2020/07/26 のログ
■暁 名無 > 「うおっ」
ぼんやりと明日の予定などを頭の中で整理していたら急に声が。
驚いて咥えていた煙草を落としかけ、慌てて指で拾い上げる。
「……なんだなんだ、お前さんか。
一体どこから入って来たんだ、扉からじゃないだろ?」
幾ら考え事をしてたとしても、扉の開閉があれば気付く。
それが無かったのだから、まあ、魔術か或いは他にも手段があるか、だろう。
■セレネ > 相手を驚かせる事が出来て満足。
ちょっとドヤ顔。
しかしどうやら己が扉から入ってきた訳ではないのは
気付かれてしまっているようだ。
それもそうか。
「それはバレてしまいますか。
まぁ、私は貴方より魔術の心得はありますので
これくらいお手の物って感じですねー。」
己の用いる転移魔法は扉からしか介せない。
それは話していたっけ。どうだったかな。
サラリと嘘をつくがこれもバレてしまうかどうか。
相手の記憶力が悪いと良いな。
■暁 名無 > 何故かドヤ顔しているセレネを半眼で見遣る。
どうしてそんな得意そうな顔してるんだこいつは……。
「まったく、しょうも無い事で胸を張るな。
俺だって自分が使えないってだけで、全くの門外漢ってわけじゃないんだぞ。」
魔術の行使があった直後の、周囲の魔力の変化くらいは判る。
それくらい出来ないと幻想生物の相手なんてしてられないのだ。いや本当に。
まあ、特に言及するつもりも無いので、この際セレネがどうやって来たかなんてのはどうでも良いのだけれども。
「まったく……それで、何をしにこんなとこに来たんだ?」
前の様に屋上で自主勉という訳でも無さそうだし。
■セレネ > ジト目で見られた。ドヤ顔をやめて普通に戻る。
「無い胸を張ってる訳じゃないのですから良いではないですか。
まぁ最低限知識くらいはないと色々と大変でしょうからねぇ。」
普通の生物なら兎も角、幻想生物なら特に。
これ以上言及されないのならそれで良いと、相手の問いに
少し視線を揺らして。
「…会いたかったから来た、では理由になりませんか。」
上手い理由が見つからなかった。
だから、正直に述べた。
ほんのり眉を下げ、小さく首を傾げて見上げる。
■暁 名無 > 「まあ、確かに無い訳じゃないが……」
そう言われると自然と視線が向く。
うむ、無い訳ではない。むしろかなりある。
……じゃなくて。
「会いたかった、って……
だったらもっと早い時間に来ればいいだろ。
学生と違って大抵職員室か研究室に居る事くらい解ってるだろうに。」
研究室か職員室か屋上。
我ながら言ってて悲しくなる行動範囲の狭さである。
……いや、教員なんて皆こんなもんだって。遊びに来てる訳じゃないんだからさあ!
■セレネ > 己の胸元に注がれる視線。
流石にもう慣れた。隠すようなことはしない。
相手の言葉はご尤もなのだけど。
陽が落ちた時間帯の方が己は過ごしやすいし
何分日中は勉強をしていたものだから。
「勉強してたんですー。
そりゃあ、もっと早い時間に行けば良かったなって思いますけど。
作業の邪魔になると嫌ですし。」
会いたいけど、邪魔をしたいわけじゃない。
だから一段落つくだろう頃合いを見計らって来たのだと言い放つ。
今回はただの偶然だけれども。
相手が忙しいのは分かっているし。
■暁 名無 > 「そりゃまた……物好きな奴だなあ、お前さんも。」
どうせなら作業の手伝いでもしてくれりゃいいのに、と思うも。
よく考えてみりゃ試験の採点なんぞ手伝わせられるわけも無かったのを思い出して。
「ま、お前さんの事だから本当に会いに来るのが目的なら前以て連絡くらい寄越しそうなもんだしな。
たまたまだろ、たまたま。」
まあ何にせよ女生徒の前で喫煙を続けるのは宜しくない。
俺はまだ半分残った煙草の先に周囲の空気中に漂う水気を集めて火を消した。
そのまま吸殻を携帯灰皿に落とすと、胸ポケットへと仕舞う。
■セレネ > 「えぇよく言われます。」
己自体変わっているのだから、変わった人を好くのも道理だろう。
物好きって自分で言うのですねなんて再度首を傾げてみせ。
「…こ、今回は偶々ですけど。
でも、会いたかったのは…。」
本当、なのに。顔を少し俯かせ
後の言葉はボソボソと。
己に配慮したか喫煙していた煙草の火を消し
携帯灰皿へ捨てた様を見て
それくらいの事は出来るのかと数度蒼を瞬き。
■暁 名無 > 「まあ、お前さんの気持ちをふいにする気は無いが。
