2020/09/13 のログ
ご案内:「第二教室棟 教室」に耳守 聴乃さんが現れました。
■耳守 聴乃 > 「さて、今日も異能応用工学の講義を始める。
今回は第三回ということで教科書は第5章の内容になる」
講義開始のブザーが鳴ると、チョークを手に取って板書を始める。
カツカツとチョークが黒板を打つ音が響いていく。
「さて、前回は異能の個体差について解説した。
同じ発火系能力者であっても、それは結果が同じというだけで、
原因や能力の系統はより細分化されるという話から始まって、
そういった小さな分類の差よりもより細かい、
個人差による能力の差というものを取り扱った」
決して大きいわけではないが、妙に耳に入ってくる声。
講義室の後ろであってもこの声は変わらず、妙に明瞭であった。
「さて、今回はそれらの分類的個体差と、
生体的個体差を埋めることについて考えていく」>
■耳守 聴乃 > 「道具としては非常に古いが、わかりやすい例を挙げよう。
あまりこのようなことを言うとどこかの人権団体が抗議してきそうなので、
この発言はオフレコで頼む」
そう言って、自分がかけていたメガネを取り外した。
「異能応用工学で扱うものはメガネがイメージとしてぴったりだ。
ここでは仮に、”異能は障害の一種である”という仮説、
もとい前提を立ててみよう」
「私はメガネを外すとほとんど目が見えない。
非常に強い近視だ。
これは健康的な状態からは乖離している。
異能もまた、力を暴走させれば肉体の健康状態が悪化する場合が多い。
また、目が見えないことで運動能力も低下する。
これは制御できない異能によって生活に支障が出ることと同じだ」>