2018/08/14 のログ
ご案内:「幻想生物生態学研究室」にラフィニエレさんが現れました。
ラフィニエレ >   
「……ひまぁ」

とある研究室の一室でむくりと身を起す。
暇なら寝ておこうと数時間、幾ら一日15時間睡眠とはいえ
連日それだけでは流石に飽きる。
オルスバンと言うものはすごく暇だとここ数日で学んだ。
ひと所にずっといるというのは余り趣味に合わない。

「あっぃ」

少し汗ばんだTシャツを器用につま先でつまみ、ばたばたと風を入れる。
……これを着た時には随分驚かれた気がする。
着れるんかい!と驚いていた部屋の主は今ここにはいない。

ラフィニエレ > サイドで結ぶタイプの服は色々見えて目に毒とか言ってた気がしたので
頑張って着たというのに随分失礼な反応だと思う。
別に獣化して袖を通した後ヒト型に戻っただけ。
因みに獣化した時の姿は一度も見せていない。理由?恥ずかしいから。

「んーぁぁ」

ま、どーでもいいやとベッドから降りると小さく伸びをする。
目指すは机の向こうの保存用機械。
ずるずると両手を地面に引きずりつつ目的の場所までたどり着くと
下の段……冷やっこい凍らない方をあける。
多分レーゾーコとかいうやつ。

「これ」

迷わず扉側の紙パック(似た様なのが自分の世界にもあった)を引っこ抜く。
『ぎゅうにゅう』とかいうこれはいいものだ。お気に入り。

ラフィニエレ > 流し台に近づき盃をつまみ上げると慎重に注ぐ。
最初紙パックの上をちょん切って直接飲んだら
めっされた。驚いて凄いこぼした。さらにめっされた。
それ以降コップとかいう入れ物に入れて飲むようにしている。
因みに掃除は彼がした。

「……」

よし、零さず注げた。
満足げに極小さく頷くとレーゾーコに戻りぎゅうにゅうを元に戻す。
他の飲み物では「じゅーす」と「おちゃ」、
「みず」は飲んでいいといっていた。
一番数が入っている「びーる」は開けたらしこたま怒られた。

ラフィニエレ > 以前のんだ「らむね」なる飲み物を買ってきてくれればいいのだけれど
どうやらあれより「びーる」の方が魅力的らしい。
あんな苦いものどうして好んで飲むのだろう。
何故味を知っているか?勿論いない間に一つ拝借した。
……お陰で三日酔いになった。
それを知らない部屋主は寝込んだのを見て随分焦っていた。
勿論理由は頑なに告げなかった。あんなもの二度と飲まない。
それを思い出しながらコップを持ってベッドに戻ると……

「わぅ」
「!!?」

いつの間にかそこには変な生き物が我が物顔に丸くなっていた。
この部屋とその隣にはけむじゃくらがたくさんいるけれど、
その中でも最近部屋主によくまとわりついている毛玉である。
部屋主曰く「いぬでもねこでもないへんないきもの」
……つまり変な奴である。
それがこっちを眺めながらベッドを占拠している。
しかも若干どや顔。間違いなく確信犯。

ご案内:「幻想生物生態学研究室」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 「ただいまーぁ」

大荷物を抱えて学校の階段を歩くのは結構骨が折れた。
しかしそれも何とか乗り越え、どうにかこうにか我が城に戻って来たのだが。

「……なーにやってんだお前ら。」

珍獣と珍獣(仮)が見つめ合い……否、睨み合っていた。
なんか縄張り争いめいたことをしている様だけど、そこは俺の簡易ベッドなんだけどなー。
お前らのお陰でここで仮眠が出来ずに保健室まで行ったりしてんだけどなー俺。

ラフィニエレ > 帰ってきた部屋主を完全に放置して二匹がしばし見つめあう。
どうせか近々決着をつけなければならないと思っていた。
その機会が今巡ってきただけのこと。
先にぎゅうにゅうを口にするのはどちらか……

「……」
「……」

先に目を逸らしたのは無表情な方の珍獣だった。
どや顔変な生き物の勝利。此処に新たなヒエラルキーが確定した。
そっとコップの牛乳を目の前に差し出し

「……ななぃ」

やっと部屋主に顔を向ける。
元々感情が顔に出ないタイプなので表情からは読み取られにくいけれど
隠しきれるか正直あまり自信はない。
因みに耳はへんにゃりしている。負けてる。

