2021/12/10 のログ
■暁 名無 > 「大体そんな感じ……うん、そんな感じ。
まあ全然腑に落ちてないし、恨み言は言いたいし。
こっちは1週間しか経ってないのに俺は10歳も老けてるし……」
そう呟いて自分の顔を撫でる。
分かってる。10も年経た顔じゃ無いのは分かってる。
多少の疲れは顔に出てるかもしれないが、俺の顔は、容姿は。
きっと、この世界を一度去った時と何ら変わりないだろう。
上位存在の権能を借りたとはいえ、時間渡航を人の身で行った代償だろう。
未来に帰ったあの瞬間から、俺の肉体の時間は『停まった』のだ。
もともと童顔の気はあったけれど、流石に10年不変は俺でもおかしいと思う。
「不老……不死は確認してねーけども。いや確認する気もねーけど。」
まあ然したる問題は無いな、と思う。思って良いんだよな?
■暁 名無 > 「ま、今まで通りにしてりゃ生徒たちにはバレないだろ。
バレないよね?……あ、ちょっと心配。
アラフォーの渋みとか醸し出しちゃってたらどうしよう。」
そんな事を宣いながら、俺はベンチから腰を上げた。
確か去った時は11月の末だったから、今はもう12月。流石に夜風に吹かれ続けるのは正直しんどい。
今日の所は懐かしの生物学研究室……じゃない、準備室に泊まろう。
ついでに改造もやり直そう。人間の記憶が残ってるということは、人間以外の記憶も残っていそうだから。
「授業関係は……まあ、後任の先生に任せるとしてだ。
しばらくは非常勤とバイトの二足の草鞋生活だなー……うわ懐かしー、昔を思い出す。」
バイトで思い出した。飼育生物の管理をしに来る生徒も居るんだった。
急いで準備室と飼育エリアを繋ぎ直さないと。
俺は一度屋上から常世島の様子を眺め、思い出のままの姿に目を細めると屋上を後にしたのだった。
ご案内:「第二教室棟 屋上」から暁 名無さんが去りました。