2016/05/24 のログ
ご案内:「落第街地下【地獄炉予定地】」にルギウスさんが現れました。
ルギウス > 有限実行とばかりに落第街の地下に用意した広い空間。
現在は神殿風の建築物が一つだけしかない為に無意味に広い。

「うんうん、順調ですねぇ。
 ゴミ処理施設という体ではありますが、折角なので自由神の神殿も作っちゃいましょう。
 参拝する人なんてどうでいませんし」

ご案内:「落第街地下【地獄炉予定地】」にリビドーさんが現れました。
ルギウス > 「適当にサイズを決めましたが、少し広すぎましたかねぇ……些か殺風景に過ぎます。
 神殿の周りに花でも植えて、この世の楽園風味にしてみましょうか」

当然、花に擬態したモンスターも配置して。

リビドー >  
 地下と地上を繋ぐ路より、大量の白い紙がルギウスへと吹き付ける。
 続いて、規則正しい靴音が響いた。

「呼び付けた上に出迎えまで用意してくれるか。
 全く、キミらしい丁寧さじゃないか。」

 散らばった白紙が踏み潰される。
  皺苦茶になった白紙から視線を上げてみれば、紫と緑の瞳を持つ幼さの残る年若き風貌の男が視界に入る筈だ――

ルギウス > 「呼びつけたのなら、オモテナシしなければならないでしょう?
 ただでさえ一本道ダンジョンですのに、障害もないなんてダンジョンクリエイターとしての矜持が赦さないんですよ」

指を鳴らせば、白紙が再び渦を巻き束のようになって手中に収まる。

「で、これは貴方流のお土産ですか?
 だとしたら大判振る舞いしたものですねぇリビドー先生?」

リビドー >  
「ああ、確かにお前はそう言う奴だったな。
 騒騒しくもてあそぶ奴だったよ。……まぁいい。」

 ふん、と、荒い語気と共に鼻を鳴らす。
 快い調子にはあまり見えない。

 睨む視線をルギウスから建物に移す。
 更に、眼つきを尖らせた。

「はっ、お前が寄越した出迎えも混ざっているよ。
 ミミズの化け物と言い、アメーバの頭に馬の脚を交ぜた様な輩と言い、何だよアレ。
 何時も通りの不死者ばかりだろうと思っていたせいで多少戸惑ってしまったよ。」

ルギウス > 「ふふ……派手な舞台が好みですのでねぇ。
 懊悩をひたすら演じるだけというのも面白くはありますが、それは私が演出する舞台ではありません」

対照的に実に快適そうに笑いを漏らす。

「どうでした?見掛けだけなら最近の中では面白い魔物が作れたと思っていたのですが。
 私は不死者を扱うのも得手ですが、古くは竜種の改造を行ったりもしてたんですよ?
 手駒が一種類だけだなんて芸がない」

オーバーリアクションで肩を竦めて、自分が使用した以外の白紙を送り返す。

「おやおや、そんなに目つきを悪くして。
 ひょっとして老眼か何かですか?」

リビドー > 「見かけはな。」

 送り返された数枚の白紙を纏めてつま先で叩く。
 一纏めに浮かせ、手元に戻した。

「懊悩は演じさせる側だったな。最近も色々やっているみたいだが――
 ――ああ、老眼と来たか。眼鏡でも掛けないと手元が見えないのはお互い様だろうな。
 互いに矜持の凝り固まったロートルだ。どうにか解そうとしているのもお互い様だが――違うかい。」

ルギウス > 「見かけが面白いならOKOK。
 どうせアレは噛ませ犬……いや大穴馬でしょうかねぇ?」

なんとなく面白そうだから作ってみた。
戦闘力には最初から期待していない。

「後進の育成なんて私は興味ありませんからねぇ……貴方と違って。
 まぁ、在り様が凝り固まってしまっているという点については否定しませんがね。
 私と貴方、長い長い付き合いです。道を同じくした時もありますが―――
 さて、今はどうですかねぇ?」

リビドー > 「あれに賭ける奴は酔狂だろうな――と。」

 立っているのにも飽いたのだろう。
 適当な壁に背中を預けた。

「の割りには随分と教師業に勤しんでいるみたいじゃないか。
 ああそうだな、楽しそうに見えたぜ。」

 校内で彼であろうものを見掛けた記憶はある。
 確か、魔術や宗教の教員だったか。彼の性質上、あまりアテにならない記憶でもあるが。

「道は同じでも、芸風が違うな。ついでに言えば嗜好も違う。
 それでも同じ道って言えてしまう辺りがどうしようもない話だが――
 ――ふん。ボクはもう暫くぬるま湯に浸かっているよ。
 お前のようなものも大勢いるし、その方が見たいものが見れる。」

 そう言いきった後、ああ、と、思い出したような声を挙げる。

「純度の高い英雄(ばけもの)やら、魔術に縁の薄そうなマージナルマンやら、
 ……ああ、人と獣の間で懊悩する人間やら、憂いに備える輝かしいお人よし、
 たゆたうお伽噺よりもイデアに近い"勇者"も居たな。興味は尽きないよ。」

