2019/06/08 のログ
ご案内:「屋上」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 「うーわ、今にも降って来そう。
 梅雨だねえ、やたら蒸し蒸ししてると思ったら。」

屋上と校舎とを隔てる扉を開け、重たい雲が立ち込める空を見上げながら暁名無は溜息混じりに呟いた。
いつもの様に仕事終わりの一服をしに来たのだが、少しだけ気が滅入っている様子で頭を掻く。

「ま、それでも喫ってくのが依存者のどーしょーもないとこだけどもねー。」

誰に言い訳してんだか、と自分で自分にツッコみを入れつつ、まだ火の着いていない煙草を咥えたまま屋上を歩く。

暁 名無 > 「さて、この辺で良いか。」

今入って来た扉から少し離れたところで足を止め、辺りに先客がいないのを確認してからタバコに火を灯す。
そして近くのベンチに腰を下ろすと、カエルを潰したような声を上げてすぐさま立ち上がった。

「うわっ冷てえ……ベンチ濡れてんじゃねえか。
 かー、これアレか。昼間の雨で乾いてねえ奴か。」

最悪、と肩を落としながら、諦めた様子でフェンスへと向かって。

暁 名無 > 「なんでタバコ吸いに来てケツ濡らしてなきゃならねえんだ……?」

全く腑に落ちないといった様子で煙を吐きつつ愚痴る名無。
誰が得するんだこんなの、野郎がズボン濡らして、とぐちぐちぶつぶつ。傍から見ればちょっとキマっちゃってる具合だ。

「どうせなら通り雨やこの湿気っぷりでブラウスが目に毒な状態の女子とかさあ!用意出来るだろ!
 ……なんで!おっさんが!ケツを濡らしてなきゃ!なんねんだって!」

がしゃんがしゃんと繰り返しフェンスを叩き、我に返ったのか大きな溜息を零す。
今の誰かに聞かれてねえよな、と周囲を確認して、そしてまた溜息。

暁 名無 > 「うう……煙草も不味いだいぶ湿気ってんなあ。」

しかめっ面で煙を吐き出し、忌々しげに空を仰ぐ。
暗さを増した雲は重く垂れこめて今にも落ちて来そうな程だった。

「降られても厄介だし、一旦中戻るかぁ。
 誰かまだ中に残ってたっけかな……?」

咥えていたフィルターを灰も残さず燃やし尽くし、
名無は重たい体を引き摺る様に、再び校舎内へと戻っていくのだった。

ご案内:「屋上」から暁 名無さんが去りました。