2016/09/27 のログ
ご案内:「フォトスタジオ」に綾瀬音音さんが現れました。
ご案内:「フォトスタジオ」に五代 基一郎さんが現れました。
綾瀬音音 > (病院の産婦人科の初検診を終えて、その足で訪れたフォトスタジオ。
予め電話で結婚写真用の衣装を選びたいと伝えていたので、名前を告げればスムーズにウェディング用の衣裳部屋へと案内された。
定番の白を始めとした黄色や赤、青やチェックなどのウエディングドレス、和装用の白無垢や色打掛などが並んでいる。
女性用と比べれば少ないとは言え、当然ながら男性用の洋装和装も並んでおり、全体的に華やかで明るい雰囲気だ。

案内してくれた女性の店員は「お好きに選んでくださいね」と声を掛けると部屋の隅へと移動して見守ってくれている。
衣装の試着を手伝ってくれたり、質問があれば答えてくれるらしい)

想像していなかったわけじゃないですけれど――こうも並ぶと圧巻ですね……
(わぁ、と感嘆とも驚きともつかない声を上げて、衣裳部屋を見渡す。
一瞬先程病院で説明された事柄をふっ飛ばしつつ、手近にあった白のドレスに触れた。
それから、彼の方を見て)

好きに選んでいいですか?
ほら、先輩にも好みとかあるとは思うんですけど……!!
(こうなると着道楽の血が騒ぐ。
色々試着してみたい気もするし、然しながら色々なものは限られてくるわけで。
取り敢えずは好きなように選ばせてほしいと首を傾げてとうた。

現在妊娠3ヶ月に入った8週目。
無事赤ちゃんの心音が確認できて、名実ともに妊婦となった少女はそれはそれは嬉しそうである。
産婦人科医の「生みますか、それとも」の言葉にはそが出てきた瞬間に生みます、と答えました。
当然ながら)

五代 基一郎 > 少しは、調べていたつもりであったが当事者といえど……体の変化がある者とは違い
病院での検診やそれに関わるもろもろのことを聞けば驚きしかない。
その存在の確かなことを感じ取れれば、また違うものが湧き出てくる。
湧き出てくるが故に、医者から聞いた言葉の「それとも」の言葉に驚きを隠せなかった。
それもそうで、よくよく考えれば彼女はまだ未成年であったわけで、ここまでとんとん拍子に何も問題なく進んでいたこともあり
そういえばとふと気付かされることもある。
未成年でのとなればそういう選択肢も生まれるものであり、学生主体のこの島ではそれもまた少なからず選ばれる選択肢なのであろうなと。

しかしながらそういった陰りを見た後であっても、こうしてまた
そのとんとん拍子に進む将来のビジョンを先見する世界に入ればそれも遠い世界。

音音とはまた別に、感嘆や驚きとも違う圧倒という言葉が似合うような
ここに着てから押されっぱなしというものがふさわしい顔をまたそており。

女性の定員からの説明や、パンフレットやらカタログなどを見せられても
はぁ、えぇ、あぁ、はい等と心ここにあらずというわけではないが
別世界につれてこられた犬のような反応ばかりであった。
音音から問いかけられても、半分生返事のようにしかならなかった。
いくら最近自分の着る物も音音に伺いを立ててから選ぶように気にするようになったとはいえど
この着るという行為が主体の世界にはまだハードルが高い、初心者のような気圧されるものがあった。

「今日の主役は音音なんだから、気が済むまで着てみようよ」

俺はそこでカタログ見てるから、と正直男性用の洋装和装のは
こんなにあるのかとその手にある重さで確かめまた気圧されつつも
着道楽を楽しみにしている姿を見て送る。

三ヶ月と八週。こうした姿を見られるのは今のうちなんだな、と改めて思いながら
この島に来てからこうなることになるとは思わなかったなと感じ入るようにフォトスタジオを再度一望してから、カタログに目と通すために手近なテーブルについた。

綾瀬音音 > でも、びっくりですよね。
8週目で頭も手足もあるんですから。
まだ2cmも無いんですよ、赤ちゃんって凄いですよねー
(エコーで見た胎児の映像と医者の説明を思い出しつつ。
それとも、と言われて生みますと即座に答えた瞬間は彼の手を握るそれに力が少しばかり入ったが。
――今更ながらにそういう選択肢もあったこと。
そういう選択肢を取らなくても良いことが、こんなにも幸福な事。

子供が子供を産むようなことなのは理解しているが、それでもこの愛おしさは母親としてのそれなのだ。
まだ2cmにも満たない命が身体の中に宿っていると思うと、やっぱり擽ったい気分になる)

先輩、反応なんか……こう……変……?
(どうみても反応が薄いというか、ちょっと微笑みを誘うような、彼の様子。
彼はあまり衣服には興味が薄い方なのは理解していいるし、なのに、この、ドレスや正装の量。
びっくりですよね、私もびっくりです、だなんて笑いながら付け足して)

良いんですかー、って言うか一緒に選んでくれてもいいのに。
先輩のも後で選ばないといけませんし。
取り敢えずドレスから……ドレス二着と洋装和装の組み合わせどちらが良いかな……
(カタログを手に座ってしてしまった彼にちょっとした異議を唱えつつ。
それでも頷いて自分はドレスを物色し始める。

真っ先に選んだのは胸元の空いたハートカットネックにスカートにボリュームのあるプリンセスラインの白いドレス。
デザインとしてはスタンダードなものだが、スタンダードというモノは皆に愛されている良いものなのだ。
店員を呼んで一旦コレで、と試着室に移動して)

