2019/02/20 のログ
ご案内:「保健室」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 「いつもなら月齢カレンダー欠かさずチェックしてんのにな~」

保健室の片隅のベッド。
その上で熱に浮かされる様に暁名無は呻いていた。
というか、事実熱に浮かされている。
昨晩の月が満月だった所為で、肉体に貯蔵されている魔力が飽和状態となりある種のオーバーフロー状態なのだ。

「うー……へぇるぷぅみぃ……。」

もはや自分がどこの国籍の人間なのかも怪しくなっている。
紅潮した頬、広く肌蹴られたカッターシャツ、時折響くうめき声。
普段よりどことなく色気二割り増しほどの暁名無である。

暁 名無 > 「くそっ……とりあえず薬湯こさえて飲むか……」

空気中の魔力をほぼ常時取り込む割に出力は嫌になる程低い。
そんな体質である名無は、空気中の魔力濃度が跳ね上がる満月の日はなるべく屋外に出ないよう心掛けていた。
しかし昨日は、週末にどうにか休日を捻出すべく遅くまで試験の採点を行っていた。
その結果、見事に現状の出来上がり。

ぐるぐると自分の体内で渦巻く魔力に辟易しつつ、どうにか授業を乗り越えて。
放課と同時に保健室に転がり込み、誰も居ない事を良い事にベッドに横たわっている。
それが一連の流れである。

「いっそドレイン系の異能持った子が通り掛かったりしないかね。
 魔術でも良い。出来れば女の子。この際我儘言ってらんねえけど。」

暁 名無 > 「……来るわけねえよな。そう都合良く、さ。」

やれやれ、と溜息を零しながらベッドの上で身を起こす。
頭の先から足の先まで火照っているのを少しは楽にしようと流しに向かう。
麦茶の一つでも作れれば御の字、魔力の鎮静剤がつくれりゃ最高。

そんな事を考えながら、這う這うの体で保健室に備え付けの冷蔵庫を開いた名無は果たして──

ご案内:「保健室」から暁 名無さんが去りました。