2015/09/25 のログ
ご案内:「常世硫黄泉の裏山」に嶋野陽子さんが現れました。
嶋野陽子 > 午前3時過ぎ。青垣山のふもとの硫黄泉の裏山
の森の中で、一人黙々と道を切り開いている巨大な人影。
元々、秘密基地の設置場所として考えていた場所なので、
道も10m程の区間を残して出来ていたため、10分とか
からずに開通する。
 道を登り切って、尾根の反対側にたどり着くと、そこに
は空き地があり、細長い大きな金属の塊が横たわっている。
全長約60m、直径約10mほどの、小型のダンベルのよう
な形をした物体が空き地に横たわっている。ステラの宇宙船、
ボイジャー号だ。
 重力波ウェッジによる航行がメインなので、噴射口は姿勢
制御用および補助スラスター用の小ぶりなものしか無い。こ
うして着陸させるのは久しぶりだ。陽子の姿をセンサーで認
めたのか、船首中央からタラップが延びて来て、陽子が立っ
ている場所のすぐ下に着く。
 タラップが固定されると、一瞬で宇宙船が細長い建物に変
身する。光学迷彩による偽装が起動したのだ。しかも建物の
奥の方は足場に覆われた状態となっており、建設途中を偽装
している。これで、山奥の出来かけの秘密基地のように偽装
は完成した。これで平岡さんの診察の準備は完了だ。
 平岡さんには、昼前に未開拓地域の、常世硫黄泉の最寄駅
で待ち合わせるようメールを送ると、女子寮まで転送しても
らう陽子。

嶋野陽子 > 平岡さんに相談されてから、陽子自身も平岡
さんの《幻想変換炉》について判る限りの情報を収集した。そ
れにより、半ば偶然ながらも平岡さんが最良の選択をしたので
はないかと思う陽子。何しろあらゆる異能や魔力を燃料として
しまうため、異能や魔術による治療は原理的に不可能である。
 そうすると、どちらの要素もまったく含まない陽子のナノ
マシンこそが、成功率の最も高い治療手段となる可能性が高
い。後の問題は、実際の原因特定である。幻想変換炉の性質
上、その制御にも魔力や異能は使えないはずだ。従って、制
御を司る神経自体は物理科学の世界で構築・再現が可能であ
る確率が高い。
 むしろ問題は、治療期間中に平岡さんがまた無茶な戦闘を
行って、症状を悪化させたり治療の成果を台無しにしてしま
うリスクの方だろう。下手すると敬一君の治療より長引いて
しまうかも知れない。
 (その辺は、平岡さんと相談かな?もし出動するのならば、
 戦闘終了後、直ちにここに転送して応急処置と治療再開で
 きるように、平岡さんから特別攻撃課の方に話を通しても
 らわないと、ややこしくなるかも)と、この点だけは診察
時にしっかりとお願いしようと考える陽子。
ちなみに、迅鯨さんは陽子が作業中の間だけ。宇宙船内のベ
ッドに直接転送して、テレパシーの影響が出ないようにして
おいたが、今ではまた陽子の隣で寝ている。

嶋野陽子 > 迅鯨さんと言えば、《星の子ら》との
決着を付ける際に手出し無用と言われているが、相手は複数で
迅鯨さんは1人だ。なので、決着を付けると言った河内丸さん
以外の人の横槍は阻止したいと考えている。
(遠距離狙撃で横槍をけん制したら、迅鯨さんは怒るかな?)
狙撃だったら、畝傍さんの仕業と勘違いしてもらえるかも知
れないと思うが、畝傍さんは荷電粒子砲ではなく普通の狙撃銃
で撃つから、そこでバレるかも知れない。
(う~ん・・・こちらも悩ましい問題ね)と、隣で寝ている
迅鯨さんを起こさないように思案を巡らせていた陽子だが、
この辺で眠気に襲われ、ようやく夢の世界に落ちていく・・

ご案内:「常世硫黄泉の裏山」から嶋野陽子さんが去りました。
ご案内:「未開拓地域の一角」に平岡ユキヱさんが現れました。
平岡ユキヱ > 「さて…嶋野の曰はく、この辺らしいが」
学校を早退して駅から降りる。軽く背伸びをすれば、硫黄泉のにおい。
いわゆる温泉街の匂いという奴である。

「終わった後に適当に土産でも買ってこっかなー!」
まんじゅうが卵だな! と駅の売店を軽く見ながら、そんなことを考えていた。

平岡ユキヱ > 「…」
スマホの時計をチラと見る。はてな。

「…っかしーなあ。…ユキヱさん場所間違えたかな?」
まあこうなっては遣るかたなし。と再び駅の改札に入ると、
学園の方角へと引き帰していった。

ご案内:「未開拓地域の一角」から平岡ユキヱさんが去りました。