2017/07/13 のログ
ご案内:「柊真白の私室」に柊 真白さんが現れました。
ご案内:「柊真白の私室」に飛鷹与一さんが現れました。
■柊 真白 >
(相も変わらず殺風景な部屋。
それでも少しずつものが増えてきている。
薄型の液晶テレビと、その正面に鎮座している白いソファ。
窓を覆う白いカーテンに、窓際のサボテン。
それらを特に気にすることもなく、ソファに身を沈めてぼんやりと待ち人が来るのを待っている。)
■飛鷹与一 > 彼女の部屋に訪れるのはもう何度目になるだろうか。特に用向きが無くてもちょくちょく足を運んでる気がしないでもなく。
とはいえ、合鍵も許可込みで貰っているし、別に誰に憚る事も無いのだが…。
ともあれ、何時ものように部屋の前に辿り着き、何時ものようにインターホンを鳴らす。
で、ササッと合鍵をガチャッとしてから中に入る。これが最近のお決まりの流れだ。
最初はインターホンを押して待つだけだったが、合鍵の活用という事でインターホンは来た事を知らせる合図に留めている。
「真白さん、お邪魔しますよー」
と、一応声を掛けてから玄関で靴を脱いで奥へと歩いていこう。
部屋の構造もすっかり把握してきた。まぁ何度も来ているから当たり前だろう。
ともあれ、彼女がソファーに座ったままならば、少年から姿を現すだろう。
■柊 真白 >
(いつものようにインターホンが鳴った。
それを聞いて立ち上がる。
ちょうど部屋の入り口あたりまで歩いたあたりで、彼が姿を見せた。)
いらっしゃい。
外、暑かったでしょ。
お茶飲む?
(そう声を掛けて台所へ。
冷蔵庫から冷えた麦茶を取り出し、コップを二つ用意する。
最近はすっかり夏らしい天気になっている。
ここまで歩くのは暑かっただろうし、魔術で何とかしていても疲れているだろう。)
■飛鷹与一 > 奥へと向かえば、こちらを出迎えるつもりだったのか、少女とバッタリ遭遇。軽く笑みを浮かべ会釈しつつ。
「どうも。確かに暑かったですね…一応、魔術である程度気温や湿度は緩和していたんですが」
と、微苦笑気味に頷く。その気になれば長時間冷房状態を作り出す事も余裕だ。
が、それだけに頼りすぎるのも良くないと今回は魔術は控えめ。
だから、結構暑さはしんどかった。立ち話も何なのでそのまま部屋に歩いていこう。
「けど、急にリクエストすいません。それと、何か真白さんの方からも俺に話があるって事ですけど…?」
メールの一文を思い出しつつ、彼女に尋ねながらとりあえずソファーに腰を下ろす。
猛暑日に近い中を歩いてきたので、部屋の涼しさにはついついホッとしてしまう。
■柊 真白 >
熱中症とか、気をつけて。
(氷と麦茶の入ったコップを持ってソファーの方へ。
ソファの前のテーブルにおいて、台所へ戻る。)
いいよ。
私も君とご飯食べるのは嫌いじゃない。
(大きな鍋に水を張りながら。
水音が大きいため、いつもよりちょっと大きな声で。
微妙にレアである。
水を止め、たっぷりの水の入った鍋をコンロに掛ける。
そのまま彼の方を見て、)
――君の血、ちょうだい。
(要件ぶっぱ。
前置きも何もなく、直球をど真ん中に放り投げる。)
■飛鷹与一 > 「そこはまぁ、えぇ気をつけてます。風紀委員が体調崩したら笑われますしね…。」
まぁ、それを差し引いても体調管理はこの季節になってから特に気をつけている。
テーブルに置かれた、麦茶と氷の入ったコップを手に取って一口…喉が潤う感覚が心地よい。
「…とはいえ、毎度真白さんに作って貰ってばかりな気が…。
まぁ、俺も自炊は出来ますけど料理の腕前は真白さんの方が上だしなぁ…。」
苦笑い。たぶん年季が違うのだと思う。少年も、この年齢にしてはかなり料理は出来る方ではあるが。
それでも、彼女に比べたら料理の腕前も調理器具や調味料のこだわりも及ばない。
珍しく、ややレアな彼女の大きめの声を聞いたなぁ、とか思いつつ…続く爆弾発言に危うく麦茶が気管に入りそうになった。
「…っ…!?…けほっ!…い、いきなり何か凄い事を要求された気がしますけど…!?」
どういう事なの…と、いった表情。まさか血を要求されるとは思わなかった…まぁ当然だろう。
■柊 真白 >
たぶん、君が作ってるといろいろ気になるから。
別に良い。
