2020/09/07 のログ
ご案内:「第一教室棟 購買部」に真乃真さんが現れました。
真乃真 > 購買部に普段は見ない男が一人。
スーツ姿に猫が描かれたエプロン、頭にはバンダナを付けていて…。
その前には学生街の方ではあまり見ることのない食品が並んでいる。

異邦人街食品モニター試食、そんな看板がデデン!と置かれている。

「さあ!よってらっしゃい!見てらっしゃい!!
 今!なんと異邦人街の食品の試食キャンペーン中だあ!!
 
 色々食べて感想を教えて、もしおいしかったら異邦人街のお店の方にも行ってあげてね!!」

異国の料理といった趣の物や、明らかなゲテモノ、完全に無機物のような見た目のものまで様々な食品が並んでいる。
それぞれの食品の前にはそれぞれの店の名前やコメント、QRコードなんかもついている。

真乃真 > 試食は割と好評で様々な生徒が通りすがりに食べて、意外とおいしいだの…グロいだの…凄い味がするだの…。
好き勝手なコメントを残しながら脇に置かれたアンケートを書いたり書かなかったりしている。

普段から異邦人街に好んでいくような学生はそこまで多くなく、そんな学生たちであっても異邦人街の変わったものを
網羅出来ているとはとても言い難い、異邦人街の物に触れる初めの機会としては既に成功と言っても良いかもしれない。

「そこの君もどうだい?折角だから食べていきなよ!」

こうやって話しかけられては急いでいる人や異邦人文化に対して嫌悪感を持つ人、あと普通に要らないなあと思ってる人以外は
大抵まあ…少しだけならと近づいて、見て、興味を持ってくれる…とてもありがたい。

真乃真 > 一人の生徒が皿に間隔を開けて置かれた豆について尋ねる。
これはソラ豆では?と。

「おっと!これかい?この一見ただのソラ豆にも見えるこれについて聞きたいのかい!?
 これは、ハジケ豆と言って名前の通り衝撃を与えると弾けるんだ……原産の世界では銃の火薬としても……
 
 ……いやこれはちゃんと処理してあるし常世で栽培されてるのはそこまで威力は無いらしいよ!
 たまたま、この世界に転移した時に持っていたスープに入ってた豆が元で栽培されるようになったらしいんだけど
 凄いねこの学園の栽培と模倣の技術……なんでも人の記憶から食べ物を作り出すことが出来る異能を持った人が生徒会にいるとかいないとか…。
 ちょっと、どうでもいい話が長くなってしまったね!
  
 まあ、ちょっと一個食べて見な?」

銃の火薬としても…のあたりで少し引いてる生徒に勧めて二本の爪楊枝で挟んだそれを小さな紙コップにいれて手渡した。
完全に引いている。

真乃真 > 「おっと!!刺すなよ!刺したら弾けるからな!!そう!そうだ!
 挟んで!!よし!!!後は普通に食べていける!!」

生徒はコップに入ったそれをそれを傾けて口に入れて…!

それを噛んだ……その瞬間!!!

パンッと何かがはじける音。

それと同時に生徒の口から赤い雫が垂れてくる。

『……トマト味。』

トマトのスープを垂らしたままハッとした表情で伝えてくる。
そう、このハジケ豆には大量の水分を吸収し衝撃と共にそれをハジケさせる性質がある。
その性質によって水分を多量に保ったままより遠くへと自らの種子を飛ばし繁栄へとつなげるのだ!!