夜間の外出はちゃんと連絡入れないと、後で寮母さんに怒られるぞ?」
俯いたセレネに一歩近づいて、頭をぽんぽんと撫でてやる。
今度からちゃんと連絡入れろよ、と告げて後で寮の方に連絡しなきゃなあ、などと考えたり。
「それで?夏休みは相変わらず勉強しかしてないのか?」
一服を中断したことで屋上に来た理由の八割くらいは消えたのだけれど、
まあ折角だからこのじゃじゃ馬との立ち話でも、と。
■セレネ > 「寮母さんには予め許可を得て来てます。
そこは抜かりないです。」
元は夜間の散歩の為だから、大丈夫だと告げ。
頭に触れる手の感触には嬉しそうに目を細めたり。
「ラピス先生の所に行ってお話したりしてますよ、時々は。
独学で勉強したい事もありますし…私にとっては勉強も娯楽の一つなので。」
学園で先生に会うか、勉強するか、図書館で蔵書を読むか。
基本の行動はほぼ変わらない。
それはそれで、己なりに楽しんでいるから問題はないとも思っている。
■暁 名無 > 「なら良いんだが。」
まあ昼間の活動が制限されているのだから、夜間外出の許可位は取るか。そらそうか。
セレネの頭に手を載せたまま、髪の感触を楽しんでみたり。
「それなのに俺みたいな不良教師のとこに来たりするかね。
せっかく水着を買ったりもしたんだろ?海とは行かなくともプールくらい行ってみたらどうなんだ?」
流石に海での夜間遊泳は危険だからお勧めしないが。
訓練施設などの屋内プールであれば、夜行性の生徒の為に解放されてるものもあるだろう。
……あー、自分で言っててなんか泳ぎに行きたくなってきた。
■セレネ > 「そこまで駄目な子じゃないですよ?
――ん、やっぱり頭を撫でられるのは良いですね。
気持ちが良いです。」
手入れは毎日欠かさずやっているから
湿気にも負けずシルクのようにサラサラだろう己の髪。
「真面目な性格の人って不良な人に惹かれる事が多いんですってー。
……ナンパされる予感しかしないので嫌なんですよ。
ラピス先生を誘うのも有りでしょうけど…うん、気が向いたらかなぁ。
先に泳ぎを覚えないといけないので。」
水泳部だと言う新しく出来たお友達から基本的な泳ぎ方は教わったけれど。
それでも基礎だけだから。
「どうせなら貴方と一緒に行きたいなぁーなんて。」
ウィンク一つ、冗談めかして言ってみた。
■暁 名無 > 「でも変なとこで抜けてるからなあ、お前さん。
……ホント、撫でられるの好きだよな。
まあ、こんなんで喜んで貰えるなら安いもんなんだが。」
さらさらと指の間を滑る髪に、よく手入れされているのを感じる。
放っといても紫煙に塗れても勝手にサラつく自分の髪とは似て非なる髪質。
「……そんな事無いと思うんだが。
ナンパねえ……そんな不埒な輩は大抵海の方に行くと思うんだが。
って、そうか。泳げないのか。
まあ泳がなくとも、水の中で揺蕩ってるだけでも充分気持ち良いと思うんだけどな。」
あと目の保養になる。
泳ぎたい、で泳ぐのならそれこそトレーニングジムの様な場所に行けば良いのだし。
「ほーう、今度は写メじゃなく実物を拝ませてくれるのかい。」
ウインクまでする余裕があるとは、こいつも大分慣れて来たんだなあ、と感心してしまう。
■セレネ > 「ぬ…。で、でもやる時はしっかりやりますから…!
誰でも撫でられて嬉しいって訳ではないのですけどねー。
大きな手の人だとつい…。」
好いて居る人なら猶更嬉しい。
そのうちスリスリと頬を摺り寄せにいくだろう。
「そんな事ありますよ?現に私はそうです。
プールにも一定数はいるでしょうきっと。
まぁ、水の中に居るだけでも確かにそうですけど、
折角なら泳がないと損じゃないですか。」
相手の言う事も尤もだが。
自前の浮き輪があるから揺蕩う分にはそう難しくはなさそうだし…。
「まぁその為に買いましたしね。
来年着られなくなる可能性もありますから…。」
どこがとは言わないけど育つだろうし。
■暁 名無 > 「そんなに大きいかなあ、俺の手……」
至って平均的な成人男性の手だと思うのだが。
まあ誰か他の人と較べたわけでも無いので確信は無い。
顔の横を流れる髪を耳に掛けながら、頬を摺り寄せられればそのまま頬を撫でてやりつつ。
……何だか人に対してというより動物に対して行ってる様な気になって来た。
「ああまあ、そう……だな。でもそれなら俺もっとモテてるはずなんだが。
そんなにナンパされるの嫌なのか……?
