2020/08/02 のログ
ご案内:「第二教室棟 保健室」に霊山 市仁さんが現れました。
霊山 市仁 > 第二教室練の保健室にはとある噂がある。

ある曜日にこの場所に幽霊が現れるというものである。
多くの人はこの噂を常世に流れる他の噂と同じ荒唐無稽なものだと思うだろう。

だが、多くの霊に関する噂とこの噂の一番大きく違う点。
それは…

あまりにもその幽霊の目撃例が多すぎるという点である…。

霊山 市仁 > 使い古された学園の7つに収まらない7不思議。
ちょうど、この場所この曜日に幽霊が出るという。
それを調査しに来たのは眼鏡をかけた女子生徒、学園に数ある新聞部の中でももっとも信頼寄せられない一枚の記者。

「…霊の目撃情報?それを僕に聞いているのかバカバカしい…。
 そもそも、どうやって見えないものが目撃されると言うんだ…。」

生活委員である霊山は毎週この曜日のこの時間には決まってこの保健室で過ごしている。
だが、幽霊のその姿を見たことなど一度もなければ、声すら聞いたこともない。

「だいたい何故この場所に出るんだ…病院にでるならまだしも僕が生きてる間にもこの保健室で死んだ生徒などいないはずだ。」

すくなくとも10数年の間はこの場所では誰も命を落としていない。
幽霊が死んだ場所に出るとは限らないがそれでも何故わざわざここに出る?

霊山 市仁 > 「…ということで帰ってくれ。僕は静かに過ごしたいんだ…。」

見るからに幽霊のような格好の音がそれを言っても全然説得力がない。
どころか、あなたが噂の発生原因ではと誹謗中傷を浴びせてくるしまつ。

「な、君!言うに事欠いて!いや、確かに僕の格好は見るからに幽霊だし、実際に幽霊ではあるものの!
 生活委員の活動としてここにいるだけなので!」

まったく失礼してしまう。

失礼な記者を追い出した後、少しでも落ち着いた心を取り戻そうと
備品のポットでお茶を注ぐ。それを自分の目の前に置き…。

「いい香りだ…。」

お供えとなったそのお茶を楽しんでいると、どこかで何かが動く音。

霊山 市仁 > 「まさか…な。」

先ほどの記者の言葉を思い出して思わず唾をゴクリと飲んだ。
とある決まった曜日にこの保健室に…必ず幽霊が現れる。

「そんな非科学的な事があるはずない…幽霊と言うのは所詮プラズマのようなもの…」

自らのアイデンティティを揺るがしながら不安げにあたりを確認する。
当たり前のように誰もいない。

声がしたのは…カーテンの内側…。

「あけるぞ…。」

霊山 市仁 > 開いた中にいたのは…一匹のネコ。

「何だ猫か…いやちょっと待て?どこから入ってきた?」

言葉に飛び起きた猫はそのまま壁を透過してどこかへと走り去ってしまった。

「…この世は知らないことで満ちている…ああ、だからこそ面白い!」


ちなみに保健室の幽霊の正体は普通に霊山であったという。

ご案内:「第二教室棟 保健室」から霊山 市仁さんが去りました。