2020/11/20 のログ
ご案内:「第二教室棟 屋上」にユラさんが現れました。
ユラ > しゅた、と外側から登ってきて屋上へ到着。

(……あれ、風菜だ)

遠目にいるので、のんびりしてるだけかなと感じた。
買い食いのものを食べるつもりだったが、放っておくのも悪いかと近付く。

(……寝てる)

そこで気付いた。
さすがに季節が季節、この時期に外で寝ているのは風邪をひきそう。
でも起こすのも悪いな、と。

自分の制服のブレザーを胸のあたりにかけてあげることにした。
あとは静かにちょっと離れたところで、買ってきたシュークリームを頬張り始める。
食べ終わるころに起こしましょう。

雨見風菜 > ふと、目を覚ます。
眠っている間に、誰かのブレザーがかけられていた。

「……あら?」

あたりを見回せば、程なくして見知った顔を見つける。

「こんにちわ、ユラくん。
 このブレザー、掛けて頂いたのでしょうか」

ユラ > 「おはよ」

三つほどシュークリームを食べたあたりだった。
指についたクリームをぺろぺろ舐め取る。

「うん、オレの。
さすがにこの時期、外で寝てると風邪引くよ。
起こすのも悪いと思って、上着かけるだけにしといたけど」

はい、とシュークリームを渡す。
最後の二個のうちのひとつ。

雨見風菜 > 指についたクリームを舐め取る彼の姿は、風菜には可愛らしく見えた。
しかしそれについては彼には不本意かもしれないので口には出さない。

「ご心配ありがとうございます。
 確かに、風邪を引きかねませんね」

たしかに時期的にはそんな季節であることは間違いない。
寒い中に暖かくなってきたので大丈夫と思っていたのだ。

「宜しいので?
 ……では、頂きます。
 ブレザー共々、ありがとうございます」

差し出されたシュークリームを、少々の躊躇はしたが受け取る。
その後に、掛けてもらっていたブレザーを返す。

ユラ > 「……風菜ならまあ、大丈夫かなとも思うけど。
しっかりしてるし」

要らない世話だったかな、とちょっと恥じて目を逸らした。
ちゃんと考えの上での昼寝なら悪いことをしたかもしれない。

「うん、どうぞ食べて。
これ食べたらオレは帰るから」

返してもらったブレザーの袖に腕を通し、最後のシュークリームを口に入れた。
ちょっと食べ慣れてないのか、クリームがはみ出したりしてる。
それが指に付いたり、口の端に付いたり。

雨見風菜 > 「ええ、大丈夫だと思って寝ていました。
 それでも、他の人にはわからないものですからね。
 ありがとうございます」

重ねて、感謝の意。
彼の心中はすべてわからずとも、心配してよかったのかどうかというニュアンスは理解したのでフォローを入れる。

「はい、いただきます」

勧められたのだし、遠慮なく食べる。
クリームを指や口の端につけるユラが可愛く見える。
そんな風菜は、溢れそうなクリームを先にちぎった生地で掬ったり、なんならクリームだけを先に食べたりして綺麗に食べている。

ユラ > 「ん……」

その感謝がくすぐったかった。結局目を合わせない。
食べ終えて、指に付いたクリームを舐めたり、口の周りをぺろりと舐めたり。

「……次から風菜のその食べ方真似する」

ユラから見ると、とてもスマートな食べ方に見えたらしい。
指も口も汚している自分が恥ずかしくなってきた。

「はー、満足した。
じゃあそろそろ帰るか……風菜も早く帰って家で寝なよ。」

とことこ歩いて、屋上の柵に向かい、足をかけた。
飛ぶ気だ。

雨見風菜 > フォローを入れたが目を合わせようとしない。
なんだか気恥ずかしくなってるような印象を受けたので、微笑ましく見ながらシュークリームを食べる。
その食べ方を真似すると言われれば、

「どうぞ、真似しちゃってください。
 指とかにクリームがつくと、中々手間ですものね」

指などにクリームを付けてしまうのは不格好であるのは風菜も理解している。
故に、自分の食べ方を真似られることにはなにも抵抗はない。

そうして、ふたりともシュークリームを食べ終えて。

「美味しかったですね、シュークリーム。
 そうですね、しっかり温まって寝たほうが良さそうです」

日も沈んできて、更に気温が下がっただろう。
先日のやり取りで飛べるのは分かっているから、柵に足をかけたユラには特に驚きもしない。
そもそも風菜だってやってるわけだし。

ユラ > 「おいしいんだけど、指も口周りもべたべたになるのが欠点だなーとか思ってた……」

もっと早く知りたかった。

「じゃあ気を付けて帰りなよ。
また会おうね」

とう、とジャンプして重力に逆らう。
ちょっと舞い上がって風菜に手を振ってから、寮のほうへと飛んで行った。

雨見風菜 > 「クリームがたっぷり入ってますしね。
 溢れるなら溢れる前に食べてしまえばいいんですよ。
 誰からも教わってないなら、閃かないと中々考えが行き着かないと思います」

風菜自身、この食べ方は親から教わったものでは有るが。

「ご心配ありがとうございます。
 また会いましょう」

飛んでいったユラを見送り。
こちらは校舎の中へ歩いていくのであった。

ご案内:「第二教室棟 屋上」からユラさんが去りました。
ご案内:「第二教室棟 屋上」から雨見風菜さんが去りました。