2022/11/07 のログ
ご案内:「第二教室棟 屋上」に宇津木 紫音さんが現れました。
宇津木 紫音 > 「………ふう。」

金・権力・薬・欲望・セックス。それらを2割ずつ混ぜたら生まれるクソ女は、退屈にため息をついた。
この女、それなりに頭が良い。

「……この場所だと、派手なことはできませんからね………。」

再度ため息。この島でむしろ最も警戒しなければいけない場所がこの学園である。
数多の監視の目。異能力者を抑え込むことができるであろう教師陣。

こんな場所で何かトラブルを起こしてしまえば、目をつけられること必至。

宇津木 紫音 > 不思議な場所だ、といつも思う。
世界で最も不思議な人間が集まる場所でありながら、やはり学校という場所は退屈と変わらぬ空気に包まれている。
この学園の中の一人を外に出すだけで世界が揺れる場合があるというのに、この中の人間は変わらぬ日々に飽いている。

昼休みの屋上で小説を開きながら、首を横に振って。


「………今宵はどこに勧誘に参りましょうか。」

頭を巡らせる。闘技場などに出向くべきだろうか、なんて考えながら、何の気なしに生徒の会話にも耳を傾ける。
生徒同士の情報もバカにはならない。

宇津木 紫音 > ………『退屈だ』『退屈だ』『退屈だ』………


「………ああ、やっぱりこんなに退屈な方がいらっしゃるのですね。」

耳に届く退屈という言葉に、くすりと笑う。
ゆっくりと立ち上がって、その中の二人組の女子生徒に狙いを定める。
軽く自分の手首を、ぺろり、と舐めて。


「………刺激的な場所を、知っていますよ。」

きょとんとした表情の二人に、うっすらと微笑みながら手を差し伸べるお嬢様。
ふわりと漂う、濃厚な甘いバニラの香り。


「もしも退屈なら、放課後にご一緒しませんか。」

警戒心を解いていく甘い香り。その香りの裏側で天使の様に微笑んで。
二人組の女子生徒の手を、優しく握る。


「ええ、とっても刺激的。
 私の名前は宇津木紫音。……楽しみにして頂ければ。」

笑う。
あくまでも相手が、自分の意志でこちらの手を握ったことを笑う。


きっと刺激的になるだろう、この二人ならば。

ご案内:「第二教室棟 屋上」から宇津木 紫音さんが去りました。