2019/09/16 のログ
■暁 名無 > 「夏が……終わるか……」
夕暮れの屋上。
今まさに西の空で太陽が沈まんとしているのを眺めながら、名無はしみじみと呟いていた。
暦の上ではもう既に9月となって早くも半月が過ぎて、いいかげん夏休み気分では居られないなー、と他人事のように考えている。
「けどまあ、まだ暑いし夏休みで良いんじゃねえかな……」
数日前の涼しさから一転、昼間の暑さを思い返しながら名無は普段通りに銜え煙草で天を仰ぐ。
■暁 名無 > 「夏休み……ねえ。」
名無は教師である身の上ゆえに生徒ほど長期休校の恩恵は感じない。
それでも今年は多めに休暇を貰ったし、有給休暇も捩じ込んで半月多く休日を創り上げたのだが、思い返してみれば碌な事をしてなかった気がするし、非常に充実していた気もする。
「ま、海に山にあちこち行ったからな……」
行った先で他言出来ないような事も色々あった。
このまま教員を続けてて本当にいいのだろうか、風紀的な意味でと自分でも思ってしまう名無である。
まあ、どうせ怒られるなら、怒られるまで怒られる様な事を満喫してやろうと考える気質が最大の問題だが。
■暁 名無 > 「さて、そろそろ戻って仕事しますかね。明日の休みの為に。」
煙草を喫い終え、大きく背筋を伸ばしてからとぼとぼと歩き出す。
例によって吸殻はその場に残さず、そもそも喫煙をしていたという痕跡さえも残さずに。
気だるげに欠伸を噛み殺しながら、暁 名無は屋上を後にしたのだった。
ご案内:「屋上」から暁 名無さんが去りました。