2018/03/10 のログ
ご案内:「スラム/危険地帯」に黒峰龍司さんが現れました。
■黒峰龍司 > スラム…その中でも特に危険地帯と称される一角がある。まぁ、スラムは何処も危険な事に変わりないが。
そんな危険で同時に辺鄙な場所を、黒いスーツにサングラス姿の男が一見してダラダラと独り歩いている。
「…こっちの方はあんまし変化はねぇな。…相変わらず血の臭いが濃いのも同じか」
白骨化した死体、腐り掛けの遺体、ボロ切れの衣服の残骸のみが残った死体の痕跡。
そういうのも普通にあるこの一角だが、男からすればこれより酷いのは幾らでも見てきた。
なので、特に感慨も思う事があるでもなく、偶に人骨らしき欠片を革靴で踏み潰しながら歩を進める。
途中、何時もの様に懐から黒いパッケージの煙草の箱を取り出して中身を一本抜き出す。
後は、口に咥えてジッポライターで火を点けるまでが何時もの流れだ。
(…学園の上の方は何を意図してここを存在しない扱いで放置してんだかな。まぁ俺にゃ関係ねぇ事だが)
■黒峰龍司 > 黒龍という偽名を縮めた…ついでに、この世界に来て最初の頃に名乗っていた名前がそのまま異名になっている男。
とはいえ、今は情報屋(見習い)としての仕事をメインでしているので、そちらで顔を売りたい所だが。
「…まぁ、自業自得っつぅか結局、荒事方面で知名度が上がるんだよなぁ」
実際、純粋な戦闘力に限れば色々とオカシイのは事実だが。正直、そちらで名を上げる気は特に男には無い。
むしろ、苦手な情報面を鍛える意味合いで情報屋としてのスキルを磨きたい所なのだが。
生憎と、そういう小まめな事に向いているかと言えばそうでもなかったりする。
(得手不得手で言やぁ間違いなく後者だろうからな)
心中の呟きに苦笑しつつ、煙草を吹かしながら周囲の観察も怠らない。
悪意、殺気、敵意、そういった負の感情というのは結構察知し易い。
その手の類の者には事欠かない場所だから、襲撃される事も十分に想定している。
■黒峰龍司 > (とはいえ、風紀委員会に目を付けられんのも面倒――あぁ、今更だったな)
一部知り合いに風紀委員会所属の者も居るし、黒龍の名も多少は知られていた。
と、なると矢張り荒事で知名度が上がってしまうと要注意危険人物扱いされかねない。
…と、いうか既にされている気がしないでもないがそこは考えない事にする。
「……しっかし、死体放置は戦場なら当たり前だがここだと場所が悪そうだな」
呟いて、無造作に右腕を軽く振った。背後から忍び寄っていた腐乱死体…ゾンビの類だろう。それが男の裏拳の一撃で肉片と骨を撒き散らして四散する。
「…きったねぇな。これだからアンデッドの類は嫌いなんだ」
右手を嫌そうに数度振りつつ、視線を走らせれば白骨化した死体…スケルトンやらほかにもゾンビやら。
放置されすぎて怪異の亜種と化したのだろうか。ともあれ…。
「……お前ら、喧嘩を売る相手はよく選べ…と、いってもまともな理性なんざねぇよなぁ」
嘆くように呟いて、再度右腕を今度は強めに一度振るう。ただの薙ぎ払う様な動作。
しかし、それに付随した風圧だけで周囲を取り囲んでいた10体近くのアンデッド連中を粉微塵にする。
「――死んだならそのまま土に還っとけよ。それが礼儀ってもんだ」
■黒峰龍司 > 「…しっかし、場所が場所だけに掘り出しモンの情報(ネタ)の一つくらいは転がってるのを期待したんだがな」
期待外れ、と判断するのは早計だが物足りないのは事実だ。正直、この場所に対して男は危険とは然程思っていない。
本当に危険なのは、場所や環境より特定の個人だというのを身に染みているからだ。
短くなった煙草の吸殻を足元へと落として靴裏で踏み消す。アンデッドの追加は無さそうだ。
まぁ、あっても無くても関係ない。敵なら潰すだけの話で、それ以上でも以下でもない。
「んーー…情報商会に暇潰しのネタとか仕入れてねぇもんかな」
すっかり使い慣れた携帯…ただしガラケーだが…を、操作しつつ。情報商会の頭や構成員からの連絡は特に無い。
■黒峰龍司 > 特に面白そうなネタが転がり込んでくる気配も無い。仕方ないので今夜は一度落第街辺りに戻るとする。
「さて、んじゃさっさと移動するか」
呟いて黒い円形の穴のようなモノを作り出す。擬似門の魔術だ。転移とそう変わらない。
そのまま穴に無造作に入れば、自動的に黒い穴はそのまま一瞬で消えうせてしまう。
後に残ったのは静寂で――男は落第街へと穴を開いて出現し、適当に街をブラつくのだった。
ご案内:「スラム/危険地帯」から黒峰龍司さんが去りました。