ルギウス > 「負ける方がいないと勝者はでてきません」

ギャンブルに限らずね。と括る。

「生徒に顔を売っておくと、捗る事も多々ありますのでねぇ。
 興味が尽きない人材であるのは同じですよ。
 彼らの中から次のキャストを探しているのですから」

くく と笑って白紙を中に。
人間に良く似た生物が生まれ工事を行いに神殿内に入っていく。

「舞台を認識されない方々から見れば、大同小異でしょうに。
 真実に至る脚本に執着する貴方を計りかねますよ、本当に。
 そのぬるま湯が冷めなければいいですねぇ?」

リビドー >  
「全くだ。勝者の下には目もくれられない様な敗者が居る。
 敗者なくして勝者なし。とは言えこぞって勝利を求めるものだ――ま、当たり前の話だな。」

 腕を組み、頷いて見せる。
 同意の色が強いのか、少しだけ鋭さを和らがせた。

「だろうな。ボクだってそうする。」

 白紙から何かが生まれれば、神殿に目を遣る。
 未だ工事中だ。何を建てるつもりなのか。

「舞台? 何の話だか分からんな。
 測りかねるかい。だがお前が上澄みの劇を好むのはそれとなく分からん事もない。
 真意は計りかねるがね。ただ、そうだな。

 訂正させて貰おう。真実が好きと言うと少々の語弊がある。
 真実と訳されることはあるだろうが――普遍的な完全なんぞよりも良いものが見たいだけだよ。
 
 普遍を謳う完全なんかよりも個々のイデアとその果てだ。
 欲と言い換えても良い。この世界に在る時点で完全からは零落するが――」

ルギウス > 「私は、過程を楽しむ。
 故にエンドがハッピーだろうとバッドだろうとトゥルーだろうとデッドだろうと“そこに意味はありはしない”。
 最も、幕を含めての舞台ではありますがねぇ。
 過程の為なら、敗者にでも負け犬にでもなりますよ……それが実に楽しめるのであれば」

笑みがとても深くなる。

「貴方は、イデアの果てを―――完全のその先を。
 凝り固まって膿みきった矜持のせいで我々には見えぬ景色を。
 丘の向こうを山の向こうを海の向こうを求めているのですねぇ……」

リビドー >  
「それもまた真ではあるな。ボクはそれを否定しない。
 終わった後には何もない。少々ずれるが早い話、ふつうは死んだら終わりだ。
 故に過程を愉しむか、死の先を想うか――まぁいい。ともあれそれこそお前のトゥルーなら、ボクは好むよ。」

 彼の深い笑みを確かに見据える。
 それこそ、一瞬たりとも瞬かないし目を逸らさない。

「そんな所だ。だから老眼ってのも良い線行ってるぜ、ルギウス。
 老眼鏡を掛けて手元を愉しむ所まで含めて正解だ。」

ルギウス > 「私のトゥルーは……さて、なんでしたかねぇ?」

この台詞は一体なんであったのか。
本人にしか預かりしらない事なのかもしれない。
いや、あるいは本人にすら―――。

「では、年寄りの冷や水にならないように舞台装置だけはしっかりと作らないといけませんねぇ。
 老眼で手元が狂えばそれだけで大惨事が確定してしまう」

リビドー > 「何だろうな。」

 特に気にする素振りも見せず、楽観の色のある声で応え。

「全く、舞台装置なんて変な言い方をするものじゃあない。
 "私はこれから悪事を働きます"、って言えば良いだろうに――まぁいい。

 ……昔なじみに顔を合わせるだけならそろそろ帰るよ。
 良い蕎麦屋を見つけてね。早く行かないと店じまいになってしまう。」

ルギウス > 「『この世は舞台人はみな役者』
 で、あるからには舞台を盛り上げるギミックは舞台装置でしょう。
 そして悪い魔法使いの役ならば―――ふふふ、語るまでもありませんねぇ」

舞台役者のように一礼して見送る姿勢に。
頭を垂れたまま言葉を紡ぐ。

「貴方の舞台によい役者が訪れん事を。
 貴方の舞台の終幕は……私がきっちり見納め、語り継ぎましょう」

リビドー >  
「とは言え、だ、ボクの邪魔になるなら容赦はしない。
 言っとくが、英雄開発課はともかくとして教師生活の邪魔はするなよ。
 ……フリじゃないからな。」

 踵を返し去る。
 ――前に、固有の魔術――リゾーマタの始祖魔術を用いて土剣を生成し、ルギウスの心臓目掛けて投擲する。
  
「するなら、そうだな。具体的にはこうする。
 ……全く、今は歓楽区の地下に建物作ってるだけだから何とも言えんのが残念だ。」

 ……投擲の後に脅迫めいた警告を告げれば、鋭く睨んだ。

ルギウス > 「生徒が舞台に上がれば限りではありませんが、先生を名乗っている時はおとなしくしておきましょう」

黒い球体が影から現れ土剣を食い散らかした。

「おお、怖い。
 私が貴方になるのか、貴方が私に成り代わるのか そちらにも興味はありますが。
 警告は忘れるまで覚えておきますよ。

 どうせ貴方の事だ。
 完成すれば嫌でも理解はするでしょう」

ここで初めて頭を上げた。
いつもと同じ張り付いた笑顔で鋭い視線を受け止める。

リビドー > 「ふん。全く、愛想のない顔だ。
 ほっぺつねって両手にピース作らせるぞ。」

 じっとりとした目を向ける。
 これ位は愛想を作って見せろと言わんばかりに、少々のコミカル色が混ざった。

「まあ良い。その時を待つことにするよ。
 それまではただの教師として蕎麦でも食べているさ。……じゃあな。」

ご案内:「落第街地下【地獄炉予定地】」からリビドーさんが去りました。
ルギウス > リビドーが去ってから、独り言ちる。

「こんなにも愛想を振りまいているというのに」

キラッ

ご案内:「落第街地下【地獄炉予定地】」からルギウスさんが去りました。