2016/09/11 のログ
ご案内:「???」にソルヴィスさんが現れました。
■ソルヴィス > 『…ええ、ええ、それで?』
「ははは、それで彼ときたら…」
白いテーブルクロスの引かれた、大きなテーブル、そこから聞こえてくるのは
楽しげに会話する男女の声。
■ソルヴィス > 食事の最中なのか、テーブルには料理の盛られていたであろう皿が空となっている。
所々穴があるようにテーブルのクロスが見える部分は、既に皿が下げられた後のようだ。
『あら、ソルヴィス様、それは?』
女が、ソルヴィスと呼ばれた男が手に持った珍しげな料理に
興味を持ったのか、そんな事を口にする。
「何でも、亀の手の塩茹でをヒントに、シェフが作ってみたらしい。
あっさりとした味付けだから物足りない人もいるだろうが、僕は気に入ってるよ。
素材の味が楽しめるからね。」
男は、料理を口に運ぶ。
■ソルヴィス > 『まあ、随分気に入ってくださったのですね。嬉しいですわ。』
女の声は、それが本心から喜んでいることを察するには十分な声色をしていた。
『あら、今度はなんですの?』
女が再び、質問を男にかける。
「これはスープだよ。シェフが言うには、硬い肉を美味しく食べるにはこれが最適らしい。
…最も、これは僕としてはやや失敗だと思うけどね。
肉が柔らかいせいで、ぐずぐずに崩れてしまっている。
まあ」
男がスープを一口啜ると、にこやかな顔で女へ
「素材のおかげで、そんな事が気にならないくらい美味しいけどね。
君がいてくれなければ、僕は彼を呼び出して不満をぶつけて
後の料理も心から味わうことができなかったよ…本当に感謝している。」
と語ると、料理を口に運んだ。
■ソルヴィス > その後も、女はソルヴィスが料理を手に取るたび、どんな料理なのか
味はどうか等を問いかける。
男はそれに逐一どういった料理かを答え、その味と、その料理の素材を準備してくれた女に感謝と賛辞を述べながら
料理を口に運び続ける。
そのうちに、テーブルに並べられた料理は全て平らげられ
残された皿は一つに。
「いやあ、美味しかった…
美味い料理に、美味い酒、そして美しい女性との語らい、これほど満足したのは
久々だよ…本当にありがとう。」
女性へと感謝の気持ちを述べる男に
女の方は、顔を赤らめながら、何かを聞きたそうにしている。
だが、やがて意を決したのか、男の顔を真っ直ぐ見つめながら
「そ、それで…如何でしたでしょう、お口にあいましたか…?」
■ソルヴィス > 「 私の、お味は? 」
■ソルヴィス > 食卓には、椅子に座った、白いスーツに合わせたかのような、真っ赤な肌の男。
そして彼の手の横には、培養液のようなものに満たされたガラスの筒らしき容器に浸かった、女の生首。
男は、料理された女の体を食しながら、その感想を述べていた。
そして女の方は、その賛辞を聞きながら、料理された自身の体が男の口に運ばれ続けるのを、うっとりとした顔で眺めていた。
「さて、名残惜しいが、そろそろデザートの時間だ…」
男が、ガラスの筒についた、スイッチのようなものに手を伸ばす。
■ソルヴィス > 『あら、もうそんな時間なのですね…』
筒の中の生首だけの女が、まるで他人事のように口にする。
『ああ、楽しい時間とはこんなにもすぐ過ぎてしまうものなのですね…
ソルヴィス様、貴方と過ごした時間、私の人生の中で
最高の一時でした…』
涙を浮かべながら語る女の生首に、男は肯定するように首を縦に振る。
「僕もだよ…君ほど素晴らしい味わいの女性、初めてさ」
その言葉を聴けば、生首の女は満足したように目を瞑り
「ああ、どうか、次に生まれ変わるときも…最後は貴方の供物になれる事を…願っています…」
そして、言い終えたのを見計らったかのように、男がスイッチを落とせば
女の首は糸が切れたかのように静かになり、それきり目を開けることは無かった。
■ソルヴィス > 「…やれやれ」
男は、女の首を筒から掴み出すと、その首を最後に空いた更に置き
ヘッドギアのような機器をその頭に取り付ける。
「食事は静かに楽しみたいんだけど…まあ、味はよかったし、最後に邪険にしたら幾ら君達でも可哀想だからね。」
手馴れた様子で機器についたクランクを回すと、頭についた機器は徐々に閉まり、やがて
頭蓋を砕き、その内についた刃が皮膚と肉を綺麗に裂く。
「さてさて」
そうして機器を持ち上げれば、そこには頭部を切除され、露になった女の脳が
■ソルヴィス > その鮮やかなピンクと、模様のように複雑に刻まれた皺を眺めると
男の口に笑みが浮かぶ。
「ふふふ、どんな人間でも、どんな生物でもここだけは外れがない…」
そしてスプーンを手に取る、そのまま、そのスプーンを露になった脳へと近づけ…
「 それでは… い た だ き ま す 」
ご案内:「???」からソルヴィスさんが去りました。