2020/08/23 のログ
■霊山 市仁 > 「どんな種族でも学生をやってるのだからお化けぐらい今更だろう?
探せば僕以外にも死んでる人の一人や二人…もっといるか…。」
この学園には溢れていそうなのが恐ろしいところだ。
「刺激を忘れない事…なるほど……深いな。」
……深いか?
深いかどうかはともかく彼が大分長い時間を生きてきたのは分かった。
終わらなければ、生きることに飽きるのだろう。……それも悪くはない。
「なるほど……この島にいれば普通の人の寿命分ぐらいは困ることはなさそうだ。」
この島にはい人、知識が世界中どころか異世界からも集まってくる。
全てを知ることなんてできないだろう。
「ありがとう……えーと。」
名前を未だ聞いていない。
■アーテル > 「アーテルでいい。」
名前を聞こうとしているのは、雰囲気で分かった。
だからその言葉が出る前に、口を出した。
「少なくとも、俺ってばフツーのニンゲン二人分の寿命は生きてる。
んだから、まだまだこの手の分野はひよっこなんだけどサ。」
不老不死の分野ではひよっこ。
「……お前さんにゃ、成仏ってゴールがあんだから。
まあそう先々のことなんか考えず、じっくりやりたいことやって満足したら天に昇っていきゃいいさ。」
■霊山 市仁 > 「ありがとうな…アーテル…さん。」
相手は年上だ。幽霊は歳をとらないから関係ないかもしれないが…。
それでも年上だ…。
「……本当に意外と生きてないな。
いや、僕と比べたら全然生きてるんだけど…もっと長生きしてる人見てるから……感覚麻痺してるな。」
160~200歳くらいだろうか…思ったよりも長くない…。
常世ならではの感覚の麻痺。
「……そう考えたらやりたい事やってる途中で死ぬみたいな事がないの凄い得だな。
何かやりたい事でも探してみるかな……。」
魔術師とかが不死を目指すのはそういう事なのだろう。
無限に何かを研究をし続けられる…。
■アーテル > 「いーいことじゃあないか、やりたいことを探すってのは。
折角こんな渾沌の坩堝にいるんだぁ、歩けば炉端の石に当たるくらいその辺に面白いもんが転がっててもおかしくねえ。」
いやー、羨ましいねえと言葉を繋げながら。
「そう言われてみりゃ、俺も幽霊みたいなもんさ。
この世から成仏できねえから、必死にやりたいことを探してるみたいなさ。」
なんとなく、彼の気持ちに火をつけられたようで、満足げに笑ってみせながら。
「とはいえ行きつくところなんざ、自分で決めるしかねぇからな。
……適度にのんびり、それでいて退屈しないくらいなのが丁度いいかもな?」
■霊山 市仁 > 「もう少し辺りに目を向けてみるとしよう……。」
…あと服も普通のものを着よう。
幽霊っぽい服はちょっと避けられている感じもある。
「お互いに……やりたいことが見つけられるといいな。
退屈しないような夢中になれるようなそんなものをさ。」
光が…霊山の指の先から光が漏れ出してくる。
身体が光の粒にほどけていく。
「ああ……もう、時間みたいだ。……楽しかったよアーテルさん。」
■アーテル > 「…………。」
ふと見れば、彼の姿から光が漏れているように見える。
まさか、これは……?
「えっ!?おめーこれから成仏すんの!?
ウッソ!!話だけでもう満足するとかイメージ力高すぎんか!?」
勘違いも甚だしいが、そんな演出を見せられては無理もないというもので。
■霊山 市仁 > 何も言わずに微笑む。
勘違いさせる気しかない……。
「……僕の墓は共同墓地の右端にある霊山市仁って書かれた墓だ…。
お供えするなら……そこ…に…。」
最後にそれを言い残して光となって消える。
この消え方をしたのにまた明日も普通に出るとはまず思わないだろう。
■アーテル > 「…………。」
あっ、これ敢えて何も言わないで心配させにきてるな?という顔。
「よーし分かった、これで成仏してないーなんて言ったらアレだ。
犬の散歩のバイトでついでにそこに寄って、犬のしょんべんひっかけてやるから覚悟しろー?」
罰当たりもいいところである。
が、これくらい言っとかないといけない気がしたので。
先に自分の墓のありかを明かしてしまった彼の落ち度になってしまうのが大変心苦しいが。
「……ま、この分だとまた出てくんだろ?
それまで精々安らかに眠りんさいよ。」
彼がこの場から完全に消えたのを確認する。
ひらひらと掌をまだるっこそうに振りながら、自分も屋上から去っていくだろう―――
■霊山 市仁 > 「やめろ!!死者への冒涜だぞ!!」
ちょっと姿がくっきりした。
だが、また薄くなっていく……。
「……今度こそ無理……きえ。」
怒りの力で自らの限界を打ち破った霊は今度こそ消えていく
墓の場所にかえったのだろう…。
……屋上に生ぬるい風が吹いた。
ご案内:「第二教室棟 屋上」からアーテルさんが去りました。
ご案内:「第二教室棟 屋上」から霊山 市仁さんが去りました。