2021/12/13 のログ
ご案内:「第二教室棟 屋上」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 昼前くらいから学校に来て、特にこれと言って至急の要件も無くダラダラと過ごしていた俺だったが、
少し遅めの昼食を摂りに向かった食堂にて、生徒たちの会話が耳に入った。

『今夜くらいから流星群がピークだって』

なるほど、それは眺めに行くのはアリだなあ。
と、予期せぬ楽しみを得た事で、こうしてすっかり暗くなるまで学校に残っていたわけだが……。

「さささささ寒くない今日?
 誰も居ないし、そら居ないよ。寒いもん。」

放課後もとっくに過ぎた時間の屋上は冷え込みがえげつなかった。
流星群見れるのこれ?お星さま流れる前に俺がお星さまになんない?大丈夫?

暁 名無 > こないだ時計塔行った時はそこそこ耐えれたし屋上くらいよゆーよゆー、とか思ってた昼間の俺殴りたい。
いやあの時もだいぶ寒かったけども。なんか生徒居たから、寒くてブルってる姿なんて見せらんないって痩せ我慢してただけだけども。
今回は自分以外誰も居ない屋上。しかも体感は時計塔よりも寒い。そりゃ泣き言も言いたくなりますわ。

「ふぇぇ……防寒対策もうちょい徹底すりゃ良かったぁぁ。」

カチカチと奥歯を鳴らしながら、それでも校舎へ戻ろうとはしない俺である。
だって見たいもん、流星群。何時くらいからなのか知らんけど。

「確認しようにもスマホは手が震えてまともに操作出来んしなわはは。いや笑い事じゃねーよ。」

もう一人漫才も雑極まりない状態だ。コートのポケットに両手突っ込んでひたすら身を縮こまらせて耐える。耐えるったら耐える。

暁 名無 > 「ううう、ええと……まだ少し街の明るさが邪魔してんな…
 来るの早過ぎたか?とはいえここで一度引き返すと戻ってくるの億劫になりそうだし……」

がくぶる。全身でビブラートを利かせながら星空を眺める。
こんな姿生徒には見せらんない。いや、割ともっと格好悪い姿を見せてる様な気もするけど、それはそれ。

「とりあえず方角だけ確認しとこ。
 えーと、あれがオリオン座で……つーか目立つなオリオン座。分かりやすい。」

夜空に目を凝らしながら星座をなぞる。
まだ少しだけ月の明るさもあって見分けがつき辛いが、その中でもやっぱり目立つのはオリオン座だ。
一度形を覚えてしまえば判別は容易。すげーぞオリオン。

暁 名無 > そうして待つこと一時間ちょっと。
次第に街の明るさも減り始め、星々の灯りが増していく。
まるで地面の光が天に帰るみてえだな、なんて詩的な感想を抱えつつ震えていた俺だったが、

「……あ。」

視線の先で尾を引きながら星が流れた。
一つ見つければ、また一つ、二つと星が流れていく。

「はー……思ったよりしっかり見えるもんだな。」

すっかり赤くなった鼻先を指で擦りつつ、視線は夜空へ。
夜空の一点を中心に、放射状に星が流れていく様は、予想していたよりも幻想的で。

「……誰か誘えばよかったか。」

一人で眺めるには、少しだけ惜しい気がしたのだった。