2016/05/20 のログ
ご案内:「どこかわからないあいまいな場所」に伊都波 悠薇さんが現れました。
■伊都波 悠薇 > すごく、ひどいにおいがした。
悪臭に近い、すごくすごくひどいにおい。
小水をまき散らしたような、それだけじゃない。
なんだか、嫌悪感を持つようなにおい。
ぎしっ――ぎしっ――
ベッドの音。なんだか揺れている。
スンっ――
意識が覚醒する、数秒前。
嗅いだことのあるにおい。大好きなにおいがすごく近くでして――
ギシギシ――ずぶ、じゅぶ……
水音、きしむ音。
なんだろうと、目を開けば。
『おやお目覚め?』
下には、”獣”。
それにまたがる自分は――まるで……
「え……?」
さぁっと、顔が青く染まった
■伊都波 悠薇 >
音が鳴る。じゅぶずぶっと、音が鳴る。
何が起きてるんだかさっぱりだ。前髪は振り乱され、表情は見られてる。
ぐちゅ、ぬちゅっと音をならして、不快なはずの行為を繰り返してる。
『これで、何発目だっけ? まぁ、いいや』
そして熱い何かが、おなかの中にたまった。
こぽっとこぼれてくる、もの――
――なに、これは? 自分は、入院していたはずで。
――自分は、眠っていたはずで。
――なのに、ここはどこでこれは、なん――
「んひぁっ♪ ぴぅ、ぇ……っ」
『――あ、泣いた。やっぱ、マグロよりこっちのほうが断然良いよな』
どこかで聞いたことのある声だった。
どこかで、見たことある体格だった。
でも、ぼやけて見えにくい。
ただ感じるのは――
きもちいい
きもちいい
きもちいい きもちいい
きもちいい きもちいい
「あっは♪」
腰を自分で振る。なぜかその行為が正しいように思えた。
下から、突かれるたびにおなかがうずく。
求めているのがわかる、なにを? とうぜんそれは――
「ちょうだい♪ もっと、もっとぉ♪」
経験はないのに、誰よりも淫靡にねだって見せる。
表情を見れるように、泣きぼくろでさらにそれを引き立てさせて。
獣は深く笑った。
『おいおい、こっちのほうが才能あるんじゃねぇの? てかかわいー』
ご褒美とばかりに注ぎ込まれる。
意識が戻ってから二回目――
■伊都波 悠薇 >
どぷどぷっと注ぎ込まれたものは満たす。満ちる。
まるでなかったものに注ぐように、空が満ちていく。
「んひぃ、んほぉ……あへ……っへぇ♪」
『すげ、えろ……』
下の獣はさらに発情したのか、より怒張を固くしていく。
よりより――
その姿に誘われるがままに周りに潜んでいたものまで迫ってくる。
口にねじ込まれる――
「じゅぶ、あぶぅ……れろ、ぉあむ……ちゅ♪」
頬肉を、張り。首を動かしてシェイクする。
喉奥まで、一気に下で巻き込みながら。滑らかな唇できゅうきゅうっと吸い付いて。
口からも、注がれる。三発目――
肩越しまである髪が乱暴につかまれて、においをしみこませられる。
四発目、五発目――
手も、竿を持たされてしごかされる。
そして――
『まだアイツもしてないことしちゃう?』
ぐいっと、お尻を持ち上げられて――
無理やり、入れられる。
「んぎぃ……ぃ、ぁ……っはっ!!?」
苦しいはずなのに。
きもちいい……
■伊都波 悠薇 >
気持ちよさに流される。
どこまでもどこまでも――
まわしにまわされる。どこかなかったものを、埋められるように。
あぁ、これはこれで。いいのかもしれないなんて考えたとき――
視界が、”映してしまった”
目の前のものを。
「……うは、こりゃほんと。あれより随分いいわ……」
あれって、なんだ?
あれって、なにをいってる。いったいなにをさして――
『なぁ、■■?』
「――っ!!!?」
見えたのは、目から光を無くした。弱弱しい。
無感覚の領域。そこまでコントロールした■。
なぜ彼女がそうなのか、なぜ、ここにいるのか。全部が全部謎で――
――ズンッ!!
「んほええええっ♪」
全部が全部、快楽で吹っ飛んだ。
今は、どうでもいい。いや、むしろ――
『ほら、ちゃんと挨拶してやれよ』
自分の前まで体を投げ出されて。
そしてまた陵辱される■。
なんだか、一人で”耐えている”ように見えてそれがすごく嫌だった。
――おいていかないでよ。いっしょに……
■伊都波 悠薇 > 手を伸ばして、手を握った。
「お■ちゃん……いっしょに、よくなってよ? こんなにいいんだよ? ね、なろうよ?」
体を寄せて。唇を寄せて。
ぐちょぐちょになった全部を寄せて、抱き着く。
ぬちょぬちょとした、口の中の精液も流し込んで。
盛った雌になる。一緒に堕ちてとねだる。
すれば――
声がひとつ増えた気がした。
『そんな二人だけの世界を作るなよ!!』
取り囲む獣どもは、一心不乱に薔薇と、霞を踏み散らす。
穢し、汚し。美しさをもぎ取っていく。
でも、それでも。
それでも黄色い薔薇は――
どこまでも嬉しそうに咲き誇って……
■伊都波 悠薇 > それは、絶対にありえないIF。
ともに落ちるなど、ない。あるのは片方の代償に片方の――
「んえ……」
目を開ける。見覚えのある天井だった。
入院の何日目だったか。すごく寝入ってしまっていたら――
……ぬちゃ……
「!!?!?」
飛び起きた、これ以上ないくらいに飛び起きた。
またに広がる不快感。
「……こ、このとしにな……なななななな……」
恥ずかしすぎる。なんの夢だったか覚えてないが。
いや、姉にどうにかしたほうがいいと言われていたものが
たまりにたまってここまでなってしまったというのか……
「……ぅぁ……あ……」
なんだか、すごくみっともない。
けど、ドキドキは止まらないし。ちょっと、したい気もする。
きょろきょろとあたりを見渡して。
深夜だしと、言い聞かせて……
「んっ……」
声を押し殺しながら。
汚してしまってあとで、洗うならもうちょっと汚しても……
なんて、言い訳をしながら――
水音が病室に響いた
ご案内:「どこかわからないあいまいな場所」から伊都波 悠薇さんが去りました。