「おかーり」

瞬き二つ程度したあとまた視線を逸らしれーぞーこへと向かう

暁 名無 > 「ラフィー、そいつはコップじゃ牛乳飲まないぞ。」

何をしてるんだ本当に。本当に。
俺は買い物袋をまとめてドアの脇に下ろすと、
コップに顔を突っ込んでじたばたしてる毛玉を掴み上げつつラフィへと告げる。
コップで飲むのはヒト型だけです。いや、触手生物の中にもコップで飲むのは居るかもしれないけど。

「はいはい、ただいま。
 そういやラフィー、新しい服買って来たから後で着てみような。
 無暗に俺の服着ないで。寸法とか全然違うんだから。」

食事の時間にはまだ少しあるから、多分そっちが先。
ともあれまずはラフィが飲み物を飲むのが先だ。ついでに毛玉には更に移し替えたミルクを与える。

ラフィニエレ > れーぞーこの上、れーとーこ(こっちは凍るらしい)の扉に手をかけ、
少しかがんで中身を覗き込むとツメ先で缶を取り出す。
きんっきんにひえたびーるは美味しい、らしいので
こっちに入れておけばさぞかしおいしくなるはず。という訳で入れておきました。
それを部屋主に無言で緩く投げつける。

「や」

ニュアンス的には代わりの服を持ってきたから
そっちを着ろと言う事っぽい。
即嫌がりつつ自分用のぎゅうにゅうを取り出し……

「ぅ」

コップ取るのを忘れてた。という事で空中で手をついっと引く。
無事にコップの一つが飛んできたのでキャッチしてそれを机の上に置く。
注ぐときは傾ける角度と速度が命です。

暁 名無 > 「何で凍った缶ビールこっちに寄越すの。
 いや別に要らないからね、この後も色々あるし。」

投げ寄越された缶ビールをそっとテーブルに起きつつ、盛大に溜息を吐く。
万事この調子で気儘なラフィを相手にしているので、睡眠不足も相俟って疲れが半端ない。マジはんぱないって。

「や、じゃないの。俺のシャツとズボンでしょそれ。
 ちゃんと見れる様なの買って来たから、それに着替えなさい。
 ついでに腕とかについてる宝石のことも調べるから。」

流石に持って来た服を片端から着られるのは困る。
そもそも着回しで生きてるので総数自体そんなに多くないのだ。なのに上下一枚ずつ持ってかれては堪ったもんじゃない。

ラフィニエレ > 「む」

ベッドの近くの隙間に在った(絵と裸が多い)本を真似してみたのだが
どうも気に入らなかったらしい。
参考にした本を取り出すとぎゅうにゅうを飲みつつ広げて首をかしげる。
そういえばわざわざあんな取り出しにくくしてあったし
気に入らない本だったのかもしれない。

「や」

とりあえず持ってきている服を片っ端からきているけれど
今脱ぐのにはまた色々面倒ですし。
それにななぃの買ってくる服は何だか窮屈なのだ。
今着ている位の緩さが楽でいいのだけれど
ななぃいわく「色々目に毒だからやめなさい」だとか。

「めんどー」

とはいえおしゃれは大事。
よく判らない本(何だかじゃれあい始めたページ)をポイ捨てして
服と思われる荷物はあさっておく。

暁 名無 > 「それはゼミ生が持って来た奴だから投げたりしないの。」

何でそんなモノ見つけてんだ。部屋を物色するな。
まだ一度しか使ってないんだぞ……じゃなくて、あくまで他人の物なんですけど!

「やでもめんどーでもやるんです。
 でなきゃもっとめんどーな場所に行かせるからな。
 こんな風に好きな時に牛乳飲んだりご飯食べたりさせて貰えなくなるぞ。」

ミルクを飲み終えて満足げな毛玉を掴んで、飼養室である隣の部屋へ放り込む。
校内の図面上ではありえない程の広さを持ったその部屋はちょっとした魔術で拵えた自信作の部屋だ。
バレたら普通に怒られる。多分。

「せめて下着くらいはさあ。
 ……まあ、どうしても嫌っていうなら仕方ないけど。
 どうしてもいやだーって言うなら俺も無理強いはしないけど。どうしてもじゃしょうがないもんなー」

拾って来て最初のうちこそ精神的な余裕があったから目に毒だと言ったものの。
此処のところの激務で神経だいぶすり減ってるし、どうせ目の保養になるならラフィの無防備さでも全然イケる気が……げふんげふん。

