2016/05/17 のログ
ご案内:「◆特殊Free(過激描写注意)3」に伊都波 凛霞さんが現れました。
ご案内:「◆特殊Free(過激描写注意)3」から伊都波 凛霞さんが去りました。
ご案内:「階段下機械室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
■伊都波 凛霞 > 「(……カビくさいな)」
此処に来るといつも思うのはそんなこと
講義終了のチャイム、声がかかるのは大抵が放課後だった
もう何度目だろう、流石に慣れた
こうやっていれば、彼らが約束を破らない限りは妹に被害は及ばない
誰かが言った気がする
力で解決できるのに、なぜしないのかって
「(…そんなことしたらさ)」
経緯はどうあれ、ことを荒立てれば、いずれ妹の耳に入る
それは、こうやって従っていても同じかもしれないけど
■伊都波 凛霞 > 『伊都波ぁ、マグロつまんねーんだけど』
最近は、色々要求されることが多くなった気がする
一年生の頃からつんでいて、よく遊びにいったりもしていたこの3人にそういう一面があったのは少しびっくりしたりもした
逆に、ずっとそういう目で見られてたのかなと落ち込んだりもした
少年の一人が、横たわる凛霞の上に跨るように姿勢を変える
「……ん」
最初は慣れなかったけど、今はそう抵抗もない
差し出されたものに手を宛てがって、少年の望むことをする
ただそれだけ
こうやって色んなことを強要されること、それよりも
友達だと思っていたのが自分だけだった
なによりもそれが、一番辛い
■伊都波 凛霞 > 狭い機械室の中で、何度も何度も
その途中、不意に携帯が鳴った
「あ──」
最近は着衣のまま、も増えていたので壊れないようにポケットから出しておいた
その点灯した画面に表示されていた連絡先は、とある病院
…妹が入院している、病院
「ま、待って、電話が…!」
伸ばしたその手を捕まえられる
『まぁまぁ、もうすぐ済むから後でいいじゃん』
いいわけない
妹はまだ目をさましていないのに
待ってあげなきゃいけない、お姉ちゃんがそんな時に、こんな───
■伊都波 凛霞 > 「ダメ!!!」
叫ぶ凛霞
少年達はにわかに慌てはじめる
『お、おい声でけーよ』
『んだよ…白けるわ』
口々に好き邦題なことを言い捨てながら、
やる気をなくしたのか少年達は機械室を順次出て行く
「………」
打ちっぱなしの硬い床、なんだか身体軋むようで、眉を顰めながらゆっくりと身体を起こす
電話はもう切れていた
かわりに、父親からのメールが届く音が機械室に響く
「……目、覚ましたんだ。はるか…っう」
行かなくちゃ
そう思って立とうとするも、すぐには力が入らない
少年達3人がかりで好き邦題にされるというのは、想像するよりもずっと華奢な身体には負担がかかる
ご案内:「階段下機械室」に高峰 司さんが現れました。
■高峰 司 > 「……よう」
入れ替わる様に、一人の召喚術師が顔を出す。
つかつかと歩いていき、ぐったりとしている凛霞……ではなく、横に置いてある携帯電話を手に取り、凛霞に放り投げる。
「ひでぇザマだな。ま、試供品のエオローじゃそんなもんか」
まさか、エオローが呼んだのがアタシとはな。と苦笑しつつ、適当に腰掛ける。
感情の籠っていない声で、そのまま続けて話しかけた。
「……で、契約する気にはなったかい?アタシなら、あのクズ共からアンタを守れる。もっと言えば、あのクズ共を始末する事だって簡単だ。この地獄の中、いつまで意地張り通す気だ?」
■伊都波 凛霞 > 機械室の暗がりの中、逆光で誰が来たかはすぐにはわからなかった
でも声をかけられれば、一聞でわかる
なんだろう
ほっとしたような
見られてしまった、と感じるような
「…ん、ちゃんとご利益はあったよ、
……大事な時に、司ちゃんが助けにくれた」
まだうまく動かない身体を寝そべらせたまま、投げ渡された携帯を受け取る
「…意地かぁ、意地張ってるのかな……私。
違うな…多分、怖いだけだよ」
ゆっくりと半身を起こして、壁に背を凭れる
…脱がされた下着どこいったんだろ、とか思いつつ。
あとで体の自由が効くようになったら電気をつけて探すはめになりそうだとため息を付いた
■高峰 司 > 「は、おめでたいヤツ」
小さく笑う。
事此処に至って、大事な時に助けに来てくれた、とは。
間に合っていないではないか。助けに来るというのは、そもそもこうなる以前に状況を発生させない事ではないのか。
相変わらず、この女性の思考回路はよくわからない。
「あ?怖い?アタシとの契約がか?なら今この場で、細かいところ詰めてもいいんだぜ?言っとくけどな、アタシの契約は相手の都合にも配慮してる。アンタが呼ばれたくないタイミングを設定しておけば、そのタイミングなら召喚パスがつながらなくも出来んだぞ?」
流石に警戒はされていたか、と納得しつつ、契約の説明をする。
司の契約は、あくまで双方の同意が大前提。一方的に支配する契約ではない。
召喚術の中では、比較的ホワイトな方なのだ。
「……ち、つーかオマエ、あの程度のクズ共なら殴り飛ばせんだろ。オマエの体目当てのクズ相手に何遠慮してんだ?」
言いながら、無意識にポケットからルーンストーンを取り出す。
そのルーンを見て、少し迷い……。
「ほらよ、イング……活性化のルーンだ。それでちったあマシになんだろ」
ぽい、と投げ捨てる様に、凛霞に投げてよこした。
■伊都波 凛霞 > 「そうじゃなくて」
苦笑する
「司ちゃんを変に巻き込んじゃったりするかもしれないじゃん」
怖いのはそのことだよ、と
勿論そうさせないための手も割くも彼女にはあるのだろう
それでも、魔の手が伸びること自体の恐怖感は、拭えない
「…暴力で解決すれば、どんな方向性であれ確実に今よりは大きな話になっちゃうよ?
