2016/08/11 のログ
ご案内:「第4病院」に夢乃 亜莉朱さんが現れました。
■夢乃 亜莉朱 > 本日の診察、身体の世話を終えられ少女はベッドで静かに横になっている
とは言っても彼女はずっとここで眠り続けている
いわゆる昏睡状態
このような状態がもう一年も続いていた
ご案内:「第4病院」に白泉椿丸さんが現れました。
■白泉椿丸 > 見知った生徒の見舞いを軽~く終わらせた椿丸が現れたのは、眠り姫の病室。
小さな風呂敷に包まれた何かを片手に、入室の音は比較的小さく。
黒髪の彼女が静かに横たわっているのを見れば、一瞬は寂しそうな眼をしながらも、にこりと笑う。
「もう外はすっかり太陽の天下よ、眠り姫ちゃん」
紫外線がお肌をこんがりさせてしまう時期よ!
健康の象徴である褐色の肌もいいけれどン、あえて白さを保ちたい気持ちもあるの…。
でも、変に日焼けすると皮がむけちゃったりして別の問題も産むのよねェ。
■夢乃 亜莉朱 > かりかりと電子カルテになにやら書き込むカエル顔の医者
電子カルテを書き終えるとタブレットをぱたりと閉じまわりの看護婦たちに
「それじゃあ後は頼んだよ」
といいのこし部屋を後にしようとする
と自分の二倍はあろうかという巨躯と鉢合わせした
そのテンションと大きさにビクンと驚いたのが見て取れる
少女はその様子にもぴくりとも動かない
■白泉椿丸 > 「アラッ、びっくりさせちゃったかしらン」
驚いた動作もカエルみたいにぴょこりとしてるのネ、と道を譲る。
何か進展はあったかと聞こうかと思ったが、それは看護師たちからも聞けるかと思い直す。
「薬湯浴を行いに来たのだけど、もう準備は始めちゃって大丈夫なのかしら?」
持っていた風呂敷を軽く掲げて見せ、小首を傾げる。
よーくみるとこの風呂敷、ハートや小さな花があしらってある。無駄な可愛さである。
■夢乃 亜莉朱 >
「はーい
だいじょうぶでーす」
と看護婦達がきゃぴきゃぴと応える
本来他人を風呂に入れるというのはかなりの重労働なのであるがそれにもまして楽しそうである
亜梨朱を車いすにそっと座らせると
「じゃあ浴室はこちらです」
と車いすを押してすすむ
大型病院だけあって特殊浴室までちゃんと完備されているようである
「僕はこう見えても雄だからね
遠慮しておくけど
何か成果があったら教えてほしいかな」
とカエル顔の医者はゲコゲコと見送るのだった
■白泉椿丸 > 雌でしたって言われた方がビックリする人が多いんじゃないかしら…。
という言葉を、喉でゴックンと飲み下すオカマ。
「ええ、もちろんよ!」
カエル顔のお医者先生へ小さく手を振り、看護師たちを追いかける。
特殊浴室につけば、さっそく用意を始めた。
「眠り姫ちゃんが横たわっても問題が無い程度の大きさの湯船。
湯量はバスタブの半分程度、温度は37度……あとは排水溝にお花が詰まらないようにしなくっちゃネ」
このあたり勝手にいじっちゃって良いかしら?と看護師に聞く。
そういえばこの子達、やたらと楽しそうだけど変わり者なのかしら……。
■夢乃 亜莉朱 > 楽しそうに見えるのはいわゆるベッドマンの刷り込みの結果であるのだが
当人達を含めそれを知ることはない
ともあれ傍目からはとても愛されているように見えるだろう
「ええ、どうぞどうぞ
つまり防止は最初からついてますけど一応ネットも用意してありますよ
管理も最近は機械式ですから簡単ですし」
エレベーターを降りればすぐに特殊浴室である
看護婦達も準備をしているようで服をまくり上げればバンドなどで止めていく
そして亜梨朱の病衣をおもむろに脱がせはじめた
■白泉椿丸 > 「細かいお花も使うから……
って、ちょっとは声かけてから脱がしてあげなさいよッ。
後で見るとはいえ、アタシも男なんだから!オネエでも下半身には常にメンズ機能が備わってンのよ!」
と、言いながらも準備をする手は止めず、である。
お湯が溜まるのを待ちながら、風呂敷の中身を開けて薬の確認だ。
透き通る液体の入った瓶が数本とハーブが束ねられたあみ袋、大きなオレンジがひとつ。
「…そうだわ、うっかり聞くのを忘れていたのだけどン。
水中呼吸の薬か魔術を眠り姫ちゃんに使用するのは、大丈夫かしらァ?」
■夢乃 亜莉朱 >
「大丈夫ですよー
先生が来るってわかってましたから水着着用済みです」
じゃーんとポーズを取ってみせる
トランジスタグラマーを装うのは上下白のビキニ
サイズが合っていないのか少し布面積が少なく見えた
「魔術ですか?
先生はこの昏睡に魔術的な痕跡は見受けられないといっていましたので大丈夫かと
いままでにも魔術を使った検査も行っていますし
あ、大丈夫だそうです」
なにやら携帯端末でカエル顔と連絡を取ったようだ
「それでは先に体を洗っていますので準備が出来ましたらお入りください」
そう言って車いすを押して浴室へと入っていく
この特殊浴室は車いすのまま入浴できるタイプのようだ
■白泉椿丸 > 「ヤダ、ナイスハニーデューメロン。っておバカ!