損ではないだろ、損では。
涼みに行くのが目的なんだから……」
あと目の保養。さっきも思ったな。
セレネの水着姿なんかはまさに適してると思わなくもないが。
「流石に一年で着れなくなるほどにはならないだろ。
とはいえ流行り廃りもあるからな、確かに来年は来年の水着の方が良いのかもしれん。」
その点男は大体同じような水着なので楽っちゃ楽ね。
■セレネ > 「少なくとも私よりは。」
一番大きい手の持ち主は父だけど。
相手もそれなりだと思う。
嫌がられる事もなく頬を撫でてくれれば喜色を浮かべ。
さながら飼い主に甘える猫のよう、喉は鳴らないが隠し切れない喜び。
「そんなにモテたいのです…?よく分からないです。
嫌ですよ。気のない相手から声かけられるなんて元の世界でも嫌って程あったのに。
人によっては涼む以外の目的もあるかもしれませんね。」
水着って肌の露出多いし。
「あくまで可能性の話です。
男性はどうかは分かりませんが、女性ものはデザインとか微妙に違ったりもしますからねぇ。
洋服程ではないですけど。」
だからお金かかるのよねなんて。
■暁 名無 > 「そりゃあ、流石に女子に負ける程じゃあないさ。」
当たり前だろ、と思わず口にして。
頬を軽く揉んだり、指先で耳たぶを弄んだりもしつつ。
セレネ本人が凄く嬉しそうなので扱いを変える事はしないつもり。
「いや、あくまで仮定の話な?
ははあ、なるほどな。そりゃあ……まあ、嫌にもなるか。
涼むつもりが逆に温まったりな。色んな奴が居るさ。」
他人事他人事。流石に俺はそんなに節操なしじゃないもん。
「そんなに流行り廃りが激しいわけでも無いから、流石に今年の水着が来年着れないって可能性は低いだろけどな。
ま、水着なんて着るタイミングはほぼ限られてるから、その分流行りが顕著だってなら分からなくもないが。」
セレネの体が水着に合わなくなる可能性の話は考えてないよ俺は。
■セレネ > 「ですよねー。」
それもそうだなと嬉しそうにしながら。
肌の手入れもしっかりやっているつもりだから
きっと其方も手触りが良い筈。
耳に関しては、ちょっとびくっと一瞬肩を震わせた。
ピアスを付けているからサファイアが少し光ったかも。
「あぁ、そうですか。…良かった。
跡つけられた事もあったんですよー。あれは流石に怖かったです…。
…温まる?」
日本語難しい。きょとんと首を傾げ。
「そ、それはそうですけどー。」
体型の話をした所で分かる訳はないし。
真面目に話を切り出されてはちょっと困った。
■暁 名無 > そういやこいつピアスしてたんだっけ。
耳たぶに触れた際に硬いものが指先に触れて思い出す。
まあ、今日びピアスぐらいでギャーギャー言うような教師も居ないよな、と考えて。
……居ないよな?
「良かったって何だよ、良かったって。
あー、それは怖いな。全く、ナンパは引き際が肝心だってのになあ。
……温まる。まあ、そういう事もあるって事だ。」
分からない様だから誤魔化しとこう。
ここで変な知恵をつけさせる必要も無いだろうし。
「まあ、何やかんやと言ったけどもだ。
着るのはお前さんなんだから、好きな様にしたらいいさ。」
はっはっは、と笑いながら水着姿の写メを思い出す。
うむ、あれは大変眼福だった。ていうか何故俺に送って来た。
■セレネ > ピアスとはいえ派手なものではなく至ってシンプルなものだ。
それに基本は髪で隠れてるし今の所指摘をされてはいないから多分大丈夫だと思う。
「先生にアクセサリー贈ったら付けてくれます?」
ラピス先生は喜んで付けてくれたけど、相手はどうだろう。
とそんな事を問いかけて。
「いいえ別にー。貴方がモテてなくて良かったってだけです。
撒くのに苦労しましたよ。あんな思いは二度もしたくないですね。
……??」
誤魔化された気がする。疑問が増えた。
「…そう、ですね。」
あの写真は喜んでくれただろうか。
水着自体着るのは初めてだったから凄く着慣れなかったけど。
少しでも喜んでくれたなら、良いな。
■暁 名無 > 「んー、アクセサリー?