「この性質から汁ものに入れると楽しかったりする!
 栄養も食物性たんぱく質や食物繊維、ビタミンBやCなんかも豊富で水分を吸う性質上ダイエットにも効果的なんだぜ!!」

真乃真 > その生徒にその後も色々な食品を勧めてアンケートもお願いした。
アンケートを渡してもらえばお礼を言って次の獲物を探し始める。

「さあ!誰かいないかな!?」

ご案内:「第一教室棟 購買部」にリタ・ラルケさんが現れました。
リタ・ラルケ >  
 購買部におやつを買いに来たら、何やらいつもより騒がしい様子。
 なんだと覗いてみてみると、なにやら見慣れないものが並んでいた。

「……試食? 異邦人街の食べもの?」

 へえ、とむくむくと興味が湧いてくる。異邦人街自体に興味こそあれど実際に行く機会にはなかなか出会えなかったので、ここらで一つ、街を訪れるきっかけになるかもしれない。
 人波をかきわけて進み、どうやら店主か誰かだろうか、バンダナを着けた男の人を見つけた。

「すみませーん。お兄さん、店員さん?」

真乃真 > 「はい!店員さんだぜ!!」

胸元の名札には有限会社ゲートコネクト、真乃という名前が大きめに書かれている。
それの文字の大きさを簡単に上回る大きな声!

テンションの塊のような店員さんだ!!

「おっと!君も何か食べるかい?なんと今ならなんと無料!
 後でアンケートに答えてくれたら嬉しいけど時間がないならそれもいいよ!

 苦手な味とかアレルギーとかある?」

矢継ぎ早にそんな事を聞きながら既に色んな食べ物を小さな紙コップに入れて渡す準備を整えている。
既に紙コップは4つほど4つの味を楽しませるつもりだ!!

リタ・ラルケ >  
 大きな声を直接浴びせられ、ちょっとだけびっくり。どうやら予想は当たっていたらしい。というかよく見たら名札もあった。
 ゲートコネクト……確か、異世界の品を販売する会社、だったか。あいまいな理解だが、だいたいあってる、はず。

 そして目の前の店員は、とても熱い男の人だった。これ、"炎"を纏繞したときの自分に匹敵するんじゃないだろうか。
 二人並んだ時の様子を想像してみる……いやあ熱い熱い。暑苦しいよあんなの二人もいたら。

 閑話休題。

「試食、だよね。……一応苦手な味とかはない、かな? アレルギーもないよ。何があるの?」

 そう言いながら男の人は手際よく試食の準備を整えていた。はっやい。

真乃真 > 「とりあえずこれは肉だね!豚肉大丈夫?宗教とか主義とかで禁止にしたりしてない?」

確認の文言を入れるちゃんと確認していないと異邦人街では殺し合いに発展しかねない。
普通の人間同士でもあれだしね!

「異邦人街で独自の品種改良が施された豚肉だ!
 
 餅のようにもちもちとした触感と噛めば噛むほどうま味のある脂が染み出してくるかなりおいしい逸品だぜ!
 おっと!餅のようにってよく聞くけどそこまでもちもちしてないのでは?みたいに思っているだろう!
 
 そんなことはないぜ!本当に!びっくりするぐらいもっちもっちだ!マジで!!
 
 味は素材の味を損なわないように塩胡椒味!!はいどうぞ!!」

3センチ角くらいに切られた豚肉。一見ただの豚肉だけどもその触感はまさに異次元。
いや、肉の触感ではない肉じゃ無さ過ぎて逆に出回らないそんな一品!

後は……魚、見るからに無機物の球体、そしてお菓子のようなもの。
それらが後に控えている……。

リタ・ラルケ >  
「無宗教だからその辺は問題ないよ。ベジタリアンでもないしね」

 必要以上に心配されてる気がするな、と思ったが、なるほど生態も文化も違うものとも触れ合う時にはそういう確認がすごく大事なんだろうな、と思い直す。
 想像してたより大変なんだなあ、こういうの。

「豚肉。……もちもち? ……想像できないな。いただきまーす」

 彼から紙コップを受け取り、一口。

「……うわ」

 思わず声が出た。いや、不味いとかじゃない。確かに彼の言う通り、味自体はすっごくおいしい。おいしいんだけど、なんというか、異様にもちもちした触感を感じて、本能が「これは豚肉じゃない」って言ってる。
 ヤバい。見た目と味と触感の齟齬で脳がバグる。