ともあれ、今回買ってきた中に気に入ったものがあればそれを着て貰おう。
なおチョイスのセンスはたまたま服屋に居合わせた女生徒の物なので誤解しないで欲しい。
「両腕を怪我した従妹が着やすい服を」ってテーマで選んでもらいました。

ラフィニエレ > 「ぉこも、や」

何やら封印式でも組まれてそうな場所を例に挙げて
着替えなさいと言われれば渋々でも従わざるを得ない。
封印は面倒だし、最悪真面目に世代が変わるまで動けないパターンもある。

「ぅ―……」

”いやー、仕方ないけど仕舞っちゃおうかなー”と言うニュアンスの言葉に
おしゃれの危機を感じ取り服の入った袋を抱えると部屋の隅っこに持って行き開け始める。
それはもう見事に乗せられている。
しかしこのチョイスはどういうことなのだろう。
一見してデザインが分かるものはシンプルでゆったりしたものが多いが
箱に入っているようなものは贔屓目に見ても危うい物が多い。

「ぅー……?」

無表情でそれらを見つめながらうるるると困惑気味の唸り声が漏れる。
この下着らしきものなんかすけっすけである。もうすっけすけである。
服自体も地味に大胆な物が多く、もしもこれをセットで着たら
ゆったりした服の間からちらりと覗く危険な誘惑な感じになりそうだ。
……これを選んだ人は恋人にでも着せる事を想定して選んだのだろうか。

暁 名無 > 「ならわがまま言うんじゃないの。
 ……とはいえ、まだこっちの世界に来て日も浅いし、勝手が合わないのも無理はないか。」

よっこいせ、とベッドに腰を下ろせば今日一日の疲れがドッと噴き出してきた。
ぼんやりと部屋の隅で服を物色するラフィを眺めるが、どうせならもっと広いとこで見れば良いのにと思う。

まさかわざわざ他人に頼んで選んで貰った物が、新婚も引く様なセクシーな代物だとは夢にも思ってない。
子供趣味な服じゃ無ければ何でも良いとは言ったものの、アダルティ増し増しで、とも言った覚えはないんだよなあ。

「どうしたラフィー、気に入ったものがあったか?」

ラフィニエレ > これら衣服のチョイスを総合的に考えた場合
私に求められているのは恋人役……なのだろうか。
無表情な頬に暑くもないのにつぅっと一筋の汗が伝う。
困った。今の今迄別に恋とか愛とか考えてなかったので
どう振舞えばいいのかわからない。
そういった目的で誘拐されそうになったことはあったが
その時はこんな平和な方法ではなかったし……
これは新しいパターンだ。最適解はどれだ。

「……ななぃー」

とりあえず下着は着替えないと封印されるそうなので
すっけすけな奴とあんまり付けても意味ないんじゃないかと思うやつを両手でつまんでぶら下げる。

「どっち?」

こうなったら好みを聞くしかない。
内心はかなり焦っているが哀しいかな、仏頂面のまま
小さく首を傾げながら部屋主をじっと見つめる。
因みに赤と黒である。

暁 名無 > 「うんー?」

一息ついた事ですっかり頭が緩んでいる。
今ならどんな馬鹿げた発言でも出来そうな、気分は高校二年生だ。
勿論、ラフィが誤解からどんどん思考を発展させてるなんて一切気付く事も察する事も無い。てか普通の思考回路でも無理だそんなの。
そんな状態でセクシーランジェリーを手に振り返られれば。

「あー、うん……どっち、と言われればこっち、かなあ。」

つい、と指さしたのは意味ないんじゃないかって方。
選んでおいてから、『え?何がどっち??』と質問の意味を考え始める始末。

ちなみに選んだ理由は単純に、実際に身に着けたラフィを見たい方、の筈、だ。

ラフィニエレ > 思いっきり普通に返された。
と言う事は意図してこれらを選んだという事であり
このような質問は想定内だったのだろう。
つまり……あ、これ以上は考えてはダメな気がする。

「んー……」

無表情のまま極めてゆっくりと頷き両手を下すと
手の中の下着を見つめる。
うわぁ……こっちか、こっちを着るのか。
どうせならスケスケな方がよかったなぁ……。

「……」

いやどうせすけすけが選ばれたら同じように思うに決まっている。
なら……

「ぁっち、むく」

ゆっくりとつぶやくとぢぃ……と見つめ、彼方を向くのを待つ。