2020/09/27 のログ
ご案内:「第二教室棟 屋上」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > いつの間にか、本当にいつの間にかすっかりと季節は秋めいて。
ついこの間まで蒸し暑さを感じていた夕暮れ時も、微かに肌寒さを感じる程になっていた。
そろそろ薄手の上着か何か羽織るべきかもしれないな、と半袖シャツから出てる腕をさすりながら俺は思うのだった。

「……まあ、クロゼットから出すだけだけど。」

今日も今日とて仕事後の一服タイム。
巷じゃ怪異の討伐やら何やらあるらしいが、生き物以外は門外漢の俺はいつも通り学校でお仕事です。はい。

ご案内:「第二教室棟 屋上」にセレネさんが現れました。
暁 名無 > いや、門外漢は言い過ぎか。
怪異の類に対して全くの無知というわけでもないし、無策というわけでもない。
そもそも怪異と幻想なんてのはほぼほぼ同ジャンルと言っても良いだろう、テレビ番組という括りの中のスポーツ番組か音楽番組か、という程度の差しかないかもしれない。

「ま、呼び出されない限り動く気もないけども。」

態々出張らなくても、血気御盛んな生徒たちが都合よく何とかしてくれる。
なんならもう今既に何とかしようとしてくれてるかもしれない。
ならば堂々とその上で胡坐をかいてやろうじゃないか。

「こっちから頼んだわけじゃないから文句言われる道理も無いしな。」

ふぅ、と吐きだした白煙の見送りながら独りごちる。

セレネ > 残暑はいつの間にか消え去って、秋の気配がやって来た9月の終わり頃。
肌寒い季節とはいえ己は暑さより寒さの方に強いのでこれくらいはへっちゃらなのだが、
日焼け防止の為上着は欠かせないのだ。

行き慣れた屋上、扉を開けて涼しい風を受け。
蒼を細めて暗くなり始める空と先客の姿を視界に収めた。

「……。」

また一人で黄昏ているのだろうか?
声を掛けるべきか、少し悩んで。どんな独り言を言うのだろうと気になって気配を消して佇んでみる。
扉の開く音で気付かれたかもしれないけれど。

暁 名無 > 煙草を咥え、屋上から学生街を見下ろす。
今年もまた学園祭シーズンが近い事もあり、俄かに熱気が満ちている様にも思う。
まあ教師としては授業に身が入らなくならない程度に浮ついて貰いたいとは思う。
俺のとこは特に。変に浮つくと病院送りになる事もあるので。ホント。

「………ふぅー。」

吐き出され天へと昇る白煙を眺めながら、今度は昏くなった空を見上げる。
そういやもうすぐ十五夜か。月の出てる時間には気を付けないと。

まあ、家から出ないのが一番なんだけどもな!
と、溜息をひとつ零して。気配を消して聞き耳を立てる誰かさんには気付いていないフリ。

セレネ > 秋の月は綺麗だし、実に良い魔力供給源になるのだが。
今此処に居る教師にとっては良くないものだから余計に夜は外に出ないのだろうなぁと
今まで満月の日に外に出ようと彼を誘っていた己は思う。
あの人梃子でも動かないんだもの…。

気付いていないのか、気付かないふりをしているだけなのか。
一向に此方を向かない相手。
ほんのり唇を尖らせては、そっと相手の傍に近づいて、

「寒そうですね、暁先生ー?」

カーディガンでも貸しましょうか、と紫煙を吐き出すその背に痺れを切らし声を投げかけた。

暁 名無 > 「んー?
 ……おお、お前さんか。」

誰か来たのは勘付いていたが、誰が来たのかまでは気にしなかった。
正直誰が来たところで然したる影響は無い。一服を止めるか止めないか程度の差だ。
というわけで、此方へと声をかけてきたセレネに振り返りつつ、まだ残っていた煙草を携帯灰皿へ放り込む。

「いや、これくらいならまだ平気だ。
 そもそもお前さんのカーディガンじゃ、俺には小さいだろうよ。」

自分で言っておきながら、そうでもないかと思いつつ。

セレネ > 声を掛ければ己に気付き、振り返る相手。
男性にしても長い髪を一つに纏めているその背が己に向き、見慣れた顔が視界に入る。
己が居ると分かった途端持っていた煙草を携帯灰皿へと捨てる。

「実際に着ればそうかもしれませんが、羽織るくらいなら大丈夫では?」

こう、肩にかけるくらいなら大丈夫ではないかと徐に着ていたカーディガンを脱ぎ
相手の肩に羽織らせる為腕を回そうとしつつ。
近付いたせいか、己が常に纏うローズの香りが相手に伝わるかもしれない。