(カタログにはフォトプランの内容も載っており
ドレス一着のプランから和装洋装一着ずつのプラン、兎に角色々着てみたい人向けのプラン、室内撮影や島内の決められた屋外での撮影のプラン等。
衣装の他にも色々と載っていたりもする。
店員からも説明があっただろうけれども)

五代 基一郎 > 「うん。そうなんだけどさ。」

そうなんだけど、実際今お腹にその胎児がいる本人から
そんな風に言われるといやいや、そんなあっさり言われてもと思ってしまう。
実感があるのだろうけど実感がないと他人事のように聞こえてしまうのは男女の差かもしれない。
診断の時、音音に手を握られれば握られたときがときであり
医者からの話もあぁそういう選択肢もあるのかと気付かされたのもあるのだが
元からそういった選択肢はなく、最初から産んでもらうつもりでいたものであるからして
特に何か、それが遠い世界のように……笑える話かもしれないが
音音が「生みます」と答えれば「お願いします」と返していた。
世界が若干遠くに感じられた瞬間でもあった。
ここは今、こんなにも幸せに満ちているのだと。

「あぁ、いや、なんかこう……ね。知らなかった世界だったしさ。うん。」

また、薄いというか戸惑っているような反応を返してしまう。
衣類を買いに行くわけでもない。だがこれは、ここに並べられているのは特別な服装であり
それがここまでこうあると、異世界。ある一瞬だけを切り取った別世界と言っても差し支えないだろう。

音音から不満の声を受けるも、いざ選べとなってもそれこそどれを選んでいいのだろうと
気後れしてしまい言葉をどう選べばいいのだろうか。どう感想を伝えるのか
自信がなかったことが大きい。後ろめたかったり退屈で、任せればいいというものでもなく。
この一つ一つが、とても重要な選択になるのだろうというのがわからされる世界であったがために
まだこの世界になれない体が自然と一歩後ろに下がってしまった。

自分のも選ぶと言われれば、また当事者になることになるのはわかっていたが
この世界に入ることが決められておりその大事な一瞬を選ぶこととなれば尚更に気後れしてしまい、逃げるようにカタログをめくった。

試着室に移動する音音を見送り、その姿が見えなくなれば
カタログに目を移す。当然自分が着るものは後でいいだろうと考えているので
自然と撮影のプランに指は止まる。
写真を撮るだけでこんなにもあるのか、と驚くわけであるがさてどうするかとも思うのが男性だろうか。
実際着て、着替えて華やかなのは花嫁であるからして音音に満足してもらえればと思うのだが。

場所での撮影となれば神社や仏閣か…宗教施設だろうかとも思うが……
まさか山や海でもとは思えないしなどとぺらぺらめくっては店員に声をかけて詳細を聞き始めた…

綾瀬音音 > そうですよー。
だんだん大きくなっていくでしょうし、そうしたら男の子か女の子かも解りますし。
無事に育つといいなぁ……
(ふと腹部に手を当てて。
多分彼が感じている以上に実感はある。
少しずつ身体は変化してきているし、それこそつわりなどもあり。
今回のエコーを見たときだってじぃっとその白黒の映像を見つめて目を細めたり。
こうして色々なものが視覚化する、と言うのは矢張り気持ちにだって変化がある。

勿論望んでの妊娠であったし、産むつもりで話を進めていたから決断はとうに済んでいて。
そこに迷いは無い。
それでもお願いします、と彼が答えた瞬間はちょっとだけ泣きそうだったのは秘密だ。
気づかれてるかもしれないけれど)

私だって知ってるかどうかって言われれば知らない世界ですよー。
流石に17歳でこうなるなんて想像した事ありませんしね。
先輩だってそうだと思いますけれど。
どうせ二人で何ですし気楽に楽しんじゃいましょう
(戸惑う声に小さく笑う。
それこそこんな風になるまで、ウェデングドレスを着る機会に本当に恵まれるなんて思ったことはなかった。
何着あるのか数えるのも躊躇うような正装が並ぶこの部屋は、確かに別世界と言えば別世界か。
何とも幸せで華やか別世界である。

とは言え、何となくは彼がどう思ってかは想像できなくもなかったので。
別に気の利いたセリフが欲しい訳でもなく、
単純に“彼にとって最高に可愛い花嫁”になりたいだけなのである。
好きな男性の前ではいつだって彼にとって一番の女の子でいたいのは、当然の事なのだけれど。
どうせ誰かにドレスを着た姿をお披露目するわけでもなく、精々が親戚に写真を配る程度なのだし、
気楽でいいですよ、とちょっと後ろへ下がろうとする彼の手を引くように笑って。

先輩逃げましたね、なんて、鈴を転がすような声音で笑うと、一旦試着室へと消えた。
試着室からは店員との話し声が聞こえるだろう、楽しそうな声が)

(店員に説明を求めれば
一般的なのはドレス一着や、洋装和装のプランであり、オプションでどちらも衣装は足せること、色々着てみたいのならそれ用のプランの方が割安になること。
室内撮影であればこのスタジオで、屋外であれば宗教施設は勿論、海であったり公園で、学園の許可が必要だが校内でも、等と笑顔で説明を受けるだろう)

(そんな説明が終わる頃、試着室の扉が開く。
試着であるため髪の毛やら化粧はそのままだが、胸元が空いてそこを強調するようなタイトな上半身、ボリュームのあるふんわりとしたチュールを幾重にも重ねたようなスカートのドレスを着た少女が、少しばかり照れたように、伺うような表情ではにかみながら出てきた)

……どうですかね、先輩