「おいしい……けど……なにこれ……」

 不思議とかそういう次元を超えていた。異邦人街こわい。どうしたらこうなるんだろこれ。

真乃真 > 「よし!なら遠慮はいらないな!!」

完全にすべてを勧められる…流石にゲテモノはあれだけど。

「すごいもちもちだよね!!これ単品じゃなくて色々なものに入れたら更においしいよ!」

あまりにも触感が独特すぎる他の物と組み合わせれば自然に食べれるが……その良さは死んでしまう。
良さをいかせる調理法もあるのだろうけど少なくともこれではない…。

「製造方法にはこうなんか魔術がかかわってるらしいよ!
 体には問題ないから!!体には問題ないから!!」

詳しくは知らないけど問題は無いのだ…

リタ・ラルケ >  
「そう連呼されるとなんか抵抗感出ちゃうじゃんか」

 魔術を調理や食品製造に使う行為の是非を、今ここで問うつもりはないが。
 少なくとも、こう、もうちょっと何とかならなかっただろうか。味はまともなのに。

「……ま、いいか。それで、次は? 何かまだたくさん用意してたみたいだけど」

 なんというか、この試食。異様に疲れる気がするが。
 乗り掛かった舟、ここで降りるわけにもいかないと、自分は次を要求した。

真乃真 > よしきた!!
今度手渡したのは完全なる球体。
ビー玉より大きいくらいの黄色い球体が紙コップに入っている。

「これは……なんて言うんだろうね!
 今までの料理のジャンルにはない食べ物だね!
 ……人間の味覚ではちょっと表現できないけどおいしいよ!」

人間の味覚で表現できないものをおいしいという…。

「例えるなら……12月クリスマスムード近づく街、そこに降り始める雪……
 そして、近づく波の音…。みたいな感じかな!!!!」

味は?

「食感はカリっとしてて中もカリカリ!!
 スナック感覚で食べやすい!!」

味は??

リタ・ラルケ >  
「本格的に何かこう、劇物とかじゃないの? それは」

 異世界の住民には無毒でも、人間には有毒的な。いや異邦人の自分が言えた話じゃないんだけど。
 でも体の構造的にはこの世界の人間と変わりないし、文句を言う権利くらいはあるはずだ。

 見た目は……まあ、玉ガムみたいな、飴玉みたいな。カリッとしてるらしいけど。

「……いただきます」

 意を決して。

「……なにこれ」

 表現できない。この味を表現する言葉が見つからない。
 辛うじて触感はまあ、軽くカリッとしてるんだけど。味がさ。色々な味が混ざっててぐちゃぐちゃしてるみたいな……。

 なんて言えばいいのこれ。

真乃真 > 人類の味覚は五種類、甘味、塩味、酸味、苦味、旨味であると言われている。

だが、この食品はその第六の扉を開こうとしている。
六番目の扉をを叩き続けている音が響く!

「……劇物ではないよ??
ちなみにこれを食べたプロの料理人が自分の味覚の未熟さに絶望してフライパンを折ったというエピソードもあるくらいだ!
 ……劇物ではないけど…何なんだろうね!!!」

栄養成分的には問題となるものはないし、魔術的な解析の結果でもそういう要素はない。
ならばなんなんだろう……これが異邦食材…。

「……まあ!気を取り直して次はこれだ!」

出したのは魚。異世界の魚がこの世界に生態系を構築するくらいの数紛れ込むのはそう珍しい事ではない。
転移荒野とかでもよく見ることだ。

「これは普通に陸地を泳ぐ魚!ランドフィッシュ!
 地面を液体のように泳ぐことが知られている!主に地中の生物を餌として食べているんだ!
 
