2017/03/23 のログ
東雲七生 > そういえば、と七生は改めて辺りを見回す。
場所柄仕方ないのかもしれないが、自分以外の温泉利用者を見掛けた事があまり無い気がした。
確かに危険な場所ではあるが、それは油断をしなければ防げることで

「もっとみんなこういう温泉入れば良いのにさぁ……」

きっと街のスーパー銭湯的な物の方がなじみがあるのだろう。
ちょっと勿体無い気もするが、七生は深く考えずに再び温泉を漂い始める。
何も考えずにゆらゆらしていると、お湯と一体になった自分の身体がどこまでも広がっていくような気がした。

東雲七生 > ゆらゆらと漂いながらふと思う。
だいぶ昔、学校に入る前にもこんな風に液体の中を揺蕩っていた気がすると。
勿論気のせいかもしれないが、温泉やプール、川や海など水の中に居ると落ち着くのと何か関係があるかもしれない。

ぼんやりと脳裏を過ったものが、湯気と共に何処かへと消えていく。
意識があるのかないのか、七生自身にも判らなくなってきて、少しだけ危機感を覚える。
しかし、それもすぐにどうでも良いかと流されて。

「はぁぁ~……良い気持ち。」

東雲七生 > ゆったりとしているうちに、だんだんと意識が遠のいて……
気が付けば七生は安らかに寝息を立てていた。日頃の疲れが表面化したのかは分からない。

1時間ほど静かに眠った後は、慌てて目を覚まして。
いけないいけない、と反省しながら温泉を後にしたのだった。

ご案内:「露天温泉」から東雲七生さんが去りました。