(悪い意味ではない。
自分と違うやり方だったり、調理器具の使い方だったり。
彼が料理をするとなると、そう言うことが気になっていろいろ口を出してしまうだろう。
それに料理を作るのは嫌いではないのだから。)
大丈夫。
(タオルを取り出し、彼の方へ持っていく。
説明もなしにそう告げればそうなるのは当然だろう。)
君の異能、こっちでも調べてもらおうと思って。
君の血を私が吸って、その私を調べてもらう。
――もちろん、君が良ければだけど。
(彼の血を吸えば自身にも彼の能力が宿る。
効果は一時的なものだが、ある程度なら保管も出来る。
彼自身を調べてもらうと言う選択肢は、ない。)
■飛鷹与一 > 「……何となく分かる気がする辺り、俺もそれなりに真白さんの事が分かってきたのかも…。」
こう、作っている傍からジーッと見られていそうな気がする。
それに、あれこれと指摘とか質問とかされそうだ。調理スタイルも矢張り違うだろうし。
まぁ、でも彼女自身が良い、と思ってくれているならお言葉に甘えるのがいいだろう。
「…だ、大丈夫です…いきなり色々と端折って言われたので驚きました…けど…。」
タオルを持ってきてくれた彼女にそう答えつつ、一度口元などを拭って一息。
ともあれ、掻い摘んだ事情を彼女の口から聞けば、少し考え込むように。
「…それ、俺自身がその人に調べて貰うっていうのは駄目なんでしょうか?」
彼女が『無い』と断定しているその選択肢を口にしていく。
それに、自身の異能は二つあるがその片割れが地味に厄介だ。
その地味な厄介さを誰かに一時的にでも背負わせるのは少年なりに抵抗があるようで。
■柊 真白 >
それに誰かに食べてもらうものを作るのは、楽しい。
(正直その理由が大きい。
台所に戻り、小さな別の鍋にも水を入れて火に掛けた。)
だめ。
まだその人をそこまで信用してない。
それに、君もあまり好きじゃないでしょ。
(調べられるのが。
冷蔵庫からトマトを取り出す。)
■飛鷹与一 > 「まぁ、真白さんの作る料理はどれも美味しいですけど…。」
うん、と頷きながらそう述べていく。美味しいからこそリクエストもしている訳だし。
たぶん、彼女の交友関係の中では一番彼女の手料理を食べているだろうから間違いない。
「…そ、そうですか。でも、俺の異能は二つありますけど、真白さんは両方一時的に使える形になるんですか?」
素朴な疑問だ。異能が一つならまだしも、二つ持ちの場合は一度の血液摂取で両方使えるのだろうか?と。
もっとも、片方は制御不能・完全自動発動型だから使う以前の問題だが。
…そして、おそらく彼女が危険視しているのはそちらの方かもしれない。
■柊 真白 >
ありがとう。
(上の棚からパスタを取り出す。
もう一度冷蔵庫を開け、スモークサーモンを出してまな板の上に。)
数は関係ない。
対象の異能が一時的にすべて発動する。
制御出来るかどうかは、対象の現状による。
(つまり彼の血を飲めば彼と同じ状態になるということ。
そうじゃなければ調べてもらおうなどとは思わない。)
一応耐性も出来るけど、君の場合は関係ないと思う。
――それに、君が嫌なら無理にとは言わない。
君が自分の力を把握するのを手伝いたいだけだから。
(スモークサーモンを薄くスライスしていきながら。
やがて小さいほうの鍋のお湯が沸き、トマトをそこへ放り込んだ。)
■飛鷹与一 > 「いえいえ…」
そして、手持ち無沙汰になったので、麦茶をもう一口飲んでから立ち上がりキッチンへ。
とはいえ、調理の邪魔にならないように隅っこから様子を見るだけにしておく。
「…現状、片方は完全制御不能、もう片方もオン・オフが出来る程度ですからね」
つまり、まともに扱えていないというのが正直な所だ。ただ、研究区でモルモットを続けるよりはマシかもしれない。
「…『死線』はそもそも代償払う代わりにあらゆる死を捻じ曲げる力ですからね。
『天眼』…もう一つの異能のほうは正直まだ未知数すぎてアレですけど。」
さて、どうしたものか。調べて貰いたい気持ちは当然ある。
が、素直に「じゃあお願いします」とも言えない。異能は現時点での少年の一番の悩みどころだからだ。
■柊 真白 >
(トマトを丸のまま放り込んだ鍋は数秒でコンロからおろして流し台へ。