学校に居る時は着けないだろうなあ、見ての通りだ。」
あまりそう言った装飾品の類は身に着けない。
理由は単純明快、生物の世話をするのに邪魔になるからだ。
逆に言えばそういう世話の無い時、非番の時などはするかもしれないけど……わざわざ自分で買う気も無かったしな。
「えー……何だよそれ。非モテの方が良いってなんか複雑なんだが。
ははは、そりゃご苦労なこった。まあ、この島じゃあんまりそういう事も無いだろうけどな。」
セレネの疑問顔は敢えてスルー。
説明も面倒だし、何よりこんな場で説明する事じゃないし……。
「にしても、水着かあ。
去年の何処に仕舞ったっけかなあ。」
帰ったら探しておくか。見つけたらそのまま泳ぎに行く気もするけど。
■セレネ > 「ピアス…じゃなくても、イヤリングとか
ペンダントならさり気無くお洒落感出ますよ。
リングでも良いですけど。
お守り代わりにでも付けてくれれば良いなぁとか…。」
相手に贈るのなら、本当にお守りになるよう術式を仕込んでおいた方が良いかもななんて。
また大怪我する可能性も大いにあり得るし。
「モテても困るでしょ、色々と。
治安の良い所だと安心出来ますねー比較的。」
疑問はスルーされてしまった。
ならば言及はしない。
ちょっと不服だが。
「見つけたら連絡して下さいね?
一緒に行きたいのでー。」
一人で行くんじゃないぞと釘を刺しておく。
相手が律義に守るかは分からないが。
■暁 名無 > 「別にお洒落をしたいって訳でもないんだよなあ。
そもそも仕事しに来てるんだしな?」
まあ生徒の装飾品に寛大なのだから、教員の装飾品にも漢代だろうけども。
そもそも自分を飾り立てるの自体それほど好きでも無い。
そうでもなければ夏場の私服がアロハシャツにハーフパンツなんて格好になるわけないだろう。
「いや?別に困りはしないんじゃねえかなあ……
それにほら、友達作って連れ立って行けば何かあっても独りよりは安心だろ?」
すっと指を立てて提案してみる。
少なくとも教師と行くよりはよほど良いのではないだろうか。
「いや、俺は出来れば昼間行きたいんだけど……
まあお前さんが行きたい時に声掛けれくれれば行かなくもないが……」
中々日焼けしにくい性質なので機会があるなら焼いときたい気持ちが強い。
というかそもそもセレネに連絡する義務は無いのでは?無いよな?
■セレネ > 「む。じゃあ、お守りとして持っておいて下さいよ。
貴方だって好き好んで大怪我している訳ではないのでしょう?」
それならどうだと言い方を変えた。
護符より何かしらの品の方が己的には付与をしやすいので。
「困るんですよ。主に私が。
同年代の同性の子より成人男性の方が個人的には安心なのですが…。」
精神的な意味で。
己自体、同年代の子の友人がそも少ないせいで接し方が分からないというのもあるかもしれないが。
「日中…。まぁ、私は焼けなければ良いので。」
日傘差して、陽の当たらない場所でじっとしてれば良いか。
どうしても己は相手と一緒に行きたいのだけど、相手はどうにも共に行きたくないらしい。
嫌われているのだろうか。
■暁 名無 > 「それならええと……そうだ、スマホのストラップとかはどうだ?
それなら基本肌身離さず持ち歩くし。ほら、お揃いにもしやすいだろ?」
そんな意固地にならんでも、と苦笑しつつ提案する。
まだそんなに資金に余裕があるわけでも無いだろうに。
「お前さんに困られてもな?