暁 名無 > 「だから大丈夫だっつのに。」

相変わらず意固地だな、とカーディガンを羽織らさせられながら思わず苦笑い。
変に抵抗したところで不服そうにされるのだから、
大人しくされるが儘になるのが一番角が立たないとようやく学んだ俺である。
暑さに弱いセレネが寒さにも弱いとは聞いた覚えは無いので、まあ本人はカーディガンを脱いだところで問題は無いのだろうし。

「これでお前さんが風邪でも引いたら笑い者だけどな。」

やれやれ、とローズの香りを感じながら肩を竦める。

セレネ > 「貴方が体調を崩したらそれはそれで私が看病しに行くだけですけどねー?」

相手が大人しくカーディガンを羽織ってくれた。それに内心安堵しながら。
そんなに身体が柔そうには見えないけれど、念には念をだ。
特に季節の移り変わりの節目では体調を崩す人が増えるのだから。
元より己は雪国出身。これくらいなら何ら問題はない。

「私が風邪引いたら看病してくれます?
――なーんて。」

そうなってくれれば嬉しいけれど、己は寮住みだから無理な話。
冗談っぽく笑いながら言ってはウィンク一つ。

暁 名無 > 「あー……、じゃあせめて看護服で頼む。」

いやいや来るな、と思ったもののそのまま口にすれば機嫌を損ねるので。
最大限譲歩して条件まで付けてみる。
それでも来そうなのがセレネの怖いとこだけども。
まあ、そもそもそう簡単に俺は風邪引かんし、いっか。

「様子見に行って一頻り笑ってから帰る。
 そもそも風邪なんか引かないのが一番だからな。」

見舞いくらいなら行っても良いかとは思うけども。
さすがに看病はしない。生徒に対してそんな事してたらキリが無いからな。

セレネ > 「…医者に看護服を着て来いと…?
それコスプレじゃないですか。」

白衣じゃなくてナース服か。
相手の考えるナース服はミニスカのものなんだろうなぁとか思いながら
ぐぬぬと悩む仕草をしたり。

「……貴方、結構酷い人なのですね。」

心配する言葉を掛けるくらいなら兎も角
一頻り笑ってから帰るなど冷やかし以外の何者でもない。
弱っている人に対して笑って帰るくらいなら来てくれない方がマシだし、
見舞いに来るなら見舞いに行くだけだと言ってくれれば良い話だ。
眉間に皴を寄せ、ドン引き。

暁 名無 > 「嫌なら別に来なくても良いんだぞ。」

もちろんミニスカナースだ。何か色んなところから怒られそうだけど。
悩んでいる様子のセレネに、やっぱり悩むんかいと心中でツッコみを入れつつ。
本当に妥協してでも看病に来そうだな……いや、家の住所は教えないけどね……?

「何を今更。
 酷いと思うなら精々風邪なんだ引かんこった。」

体調管理ひとつ出来ない奴が悪いんだから、酷くもなんともないと思うんだが。
ドン引きされてる気がするが、全く気にしない俺である。

セレネ > 「いや心配なので行きますけど…?」

そも相手の住んでいる所は異邦人街以外は知らない。
そこにあるマンションやアパート、その他戸建てかどうかすら分かっていないのだ。
…相手がそう簡単に教えてくれるとは思えないけれど。

「引く時は誰でも引くものです。
身体も心も弱っている人を笑うなんて、非道ですね。」

無論、引かないに越した事はないのだけど。
生きている以上そういった事は起こり得るのだ。
恐らくそれは種に関わるものではないと思っているので、
冗談や元気づけさせる為かもしれないとはいえ
笑うという行為そのものを軽蔑する己には良い行為とは言えず。
…少なくとも己には、風邪を引いて笑われるというのはプラスには捉えられなかった。

暁 名無 > 「ああ、はいはい。分かった、悪かったよ。」

人が断ってもなお自分の服を着せ、その結果風邪を引くなんて笑い者以外の何だって言うんだ。
そう思うが、口にはしない。これ以上詰られるのも面倒だし。
相手の意思も汲まず一方的に我を徹そうとする方がよっぽど非道だと思うんだがなあ……

「それで?
 お前さんは何しに屋上まで来たんだ?」

まさか俺を非難しに来た訳でもあるまいし。
そもそもの目的は何か訊ねてみる。

セレネ > 投げやりにも見えるその態度に腹を立てたが、元より相手はそんな性質だ。今更怒ってもしょうがない。
自分が風邪を引くリスクを負うより相手のリスクが上かもしれないと思ったからこその善意。
そも、自身に風邪の気配を感じたら回復魔法をかけるだけの事だ。そう悪化する事などあるまい。

「…ただのリフレッシュですけど。」

涼しくなったからこそ、暑さにぐったりせずゆっくり出来る時期。
目的を問われればシンプルな事を口にする。
最近、SNS等で噂になっている怪異について考えるつもりだったとは言わず。