ちょっとビキニがグラビアモデルのそれになっちゃってるわネ…。
というか、こんなに発育がよろしいのに海に遊びに連れてってあげられないのが残念…」
魔術の使用許可を貰えば、ならよかったと微笑みながら先入りを見送る。
それから瓶のふたをあけて、香りを嗅いで中身を確かめた。
ウンウン、我ながら120点の出来じゃない!ゆっくりでいいから、効果が現れると良いんだケド。
持ってきたハーブのケープにも異常は無い。
オレンジは―― 切ってからのお楽しみというところ。
さらにもう一つ、綺麗にたたんだハンカチの確認をする。
これを広げるのは湯船の上で良いわねン。さあ、私もやることやりましょ。
オカマが浴室へinしました。
■夢乃 亜莉朱 > 浴室へ入れば今まさに体を洗っているところだった
どうやらこの車いすも座らせたまま体を洗える特別製のようだった
そして頭にははあまり似合っていないがシャンプーキャップ装着である
体の隅々まであわあわ
水着の下まで手を突っ込んでむにゅりむにゅり
「なにもしてないのにどうしてこんなに育ってるんでしょうね
うらやましい
ぐふふ・・・」
とぐにぐにと体を洗う
椿丸が入室したことには気付いていないようだった
程なくすれば体を洗い終わることだろう
■白泉椿丸 > アタシ、今どこに来てるんだっけ。
歓楽街のピンク通りのお店に見学しに来たのだっけ?
いいえ椿丸、しっかりするのよ。ここはプレイ喫茶じゃないわ…。
普通の病院なのよ。一応ネ…。
「お楽しみ?のところ悪いけどォォ~~、ちょっと後ろ通るわよォ~~?」
オカマは容赦なく横をずんがずんが通り、湯船の支度をする。
瓶の中身を3つともあけて、その水面の上で手のひらを軽く動かす。
僅かに魔力めいた要素を足し、色が変わり始めたお湯に指先をいれ、それを確かめた。
――こちらも、問題無し。ハーブのケープを浸し、横へ退く。
■夢乃 亜莉朱 >
「え、あ、いやいやいやいや楽しんでなんていませんとも
患者さんのお世話を一生懸命しています
はい」
泡を一通り流し髪をきゅっきゅと絞る
「それが魔女薬というものですか?」
車いすを押して湯船に近づく
色の変わるお湯を興味深げに眺める
■白泉椿丸 > 「そうよン。今回はハーブと月の魔力を少し借りたお薬。
神経…というよりは、精神へゆっくりと語りかける代物ネ」
気力回復にも良いし、肌にも良いのよ?と言いながら見守る。
朝日での起床を願いたいが、もしかすると眠り姫の中は満たされていないのかもしれない。
そう考えて製薬してきたのが、今回の【月の涙】だった。
体と心の剥離を緩やかに近づけ、優しい夜が間を埋めていく効果を持つ。
ただ、即効性はない。普段ならば時間の経過で効果を高める魔女薬だ。
…この子には、効くだろうか?この薬は、少しでも何かを与えてやれるだろうか?
眠り姫が湯船につかり切れば、ほのかに桃色じみた湯船が綺麗なピンクに染まるだろう。
清々しい甘さのある、ハーブの香りが少しずつ強くなる。
■夢乃 亜莉朱 >
「ふむふむ?」
魔術にはどうにも門外漢のようでうなずきながらもよくわかっていないようだ
ゆらゆらと湯船に髪が広がりどこか神秘的にも見える
だがやはり姫が眠りから起きることはない
ゆらゆらと穏やかに、穏やかに眠り続ける
近づけるべき中身がここにはないのだ
きっとこのまま湯船に沈めればそのままなにもせず死に行くような
ここでの彼女はそんな儚い存在でしかなかった
看護婦がそっと手を取り脈を診る
若干の体温上層と心拍数上昇がみられるがこれは湯に浸かったときに起こる一般的な反射に過ぎない
「はっと目を覚ましてくれたりしたら良いんですけどやっぱりそううまくはいきませんよね」
今までやった事の無い治療というものに幾ばくかの期待を寄せていたのかも知れない
■白泉椿丸 > 湯船の傍に膝をつけ、眠り姫に近づく。
たたんでいたハンカチを広げ、中身を出すように軽く振る。
すると、大小さまざまな夏の花がこぼれ落ち、あっというまに湯船をうめていった。
なかでも白い花には魔法がかかっているらしく、湯に沈むと柔らかく溶け消える。
椿丸はハンカチを膝に広げたまま、脈をとる看護師に促して眠り姫の白い手をとった。
花ごと湯を掴み、その肌に流しながら撫でる。
小さな花弁が、水面の輪に飲まれていく。
「ミントのように、ハッと目覚めるような効果ではないからねェ。
眠り姫ちゃんの中に【道しるべ】が浮かぶようにって。
"中身"が充実していなかったら、起きれるものも起きれないかもしれないじゃない?」
■夢乃 亜莉朱 >
「今後に期待・・・ですか」
魔法はゆっくりと体にしみこんでいく
これがいつ効果を現すかは神のみぞ知るところだろう
「はやく起きてくださいね
みんな待っているんですから・・・・・・」
花弁が
さらさらと肌の上を流れる
■白泉椿丸 > 「そういう事になるわ。…もともと、
アタシの魔女薬はこういう治療に対して即効性のあるものが少ないから」
丁寧に肌を花で撫でてやり、ゆっくりと彼女の手を湯船へ戻す。
おもむろにオレンジに手を伸ばすと、それを眠り姫の足の上でバクリと二つに割った。
新鮮なオレンジの中身は普通の橙色をしており、その身からは真っ赤な果汁を滴らせる。
「コレは"おまけ"よ、眠り姫ちゃん。あまり長く浸かっていても、のぼせちゃうだけだし」
効果は語らず、果実をぎゅっと搾り抜いた。
果汁が散り混ざる前に、それを彼女の肩にかけてやる。