流石にそれはどうなんだ……まったく、そんなんで大丈夫なのかホントに……。」
軽く頭を抱えたくなる。
まあ本人はそこまで深刻に思ってない様だから、とやかく言う必要はないのかもだが。
「だから無理してついて来ようとしなくてもよろしい。
分かった分かった、ちゃんと行くから。セレネとも、夜に。な?」
だから目に見えてしょんぼりしないで頂きたい。
何も悪いことしてないのに、罪悪感が沸いてくるじゃないか。
■セレネ > 「……必要ないならそうだと言ってくれれば良いじゃないですか。
アクセサリーなら肌に直接触れる分、持ち主の魔力に馴染むのも早いんです。
ただのプレゼントならストラップでもキーホルダーでも良いですけど。」
わざわざ別の案を出してくれずとも、
要らないならばそう言ってくれれば下がるというのに。
「まぁ、個人的な問題なので。
今までそれで大丈夫でしたので。」
というか、頼れる存在が今まで父親か
己に自衛の術を教えてくれた先生くらいなので。
だからその癖がついてしまっている。
「無理だなんて。
…本当ですか。」
しょんぼりしたまま、不安そうに見上げた。
■暁 名無 > 「折角の厚意を無下に断るのも悪いだろ。
別に何か贈ってくれようって気持ち自体は嬉しいし、有り難いんだから。」
時々驚くくらい卑屈になるよなぁ、と苦笑する。
俺の身の安全を考えてくれるのは大変有り難いんだが、もうちょっとだけ日頃の俺の行動などを鑑みてくれると助かるんだが。
「だろうなあ。
けどまあ、一応学校だからな。あんまり孤立されてても困るし……。」
要らん軋轢とか生まれかねないのは少しでも回避して貰えると助かる。
まあ、その点セレネは社交性が無い訳じゃ無さそうなので心配は余計かもしれんが。
「本当だってば。
せっかくなんだから、セレネの水着姿、現物で見たいしな?」
だから何故しょんぼりしてんだよ、と思わず言いかけて口を閉じる。
「まあほら、取り敢えず今日のところは俺もそろそろ中に戻るぞ?
一応片付けもあるしな。お前さんはどうする?」
■セレネ > 「日本の方ってそういうの多いですよね。
私個人的には、YESかNOかはっきりして欲しいと思うのですが。
厚意を無碍にするのが悪いからとあれこれ他の案を出されては、
私の提案は不服なのだと捉えます。」
断られた所で別の案は自分で考えるから。
要る物は要る、そうでないなら要らないと言ってくれた方が此方としても対処しやすい。
尚相手の普段の行動は全くもって鑑みていない。
「協調性がないとなればまた話は変わってきますけど
別に今の所問題もありませんし。」
そういった問題は自衛も含め回避するよう努めているから安心して欲しい。
そういうのも含め、元の世界で教えてもらったのだから。
「…。」
ちょっと涙目。
それくらい己にとっては悲しかった。
スン、と小さく鼻を鳴らし。
「…一緒に戻ります。」
■暁 名無 > 「はっきり断ったら目に見えてしょげるじゃんかお前は。
分かったよ、飼育の時に邪魔になるから装飾品は不要だ。
俺にとって良くても生物にどんな影響が出るかも解らないしな。」
何を言うか、と呆れ顔でセレネを見る。
プールに一緒に行けないかもしれないってだけでしょげまくる奴に、
ストレートにNOを突き付けられる訳がないだろう。何故そんな事で俺が心痛めにゃならんのだ。
「だろうな。
まあ、お前なら上手い事やるだろうし、心配しないでおくさ。」
やれやれだ。
まあ、本人がそう言うのだからこれ以上の心配は不要と覚えておこう。
「だぁって一緒に行ったら絶対俺の傍から離れないだろお前。」
普段ならともかく、水着姿でそれは理性がだいぶ危ないんだっつーの。
遠目に見てる分には良いけれども。良いんだけれども!
「……じゃあほら、行くぞ。
まったく、何でそんなに情緒が不安定なんだよ……。」
泣くほどの事じゃないだろ、と思いつつ。
俺はセレネを連れて校舎内へと戻っていくのだった。
■セレネ > 不要とはっきり言われたなら、そうかと頷いて。
残念ではあるけれど、贈り物は何も装飾品だけではないから
別の物を贈るとしよう。機会があれば。
「ん。私だって下手な事して此処に居られなくなったら困りますから。」
自分の身は自分で守れる。だから、そんなに心配する必要はない。
そも、父からも此処まで心配されたことがないから驚いた。
「それが何か問題でも…?」
離れてはぐれたら嫌だし。
誰かから話しかけられるのも嫌だし。
相手の理性の事など考えもせず。
だって、と言葉を紡ごうと口を開いたが。
涙が零れそうになったので慌てて閉ざした。
相手と共屋上を後にしながら、羽根を一枚その場に残し。
ご案内:「第三教室棟 屋上」から暁 名無さんが去りました。
ご案内:「第三教室棟 屋上」からセレネさんが去りました。