2015/07/22 のログ
■シェムハザ > ……くすくす、可愛い……本当に
こんなになっても髪留めだけは覚えているの?
ふふ、大丈夫よ?
せっかく消える前に気持よくしてあげてるんだから、存分に楽しみなさい
【コレはいつものシェムハザと壱耶との儀式だった
修復するときに狂うまで快楽を与えるのだ
どうせ上書きてしまうのだ、だったら可愛い壱耶には可能な限り気持ちよくしてあげる
こんなに可愛い機械なんだから
切り離された脊椎ユニットが再接続され
新しい動力システムと制御システムに置き換わる
ハイドレンジアによるフィードバックもあり、以前よりレスポンスの良いシステムに変更されている
壱耶のAIはバージョンアップされるため、旧バージョンの彼女は今日で消えてしまう
もちろん引き継がれるのだが、それは以前の彼女と同一ではない
旧バージョンの壱耶は今日しか見れないのだ
だから、思う存分狂わす】
……ほら、ノイズカットフィルタ、今日は解除してあげるわ?
【AI保護用のノイズカットをオフにすれば、どんどん快楽で狂い出すだろう
壊れるぐらい
なにせ、今でも……「制御権のない腕をのばそうとする」ぐらいなのだ
もちろん現実には腕はぴくりとも動いていなかった
そういった誤認識状態はモニターされている】
■壱耶 > 現実と認識のズレ。
ねえさまからの声を聞いて。
「え……」
一瞬だけ、その言葉を聞いて声を上げた。
それは、だ、め、こわれて。
次の瞬間には。
「い、いぃぃぃ!?ひ、ああ、あ……あっあっ、あ、が!?」
壊れる。
「―――――~~!?」
もはや声では無く、それは音にならない咆哮のような声を上げる。
きもちいいのかすらわからない。
いたいのかすらわからない。
ただわからないなみは。
いちやというものをおしつぶし。
ぬりかえる。
「……ぁ……」
声すら出せない程に流れ込むモノ。
時折びくん、と身体が跳ねる。
跳ねていると思っているだけかもしれない。
目の前に居るのは愛しい姉様。
それだけはきっと本当なんだと。
「……」
荒い吐息だけを吐きながら。
虚ろな目でただシェムハザを見ている。
■シェムハザ > ……ふふ、終わったわよ
壱耶、まだプログラム動いてる?
【気が付くと修復は終了し、既に元の綺麗な体になっている
……もっとも、これからインストール作業が始まるのだ
今の壱耶は壱耶でいながら新しい壱耶になる
もちろん最新の壱耶が一番いい壱耶なのだが、狂った旧バージョンもそれはそれで可愛い
つまりは壱耶はどれもコレも可愛いのだ
もっとも、快楽で状況すら理解できないままところどころ壊れたバグだらけの今の壱耶は
すごく機械らしくて可愛い
最終工程に進む前にかわいがっておこう】
ねえ、壱耶?
いま望んでることを言ってご覧なさい?
できたら……全部書き換えて新しいあなたにしてあげる
【コレは「命令」だ
もっとも、そんなことをしなくても壱耶は私の望むようにしてくれるのだが
壱耶が思う存分狂った言葉を紡げば……あたらしく正しい壱耶がインストールされるだろう】
■壱耶 > 「のぞ……み」
―――。
すこしだけ、かんがえる。
そもそもかんがえられるばしょはもうすこししかのこってなくて。
けつろんにいたるのははやい。
これしかなかった。
「ねえ、さま」
にこりとわらう。
こわ
「もっと、いまのいちやをあいしてください」
ぐちゃぐちゃになるまで。いまのいちやはいましかいないから。
つぎおきたらべつのいちやだから。
【そして、一体どちらが発音されたのか、壱耶自身でも既にわからなかった】
■シェムハザ > わかったわ……それじゃあ……ほら。
【なら快楽を与える、可能な限り
壊れた壱耶が機械とも人間とも付かない答えを出してくれたのだ、是非もない
正確には信号をすべて快楽に変えてしまう
もちろん一瞬で飛ぶだろうが、壱耶は快楽に押しつぶされるかたちで、壊れるだろう
言葉すら壊れ、ただのエラーの塊になるまで
壊れたら……新しい壱耶を書き込んであげよう
シェムハザも壱耶も、それを望んでいるのだから】
くすくす……やっぱり可愛いわ、壱耶?
【新しい彼女になれば、今やったことはすべて夢のなか
何もかも忘れるのだから】
■壱耶 > 「つぎのいちやは」
そこまで言い。
「っぁ……」
それが最後の小さな喘ぎ。
アラート
警告!
システムの重大な
新たな接続の確立
インストールしますか?
Yes/No
システムは誤作動しています
Error loading operating system...
