2018/01/25 のログ
ご案内:「スラム/無人地域」にジョゼフ・マーキンさんが現れました。
ジョゼフ・マーキン > 「どーんなに上手にかーくれても.....。」

両手に銃剣をぶら下げながらゆっくりと歩いていく。
月が出ており、夜道がはっきりとしており、照らす必要もなく、鼻歌交じりにハイキングができる。
月の明かりに照らされた彼は狩装束と呼ばれる正装に着替えており、スンと鼻を鳴らしながらも行進を続ける。

「あー、そこかい?おじさんと遊ぼうじゃないかッ!」

薄っすらと笑みを浮かべながら、銃剣を壁に向け、発砲する。

『ひっ...腕があああああ?!ああああああッ!!』

反応はすぐにあった、そしてすぐに香る血の匂い。
相手の叫び声から聞くに命中したのは腕だろうか?

「これでもうおじさんからは逃げきれないよォ?マーキングは完了だ。
さて、狩りの時間と行こうか。」

銃剣の弾を装填しながら再び鼻をスンと鳴らす。
血の匂いの後を追うように再び歩き出す。今宵は楽しい狩の日だ。

ジョゼフ・マーキン > 「...おや。なるほど、やられっぱなしじゃ楽しくないもんなぁ。
おじさんと狩り会おうじゃないか、人間。」

想定外。本来は鬼ごっこをする予定だったのだが、お相手はどうもやる気らしい。
腕を撃ったつもりだったが、それでも折れない心。どうやらただのチンピラではないらしい。

『どうして俺を狙うんだ!俺が何をしたっていうんだよ!!』

お相手はやる気満々のようだ。そんな姿を見れば胸元から手帳を開く。
臨戦態勢の相手を尻目に書かれていることをつらつらと読み上げていった。

「確認してみただけで窃盗2件、んで殺人3件、内2件は強盗殺人。そして強盗殺人の際には儀式魔術の形跡あり。
よくもまあここまでやったよ。えー、2年の後藤君だっけ?」

手帳をパタンと閉じれば覆面で隠された顔を明かせば、相手にそう言って見せた。

ジョゼフ・マーキン > 「とまぁ、これだけの罪を犯したんだ。生徒だろうが極刑は免れないだろう?
だからおじさんが殺してやろうって話さ。それに...おじさんも君と同じ獣だから...さ?」

首に下げた自身の世界からの持ち物であるロザリオを手に取り、軽く齧る。
その瞬間、彼の体は膨張し、口は裂け、二息歩行の人間であった姿から、2mを超える狼へと変身する。

『ヒッ?!...化け物ッッ!?』

そんな悲鳴を上げながらも相手は魔術を唱え始めた。
だが、その詠唱よりも早く、人狼は相手の左半身を食いちぎっていた。

「■■■■■■■■■■■!!!」

文字通り獣としての鳴き声を叫べば、グチグチと咀嚼音を立て、ゴクリと飲み込んだ。
獣の背後では無残にも残骸と化した相手がベシャリと倒れたころだった。

ジョゼフ・マーキン > 「■■■■■■■■■■■―――! 」

勝利の雄叫び、満足したことによる遠吠えだろうか。
言葉にすることは不可能であろうその叫びをすれば、彼は元の姿へと戻っていく。
口元には赤い血がべったりとついており、腰をさすりながら。

「久々にやるもんじゃないね、腰に来る。
歳とり過ぎちまったかなぁ?」

そんな独り言を言いながらも、背後にある死体に銀色の弾丸を投げ、そのまま一小節の詠唱を唱えれば、彼の死体は灰のように崩れ去っていくことだろう。

「証拠を消すならこっちだろうが、ちゃんと教えたろ。間抜けが...。」

ジョゼフ・マーキン > 「さて、と。
そろそろマイハウスに帰ろうかね。」

煙草を吸おうと箱を取り出すが、既に無くなっていたことに気づき、顔を顰める。
代わりに懐から飴を取り出し、口に放り込む。本来爽やかな味のはずの飴は血と混じりあい何とも言えない味になっていた。

「はぁ、ついてないなぁ。」

大きな溜息と共に夜道を歩いていく。
自分の世界を貶めた人間への罰、いや、本当は獣としての自分を抑える為だ。
結局は私利私欲しか能がない男なのだろう。

ご案内:「スラム/無人地域」からジョゼフ・マーキンさんが去りました。