妹には何があっても知られたくないんだよね…別に、もう慣れたし」
言いながら、投げられた石を受け取る
暗がりでよくは見えないものの、手触りで何か掘られているのを感じる
■高峰 司 > 「……はぁ?」
何を言ってるんだコイツ、と言わんばかりの声を上げる。
なんだって?巻き込むのが、怖い?
「あのなぁ……アタシには召喚獣もあればルーンもある。オマエみたいな躊躇いはねぇ。あんなクズ、どうとでもなんだよ。そもそも、オマエの弱みに付け込んで契約迫ってる奴が巻き込まれない様に、とか普通考えるか?」
おかしい、と真剣に思う。
利害計算が成立していない。一連の言動から、伊都波凛霞に還る利益が何一つ見えてこないのだ。
人間なんて言うのは、ハラワタを開けば皆同じ。自己利益に還る行動しか出来ない身勝手な生き物だ。
司も、あのレイプ集団も、その点では一切変わらない。
この女性だって、変わらないはずなのだ。
「暴力で解決するとマズいにしろ、アタシのルーンで厄払い出来るっつってんだろ。……つーか、妹、かよ」
ギリ、と僅かに感情を見せる。
家族。それに連なるワードは、高峰司にとっては禁句なのだ。
「家族愛なんてモン信じてんならやめとけ。人間なんつーのはどいつもこいつも同じ、テメェの利益のためだけにしか行動出来ねぇ生き物だ。血が繋がっていようがいなかろうが変わらねぇ。人間っつーのは、そう言う生き物なんだよ」
吐き捨てる様に口にした後、投げ渡したルーンストーンに魔力を込める。
イング。◇の形をしたルーン。豊穣神フレイを司り、停滞している物を活性化させる効果がある。
疲労で動けない凛霞の体力を、ある程度回復させる程度の効果はあるだろう。
■伊都波 凛霞 > 「知ってるよ。
司ちゃんには召喚魔法もルーン魔法もある。
あの子達が力ずくでどうこうなんかできないだろうなーっていうのは。
でも強いから、安心だから。友達を巻き込んでも良い、なんて風には思えないよ」
実際がどうあれ、少なくとも凛霞は友達であるとはっきり言った
きっと司ちゃんには、うまく伝わらないだろうな
また はぁ? って言われちゃいそうだな、なんて内心思う
もっと上手な言葉で伝えられたら良いのに
「私は、そうは思ってないけどね。 …あ」
この司という少女の過去に何があったんだろう、と思う
まだそこまで踏み込んでいいのかはわからないけれど、その考え方は…余りにも寂しい
「……なんか、身体が軽くなった。ありがと、司ちゃん」
にっこりと、笑みを向けて
■高峰 司 > 「……オマエ、ほんっとうによくわかんねぇ奴だな」
きゅ、と帽子を目深にし、ぽつりとつぶやく。
ファーストコンタクトの印象は確実に良いものではなかったはずだ。
しかも、その後も自分は突っ撥ね続けている。
だというのに、何故「友達」などと言い続けられるのか。
「オマエさ。アタシといて何が楽しいわけ?言っとくけどな、契約しねぇ限りルーンは刻まねぇぞ。アタシもテメェの利益のために動くクズだからな。利益にならねぇ行動はしねぇ。その上、アタシが愛想悪いのは知ってんだ。それなのに、なんでオマエはアタシを『友達』って言い続けるんだ?」
利益が無い。面白味も無い。凛霞に何も与えていない司が、何故友達と言うカテゴリに入っているのか。
理解できる要素がまるでなく、別に理解する必要もないものではあったが……それでも、聞かずにはいられなかった。
言いながら、投げ渡したルーンストーンについて内心舌打ちをする。
ああ、何の利益にもならないのにルーンを渡してしまった。これでは舐められても仕方ないじゃないか。
それを誤魔化すように、ぽつりと口にする。
「……イング。貸しだからな」
■伊都波 凛霞 > 「え、そうかな…司ちゃんのほうがよくわからなくない…?」
小首を傾げる
「電話で遊びにいこーって言ったらちゃんとキてくれるし、
私は楽しかったけど、司ちゃんの言い方だと…楽しくないなら、付き合ってくれないよね?」
