2020/07/07 のログ
■耳守 聴乃 > 「機械も好きだな。元々私は工学で学位をとったから。ただ、専攻は電気だ」
機械。確かに機械は好きだ。というか、工学を学んでいると機械の知識も勝手に増える。
もちろん、火薬の研究は化学になるし、歴史と科学は深いつながりがあるのは間違いない。
そして彼がさした人物の名前を見ればさらに表情が明るくなる。
「電気工学者ばかりじゃないか。私の先輩たちだ。
そうだな。どの人物も近代の電気通信を支えた人物だ。
特にグラハムベルは私も大好きだ。音声に関わる研究をしていたからな。
テスラも磁束密度の単位になっているが、工学的には送電技術の功績が大きいだろう。
エジソンは学術的な功績は意外にも少ないが、物を開発するときの姿勢は見習うべきものがある」
まるでオタクが好きなものを語るときのように熱が入る。
「まぁ、優れた技術はたいてい戦争に使われる。
さっきも言ったが、世界史は戦争の歴史だ。近代の戦争は特に科学者の関わりが大きい。
まずは近代の歴史から学んでみるのがいいんじゃないか?」>
■阿須賀 冬織 > 「へえ、電磁気分野が専攻なんっすか。
んー、まあ俺の異能って電気生み出すって感じなんで。
あんまり自分の異能を使ってきたことはないんだけど、最近ちゃんと向き合わないとなって思って。
それで、自分の異能で何ができるのかって調べてたら出てきた名前なんで興味はまああるかな。
センセーがどんなこと研究してたのかも興味はあるけど。」
相手の熱弁に少々気おされながらも、もしかしたら異能の訓練のヒントになるかもしれないなんて思いながらそう告げる。
「戦争……かあ。ちょうど今やってる範囲もそうだし、そうしてみるよ。」
■耳守 聴乃 > 「そうか、電気にまつわる異能なら、この辺の学者に興味が出るのもうなずける。
異能を持っているなら、ちゃんと自分の異能について知っておいたほうがいい。
ひょんなことから事故につながることもあるからな」
自分自身、自らの異能が暴走して……なんてことはないが、
やはり訓練して制御できるのと、できないのとではいろいろ違う。
「私の研究か?聞いていて面白みがあるかは分からないが、気になるならオフィスアワーの時間に居室に来るといい」
そう言って、学生向けに作った名刺を取り出して渡す。
アドレス、研究所の所属、オフィスアワーの時間諸々。
「嫌いなことを無理に学べとは言わないが、嫌いなものを減らす努力はした方がいいと思う。
だから好きなものにこじつけてみてくれ。きっと見方が変わる。
おっと、明日の講義の準備をしなければな。私はここで。帰路には気をつけるようにな」
腕時計の時刻を見れば、いけないいけないとカバンを持った>
■阿須賀 冬織 > 「まあ実際、今までその事故が怖くて使ってこなかったって感じなんだけどな……」
だが、いつまでもそれだとかえって危険だと気が付きようやく異能にきちんと向き合い始めたのがついこの間のことだ。
「また今度……そうだな、流石に今は試験期間中だしそれが終わったら訪ねてみるよ。」
研究内容がどのようなものか詳しくは知らないが、きっと、自身にとって為になるだろう。そう思いながら名刺を受け取る。
「ん、努力はしてみるよ。すまんな、時間とらせちまって。」
そういって自身も帰る準備をし始める。
■耳守 聴乃 > 「それでちゃんと向き合おうとするのは良いことだ。
ああ、まずは学生としての本分を全うしてくれ」
そう、どんなタイミングでも、自分のことに向き合うことは大切なことだ。
「私こそ、帰るのを引き留めてしまってすまなかったな」
彼が帰宅の準備を終えるのを待って、教室の電気を消す。
そうして彼は帰路につき、私は仕事に戻るのであった>
ご案内:「第二教室棟 教室」から耳守 聴乃さんが去りました。
■阿須賀 冬織 > 「それじゃあまた。」
そういって教室を出る。ちらりと廊下の窓を見れば先ほどまで降り続いていた雨はやんでいた。
ご案内:「第二教室棟 教室」から阿須賀 冬織さんが去りました。