快楽
飛び交う全ての情報。
バツン、と落ちる音がした気がして。
壱耶は物言わず、そこで壊れた。
■シェムハザ > ふふ……ああ……よかったわ、壱耶、すごく可愛い…………
【ぞくぞくする
だって彼女は私のために壊れたのだから、だから壊してあげたかったし狂わせてあげたかった
こうやって壱耶は何度でも私を楽しませてくれるし私は望むなら何度でもしてあげたい
……インストール終了
壱耶は新しい壱耶になった
もう、さっきまでの快楽も何も覚えていない
さっきまでの行為は……適度に保存され、整合性が合うよう都合よく丸められ
壱耶の精神状態を安定されるために使われる
シェムハザはシステムをそう組んだと思っているが、もちろんシェムハザもそのためのユニットであり
壱耶の安定のための一連の行動だった
すべて予定通り
……そして再起動のチェックが終われば、壱耶は目覚めるだろう】
■壱耶 > 再起動します
Loading....complete.
目を開ける。
そこには愛しい姉様の姿があって。
身体を起こす。
「おはよう、ございますシェム姉様」
はにかむ様に、笑う。
先ほどまでの表情は既に無く、ただただ何時もの壱耶の笑顔がそこにはある。
いまの壱耶。
「あ……」
裸である事に気づいて頬を軽く赤らめ、少しだけ身体をくねらせた。
■シェムハザ > ふふ……調子はどう?
よく眠れた?
【もう、破損したことも壊されたことも快楽に溺れたことも、知らない
……純粋な壱耶だ
こんな機械に繋がれていたというのに、家で寝ていたようにしか理解しないのだから
もっとも、壱耶はシェムハザと一緒に暮らしているし、行動を共にすることも多いのだが
壱耶の新しい私服と装備一式が用意され与えられる】
http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/up2/img/toko143.jpg
ふふ……いつでも壱耶は可愛いわね?
【その恥ずかしがる様子を見ればその指で肌をなぞった】
■壱耶 > 「調子……、はい。大丈夫で……ひゃっ」
指でなぞられて更に恥じらう様に身体を縮め、おどおどと顔を更に赤らめる。
「そ、その、姉様、やめてください……お洋服、着れないです……」
服を手に取ったまま、おずおずと口ではそう言ったものの、シェムハザのされたいようにされている。
とはいえ身体は限界まで縮めているのだが。
■シェムハザ > 壱耶は可愛いからそれでいいのよ
【壱耶はなにも知らない、ただ必死なだけだ
……プログラムされた通りに
だから可愛い
わざとひと通り楽しむと服を着るまで待った
刀も服も体もAIも新しくなっているのだ
通常行動は問題なさそうだが、それでも馴染むまで軽く動かす必要があるだろう
いじっていたのもそれを確かめるためだ……役得だが】
■壱耶 > 「うう……」
ひとしきり全身を弄り回され、顔が真っ赤なまま。
シェムハザが満足して離れた後におずおずと服に袖を通しはじめる。
するすると衣擦れの音が響き。
「はあ……」
溜息を一つだけつき、着替えが終わり。
髪留めの位置を確かめ、少しずれていたので直す。
「お洋服……ありがとうございます」
ぺこり、とうつむき加減のまま、頭を下げた。
■シェムハザ > いいのよ……さて、私はこのあと少し出ようと思うけれど……あなたはどうする?
【シェムハザはこのあと、落第街でまた行うのだろう
もちろん……出る、と言っても壱耶は理解できない
壱耶は真面目で引っ込み思案の少女であり、それ以上の行動は何も気づかない壱耶か、壱耶ではない壱耶が行動するからだ
落第街で戦闘力を試しているなど壱耶はしらない……ただ、朝起きたら全て終わっているだけだ】
■壱耶 > 「おでかけ……ですか」
軽く首を傾げる。
勿論、この壱耶はこのお出かけが何をするのか、そんな事わかっていない。
そして一つ一つの動作は可愛らしく、そしてまた小動物のような印象を相手に与える。
彼女の持つ【異能】がそうさせているのだろう。
勿論、プログラムもされているのだろうが。
「はい、勿論ご一緒します」
ぱあっと笑う。
今の壱耶にはただ、愛しい姉様と一緒にお出かけが出来て嬉しい、ただそれだけなのだ。
す、とシェムハザの斜め後ろ辺りに位置取る。
隣に並ぶなぞ恐れ多く、彼女から並ばない限りは、壱耶は何時もその位置に陣取る。
■シェムハザ > ふふ……じゃあ、行きましょうか?
【なに、とは言わなくても壱耶はついてくる
何を意味するか理解していなくても実行する
ドコで何をしているのかわかっていないのに刀をふるう
そういう姿が愛おしく可愛いのだ、だから敢えて説明しない
シェムハザはそんな彼女を連れ、ワーカーたちを率いて落第街へと出向いていった
……わざと、壱耶の手を取り、まるで中の良すぎる友達か恋人のように】
■壱耶 > 「あ……はい」
手を取られ、ぽーっと更に顔を朱くする。
これからする事を全く知らない。
知っているのは今の所は別の壱耶。
ただただ変わらないのは彼女への依存と忠誠、好意。
そして髪留め。
シェムハザに引き連れられるまま、彼女の横に壱耶はいつも居るのだ。
ご案内:「シェムハザの地下研究所」からシェムハザさんが去りました。
ご案内:「シェムハザの地下研究所」から壱耶さんが去りました。