よいしょ、とまだわずかにフラつきながら立ち上がる
パチッと壁にある蛍光灯のスイッチを押すと、機械室の内部がようやく明るくなった
きょろきょろとあたりをみまわすと…器具の間に落ちていた。下着
苦笑しながらそれを拾って履く
「貸しかぁ~、どういう形で返そうかな?」
乱れた制服を整えながら、頭を捻る
■高峰 司 > 「オマエは契約の可能性があるからな。付き合いだよ付き合い」
は、と笑って返事をする。
あくまで契約の前振り、そのための繋ぎに過ぎない。
接待。そう、接待に過ぎないのだ。
「あー?なんなら今すぐ契約してくれてもいいんだぜ?」
そして、身だしなみを整えている凛霞を見ながら、そんな事を口にする。
流石にこんな事で契約には至るまいと思ってはいるものの、こればかりは冗談半分だ。
非常に珍しい事だが、ついつい軽口が出てしまった。
■伊都波 凛霞 > 「あはは、自分から貸し出しておいてそれは卑怯かな?」
あんなことがあった直後だけど、笑う
笑えばなんとなく元気にもなるものである
この湧いてきた元気は、ほとんどこの眼の前の少女のおかげだが
スマホをようやくチェックしつつ、言葉を続ける
「はっきり言ってしまえば、その契約自体はしちゃってもいいんだけどね…。
うん、やっぱり今はまだ、ダメかな」
そう答えた理由は、明快
契約の可能性があるから、付き合っていると少女は言った
前述の通り、凛霞は司との友達関係を心から喜んでいる
…契約してしまえば、それはきっと終わってしまうのだと、そう思って
「───あ、ごめんもういかなくっちゃ」
目を通したメールには、妹が目を覚ましたこと
学校が終わったらすぐに病院に寄りなさい、という文面だった
■高峰 司 > 「あー?まだダメェ?」
首を傾げる。契約自体はしてもいいが、今はまだダメ。その理由がわからない。
その理由を問いただそうかと考えていると、もう行かなくてはならないという。
「……ち、まあいいか。さっさと行きな。出血大サービスだ、ここはアタシが片づけといてやるよ」
疑問は残るが、契約自体はOKで、今はダメなだけと言う言質は取った。それだけでまあ収穫だと割り切ることにする。
こういう時、喰いつきすぎは状況を悪化させかねない。
■伊都波 凛霞 > 「ごめんね、ありがと。
今度ランチでも奢るから!」
きっと少女が望んでいることは違う
んなもんいいから契約させろよって言うのだろう
でも、それはやっぱりまだ早い
それで関係が友達じゃなくなってしまうなら、
友達として最高に楽しんだ後だ
ネガティブに落ち込んだ考えが一気にポジティブに切り替わる
そばに誰かがいてくれるというのは、良いものだ
またね、と手を振って、少女はぱたぱたと機械室から駆けていった
ご案内:「階段下機械室」から伊都波 凛霞さんが去りました。
■高峰 司 > 「……あいよ」
はぁ、と溜息を吐いて部屋を片付ける。
まあいい、この程度の雑務で一食浮くならまあ、悪くはない。
そう思いながら、元々あったであろう場所に、椅子や机、機材などを移動させていく。
……その途中、白い液体が机に付着しているのが目に入った。
「ちっ、クズのヤツか、これ」
思い切り顔を顰める。恐らく、凛霞を犯していた男子生徒の精液が飛び散ったものだろう。
ティッシュで拭いてゴミ箱に捨て……なんとなく、なんとなく死んだ目をしていた凛霞を思い出して、イラっと来た。
ガァン!!
気がつけば、机を蹴り上げていた。
「……アホかアタシは」
思ったより力が入っていたのであろう。机はちょっとした距離を飛んで行ってしまう。
何で蹴り上げたのかよくわからないまま、イラつきを抑えつつ机を正しい場所に戻す。
……折角だから、いつも以上に値段の張る物を食ってやろう。
そんな事を考えつつ、その場を後にするのであった。
ご案内:「階段下機械室」から高峰 司さんが去りました。