 ちなみにこれは異邦人街で育てられた養殖の物!養殖の方が美味しい餌を食べてるから脂がのってておいしいらしいよ!」

味付けは醤油か塩ここまでの食品に慣らされたなら驚くだろう。
……普通だ!普通の白身魚だ!例えるなら鯛に近いかもしれない淡泊な味わい。

リタ・ラルケ >  
「それは劇物っていうんじゃないの? 精神に働きかける何か的な」

 二つも三つも食べてるとそれこそ脳が洒落にならないバグり方をする気がする。とりあえず食べないでおこう。

「で、次は……魚? ランドフィッシュ……」

 陸地を泳ぐ魚。なるほど面白い食材ではある。泳ぐという表現が正しいのかはともかく。
 さて、これは見た目こそ普通だが――前二つがアレだったし、信用度が。

「……いただき、ます」

 今度はまともなものでありますように――まあ無理だろうけど――と、まあ諦め気味に口に入れてみたものの。
 いい意味で予想を裏切る味だった。

「うそ……おいしい。すっごくおいしい」

 前二つがアレだったから相対的に、とはなるけど。
 とはいえそれを除いても、淡白だが脂が乗ってて、普通においしい。天ぷらとか合うんじゃないだろうか。

真乃真 > 「成分の上では問題なく販売できるよ!まあ…話のタネくらいするくらいの…。」

置いている本人もそこまで大々的に売りたいものではないらしい。
これが大量に売れる世界は怖い。

「そうこれはもう、本土の方の一部の料亭でも扱われてるし、扶桑百貨店の高級レストランでも扱われている食材さ!
 養殖の難しさからちょっと高い値段だけど異邦人街のスーパーなんかでも売られてたりするんだ!」

地を泳ぐという性質上かなり独特な形状の生け簀を用意しなければならない。
その為、安価に売られるようになるにはまだ時間がかかるだろう。

「こんな普通においしい食品もあるんだぜ!」

性質や見た目、味にインパクトがあるものばかりではない。
興味を持たせるためにインパクトで釣っている商品が多いが普通の物も多いのだ。
 
そして最後に残ったのはキャンディのような小さな包みに入ったお菓子。
四角いそれだけが紙コップに残されている。

リタ・ラルケ >  
「いやあ、これは本当においしいやつだ」

 正直、気に入った。ランドフィッシュ、美味しい高級魚。インプット完了。

「普通に、って」

 なんかもう、異邦人の食事がギャンブルみたいな扱いになってる気がする。いやまあ、異文化の食事っていうのはそういうものなのかもしれないけど。

「それで……それが最後? それは何?」

 紙コップを指さす。さて、鬼が出るか蛇が出るか。

真乃真 > 「これは最後にふさわしい物だね!」

包みを剥がせばクッキーのような見た目。
普通の見た目。

「これは無だよ!食管もないし!味もない!
 何だったら食べたものの後味とかも全てかき消す!
 口の中には何も残らない!」

味も、匂いも、食感も、全てを残さずに打ち消す。
完全に口の中を無にする。

「口直しにはぴったりの一品さ!
 おいしいかどうかで言えば美味しくないけど!!」

味も何もない!食べ物とは言えないものだろう

リタ・ラルケ >  
 なるほどすべてが『無』のクッキー。
 口の中の味や感触ををすべて一掃する画期的なおやつは最後を締めるにふさわしいわけあるかちょっと待て、
 
「……は?」

 無。
 触感も味も無。それはもはや食べ物というよりは、

「食べ物の形をした"虚無"じゃん。"幻"じゃん」

 しかも彼自身が美味しくないと公言してるし。なんなの。

真乃真 > 「……異邦食品を食べているとたまに地獄のような味に出会うことがあるんだ。
 そういう時にピッタリなのがこれ!口の中の地獄を一瞬でリセット!
 
 ……もしや、出す順番を間違えたな??」

そう、順番で言えば絶対肉、魚、球体、そしてこれという順番が良かった。
それなら球体のインパクトをリセット!へえ!面白いとなっていただろう!