その中へ蛇口から水をドボドボと。)
私は君じゃないから、それがどういうものかはちゃんと知らない。
それに調べてもらっても、何もわからないと言うことがわかるだけかもしれない。
(サーモンの半分ほどをスライスし、皿へ分けておく。
残りの半分は一センチ角に切って別の皿へ。)
君が人を巻き込みたくないと言うのなら、諦めるし。
何かわかるかもしれないと言う可能性に掛けるのなら、血を貰う。
君に任せる。
(新しいまな板とぺティナイフを出し、トマトを取り出す。
切れ目を入れれば、トマトの皮がつるりと剥けた。)
■飛鷹与一 > 「…まぁ、結局は俺の異能ですしね…。ただ、何も分からないよりは打開策が見つかる可能性に賭けたい、とは思います」
とはいえ、踏ん切りが付かない自分が居るのも事実であり。
彼女の調理の手際をジッと見つめながらも、考える事は自身の異能の事だ。
(――どのみち、このままだと遠からず死ぬ、か)
死を捻じ曲げる代償はシンプルだ…自身の生命力。等価交換かどうかは知らない。
だが、知らず知らずもう結構生命力を削っているのだと薄々感じてはいる。
悩むように眉間に指を当ててしばし、黙りこくってあれやこれやと思案していたが…ややあって顔を上げる。
「……じゃあ、お願いします。現状打破に繋がる可能性はゼロではないでしょうし」
悩んだ末にそう結論を告げる。目の前でトマトの皮をつるりとむく少女の姿を眺めながら。
■柊 真白 >
わかった。
じゃああとから採血する。
(彼がそう決めたのなら、こちらはそれに従うまでだ。
大きな鍋のお湯が沸き、塩をスプーンで三杯ほどどばどば入れてパスタを放り込む。)
――座ってて良いよ。
(フライパンに油を入れて、冷蔵庫からにんにくのみじん切りの入ったビンを取り出す。
それをフライパンに入れて火を付けて。
視線はそれら作業先に向いているが、発した言葉は彼に対するもの。)
■飛鷹与一 > 「……何というか、前々から思ってましたけど…俺、真白さんに世話になってばかりですねホント」
困ったように笑う。恩返し、とまでは行かないが彼女の力になれる事が何かあるだろうか?
…現状、あるとしても些細な事しかないかもしれないけれど。
「…あ、ハイ」
何となく会話の合間に様子を見に来ただけだったのか、大人しく返事をしてソファーへと戻ろう。
誰かに助けて貰うなら、その分をきっちりお返ししたい。と、思う自分は律儀かまたは堅物か。
(…止めよう、あれこれ考えてもしょうがないし。取り敢えず、異能に関して何か進展があればいいなぁ)
■柊 真白 >
私も貰ってるからへいき。
(こちらからあげてばかりではなく、きちんと対価は貰っている。
おそらく、彼が思っている以上に。
トマトを細かく切って、フライパンへ。
じゅわあ、と良い音がする。)
何も貰ってないなら、なにもしない。
大丈夫。
(彼にそう声を掛けつつも、テキパキと調理を進めていく。)
■飛鷹与一 > 「…ギブ・アンド・テイク…に、なってるんでしょうかねぇ?」
少年は首を傾げる。自分が彼女から貰ったモノは多いがその逆はあまり無い気がして。
とはいえ、鈍い所は鈍い少年だから、彼女にどれだけの対価を提供しているのかはピンと来ていない。
(…と、まじめに考えてたけど良い匂いに俺の空腹がもう限界突破しそうだ)
何故ならご飯を意図的に抜いてきたから!空腹は最高の調味料とか何とか、そういう言葉もあった気がする。
匂いだけでなく、ジュワーっという音が食欲を刺激するのだ。
「…真白さんがそう言うなら…まぁ」
彼女はその辺りはきっちりしているだろうし、ならば自分からどうこうはもう言えない。
大人しく料理が出来上がるのを待つ…途中、腹の音が鳴ったが、そこはご愛嬌である。
■柊 真白 >
(なっている、とは口にしない。
それでもその無言は肯定を意味するものだと彼にも伝わるだろう。
途中聞こえた彼の腹の音に口元を僅かに緩ませて。
さほど時間はかからずサーモンのトマトパスタと、サーモンのカプレーゼが出来上がった。
ウエイトレスのように、三つの皿を一度に運び、一度戻ってフォークと麦茶のボトルを持ってくる。)
お待たせ。
洋食はあまり作らないから、口に合うかはわからないけど。