2020/06/21 のログ
ご案内:「第一教室棟 廊下」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 「ほーらお前ら、さっさと帰った帰った。
 もうとっくに下校時間過ぎてんぞ、閉じ込められる前に帰っとけー」

夕暮れの校舎。
もうすっかり日が長くなって、西日が目にキツイと思ったら下校時刻なんか超過している時期になっている。
そんな朱に染まった廊下を、教室のひとつひとつを見て回りながら俺はぶらぶらと歩いていた。

「ゲームなんて帰ってからやりゃ良いだろうが。
 あ?なに?エアコンが壊れた?寮に住んでる奴に泊めて貰え!」

明るい時間が延びれば延びるだけ、暗くなるのは一瞬だ。
ここ最近の噂話から、あまり夜の校舎内に生徒は残しておきたくは無い。

と、上司命令が下ったので渋々言う事を聞いてると言う訳だ。

暁 名無 > 「さっさと帰んないと俺よりめんどくさくて怖い人らが見回りに来るぞー、良いのかお前らそれでー」

雑に脅しを掛ければ、流石に生徒たちも失笑しながら帰り支度を始める。
また明日なー、と手を振って彼らを見送って戸締り点検の後に次の生徒を探して廊下をぶらぶら。
この上なく地味な業務だが、これが意外と苦ではない。

「けどまあ、時間の浪費感は半端ないけども。
 ソシャゲのオート周回くらいはしても許されるよな……」

無造作にポケットに突っ込んでいた端末を取り出して、報酬を回収しまた周回。
ゲームは家でしろと言った傍から何やってんだと自分でも思うけど、良いんだもん大人だからー。

暁 名無 > 「ふえ……っきしぇい!
 うぅ、なんだこんなタイミングで、風邪かねえ……?」

新たな未下校生徒を見つけて声を掛けようとした矢先にくしゃみを一発。
それを見た生徒たちも半分笑いながら「せんせ大丈夫ー?」と心配している。

「大丈夫だとは思うが、さっさと研究室戻って一息つきたいんでね。
 ほら、さっさと帰った帰った。」

うーむ、熱めのコーヒーでも飲んで仮眠でもとるかなあ。
そんな事を考えつつ、生徒たちを見送って戸締り点検。あ、あいつら窓のカギ開けっぱにしやがって。

暁 名無 > 「さて、この棟はこの教室で最後だな。
 他の棟は……ま、他の先生がやってくれてんだろ。」

窓のカギを閉め、ひとりごちながら廊下へ戻ったところでくしゃみをもう一発。
いよいよ真面目に風邪を心配するから、さっさと戻ってコーヒー淹れよう。

窓の外から見える二棟の校舎は誰かきっと見回りしてると信じて、
俺は自分の仕事場でもある研究室へと戻っていくのだった。

ご案内:「第一教室棟 廊下」から暁 名無さんが去りました。