2020/07/10 のログ
ご案内:「第二教室棟 職員室」に耳守 聴乃さんが現れました。
耳守 聴乃 > 「これで1/4か……まだ学部生の方は手つかず。
 今週は研究の進捗はゼロだな……」

夕刻。
デスクの上に積まれているのは高等部相当の生徒たちに行った物理の解答用紙である。
現状、高等部相当で1つ。大学学部相当で2つの講義を担当しているので、
期末試験のあるこの時期は非常に忙しい。
おまけに『テストの成績が悪かった場合、救済で追試などは受けられませんか』と
複数の生徒、学生が相談に来る始末だった。

「まぁ、教育に関われるのは嬉しいが、さすがに堪えるな……」

メガネを上げて、眉間に指をあててぐりぐりと押す。
ちょっと立ち上がって、給湯室に置いてある冷蔵庫から栄養ドリンクを持ってくると、
パキパキと蓋を回して飲み下した>

ご案内:「第二教室棟 職員室」に閃 天兎さんが現れました。
ご案内:「第二教室棟 職員室」に閃 天兎さんが現れました。
閃 天兎 > 「お疲れの様子ですね。耳守先生」

手に解答用紙の束と白い箱を持った白衣姿の教師が栄養ドリンクを呷る耳守に疲れを感じさせない平坦な声で話しかける。
本人はこれでも多少は疲れている訳だが、生徒に表されるように無表情な彼の疲労状態は平時と何ら変わらなく見える。

「よろしければこれ、もらっていただけませんか?
生徒に貰ったのですが、私は甘いものが苦手ですので...」

『いつもの御礼です!』なんて一年生から渡された箱だが、その表面には『疲れた頭に!あま〜いチョコレート!』と書かれており。
他の教員であれば喜ぶかもしれまいが、あまり甘い物が好きではない天兎にとっては顔を顰める一品である。
それ故、栄養ドリンクに手を出している同僚に消費してもらおう、なんて思い話しかけたわけで。

白い箱を差し出す天兎の表情には極々僅かな、甘いチョコとは正反対の苦さが混ざっており。

耳守 聴乃 > 「ん、閃先生じゃないですか。まだ残っていたんですね。
 ……じゃあお言葉に甘えていただきますかね」

話しかけてきたのは同僚の職員だった。
閃天兎、確か教員であると同時に研究者でもあったはずだ。
立ち位置としては私に非常に近しいポストである。

差し出された箱に入っている、商品名だけでどんな味がするのか容易に想像できるシロモノを一つ。
彼と違って甘味が好物であるため、非常に満足である。

「閃先生は進捗どうですか。
 私はまぁ、見ての通り何ですが」

彼は表情が読めない。
だからといって感情がないわけではないだろうが、
疲れているようには見えない>

閃 天兎 > 「私は...まあ順調、といったところでしょうか。
私は生物学だけですので。
耳守先生は担当が多くて大変そうですね」

生物学、と一括りにしているが実際はそんな単純に語れるような物では無いわけだが、それでも天兎からすれば目の前の同僚の方が忙しそうに見える。
自分の苦手なものを押し付けた形になるわけだが、満足げにそれを口にしている同僚を見れば満足げな表情を浮かべている...つもりだが実際は変化なし。多少は変化があるだろうが...誰か鏡を見せてやれ。

「私はそろそろ寮に帰ろうかと思っていたのですが...耳守先生はこれからでしょうか?」

先ほど『順調』とあやふやな表現を使ったのはこれが理由である。
研究者としての自分の活動時間を延ばすため、人目につかない自室で採点などを周りの想像よりも素早く終わらせているのだ。
その為、実際に手元にある解答は一切手をつけていない。

帰宅し、採点を始めようと思っていたが、いい機会だし、耳守先生とも話して行こうか、と

耳守 聴乃 > 「順調、それは良いことです。
 担当が多いといっても、学部の方は必修ではないですし、受講人数が多くはないので……」

問題は高等部相当の物理だ。
理系選択のおよそ半分が履修する科目。
しかも学部と違ってしっかりと理解させなければならない。

「一言に生物、といっても色々あるでしょう。
 高等部相当の生物ならひとまとめにできるでしょうけど。
 閃先生は学部相当の講義は担当していないんでしたっけ?」

また一つ、チョコレートをつまみながら、そんな話を振ってみる。
正直教員が多すぎるので、誰が何の科目を担当しているのかは正確に把握していない。
し、恐らく把握している人もいない。

「私はまぁ、これからもう少しだけ作業はしますが」

夜中まで残って残業するつもりはない。
それは仕事ができない人間がやることだ。
答案の丸付けは私じゃなくてもできる。
代理が利く仕事を、自分の身を削ってまでやる必要はない>

ご案内:「第二教室棟 職員室」に閃 天兎さんが現れました。
ご案内:「第二教室棟 職員室」に閃 天兎さんが現れました。
閃 天兎 > 「言うなれば全て、でしょうか。
学部相当の物もやっていますよ」

求められれば、で最初はやっていたのだが。
一月、たった一月高等部の授業を行った辺りから、希望者が急増した。
曰く、『わかりやすい』だとか。
その為、学部相当を常設することにした訳だが。
おかげで仕事が増え、当時の私はそれを言い出した自分を批判していたが。
今では随分と慣れてしまった。
何、事前準備が1.5倍程度になっただけだった。

「確かにまあ、色々あるにはありますが。
大したことでは無いですね」

耳守先生ほどでは無いと思います、と付け足して。
耳守先生の担当など多いと言うことと、物理ぐらいしか把握してない。

「お疲れ様です。」

天兎の場合、下手に委任すると"ボロ"が出る為全て一人で終わらせている。
一部からはワーカーホリックなどと言われているようだが、致し方ない。

「そういえば、耳守先生は耳が良いのでしたっけ?どのような物なのでしょうか?」

耳守先生は研究者だったはずだ。であれば、同じく研究者である自分の興味も理解してくれるだろうか、と尋ねてみる。
ただ、相変わらず感情のない声である。

ご案内:「第二教室棟 職員室」から耳守 聴乃さんが去りました。
閃 天兎 > 【後日続行予定】
ご案内:「第二教室棟 職員室」から閃 天兎さんが去りました。