2016/05/31 のログ
ご案内:「学園付属治療室」に浅田扁鵲さんが現れました。
浅田扁鵲 >  
【この時期、季節柄の物といえるのだろうが、やはり体調を崩す生徒は少なくない。
 そんな生徒の中には薬を受け付けない体質の生徒も当然いるのだ。
 そういった生徒は普通、魔術に頼ることが多い。
 しかし、魔術を避けるものや異能ゆえに魔術と相性が悪い生徒もいるわけで。
 そんな比較的少数の生徒は、定期的に浅田の治療室に訪れるのである】

「……よし、これで良いだろう。
 調子はどうだ?」

『はい、落ち着いたみたいです』

【治療を受けていた生徒がゆっくりと起き上がる。
 それを確認すると浅田はベッドの周りのカーテンを引いて、ハイバックのチェアに腰をかけてカルテを更新した。
 この患者、生徒は自律神経失調症の傾向があり、異能が不安定になりやすい。
 そのため定期的に調子を整えているのだが、今日は少々鍼の数が増えてしまった。
 なるべく多くても20本以内に抑えたいというのが浅田の考え方だが、そうもいっていられない場合もあるということだ】

「それじゃ、また来週だな。
 それまでに調子が崩れるようだったら相談に来るといい」

【着替えてカーテンから出てきた生徒は、浅田に感謝を告げると治療室から去っていく。
 生徒を見送れば、待っている患者も特にいない。
 暇な時間が出来てしまったが、チェアに深く座って今の生徒のカルテを眺める。
 そうして新たな患者か来客を来るのを待ちながら、カルテを見返して次の治療方針を考えはじめた】