭環境なのか教えてほしいあれはおかしいと聞く勇気もないと
聞かなければつつがなく干渉もされない生活が待っているのだからという
塞ぐ賎しさを疎ましく思いながら、お茶で流しきれないそれらをどう流すか今も考えていた。
「御腹の調子はどう?病院行って検査するときは付き添うからさ。」
そうしたものを流すのは、やはり未来のことであった。
未来。この先に生まれる子供のことが今は何より希望になっているのは、何よりもの事となっていた。