「……カロリーもなんと!0だぜ!!」

食感も満腹感もないのでどうしようもない
虚無だ……ここには虚無が存在している。

リタ・ラルケ >  
「……」

 保険、というわけだ。要するにさっきの球体みたいなのに出会った時の。

「カロリーも0なら本格的に虚無じゃん」

 とりあえず最後に虚無をぶつけてきた彼をジト目で見ておく。

 ……さて、虚無なら。要するにこういうことだろうか。
 さっき残しておいた謎の玉を口に含む。相変わらず言いようのない味が襲って――来ると同時に、クッキーを口に含む。

「……うわぁ」

 消えた。すべてが消えた。表現しようのない味ごとすべてが消えた。スイッチをオフにするように、クッキーを口に含んだ瞬間何もかもが"無"に帰した。
 味覚と触覚麻痺してないよねこれ? 大丈夫だよね?

真乃真 > 「昔はカロリーあったけど企業努力で0にしたらしいよ!!」

これを食べてカロリーを摂取してしまうほど虚しいことはないだろう。
そうなれば0よりも悲しい。マイナスだ。

「……さて!色んなものを食べてもらったところで!もしよかったらアンケートも書いてくれたらありがたいな!!
 それとも、他に何か食べたいやつとかある?この赤いやつとか食べる?」

アンケートと同時に見るからに辛そうな赤い食べ物を勧めていく。
絶対で同時に勧めるものではない。

リタ・ラルケ >  
「いやあ……いいや。なんか疲れたし」

 なんていうか、久しぶりに感情が振り回された気がする。すっごく疲れた。精神的に。

「……まあ、アンケートは書くけどさ。用紙、ちょうだい」

 もう、なんだろう。早く帰って寝たい気分だし。

真乃真 > 「はい!アンケートだ!
 ……まあ!もうちょっと普通の食べ物もあったりするから気が向いたら異邦人街の方にも行ってみたらいいよ!」

アンケートを手渡しながら異邦人街を勧めていく。
アンケートの中身は興味を持ったものは?とかおいしかったものは?とか販売員の態度は?とか
そんな感じの内容。

「エネルギーに溢れてる場所だからね!異邦人街!!
 一回行ってみたら価値観とかめっちゃ変わるよ!!」

インドとかへの旅行を勧める人みたいな勧め方だ。

リタ・ラルケ >  
「面白いところなんだろうな、とは思うけどね。まあ近いうち、行こっかな」

 軽く応対しつつ、アンケートを書き込んでいく。
 興味を持ったもの……味はともかく、豚肉は気になるな。原理が。
 おいしかったものはもう考えるまでもなくランドフィッシュ。あれは気に入った。
 販売員の態度は――。

「……」

 まあ、悪い人ではないんだろうな。

「素直な態度で接客してもらいました……と」

 良い意味でも悪い意味でも。色々喋ってたみたいだけど大丈夫なのかなこれ。

「はい、おしまい。今日はありがとね。……まあ、疲れたけど」

真乃真 > 「はい!ご協力ありがとうございました!!」

無駄にかっこいいポーズで受け取る。
アンケートは裏面を向けて箱の中に回収していく。
皆、販売員の態度の部分でちょっとこっちを見てくる!印象に残ってるんだろう!!

「こちらこそ!ありがとう!!
 これがきっかけで異邦人街の事とかに興味を持ってくれたら嬉しいと思う!
 それじゃあ!しっかり休みなよ!!!」

そういって思いっきり手を振って見送れば他の生徒の接客に移るだろう。
嵐のような試食モニターである。

リタ・ラルケ >  
「ん、それじゃ。がんばってね」

 アンケートを彼に渡すと、謎のポーズで受け取られた。
 最後までまあ、いやに特徴的だなこの人。

「……はあ」

 試食とは思えないほど、まあ疲れた。
 人込みを抜けて購買部を出る。

「……異邦人街、ねえ」

 異文化に触れるとはこういうことかと。疲れはした、が――。

「……また次の休みの日、行ってみようかな」

 ――悪くはなかった。

「さ、帰ろーっと」

 気持ちをすっと切り替えて、少女は一人、寮へと戻る。
 ……やっぱ帰り際、改めておやつでも買いに行こうかなあ。

ご案内:「第一教室棟 購買部」からリタ・ラルケさんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 購買部」から真乃真さんが去りました。